処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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サラジェン顆粒0.5%の基本情報
基本情報
- シェーグレン症候群の口腔乾燥症状の改善
- 放射線治療に伴う口腔乾燥症状の改善
- ピロカルピン塩酸塩として1回5mgを1日3回、食後に経口投与する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 気管支喘息
- 狭心症
- 虹彩炎
- 重篤な虚血性心疾患
- 消化管閉塞
- 心筋梗塞
- てんかん
- パーキンソニズム
- パーキンソン病
- 膀胱頚部閉塞
- 慢性閉塞性肺疾患
- 慎重投与
- 間質性肺炎
- 甲状腺機能亢進症
- 消化性潰瘍
- 腎結石
- 膵炎
- 胆石
- 尿路結石
- 胆嚢障害
- 迷走神経緊張症
- 過敏性腸疾患
- 高度唾液腺腫脹
- 高度唾液腺疼痛
- 前立腺肥大に伴う排尿障害
- 全身性進行性硬化症
- 高度肝機能低下
- 中等度肝機能低下
- 注意
- 精神障害
- 認識力障害
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 妊婦・産婦
- 高齢者
- 注意
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- コリン作動薬
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強
- 塩化アセチルコリン
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強
- 塩化ベタネコール
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強
- コリンエステラーゼ阻害剤
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強
- ネオスチグミン
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強
- 塩化アンベノニウム
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強
- アセチルコリン放出促進作用を有する薬剤
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強
- モサプリド
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が増強
- 抗コリン作用を有する薬剤
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が減弱
- 硫酸アトロピン
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が減弱
- 臭化水素酸スコポラミン
- 本剤又はこれらの薬剤の作用が減弱
- 抗コリン作用を有する薬剤
- 本剤の作用が減弱
- フェノチアジン系トランキライザー
- 本剤の作用が減弱
- クロルプロマジン
- 本剤の作用が減弱
- 三環系抗うつ剤
- 本剤の作用が減弱
- アミトリプチリン塩酸塩
- 本剤の作用が減弱
- イミプラミン塩酸塩
- 本剤の作用が減弱
- テガフール製剤
- 活性本体である5−FUの作用が減弱
- CYP2A6で主に代謝される薬剤
- 作用が増強
- レトロゾール
- 作用が増強
- CYP2A6の阻害剤
- 本剤の作用が増強
- メトキサレン
- 本剤の作用が増強
- 心毒性を有する抗悪性腫瘍剤
- 本剤の循環器系への作用がこれらの薬剤が有する心筋障害を誘発
- アントラサイクリン系薬剤
- 本剤の循環器系への作用がこれらの薬剤が有する心筋障害を誘発
処方理由
添付文書
1.頭頚部の放射線治療に伴う口腔乾燥症状の改善。
2.シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善。
ピロカルピン塩酸塩として1回5mgを1日3回、食後に経口投与する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
本剤の投与は空腹時を避け、食後30分以内とする。
