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処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

イリボー錠5μgの基本情報

先発品(後発品なし)
一般名
製薬会社
薬価・規格
146.4円(5μg1錠)
添付文書

基本情報

薬効分類
5-HT3受容体拮抗薬(過敏性腸症候群治療薬)

体内神経伝達物質セロトニンの作用を抑えることで過敏性腸症候群による下痢や腹痛などの症状を改善する薬

5-HT3受容体拮抗薬(過敏性腸症候群治療薬)
  • イリボー
効能・効果
  • 下痢型過敏性腸症候群
注意すべき副作用
便秘 、 硬便 、 悪心 、 嘔吐 、 貧血 、 白血球数減少 、 白血球数増加 、 血小板数減少 、 動悸 、 腹部膨満
用法・用量(主なもの)
  • 〈男性における下痢型過敏性腸症候群〉通常、成人男性にはラモセトロン塩酸塩として5μgを1日1回経口投与する
    • なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は10μgまでとする
  • 〈女性における下痢型過敏性腸症候群〉通常、成人女性にはラモセトロン塩酸塩として2.5μgを1日1回経口投与する
    • なお、効果不十分の場合には増量することができるが、1日最高投与量は5μgまでとする
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 用量調整を行う場合は1カ月程度の症状推移を確認してから実施すること
    • また、症状変化に応じた頻繁な用量調整を行わないようにすること
  • 7.2. 本剤による治療により継続的な症状の改善が得られた場合、本剤の投与を漫然と継続することなく、投与開始3カ月を目処に、治療の継続、終了を検討すること
禁忌・原則禁忌
  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症

副作用

主な副作用
便秘 、 硬便 、 悪心 、 嘔吐 、 貧血 、 白血球数減少 、 白血球数増加 、 血小板数減少 、 動悸 、 腹部膨満 、 上腹部痛
重大な副作用
ショック 、 アナフィラキシー 、 虚血性大腸炎 、 腹痛 、 血便 、 重篤な便秘 、 腸閉塞 、 イレウス 、 宿便 、 中毒性巨大結腸 、 続発性腸虚血 、 腸管穿孔
上記以外の副作用
胃不快感 、 胃炎 、 腹部不快感 、 痔核 、 排便障害 、 下痢 、 逆流性食道炎 、 十二指腸潰瘍 、 下腹部痛 、 肛門周囲痛 、 痔出血 、 胸部不快感 、 倦怠感 、 口渇 、 肝機能異常 、 γ−GTP上昇 、 AST上昇 、 ALT上昇 、 Al−P上昇 、 ビリルビン上昇 、 LDH上昇 、 憩室炎 、 背部痛 、 頭痛 、 傾眠 、 尿中蛋白陽性 、 尿中ブドウ糖陽性 、 血中尿素増加 、 発疹 、 蕁麻疹 、 前立腺炎 、 頻尿

注意事項

病気や症状に応じた注意事項
  • 禁止
    • 過敏症
  • 注意
    • 腹部手術
患者の属性に応じた注意事項
  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 慎重投与
    • 高齢者
  • 注意
    • 授乳婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
    • 乳児
    • 幼児・小児
年齢や性別に応じた注意事項
  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)
  • 注意
    • 小児等(0歳〜14歳)
    • 女性

相互作用

薬剤との相互作用
薬剤名
影響
CYP1A2阻害剤
本剤の血中濃度が上昇
フルボキサミン
本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強
抗コリン作用を有する薬剤
便秘・硬便等の副作用が増強
三環系抗うつ剤
便秘・硬便等の副作用が増強
フェノチアジン系薬剤
便秘・硬便等の副作用が増強
モノアミン酸化酵素阻害剤
便秘・硬便等の副作用が増強
止しゃ剤
便秘・硬便等の副作用が増強
塩酸ロペラミド
便秘・硬便等の副作用が増強
アヘンアルカロイド系麻薬
便秘・硬便等の副作用が増強
アヘンチンキ
便秘・硬便等の副作用が増強

処方理由

過敏性腸症候群用薬
この薬をファーストチョイスする理由(2020年5月更新)
  • ・比較的使い慣れているため、安心感がある。効能はまあまあだが、重篤な副作用も経験していないため、満足している。(50歳代病院勤務医、精神科)

  • ・IBSといっても種類があり、イリボーは下痢型IBSにはとても効果がある。ガス型、便秘型には効果がないあるいは逆効果であり、他の治療薬が必要である。(60歳代診療所勤務医、一般内科)

