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グーフィス錠5mgの基本情報
基本情報
胆汁酸の輸送に関わる胆汁酸トランスポーターの働きを阻害し胆汁酸の再吸収を抑え胆汁酸の大腸への移行を促すことで、大腸管腔内への水分分泌や消化管運動を促進し便秘を改善する薬
- グーフィス
- 慢性便秘症<器質的疾患による便秘を除く>
- 通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する
- なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 腸閉塞
- ヘルニアによる腸閉塞
- 腫瘍による腸閉塞
- 注意
- 胆道閉塞
- 重篤な肝障害
- 胆汁酸分泌低下
- 症候性慢性便秘症
- 薬剤性慢性便秘症
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 小児等(0歳〜14歳)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 胆汁酸製剤<服用>
- 作用が減弱
- ウルソデオキシコール酸<服用>
- 作用が減弱
- ケノデオキシコール酸<経口>
- 作用が減弱
- アルミニウムを含有する制酸剤<経口>
- 本剤の作用が減弱
- スクラルファート<経口>
- 本剤の作用が減弱
- アルジオキサ<経口>
- 本剤の作用が減弱
- コレスチラミン<経口>
- 本剤の作用が減弱
- コレスチミド<経口>
- 本剤の作用が減弱
- ジゴキシン
- 血中濃度が上昇し作用が増強
- ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
- 血中濃度が上昇し作用が増強
- ミダゾラム
- 血中濃度が低下し作用が減弱
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2021年3月更新)
・確実に効果がある点が気に入っているが、薬価が高い、空腹時に服用しないといけない、服用してから排便になるまでの時間が患者さんでまちまちのため、朝、昼、夜のどのタイミングで服用すればいいかをアドバイスするのが難しい。(50歳代診療所勤務医、糖尿病科)
・他の下剤では効果がほとんど見られない場合でも、有効なことを何度か経験しており、最近では、少し頑固な便秘には最初からグーフィスを使っています。(60歳代病院勤務医、消化器内科)
・便秘が解消するだけでなく便の形状が良好化(バナナ状)すること、生理的に非常に妥当な機序であること、本人の服用調整(量・頻度)が不要であること。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
・アミティーザと比較して腸管運動性があるためより強い作用がある。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
・胆汁酸再吸収抑制による便通改善効果に期待。(40歳代病院勤務医、消化器外科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年7月更新)
・【長所】その日に飲んですぐ効果が現れる。今のところ、「シャーシャーの下痢になりました」というような、継続できない意見は聞こえてきていない。【短所】食前投薬。わざわざ他の薬と別に飲まなければならないというのはやはりデメリット。(40歳代病院勤務医、消化器外科)
・完全排便感の達成率が高く、腹痛を誘発することが少ない。(50歳代開業医、一般内科)
・副作用が少なく効果を有する症例が多い印象。(50歳代病院勤務医、一般内科)
添付文書
慢性便秘症<器質的疾患による便秘を除く>。
(効能又は効果に関連する注意)
薬剤性慢性便秘症及び症候性慢性便秘症患者を対象に本剤の有効性及び安全性を評価する臨床試験は実施していない。
通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 肝臓:(1〜5%未満)肝機能異常(ALT増加、AST増加、γ−GTP増加、Al−P増加、LAP増加)。
2). 精神神経系:(1〜5%未満)浮動性めまい、(頻度不明)頭痛。
3). 循環器:(頻度不明)ほてり。
4). 消化器:(5%以上)腹痛(23.2%)、下痢(14.4%)、(1〜5%未満)下腹部痛、腹部膨満、悪心、上腹部痛、腹部不快感、軟便、(1%未満)口内炎、口渇、(頻度不明)鼓腸、便意切迫、嘔吐、胃腸音異常、便秘。
5). 過敏症:(1%未満)じん麻疹、(頻度不明)発疹。
6). 血液:(1〜5%未満)貧血、(1%未満)ビタミンE増加、(頻度不明)好酸球数増加。
7). その他:(1〜5%未満)CK増加、(頻度不明)月経困難症。
(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 腫瘍による腸閉塞、ヘルニアによる腸閉塞等腸閉塞が確認されている又は疑われる患者[腸閉塞を悪化させるおそれがある]。
(重要な基本的注意)
本剤投与中は腹痛や下痢があらわれるおそれがあるので、症状に応じて減量、休薬又は中止を考慮し、本剤を漫然と継続投与しないよう、定期的に本剤の投与継続の必要性を検討すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:胆道閉塞や胆汁酸分泌低下している患者等では本剤の効果が期待できない場合がある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)で大量経口投与により、母体毒性(1000mg/kg/日)並びに出生仔生存性に影響、出生仔成長に影響及び出生仔発達に影響(350mg/kg/日以上)がみられた)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(14C−エロビキシバットを用いた動物実験(ラット)で、放射能の乳汁中への移行が報告されている)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
(相互作用)
本剤は、P−糖蛋白質の阻害作用を有する〔16.7参照〕。
10.2. 併用注意:
1). 胆汁酸製剤<経口>(ウルソデオキシコール酸<経口>、ケノデオキシコール酸<経口>)[これらの薬剤の作用が減弱するおそれがある(本剤の胆汁酸トランスポーター(IBAT)阻害作用により、胆汁酸製剤の再吸収が阻害されるおそれがある)]。
2). アルミニウム含有制酸剤<経口>(スクラルファート水和物<経口>、アルジオキサ<経口>等)[本剤の作用が減弱するおそれがある(これらの薬剤は、消化管内で胆汁酸を吸着するため、本剤の作用が減弱するおそれがある)]。
3). コレスチラミン<経口>、コレスチミド<経口>[本剤の作用が減弱するおそれがある(これらの薬剤は、胆汁酸を吸着するため、本剤の作用が減弱するおそれがある)]。
4). ジゴキシン、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩〔16.7参照〕[これらの薬剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがある(本剤のP−糖蛋白質に対する阻害作用による)]。
5). ミダゾラム〔16.7参照〕[ミダゾラムの血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(機序は不明である)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(取扱い上の注意)
アルミ袋開封後は高温、湿気を避けて気密容器に保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。
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