処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
※キーワードをスペースで区切るとAND検索に、半角の「|」で挟むとOR検索になります
アロキシ静注0.75mgの基本情報
基本情報
抗がん薬による嘔吐中枢への刺激を阻害し、悪心(吐き気)・嘔吐を抑える薬
- カイトリル
- ナゼア
- アロキシ
- 抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐><遅発期を含む>
- 通常、パロノセトロンとして0.75mgを1日1回静注又は点滴静注する
- ただし、18歳以下の患者には、通常、パロノセトロンとして20μg/kgを1日1回静注又は点滴静注することとし、投与量の上限は1.5mgとする
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 抗悪性腫瘍剤投与前に投与を終了すること
- 7.2. 本剤の消失半減期は約40時間であり、短期間に反復投与を行うと過度に血中濃度が上昇するおそれがある〔16.1.2参照〕(1週間未満の間隔で本剤をがん患者へ反復投与した経験はないため、短期間での反復投与は避けること)
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 注意
- 消化管障害
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 高齢者
- 注意
- 低出生体重児(0日〜27日)
- 新生児(0日〜27日)
相互作用
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2021年1月更新)
・悪性神経膠腫に対するテモゾロマイド療法において、月に1度の外来日の点滴で済むことと、制吐作用は他の5HT−3受容体拮抗薬より強力であるから。時々ナゼアの内服では制吐作用が不十分な患者がいます。(50歳代病院勤務医、脳神経外科)
・Late onsetの悪心を抑えることはできている印象。便秘は他の5−HT3受容体拮抗剤より多い印象。(40歳代病院勤務医、消化器内科)
・昔はカイトリルで今はアロキシです。昔よりずっと嘔吐の副作用が減りました。(40歳代病院勤務医、呼吸器外科)
・当院の化学療法レジメンで投与が決められており、遅発性の嘔気にも有効性を確認しています。(50歳代病院勤務医、消化器外科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年6月更新)
・血中半減期が長く、5−HT3受容体に対して高い親和性と選択性を有するため、24時間以降に発現する遅発性悪心・嘔吐にも有効である。(50歳代開業医、消化器外科)
・急性期および遅延性の悪心・嘔吐にも有用性が高いので頻用している。(60歳代病院勤務医、産科・婦人科)
・遅発性嘔吐にもある程度、対応できる。アプレピタントとの併用で、ほとんどの方で嘔気なく治療することができている印象。(30歳代病院勤務医、上記以外の内科系診療科)
・点滴で長期間の効果が得られること。ただ、便秘が多く、高価である。(60歳代病院勤務医、上記以外の内科系診療科)
・アロキシ、カイトリル、オンダンセトロン、いずれも化学療法の副作用マネジメントとして使用しています。(30歳代病院勤務医、上記以外の外科系診療科)
添付文書
シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐><遅発期を含む>。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用すること〔17.1.1、17.1.2参照〕。
通常、パロノセトロンとして0.75mgを1日1回静注又は点滴静注する。
ただし、18歳以下の患者には、通常、パロノセトロンとして20μg/kgを1日1回静注又は点滴静注することとし、投与量の上限は1.5mgとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 抗悪性腫瘍剤投与前に投与を終了すること。
7.2. 本剤の消失半減期は約40時間であり、短期間に反復投与を行うと過度に血中濃度が上昇するおそれがある〔16.1.2参照〕(1週間未満の間隔で本剤をがん患者へ反復投与した経験はないため、短期間での反復投与は避けること)。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(そう痒感、発赤、胸部苦悶感、呼吸困難、血圧低下等)があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(1〜10%未満)頭痛、(1%未満)めまい、(頻度不明)不安、多幸感、傾眠、不眠症、過眠症、末梢感覚性ニューロパシー、異常感覚。
2). 代謝:(1%未満)糖尿、(頻度不明)食欲不振、食欲減退、高血糖、高カリウム血症、低カリウム血症、電解質変動、低カルシウム血症。
3). 心臓・循環器:(1〜10%未満)QT延長、(1%未満)低血圧、(頻度不明)上室性期外収縮、頻脈、徐脈、心筋虚血、洞性頻脈、洞性不整脈、静脈退色、静脈拡張、高血圧。
4). 消化器:(10%以上)便秘(17.6%)、(1%未満)下痢、口内乾燥、上腹部痛、(頻度不明)腹痛、腹部膨満、消化不良。
5). 腎臓・泌尿器:(頻度不明)尿閉。
6). 肝臓:(1〜10%未満)高ビリルビン血症、(1%未満)肝機能検査値異常。
7). 皮膚:(1%未満)発疹、(頻度不明)アレルギー性皮膚炎。
8). 呼吸器:(1〜10%未満)しゃっくり。
9). 耳:(1%未満)耳鳴、(頻度不明)乗り物酔い。
10). 眼:(頻度不明)眼刺激、弱視。
11). 臨床検査:(1〜10%未満)AST上昇、ALT上昇、γ−GTP上昇、(1%未満)LDH上昇、ALP上昇。
12). その他:(1〜10%未満)血管痛、(1%未満)倦怠感、潮紅、静脈炎、(頻度不明)注射部位反応(注射部位疼痛、注射部位紅斑)、発熱、熱感、悪寒、関節痛、インフルエンザ様症状、無力症、疲労。
(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 消化管障害のある患者:本剤投与後観察を十分に行うこと(消化管運動の低下があらわれることがある)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)で胎仔への移行が報告されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている)。
(小児等)
低出生体重児及び新生児を対象とした臨床試験は実施していない〔17.1.2参照〕。
(高齢者)
一般に生理機能が低下している。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 本剤は、30秒以上かけて緩徐に投与すること。
(取扱い上の注意)
20.1. 紙箱から取り出して長期間保存した場合は、光によりわずかに分解することがあるため、紙箱から取り出した後は速やかに使用するか又は遮光を考慮すること。
(保管上の注意)
室温保存。
処方薬事典は、日経メディカル Onlineが配信する医療・医薬関係者向けのコンテンツです。一般の方もご覧いただけますが、内容に関するご質問にはお答えできません。服用中の医薬品についてはかかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。