処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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HMG注射用150IU「フェリング」の基本情報
基本情報
- 下垂体性無月経の排卵誘発
- 間脳性無月経の排卵誘発
- 視床下部性無月経の排卵誘発
- 1日卵胞刺激ホルモンとして75〜150単位を添付の溶解液で溶解して連続筋肉内投与し、頸管粘液量が約300mm3以上、羊歯状形成(結晶化)が第3度の所見を呈する時期を指標として(4〜20日間、通常5〜10日間)、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンに切り換える
- 本剤の用法・用量は症例によって異なるので、使用に際しては厳密な経過観察が必要である
- 添付溶解液の使用に当たっては本剤は1管2mLに溶解して使用する
副作用
注意事項
- 禁止
- 下垂体腫瘍
- 子宮内膜癌
- 頭蓋内に病変
- 乳癌
- 無排卵症以外の不妊症
- 卵巣腫瘍
- 甲状腺機能異常による無月経
- 子宮性無月経
- 副腎機能異常による無月経
- 多嚢胞性卵巣症候群を原因としない卵巣腫大
- 原発性卵巣不全による尿中性腺刺激ホルモン分泌の高い
- エストロゲン依存性悪性腫瘍
- 原則禁止
- 児を望まない第2度無月経
- 多嚢胞性卵巣
- 注意
- 子宮内膜症
- 子宮筋腫
- 乳房レントゲン像に異常
- 乳房結節
- 乳癌
- 乳腺症
- 乳癌家族素因が強い
- ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤を併用
- 本剤の投与に引き続きヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤を用いた
- 未治療の子宮内膜増殖症
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 授乳婦
- 注意
- 生殖能を有する(11歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 胎盤性性腺刺激ホルモン
- 血栓症
- 胎盤性性腺刺激ホルモン
- 脳梗塞
- 胎盤性性腺刺激ホルモン
- 重篤な卵巣過剰刺激症候群
- 胎盤性性腺刺激ホルモン
- 卵巣過剰刺激症候群
処方理由
添付文書
間脳性無月経(視床下部性無月経)・下垂体性無月経の排卵誘発。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 患者の選択
本療法の対象は不妊症患者のうちの、間脳又は下垂体前葉の機能・器質的障害に由来する性腺刺激ホルモン低分泌無月経患者であるので次の点に注意すること。
5.1.1. 対象患者:エストロゲン・プロゲステロンテストで初めて反応する第2度無月経又は抗エストロゲン療法(クロミフェンクエン酸塩、シクロフェニル等)が奏効しない第1度無月経の患者に投与すること。
5.1.2. 対象外患者
(1). 本療法の対象とはならない子宮性無月経の患者を除外するために、患者の状態(例えば性腺刺激ホルモン・エストロゲン・プロゲステロン分泌、頸管粘液、基礎体温、超音波所見等)を詳細に検査すること。
(2). 原発性卵巣不全による尿中性腺刺激ホルモン分泌の高い患者、副腎機能異常による無月経患者・甲状腺機能異常による無月経患者、頭蓋内に病変(下垂体腫瘍等)のある患者、及び無排卵症以外の不妊症患者は本療法の対象から除外すること。
1日卵胞刺激ホルモンとして75〜150単位を添付の溶解液で溶解して連続筋肉内投与し、頸管粘液量が約300mm3以上、羊歯状形成(結晶化)が第3度の所見を呈する時期を指標として(4〜20日間、通常5〜10日間)、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンに切り換える。
本剤の用法・用量は症例によって異なるので、使用に際しては厳密な経過観察が必要である。
添付溶解液の使用に当たっては本剤は1管2mLに溶解して使用する。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 卵巣過剰刺激症候群(頻度不明):本剤の投与に引き続き、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤を用いた場合又は併用した場合、卵巣腫大、下腹部痛、下腹部緊迫感、腹水・胸水を伴う卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあり、これに伴い血液濃縮、血液凝固能亢進、呼吸困難等を併発することがあるので、直ちに投与を中止し、循環血液量の改善につとめるなど適切な処置を行うこと〔1.警告の項、8.1、8.2、9.1.2、10.2、11.1.2参照〕。
11.1.2. 血栓症、脳梗塞、卵巣破裂、卵巣茎捻転、呼吸困難、肺水腫(いずれも頻度不明):卵巣過剰刺激症候群に伴い引き起こすことがある〔1.警告の項、8.1、8.2、9.1.2、10.2、11.1.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発赤、発疹、ほてり。
2). 投与部位:(頻度不明)疼痛。
3). その他:(頻度不明)悪心、頻尿、しびれ感、頭痛、浮腫、尿量増加。
(警告)