<頭頚部の放射線治療に伴う口腔乾燥症状の改善>
これまでに実施された臨床試験の総症例665例中、副作用が報告されたのは385例(57.9%)であった。その主なものは、多汗37.0%(246/665)、鼻炎8.1%(54/665)、下痢6.2%(41/665)、頻尿5.4%(36/665)、頭痛4.5%(30/665)、ほてり4.4%(29/665)、嘔気4.4%(29/665)等であった。また、臨床検査値の異常変動は、総症例628例中108例(17.2%)に認められた。その主なものは、トリグリセリド上昇4.2%(23/552)、LDH上昇3.2%(20/616)、AST(GOT)上昇2.4%(15/619)、尿潜血陽性2.5%(13/514)、γ−GTP上昇2.3%(14/601)、ALT(GPT)上昇2.3%(14/619)等であった(サラジェン錠承認時)。
製造販売後に実施された使用成績調査の安全性解析対象症例2,155例中、副作用が報告されたのは685例(31.8%)であった。その主なものは、多汗21.8%(469/2,155)、嘔気1.8%(38/2,155)、下痢1.3%(27/2,155)、頻尿1.1%(24/2,155)であった(サラジェン錠再審査終了時)。
<シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善>
これまでに実施された臨床試験の総症例367例中、副作用が報告されたのは282例(76.8%)であった。その主なものは、多汗40.6%(149/367)、頭痛15.5%(57/367)、嘔気14.2%(52/367)、下痢13.1%(48/367)、悪寒9.3%(34/367)、ほてり7.1%(26/367)、頻尿6.8%(25/367)、嘔吐6.5%(24/367)、眩暈6.3%(23/367)、腹痛6.0%(22/367)、鼻炎6.0%(22/367)、咳5.7%(21/367)、高血圧5.2%(19/367)、倦怠感5.2%(19/367)等であった。また、臨床検査値の異常変動は、総症例353例中102例(28.9%)に認められた。その主なものは、トリグリセリド上昇6.9%(24/348)、γ−GTP上昇5.4%(19/349)、AST(GOT)上昇3.5%(12/347)、LDH上昇3.5%(12/347)、ALT(GPT)上昇3.4%(12/348)、尿潜血陽性3.4%(12/348)、Al−P上昇2.9%(10/347)、赤血球数減少2.6%(9/349)、血色素量減少2.6%(9/349)等であった(サラジェン錠効能追加承認時)。
製造販売後に実施された特定使用成績調査の安全性解析対象症例512例中、副作用が報告されたのは194例(37.9%)であった。その主なものは、多汗20.9%(107/512)、嘔気6.6%(34/512)、肝機能異常2.1%(11/512)、下痢2.0%(10/512)、頻尿1.6%(8/512)、倦怠感1.6%(8/512)であった(サラジェン錠再審査終了時)。
1.重大な副作用
1).間質性肺炎(0.1%未満):間質性肺炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与など適切な処置を行う。
2).失神・意識喪失(0.1%):一過性意識喪失等が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).精神神経系:(1〜5%未満)頭痛、眩暈、(1%未満)うつ病、意識低下、傾眠、不眠、舌麻痺、振戦、手指のこわばり、しびれ。
2).消化器:(1〜5%未満)嘔気、嘔吐、胃不快感、腹痛、下痢、(1%未満)食欲不振、口内炎、口角炎、口唇炎、口唇腫脹、口内乾燥、歯肉炎、歯肉腫脹、歯痛、舌炎、唾液分泌過多、唾液腺炎、唾液腺腫大、唾液腺痛、食道炎、心窩部痛、胃炎、胃重感、胃痛、腹鳴、腹部不快感、腹部膨満、消化不良、下腹部痛、鼓腸放屁、腸炎、メレナ、便秘、排便回数増加、肛門周囲炎。
3).循環器:(1〜5%未満)心悸亢進、(1%未満)上室性期外収縮、頻脈、不整脈、ST低下、低血圧、高血圧。
4).呼吸器:(1〜5%未満)鼻炎、(1%未満)副鼻腔炎、鼻出血、喀痰増加、咽頭違和感、咽頭炎、咽頭痛、嗄声、咳、呼吸困難、肺炎、喀血、かぜ症候群。
5).血液:(1%未満)赤血球数減少、血色素量減少、ヘマトクリット減少、白血球数増多、白血球数減少、好酸球増多、好中球増多、好中球減少、単球増多、リンパ球減少、血小板数減少。
