処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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グラニセトロン内服ゼリー2mg「ケミファ」の基本情報
基本情報
抗がん薬による嘔吐中枢への刺激を阻害し、悪心(吐き気)・嘔吐を抑える薬
- カイトリル
- ナゼア
- アロキシ
- 抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>
- 放射線照射に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>
- グラニセトロンとして1回2mgを1日1回経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 注意
- 消化管通過障害
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- セロトニン作用薬
- セロトニン症候群
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- セロトニン症候群
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- セロトニン症候群
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- セロトニン症候群
- セロトニン作用薬
- 不安
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 不安
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- 不安
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 不安
- セロトニン作用薬
- 焦燥
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 焦燥
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- 焦燥
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 焦燥
- セロトニン作用薬
- 興奮
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 興奮
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- 興奮
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 興奮
- セロトニン作用薬
- 錯乱
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 錯乱
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- 錯乱
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 錯乱
- セロトニン作用薬
- 発熱
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 発熱
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- 発熱
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 発熱
- セロトニン作用薬
- 発汗
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 発汗
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- 発汗
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 発汗
- セロトニン作用薬
- 頻脈
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 頻脈
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- 頻脈
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 頻脈
- セロトニン作用薬
- 振戦
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- 振戦
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- 振戦
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 振戦
- セロトニン作用薬
- ミオクローヌス
- 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
- ミオクローヌス
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
- ミオクローヌス
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- ミオクローヌス
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2021年1月更新)
・昔はナゼアを使っていたが、様々な理由で経口投与できない患者さん(頭頸部腫瘍)が多い疾患を担当することになり、点滴でカイトリルを使うこととなった。放射線治療の吐き気にも適応がある。(40歳代病院勤務医、放射線科)
・適応が広いので使用機会が多い。強い効果を期待する場合は、パロノセトロンを使用する。(50歳代病院勤務医、血液内科)
・放射線治療医で、放射線宿酔による嘔気に対してカイトリルを処方しています。放射線宿酔による嘔気にかなり効果があると思っています。(30歳代病院勤務医、放射線科)
・古い薬ですが、使い慣れていることと、制約が少ないことがメリットと思います。(50歳代病院勤務医、一般外科)
・初めて投与した際に、嘔気・嘔吐の副作用が著明に抑制され、驚愕した。(50歳代病院勤務医、感染症科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年6月更新)
・化学療法だけでなく、放射線治療時の制吐にも適応があるので使用する頻度が高い。催吐ハイリスクの化学療法では、アロキシとイメンド、デキサメサゾン併用で積極的に使用している。(50歳代病院勤務医、血液内科)
・現在はこの系統の薬剤は使いませんが、昔は使ってました。当時はカイトリルしかありませんでした。(50歳代病院勤務医、耳鼻咽喉科)
・乳癌患者の化学療法後の嘔気に対して以前から使っている。(80歳以病院勤務医、外科系診療科)
・ゼリータイプがある。飲みやすいかどうかは分からないが、好んでいる患者は時々いる。(30歳代病院勤務医、放射線科)
・強度の強い化学療法においても比較的良好な制吐作用が実感できる。(30歳代病院勤務医、血液内科)
添付文書
シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>及び放射線照射に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>。
<効能又は効果に関連する使用上の注意>
1.本剤を抗悪性腫瘍剤の投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与に限り使用する。
2.本剤を放射線照射に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、強い悪心、嘔吐が生じる全身照射や上腹部照射等に限り使用する。
グラニセトロンとして1回2mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
1.本剤を抗悪性腫瘍剤の投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、抗悪性腫瘍剤の投与1時間前に投与し、癌化学療法の各クールにおける本剤の投与期間は6日間を目安とする。
2.本剤を放射線照射に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)に対して使用する場合は、放射線照射の1時間前に投与する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(そう痒感、発赤、胸部苦悶感、呼吸困難、血圧低下等)が現れるとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行う。
1).過敏症:(頻度不明)発疹。
2).精神神経系:(頻度不明)頭痛。
3).消化器:(頻度不明)便秘。
4).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等の肝機能検査値異常。
5).その他:(頻度不明)発熱。
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
1.本剤の投与により消化管運動低下が現れることがあるので、消化管通過障害の症状のある患者は、本剤投与後観察を十分に行う。
2.抗悪性腫瘍剤投与後、本剤の効果が不十分で悪心・嘔吐が発現した場合には、他の制吐療法(注射剤の投与等)を考慮する。
(相互作用)
併用注意:セロトニン作用薬(選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤<SNRI>、MAO阻害剤等)[セロトニン症候群(不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクローヌス等)が現れる恐れがある(セロトニン作用が増強する恐れがある)]。
(高齢者への投与)
一般に、高齢者には副作用の発現に注意し、慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
2.ラットにおいて乳汁への移行がみられたとの報告があるので、授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させる。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
1.投与経路:内服用にのみ使用させる。
2.服用時:開封後は速やかに服用し、残分は廃棄させる。
3.薬剤交付時:包装のまま服用しないように指導する。
4.使用方法:
1).ゼリー部分を上にし切り口の下を持つ。
2).切り口のところから完全に切り取る。
3).空気部分を指で添付文書の図3の矢印の方向にゆっくり押し、中のゼリーを出して服用する。
(その他の注意)
がん原性:グラニセトロン製剤においてマウス及びラットに1、5、50mg/kgを2年間経口投与し対照群と比較した。マウスでは50mg/kg群の雄で肝細胞がん、50mg/kg群の雌で肝細胞腺腫増加がみられた。また、ラットでは5mg/kg以上群の雄及び50mg/kg群の雌で肝細胞腫瘍増加がみられた。しかし、1mg/kg群(臨床用量の25倍に相当する)では、マウス及びラットとも肝細胞腫瘍の増加は認められなかったとの報告がある。
(取扱い上の注意)
1.取扱い上の注意:
1).誤用を避けるため、他の容器に移しかえて保存しない。
2).小児の手の届かないところに保管する。
3).高温になるところには保管しない。
4).上に重いものをのせない。
5).携帯するときは、折り曲げないように注意する。
2.安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、36カ月)の結果、グラニセトロン内服ゼリー1mg「ケミファ」及びグラニセトロン内服ゼリー2mg「ケミファ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
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