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コロネル錠500mgの基本情報
基本情報
消化管内で水分を吸収し、消化管の内容物の動きを調節することで下痢や便秘などの症状を改善する薬
- コロネル ポリフル
- 過敏性腸症候群の下痢
- 過敏性腸症候群の消化器症状
- 過敏性腸症候群の便通異常
- 過敏性腸症候群の便秘
- 通常、成人にはポリカルボフィルカルシウムとして1日量1.5〜3.0gを3回に分けて、食後に水とともに経口投与する
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 1日あたりの製剤量は次のとおりである
- 1日投与量:3〜6錠
- 7.2. 下痢状態では1日1.5gでも効果が得られているので、下痢状態の場合には1日1.5gから投与を開始することが望ましい
- 7.3. 症状の改善が認められない場合、長期にわたって漫然と使用しないこと(通常2週間)
副作用
注意事項
- 禁止
- 潰瘍性結腸炎
- 過敏症
- 急性腹部疾患
- 高カルシウム血症
- 腎結石
- 虫垂炎
- 腸出血
- 胃腸閉塞
- 術後イレウス
- 腎不全<軽度及び透析中を除く>
- 注意
- 高カルシウム血症
- 低酸症
- 透析中
- 無酸症
- 胃全切除術
- 軽度腎不全
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 小児等(0歳〜14歳)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 活性型ビタミンD製剤
- 高カルシウム血症
- アルファカルシドール
- 高カルシウム血症
- カルシトリオール
- 高カルシウム血症
- カルシウム製剤
- 高カルシウム血症
- L−アスパラギン酸カルシウム
- 高カルシウム血症
- 乳酸カルシウム
- 高カルシウム血症
- カルシウム経口剤
- 本剤の作用が減弱
- L−アスパラギン酸カルシウム<経口>
- 本剤の作用が減弱
- 乳酸カルシウム<経口>
- 本剤の作用が減弱
- プロトンポンプ阻害剤
- 本剤の作用が減弱
- オメプラゾール
- 本剤の作用が減弱
- ランソプラゾール
- 本剤の作用が減弱
- H2受容体拮抗剤
- 本剤の作用が減弱
- ファモチジン
- 本剤の作用が減弱
- ラニチジン
- 本剤の作用が減弱
- 制酸剤<PPI・H2ブロッカー以外>
- 本剤の作用が減弱
- 水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム
- 本剤の作用が減弱
- 水酸化アルミニウム
- 本剤の作用が減弱
- 強心配糖体製剤
- 作用を増強し不整脈
- ジゴキシン
- 作用を増強し不整脈
- テトラサイクリン系抗生物質<経口>
- 作用を減弱
- テトラサイクリン<経口>
- 作用を減弱
- ミノサイクリン<経口>
- 作用を減弱
- ニューキノロン系抗菌剤<経口>
- 作用を減弱
- ノルフロキサシン<経口>
- 作用を減弱
- 塩酸シプロフロキサシン<服用>
- 作用を減弱
- トシル酸トスフロキサシン<服用>
- 作用を減弱
- カルシウムを含むもの<干しえび、バジル、煮干し、牛乳、乳製品 など>
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2022年1月更新)
・以前から使っていて、しかも院内採用薬であるため。他にはイリボーもよく使う。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・過敏性腸症候群としてはコロネルが効果が良い気がしており、よく使用する。(50歳代開業医、一般内科)
・便秘性でも下痢性でもIBSには処方してみると効く症例が多い。(60歳代病院勤務医、血液内科)
・下痢型、便秘型いずれの過敏性腸症候群にも投与でき有効である。(60歳代開業医、脳神経内科)
・副作用が少なく、感覚として患者さんの評判も良い。(30歳代病院勤務医、循環器内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2020年5月更新)
・効果がマイルドで副作用も少なく、初めに投与する。混合型にも効果がある印象がある。(40歳代病院勤務医、消化器内科)
・コロネルは下痢が落ちつく印象があるが、その後便秘になったとの訴えが多い。(30歳代病院勤務医、消化器内科)
・副作用や相互作用があまりなく、下痢型・便秘型問わず使用できる(30歳代病院勤務医、消化器内科)