本剤の投与に引き続きヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤を投与又は併用した場合、血栓症、脳梗塞等を伴う重篤な卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある〔8.1、8.2、10.2、11.1.1、11.1.2参照〕。
(禁忌)
2.1. エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある]。
2.2. 卵巣腫瘍の患者及び多嚢胞性卵巣症候群を原因としない卵巣腫大のある患者[卵胞刺激作用によりその症状を悪化させることがある]。
2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.4生殖能を有する者、9.5妊婦の項参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1. 本剤の投与に引き続きヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤を用いた場合又はヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤を併用した場合、卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあるので、次の点に留意すること〔1.警告の項、10.2、11.1.1、11.1.2参照〕[1)患者の自覚症状(下腹部痛、下腹部緊迫感、悪心、腰痛等)の有無、2)急激な体重増加の有無、3)卵巣腫大の有無(内診、超音波検査等の実施)]。
8.2. 患者に対しては、あらかじめ次の点を説明すること〔1.警告の項、10.2、11.1.1、11.1.2参照〕。
・ 卵巣過剰刺激症候群を引き起こすことがある。
・ 異常が認められた場合には直ちに医師等に相談すること。
8.3. 本療法による卵巣過剰刺激の結果として多胎妊娠が起こることがあるので、使用に際しては、その旨をあらかじめ患者に説明すること(全国36病院における本療法による多胎妊娠についての調査で、双胎以上の多胎妊娠は、妊娠総数454例中93例(20.48%)で、そのうち、双胎59例(13.00%)、3胎20例(4.41%)、4胎8例(1.76%)、5胎5例(1.10%)、6胎1例(0.22%)であったとの報告がある)。
8.4. 産婦人科・内分泌専門医師の管理のもとに投与すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 児を望まない第2度無月経患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(妊娠する可能性がある)。
9.1.2. 多嚢胞性卵巣のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(卵巣過剰刺激症候群を起こしやすい)〔11.1.1、11.1.2参照〕。
9.1.3. 未治療の子宮内膜増殖症のある患者:子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。
9.1.4. 子宮筋腫のある患者:子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
9.1.5. 子宮内膜症のある患者:症状が増悪するおそれがある。
9.1.6. 乳癌の既往歴のある患者:乳癌が再発するおそれがある。
9.1.7. 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者:症状が増悪するおそれがある。
(生殖能を有する者)
生殖能を有する者:妊娠初期の不注意な投与を避けるため、投与前少なくとも1ヵ月間は基礎体温を記録させること〔2.3、9.5妊婦の項参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(妊娠中の投与は不要である)〔2.3、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン〔1.警告の項、8.1、8.2、11.1.1、11.1.2参照〕[本剤の投与に引き続き、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤を用いた場合又は併用した場合、卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある(卵巣への過剰刺激に伴う過剰なエストロゲンにより、血管透過性が亢進される)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
本剤は溶解後速やかに使用すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 本剤は筋肉内注射にのみ使用すること。
14.2.2. 筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、次の点に注意すること。
・ 繰り返し注射する場合には同一注射部位を避けること。
・ 神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
(取扱い上の注意)
包装開封後も外箱に入れて保存することが望ましい。
(保管上の注意)
室温保存。
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