6).泌尿器:(1〜5%未満)頻尿、(1%未満)膀胱炎、尿路感染、残尿感、排尿障害、排尿痛、排尿困難、夜間頻尿、尿失禁、尿量増加。
7).皮膚:(5%以上)多汗、(1%未満)帯状疱疹、単純疱疹、湿疹、蕁麻疹、汗疹、発疹、発赤、皮膚炎、脂漏、皮膚そう痒感。
8).筋骨格系:(1%未満)頚部硬直、頚部痛、頚肩痛、肩こり、背部痛、腰痛、腰椎部椎間板病変、下肢痛、筋肉痛、関節痛。
9).眼:(1%未満)眼瞼腫脹、眼瞼炎、流涙、眼球乾燥、眼痛、視力異常。
10).耳:(1%未満)耳痛、中耳炎、難聴、耳鳴。
11).肝臓:(1%未満)肝機能異常、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、LDH上昇、Al−P上昇、総ビリルビン上昇。
12).腎臓:(1%未満)クレアチニン上昇、BUN上昇、尿蛋白陽性、尿糖陽性、尿潜血陽性。
13).生殖器:(1%未満)前立腺肥大、月経異常。
14).その他:(1〜5%未満)悪寒、ほてり、倦怠感、トリグリセリド上昇、(1%未満)脱力感、疲労、顔面浮腫、浮腫、末梢性浮腫、味覚異常、発熱、冷感、四肢冷感、しゃっくり、胸痛、疼痛、アルブミン減少、アミラーゼ上昇、アミラーゼ低下、総蛋白上昇、総蛋白減少、総コレステロール上昇、総コレステロール低下、尿酸上昇、ナトリウム上昇、ナトリウム低下、カリウム上昇、カリウム低下、クロライド上昇、尿ウロビリノゲン陽性。
各副作用の頻度はサラジェン錠承認時までの臨床試験、並びにサラジェン錠製造販売後の使用成績調査及び特定使用成績調査の合算に基づく。
(禁忌)
1.重篤な虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症等)のある患者[冠状動脈硬化に伴う狭窄所見を冠状動脈攣縮により増強し、虚血性心疾患の病態を悪化させる恐れがある]。
2.気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患の患者[気道抵抗や気管支平滑筋の緊張増大及び気管支粘液分泌亢進のため、症状を悪化させる恐れがある]。
3.消化管閉塞及び膀胱頚部閉塞のある患者[消化管又は膀胱筋を収縮又は緊張させ、症状を悪化させる恐れがある]。
4.てんかんのある患者[てんかん発作をおこす恐れがある]。
5.パーキンソニズム又はパーキンソン病の患者[パーキンソニズム又はパーキンソン病の症状を悪化させる恐れがある]。
6.虹彩炎の患者[縮瞳が症状を悪化させる恐れがある]。
7.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
1.高度唾液腺腫脹及び高度唾液腺疼痛を有する患者[症状を悪化させる恐れがある]。
2.間質性肺炎の患者[間質性肺炎を増悪する可能性がある]。
3.膵炎の患者[膵液の分泌が亢進し、症状を悪化させる恐れがある]。
4.過敏性腸疾患の患者[腸管運動が亢進し、症状を悪化させる恐れがある]。
5.消化性潰瘍の患者[消化液の分泌が亢進し、症状を悪化させる恐れがある]。
6.胆嚢障害又は胆石のある患者[胆管を収縮させ、症状を悪化させる恐れがある]。
7.尿路結石又は腎結石のある患者[尿管及び尿道を収縮させ、症状を悪化させる恐れがある]。
8.前立腺肥大に伴う排尿障害のある患者[膀胱筋を収縮又は緊張させ、排尿障害を悪化させる恐れがある]。
9.甲状腺機能亢進症の患者[心血管系に作用し、不整脈又は心房細動を起こす恐れがある]。
10.全身性進行性硬化症の患者[心血管系、消化器系に作用し、症状を悪化させる恐れがある]。
11.中等度肝機能低下又は高度肝機能低下患者[高い血中濃度が持続し、副作用の発現率が高まる恐れがある]。
12.迷走神経緊張症のある患者[迷走神経の緊張を増強させる恐れがある]。
13.高齢者。
14.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
(重要な基本的注意)
1.縮瞳を起こす恐れがあるので、投与中の患者には夜間の自動車の運転及び暗所での危険を伴う機械の操作に注意させる。
2.本剤投与中、過度に発汗し十分な水分補給が出来ない場合には脱水症状を引き起こす可能性があるので、このような状況が考えられる患者には担当医師に相談させる。
3.一般にコリン作動薬は、用量依存的に中枢神経系に作用する可能性があることから、認識力障害又は精神障害のある患者に使用する場合には注意する。