・混合型に対して効果がある(とされている)から。ただ錠剤が大きくて内服しにくいと言われることが多い。(30歳代病院勤務医、小児科)
・どんな病態でも副作用が少なく、ある程度の効果が見込める。その結果を見てイリボーの適応を検討します。(50歳代開業医、消化器内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2017年4月更新)
・下痢にも便秘にも有効性が認められる。腸管蠕動運動促進剤と比べても高い効果がある印象。(60歳代病院勤務医、消化器内科)
・過敏性腸炎のみならず、小腸瘻や、小腸の多量切除の後、直腸癌の術後に水様便を呈する場合などに使用している。効果も充分。(50歳代病院勤務医、一般外科)
・腸蠕動を直接的には刺激しないため、効果がない場合でも腹痛などの不都合な副作用は少ない。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・下痢でも便秘でも使えて、非吸収性なので安全性が高い。効果がない場合でも副作用がほとんどない。(40歳代病院勤務医、精神科)
・水様便に対し、水分を吸着して改善するのでが気に入っている。錠剤が大きいのが難点。(50歳代病院勤務医、小児科)
・大腸自体に影響を与えず、便の性状をコントロールできる点が良い。(50歳代病院勤務医、精神科)
この薬をファーストチョイスする理由(2016年1月更新)
・下痢性のIBSに。使い慣れている。用量調整が容易、自分自身でも漢方と組み合わせて使うことがよくある。効果も早いが、逆にしぶり腹のようになることもあってつらい。(40歳代診療所勤務医、一般内科)
・腸内で水分を吸収・保持し、便の固さをほどよくして便通を整え、下痢型・便秘型にも有効ということですが、初期にこれを使用しても効果はいまいちで、最終的にトランコロンやロペラミドまで使用しないと症状が落ち着かない症例が多い。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・男性にも女性にも処方可能。下痢に関してはある程度有効。セレキノン等は下痢症状に使いずらい。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
・やや甘みのある小細粒製剤であり内服しやすく、また、下痢の場合には止痢作用が、便秘時には排便促進作用がみられ、副作用が少なく有用な薬剤と認識している。(50歳代病院勤務医、神経内科)
・以前はトランコロンを使用していたがコロネルが使えるようになってからはコロネルが第一選択になっている。便を硬化させることにより腹痛、排便回数の軽減があり効果が高い。(50歳代病院勤務医、一般外科)
・約60%で手ごたえあり、副作用の経験はなし。(50歳代診療所勤務医、脳神経外科)
・機序がわかりやすい。便形状変化明瞭。(30歳代病院勤務医、消化器内科)
・ビオフェルミンRなどの整腸剤が効果がないときに使用することが多いです。効果は実感しています。(40歳代病院勤務医、整形外科)
・軽度の過敏性腸症候群に良く効く印象がある。散剤であるが比較的飲みやすい。重症の患者にはイリボーほどの効果はないように思う。(50歳代開業医、循環器内科)
添付文書
過敏性腸症候群における便通異常(下痢、便秘)及び消化器症状。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤による治療は対症療法である。
通常、成人にはポリカルボフィルカルシウムとして1日量1.5〜3.0gを3回に分けて、食後に水とともに経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 1日あたりの製剤量は次のとおりである。
1日投与量:3〜6錠。
7.2. 下痢状態では1日1.5gでも効果が得られているので、下痢状態の場合には1日1.5gから投与を開始することが望ましい。
7.3. 症状の改善が認められない場合、長期にわたって漫然と使用しないこと(通常2週間)。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1〜2%未満)発疹、そう痒感。
2). 血液:(0.1〜2%未満)白血球減少。
3). 消化器:(0.1〜2%未満)嘔気・嘔吐、口渇、腹部膨満感、下痢、便秘、腹痛、腹鳴。
4). 肝臓:(0.1〜2%未満)AST上昇、ALT上昇、(頻度不明)γ−GTP上昇、ALP上昇、総ビリルビン上昇、LDH上昇。
5). その他:(0.1〜2%未満)浮腫、頭痛、尿潜血陽性、尿蛋白陽性。
(禁忌)
2.1. 急性腹部疾患(虫垂炎、腸出血、潰瘍性結腸炎等)の患者[症状を悪化させるおそれがある]。
