処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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アミティーザカプセル12μgの基本情報
基本情報
小腸においてクロライド(ClC-2)チャネルというClイオンの通り道を活性化することで、腸管内への水分分泌などを促進し便を柔らかくして腸管内輸送を高めることで排便を促す薬
- アミティーザ
- 慢性便秘症<器質的疾患による便秘を除く>
- ルビプロストンとして1回24μgを1日2回、朝食後及び夕食後に経口投与する
- なお、症状により適宜減量する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 腸閉塞
- ヘルニアによる腸閉塞
- 腫瘍による腸閉塞
- 慎重投与
- 重度肝機能障害
- 中等度肝機能障害
- 重度腎機能障害
- 中等度又は重度の肝機能障害<Child−Pugh分類クラスB又はC>
- 注意
- 症候性慢性便秘症
- 投与に際する指示
- 重度腎機能障害
- 中等度又は重度の肝機能障害<Child−Pugh分類クラスB又はC>
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 妊婦・産婦
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 妊娠する可能性のある婦人(11歳〜)
相互作用
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2021年3月更新)
・便秘診療ガイドラインでの推奨度も高いから。腎機能障害のある患者でも使用しやすいから。マグネシウム剤は腎機能障害のある患者では、高マグネシウム血症が危惧されるから。(50歳代病院勤務医、循環器内科)
・12μgと24μgで用量の使い分けができることと、食後の服用なので高齢者が他の内服薬と一緒に服用でき、食前の内服薬に比べ服薬アドヒアランスがいい。(60歳代開業医、呼吸器内科)
・腸管内に水分を移行させる作用を有しており、透析患者に対しては非常に有用と考えられる。(60歳代病院勤務医、腎臓内科)
・下痢や嘔気の副作用はあるが、総じて患者さんの満足度が高い。(50歳代病院勤務医、消化器内科)
・水分を増やして便を軟らかくして自然に排泄させる点。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年7月更新)
・doseも2種類になってより使いやすくなった。腎機能を気にしなくて良い点が気に入っています。(50歳代病院勤務医、脳神経外科)
・ガイドラインで第一選択薬に推奨されている。血中マグネシウム値に注意しなくてよい。(60歳代病院勤務医、神経内科)
・最近は、腎機能に関わらず使えるという点や、作用がマイルドで用量調整しやすく、処方が増えています。(50歳代診療所勤務医、総合診療科)
・最初に使用可能となった新世代の便秘治療薬なので、使用頻度が高い。ただ下痢、嘔気の副作用があるため、リンゼスも増えつつある。(50歳代病院勤務医、消化器内科)
添付文書
慢性便秘症<器質的疾患による便秘を除く>。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
症候性慢性便秘症患者を対象に本剤の有効性及び安全性を評価する臨床試験は実施していない。
ルビプロストンとして1回24μgを1日2回、朝食後及び夕食後に経口投与する。なお、症状により適宜減量する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤による治療により継続的な症状の改善が得られた場合、又は副作用が認められた場合には、症状に応じて減量、休薬又は中止を考慮し、本剤を漫然と継続投与することのないよう注意する。
2.中等度又は重度の肝機能障害<Child−Pugh分類クラスB又はC>のある患者では、1回24μgを1日1回から開始するなど、慎重に投与する。
3.重度腎機能障害のある患者では、患者の状態や症状により1回24μgを1日1回から開始するなど、慎重に投与する。
承認時における安全性評価対象例(1日48μg投与例)315例中、196例(62%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は下痢95例(30%)、悪心73例(23%)等であった。
その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には症状に応じて、減量又は中止するなど、適切な処置を行う。
1.血液及びリンパ系障害:(1%未満)貧血。
2.免疫系障害:(1%未満)気道過敏症。
3.代謝及び栄養障害:(頻度不明)食欲減退。
4.神経系障害:(1〜5%未満)頭痛、(1%未満)浮動性眩暈、体位性眩暈、感覚鈍麻、傾眠、失神。
5.耳及び迷路障害:(1%未満)回転性眩暈。
6.心臓障害:(1〜5%未満)動悸、(1%未満)頻脈。
7.血管障害:(1%未満)ほてり、(頻度不明)低血圧。
8.呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(1〜5%未満)呼吸困難、(頻度不明)咳嗽。
9.胃腸障害:(5%以上)下痢(30%)、悪心(23%)、腹痛(6%)、(1〜5%未満)腹部不快感、腹部膨満、嘔吐、(1%未満)消化不良、排便回数増加、出血性胃炎、痔核、逆流性食道炎、心窩部不快感、痔出血。
10.皮膚及び皮下組織障害:(1%未満)湿疹、紅斑、(頻度不明)発疹。
11.筋骨格系及び結合組織障害:(1%未満)背部痛、筋骨格硬直、四肢不快感。
12.全身障害及び局所様態:(5%以上)胸部不快感(5%)、(1%未満)胸痛、不快感、異常感(気分不良)、倦怠感、浮腫、口渇。
13.臨床検査:(1%未満)血中ビリルビン増加、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、血中ブドウ糖増加、血中トリグリセリド増加、血中尿素増加、血中γ−グルタミルトランスフェラーゼ増加、尿中ブドウ糖陽性、ヘモグロビン減少、体重増加、白血球数増加、血中リン増加、(頻度不明)血圧低下。
(禁忌)
1.腫瘍による腸閉塞、ヘルニアによる腸閉塞等腸閉塞が確認されている又は疑われる患者[腸閉塞を悪化させる恐れがある]。
2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
(慎重投与)
1.中等度肝機能障害又は重度肝機能障害のある患者[本剤又は活性代謝物の血中濃度が上昇する恐れがある]。
2.重度腎機能障害のある患者[本剤又は活性代謝物の血中濃度が上昇する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
動物実験で胎仔喪失が報告されているので、妊娠する可能性のある婦人に投与する場合には妊娠検査を行うなど妊娠中でないことを確認し、また、本剤の妊娠に及ぼす危険性について患者に十分に説明し、服薬中は避妊させる。なお、本剤投与中に妊娠が確認された場合又は疑われた場合には、直ちに医師に連絡するよう、指導する。
(高齢者への投与)
一般に高齢者は生理機能(肝機能、腎機能等)が低下しているので、副作用の発現に留意し、十分な観察を行う。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[[3H]で標識した本剤を用いた動物実験(ラット)で、放射能の胎仔への移行が認められており、また、動物実験(モルモット)で胎仔喪失が報告されている]。
2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[[3H]で標識した本剤を用いた動物実験(ラット)で、放射能の乳汁中への移行が報告されている]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
1.ラットに本剤20、100及び400μg/kg/日投与(体表面積換算で臨床用量の4、20及び81倍)を2年間投与したがん原性試験において、400μg/kg/日を投与した雄ラットで精巣間質細胞腺腫の発生率が有意に増加した。雌ラットでは肝細胞腺腫の用量依存的な発生頻度増加がみられた。
2.ラットの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験において、対照群に対し、本剤1000μg/kg/日投与(体表面積換算で臨床用量の約166倍)で有意な着床数減少及び生存胎仔数減少がみられた。
(保管上の注意)
気密容器。
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