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ラモセトロン塩酸塩注射液0.3mg「EMEC」の基本情報
基本情報
抗がん薬による嘔吐中枢への刺激を阻害し、悪心(吐き気)・嘔吐を抑える薬
- カイトリル
- ナゼア
- アロキシ
- 抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>
- ラモセトロン塩酸塩として0.3mgを1日1回静脈内投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
- また、効果不十分な場合には、同用量を追加投与できる
- 但し、1日量として0.6mgを超えないこととする
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- フルボキサミン
- 本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2019年6月更新)
・治療前に内服できるので比較的多く使いました。(60歳代病院勤務医、消化器外科)
・時間外に主治医の代わりに処方するだけであるが、抗腫瘍剤の吐気にも対応できているようで、信頼感がある。(60歳代病院勤務医、小児科)
・テモゾロミド内服と一緒に処方し、効果を実感している。(50歳代病院勤務医、脳神経外科)
・抗癌薬副作用の嘔気に効果のある印象。内服もできる。使い慣れている。(40歳代病院勤務医、小児科)
・小回りの利く使用方法が気に入っている。(50歳代病院勤務医、腎臓内科)
添付文書
シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>。
ラモセトロン塩酸塩として0.3mgを1日1回静脈内投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。また、効果不十分な場合には、同用量を追加投与できる。但し、1日量として0.6mgを超えないこととする。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(気分不良、胸内苦悶感、呼吸困難、喘鳴、顔面潮紅、発赤、そう痒感、チアノーゼ、血圧低下等)を起こすことがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.重大な副作用(類薬)
てんかん様発作:他の5−HT3受容体拮抗型制吐剤で、外国において、てんかん様発作が現れたとの報告がある。
3.その他の副作用(頻度不明)
1).過敏症:皮疹、そう痒感、発赤[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
2).精神神経系:頭痛、頭重。
3).消化器:下痢、便秘。
4).腎臓:BUN上昇、血中クレアチニン上昇。
5).肝臓:肝機能異常(AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、ビリルビン上昇等)。
6).その他:体熱感、しゃっくり、頭部のほてり、舌のしびれ感。
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用する。
(相互作用)
本剤は、主として肝臓の薬物代謝酵素CYP1A2及びCYP2D6により代謝される。
併用注意:フルボキサミン[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強される恐れがある(フルボキサミンのCYP1A2阻害作用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
(高齢者への投与)
患者の状態を観察しながら慎重に投与し、副作用が発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う[一般に高齢者では生理機能が低下している]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない]。
2.授乳婦:授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させる[ラットにおいて乳汁中への移行が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
1.調製時:現在までに次記に示す注射液との配合変化を起こすことが確認されているので、混合しない:D−マンニトール注射液、ルネトロン注射液、ラシックス注(なお、ラシックス注については、フロセミド20mgを含むラシックス注に生理食塩液200mLを加え本剤1アンプルと混合する場合には差し支えない)。
2.アンプルカット時:本品は、ワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
(取扱い上の注意)
安定性試験:長期保存試験(25℃、相対湿度60%、36カ月)の結果、ラモセトロン塩酸塩注射液0.3mg「EMEC」(最終包装)は、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
(保管上の注意)
遮光。
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