4.本剤を12週間投与して効果が認められない場合には、その後の経過を十分に観察し、漫然と長期にわたり投与しないように注意する。
(相互作用)
本剤の主代謝経路は、血漿中のエステラーゼによる加水分解と、チトクロームP450・2A6(CYP2A6)による酸化である。
併用注意:
1.コリン作動薬(アセチルコリン塩化物、ベタネコール塩化物等)、コリンエステラーゼ阻害薬(ネオスチグミン、アンベノニウム塩化物等)、アセチルコリン放出促進作用を有する薬剤(モサプリド等)[本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されることがある(併用によりムスカリン様作用が増強されると考えられている)]。
2.抗コリン作動薬(アトロピン硫酸塩水和物、スコポラミン臭化水素酸塩水和物等)[本剤又はこれらの薬剤の作用が減弱されることがある(本剤の作用と拮抗的に作用すると考えられている)]。
3.抗コリン作用を有する薬剤(フェノチアジン系抗精神病薬(クロルプロマジン等)、三環系抗うつ薬(アミトリプチリン塩酸塩、イミプラミン塩酸塩等))[本剤の作用が減弱されることがある(本剤の作用と拮抗的に作用すると考えられている)]。
4.CYP2A6で主に代謝されて活性化する薬剤(テガフール製剤)[テガフールの活性本体である5−FUの作用が減弱される可能性がある(本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2A6を競合的に阻害することにより、テガフールの活性本体である5−FUの生成が減少し、5−FUの血中濃度が低下する恐れがある)]。
5.CYP2A6で主に代謝される薬剤(レトロゾール等)[これらの薬剤の作用が増強される可能性がある(本剤が肝臓の薬物代謝酵素CYP2A6を競合的に阻害することにより、レトロゾールなどの血中濃度が上昇する恐れがある)]。
6.CYP2A6の阻害剤(メトキサレン等)[本剤の作用が増強される可能性がある(メトキサレンなどが薬物代謝酵素CYP2A6を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する恐れがある)]。
7.潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤(アントラサイクリン系薬剤等)[これらの薬剤を併用する場合は、本剤の循環器系への作用がこれらの薬剤が有する心筋障害を誘発する恐れがあるので、慎重に投与する(心筋に対する蓄積毒性が誘発される恐れがある)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ラット)において死産頻度増加、新生仔生存率低下、新生仔平均体重減少及び新生仔骨化遅延の発生頻度の増加が認められており、また、動物実験(ラット)で、受胎率低下が認められている]。
2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が認められている]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(過量投与)
本剤が過量投与された場合は、呼吸及び体循環を維持するためにアトロピン投与(皮下或いは静注)等の適切な処置を行うべきである。また、過量投与による重篤な心機能低下或いは重篤な気管支収縮がみられた場合には、アドレナリン投与(皮下或いは筋肉内)を考慮する。なお、過量投与時、本剤は透析によって除去出来るかどうかは不明である。
(その他の注意)
1.ラットに104週間経口投与したがん原性試験において、18mg/kg/日群(AUCで換算して臨床曝露量の約50倍以上)の雌雄で副腎髄質良性褐色細胞腫の発現が有意に増加し、また、同群の雌では、試験実施施設における自然発生発現率の背景値の範囲内ではあるが、肝細胞腺腫の発現が有意に増加した。
2.ラットの生殖発生毒性試験において、18mg/kg/日以上(体重換算で臨床用量の約60倍以上)で受胎率低下、精子運動率低下及び異常精子率増加からなる生殖機能への影響が認められた。また、イヌの26週間反復経口投与試験において、3mg/kg/日群(体重換算で臨床用量の約10倍)で精子形成に対する影響が認められた。
(保管上の注意)
気密容器、遮光。
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