2.2. 術後イレウス等の胃腸閉塞を引き起こすおそれのある患者[症状を悪化させるおそれがある]。
2.3. 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症を助長するおそれがある]。
2.4. 腎結石のある患者[腎結石を助長するおそれがある]。
2.5. 腎不全<軽度及び透析中を除く>のある患者〔9.2.1参照〕。
2.6. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 高カルシウム血症があらわれやすい患者:高カルシウム血症を起こすおそれがある。
9.1.2. 無酸症・低酸症が推定される患者及び胃全切除術の既往のある患者:本剤の薬効が十分に発揮されない可能性がある。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 腎不全<軽度及び透析中を除く>のある患者:投与しないこと(組織への石灰沈着を助長するおそれがある)〔2.5参照〕。
9.2.2. 透析中の患者及び軽度腎不全のある患者:組織への石灰沈着を助長するおそれがある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(小児等)
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
減量するなど用量に留意すること(一般に高齢者では腎機能が低下していることが多く、高カルシウム血症があらわれやすい)。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
1). 活性型ビタミンD製剤(アルファカルシドール、カルシトリオール等)[高カルシウム血症があらわれるおそれがある(これらの薬剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる)]。
2). カルシウム剤:
①. カルシウム剤(L−アスパラギン酸カルシウム、乳酸カルシウム等)[高カルシウム血症があらわれるおそれがある(本剤はカルシウムを含有<ポリカルボフィルカルシウム1.0g中にカルシウムとして約200mg含有>するため、これらの薬剤と併用するとカルシウムの過剰摂取となる)]。
②. カルシウム剤<経口>(L−アスパラギン酸カルシウム<経口>、乳酸カルシウム<経口>等)[本剤の作用が減弱するおそれがある(本剤はカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、カルシウムとの共存下では再結合により薬効が減弱する)]。
3). 強心配糖体(ジゴキシン等)[これらの薬剤の作用を増強し不整脈等を誘発するおそれがある(カルシウムは強心配糖体の心筋収縮力増強作用を強める)]。
4). テトラサイクリン系抗生物質<経口>(テトラサイクリン<経口>、ミノサイクリン<経口>等)、ニューキノロン系抗菌剤<経口>(ノルフロキサシン<経口>、塩酸シプロフロキサシン<経口>、トスフロキサシントシル酸塩水和物<経口>等)[これらの薬剤の作用を減弱するおそれがある(カルシウムイオンはこれらの薬剤とキレートを形成し、吸収を阻害する)]。
5). プロトンポンプ阻害剤(オメプラゾール、ランソプラゾール等)、H2受容体拮抗剤(ファモチジン、ラニチジン等)、制酸剤<PPI・H2ブロッカー以外>(水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル等)[本剤の作用が減弱するおそれがある(本剤は酸性条件下でカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、これらの薬剤の胃内pH上昇作用によりカルシウムの脱離が抑制される)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
14.1.1. 本剤は、服用後に途中でつかえた場合に、膨張して喉や食道を閉塞する可能性があるので、十分量(コップ1杯程度)の水とともに服用させること。
14.1.2. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(取扱い上の注意)
PTP品はアルミ袋により品質保持をはかっているので、アルミ袋開封後は湿気を避けて保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。
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