  • ・これまではコロネル、ポリフルをよく使用したが、イリボー発売後は最も効果があると実感し、最もよく使用しています。(60歳代病院勤務医、一般内科)

  • ・IBSと自分が診断しているものは下痢型が多い。下痢型については他薬剤よりも明らかに効果がある。(50歳代開業医、消化器内科)

  • ・下痢型には男女問わず良く効く。男女別に用量調整して発売されたのが良かったのであろう。なお、便秘型はあまり経験ないが、リンゼスは普通の便秘にも良く使っており、効果は気に入っている。(60歳代病院勤務医、一般内科)

過敏性腸症候群用薬
この薬をファーストチョイスする理由(2017年4月更新)
  • ・下痢型の過敏性腸炎の症例に投与した場合はよく効くことが多く、患者の満足度も高い。(50歳代病院勤務医、呼吸器内科)

  • ・男性の下痢型IBSには最も効果を感じる。しかし、症例によっては他薬剤や、精神的アプローチ、漢方の方が効く場合もある。(50歳代診療所勤務医、一般内科)

  • ・下痢型のIBSにおいては、効果がある程度得られている。効果不十分な場合に、少量のベンゾジアゼピン系抗不安薬を併用して対応することもある。しかし、便秘につながる場合があり、その時は用量を減らしている。(50歳代病院勤務医、一般内科)

  • ・自身で使用しています。5.0μgだと、逆に便秘になり過ぎて腹痛を起こしてしまったので、2.5μgに減量しました。OD錠は緊急時の内服もできるため、いざという時のお守りとして携帯しています。(30歳代病院勤務医、循環器内科)

  • ・下痢型IBSに対して、大多数の患者が納得できる薬と感じる。ポリカルボフィルでは、相性が合う合わないが極端。(50歳代診療所勤務医、一般内科)

  • ・イリボーは女性の下痢型IBSにも適用追加となり、処方しやすくなりました。(50歳代病院勤務医、一般内科)

過敏性腸症候群用薬
この薬をファーストチョイスする理由(2016年1月更新)
  • ・社会的活動度の高い男性で効果がある。(40歳代病院勤務医、総合診療科)

  • ・過敏性腸症候群は下痢型が多いように思われますが、そういう症例にはまずまず効果がある。女性にも使用できるようになり、より良い。(40歳代病院勤務医、総合診療科)

  • ・症状の改善の程度、時間が他の薬剤よりも効果が高いと実感される。薬理学上仕方がないことであるが、男女で効果が違うことが、惜しまれる。(50歳代病院勤務医、消化器外科)

  • ・以前はトランコロンなど使っていましたが、あまり効果なく、イリボーを処方するようになり症状が軽快消失するようになった。(50歳代開業医、一般内科)

  • ・セロトニンを抑え、下痢や腹痛などの消化器系症状を改善する効果があるラモセトロンを含有しており、ODでは水なしで内服可能である点が長所と考えられる。(40歳代病院勤務医、小児科)

  • ・化学療法による悪心嘔吐に使われる薬剤がIBSに使われるということで印象深い。(50歳代病院勤務医、呼吸器内科)

  • ・過敏性腸症候群は、診断基準があまくて、病名がが乱発して病名により処方薬がきまる傾向にある。過去から現在まで使用できる薬剤は、順番に使ったが、現在はイリボーの効果が一番のようにかんじる。イリボーはIBSのみに適応があり、患者に説明しやすい薬効である。(60歳代病院勤務医、一般内科)

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添付文書

効果・効能(添付文書全文)

下痢型過敏性腸症候群。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 下痢型過敏性腸症候群治療の基本である食事指導及び生活指導を行った上で、症状の改善が得られない患者に対して、本剤の適用を考慮すること。
5.2. 慢性便秘症又は便秘型過敏性腸症候群の患者でないことを確認すること。
5.3. 十分な問診により、下痢状態が繰り返していること及び便秘状態が発現していないことを確認のうえ投与すること。
5.4. 類似症状を呈する疾患(大腸癌、炎症性腸疾患、感染性腸炎等)が疑われる場合には、必要に応じて専門的な検査を考慮すること。

用法・用量(添付文書全文)

〈男性における下痢型過敏性腸症候群〉
通常、成人男性にはラモセトロン塩酸塩として5μgを1日1回経口投与する。
なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は10μgまでとする。
〈女性における下痢型過敏性腸症候群〉
通常、成人女性にはラモセトロン塩酸塩として2.5μgを1日1回経口投与する。
なお、効果不十分の場合には増量することができるが、1日最高投与量は5μgまでとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 用量調整を行う場合は1カ月程度の症状推移を確認してから実施すること。また、症状変化に応じた頻繁な用量調整を行わないようにすること。
7.2. 本剤による治療により継続的な症状の改善が得られた場合、本剤の投与を漫然と継続することなく、投与開始3カ月を目処に、治療の継続、終了を検討すること。

副作用(添付文書全文)

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)の治療のためにラモセトロン塩酸塩を静脈内投与された患者において、ショック、アナフィラキシーが報告されている。
11.1.2. 虚血性大腸炎(頻度不明):腹痛、血便等の虚血性大腸炎が疑われる症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
11.1.3. 重篤な便秘(頻度不明):本剤では便秘、硬便が認められ、類薬では海外において重篤な便秘の発現とその合併症(腸閉塞、イレウス、宿便、中毒性巨大結腸、続発性腸虚血、腸管穿孔)が報告されており死亡例も認められていることから、本剤の投与により便秘、硬便が認められた場合には患者の症状に応じて休薬、中止等の適切な処置を行うこと〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 血液及びリンパ系障害:(0.1〜1%未満)貧血、白血球数減少、白血球数増加、血小板数減少。
2). 心臓障害:(0.1〜1%未満)動悸。
3). 胃腸障害:(5%以上)便秘、硬便、(1〜5%未満)腹部膨満、(0.1〜1%未満)腹痛、上腹部痛、悪心、胃不快感、胃炎、腹部不快感、痔核、排便障害、下痢、嘔吐、逆流性食道炎、十二指腸潰瘍、下腹部痛、肛門周囲痛、痔出血、(頻度不明)血便。
4). 全身障害及び投与局所様態:(0.1〜1%未満)胸部不快感、倦怠感、口渇。
5). 肝胆道系障害:(1〜5%未満)肝機能異常、γ−GTP上昇、(0.1〜1%未満)AST上昇、ALT上昇、Al−P上昇、ビリルビン上昇、LDH上昇。
6). 感染症及び寄生虫症:(0.1〜1%未満)憩室炎。
7). 筋骨格系及び結合組織障害:(0.1〜1%未満)背部痛。
8). 神経系障害:(0.1〜1%未満)頭痛、傾眠。
9). 腎及び尿路障害:(0.1〜1%未満)尿中蛋白陽性、尿中ブドウ糖陽性、血中尿素増加、(頻度不明)頻尿。
10). 皮膚及び皮下組織障害:(0.1〜1%未満)発疹、蕁麻疹。
11). 生殖系及び乳房障害:(0.1〜1%未満)前立腺炎。

使用上の注意(添付文書全文)

(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
虚血性大腸炎や重篤な便秘が発現するおそれがあるので、腹痛、血便、便秘、硬便が認められた場合には、医師等に連絡するよう患者に指導すること。特に、女性では男性に比べ便秘及び硬便の発現率が高いため注意すること〔11.1.2、11.1.3、17.1.1、17.1.2参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 腹部手術歴のある患者:本剤の投与による便秘、硬便等の発現に伴うイレウス等の発現に注意すること。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラットにおいて乳汁中への移行が報告されている)。
(小児等)
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
患者の状態を観察しながら慎重に投与し、副作用が発現した場合には、投与を中止すること(一般に高齢者では生理機能が低下している)。
(相互作用)
CYP1A2阻害作用を有する薬剤との併用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:
1). フルボキサミン〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強されるおそれがある(フルボキサミンのCYP1A2阻害作用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
2). 抗コリン作用を有する薬剤(抗コリン剤、三環系抗うつ剤、フェノチアジン系薬剤、モノアミン酸化酵素阻害剤等)[便秘・硬便等の副作用が増強されるおそれがある(抗コリン作用により薬理効果が増強される可能性がある)]。
3). 止しゃ剤(ロペラミド塩酸塩等)、アヘンアルカロイド系麻薬(アヘンチンキ等)[便秘・硬便等の副作用が増強されるおそれがある(止しゃ作用により薬理効果が増強される可能性がある)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(取扱い上の注意)
本品はアルミ袋により品質保持をはかっているので、アルミ袋開封後は湿気を避けて保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。

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