日経メディカルのロゴ画像

処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

ネキシウムカプセル10mgの基本情報

先発品(後発品なし)
一般名
製薬会社
薬価・規格
67.5円(10mg1カプセル)
添付文書

基本情報

薬効分類
プロトンポンプ阻害薬(PPI)

胃内において胃酸分泌を抑え、胃潰瘍などを治療し逆流性食道炎に伴う痛みや胸やけなどを和らげる薬

プロトンポンプ阻害薬(PPI)
  • オメプラール、オメプラゾン
  • タケプロン
  • パリエット
  • ネキシウム
  • タケキャブ
効能・効果
  • Zollinger−Ellison症候群
  • 胃潰瘍
  • 胃潰瘍のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
  • 逆流性食道炎
  • 十二指腸潰瘍
  • 十二指腸潰瘍のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
  • 特発性血小板減少性紫斑病のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
  • 吻合部潰瘍
  • 胃MALTリンパ腫のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
  • 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
  • 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍の再発抑制
  • 低用量アスピリン投与時における十二指腸潰瘍の再発抑制
  • 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍の再発抑制
  • 非ステロイド性抗炎症薬投与時における十二指腸潰瘍の再発抑制
  • ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎のヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
  • 非びらん性胃食道逆流症
注意すべき副作用
下痢 、 軟便 、 味覚異常 、 血小板減少 、 食道炎 、 発疹 、 皮膚炎 、 そう痒症 、 蕁麻疹 、 腹痛
用法・用量(主なもの)
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger−Ellison症候群成人通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する
    • なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間までの投与、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする
  • 小児通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10〜20mgを1日1回経口投与する
    • なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする
  • 逆流性食道炎成人通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する
    • なお、逆流性食道炎の場合、通常、8週間までの投与とする
  • さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10〜20mgを1日1回経口投与する
  • 小児通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10〜20mgを1日1回経口投与する
    • なお、通常、8週間までの投与とする
  • 非びらん性胃食道逆流症成人通常、成人にはエソメプラゾールとして1回10mgを1日1回経口投与する
    • なお、非びらん性胃食道逆流症の場合、通常、4週間までの投与とする
  • 小児通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、1回10mgを1日1回経口投与する
    • なお、通常、4週間までの投与とする
  • 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する
  • 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する
  • ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合、通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する
    • なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる
  • ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする
  • プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈逆流性食道炎〉1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行うこと(ただし、1日20mgの維持療法で再発が認められた場合、あるいは予期せぬ体重減少、吐血、嚥下障害等の症状が認められた場合は、改めて内視鏡検査等を行い、その結果に基づいて他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること)
  • 7.2. 〈非びらん性胃食道逆流症〉投与開始2週後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるため他の適切な治療への変更を考慮すること
禁忌・原則禁忌
  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • アタザナビル硫酸塩投与中
    • リルピビリン塩酸塩投与中

副作用

主な副作用
下痢 、 軟便 、 味覚異常 、 食道炎 、 発疹 、 皮膚炎 、 そう痒症 、 蕁麻疹 、 腹痛 、 嘔吐 、 便秘
重大な副作用
血小板減少 、 ショック 、 アナフィラキシー 、 血管浮腫 、 気管支痙攣 、 汎血球減少症 、 無顆粒球症 、 溶血性貧血 、 劇症肝炎 、 肝機能障害 、 黄疸 、 肝不全 、 中毒性表皮壊死融解症 、 Toxic Epidermal Necrolysis 、 TEN 、 皮膚粘膜眼症候群 、 Stevens−Johnson症候群 、 間質性肺炎 、 咳嗽 、 呼吸困難 、 発熱 、 肺音異常 、 捻髪音 、 間質性腎炎 、 急性腎障害 、 横紋筋融解症 、 筋肉痛 、 脱力感 、 CK上昇 、 血中ミオグロビン上昇 、 尿中ミオグロビン上昇 、 低ナトリウム血症 、 錯乱 、 錯乱状態 、 激越 、 攻撃性 、 幻覚 、 視力障害
上記以外の副作用
口内炎 、 肝酵素上昇 、 白血球数減少 、 錯感覚 、 傾眠 、 浮動性めまい 、 回転性めまい 、 女性化乳房 、 味覚障害 、 腹部膨満感 、 AST上昇 、 尿糖陽性 、 貧血 、 過敏症 、 光線過敏 、 多形紅斑 、 カンジダ症 、 口渇 、 鼓腸 、 悪心 、 顕微鏡的大腸炎 、 collagenous colitis 、 lymphocytic colitis 、 頭痛 、 めまい 、 不眠症 、 うつ病 、 脱毛症 、 関節痛 、 筋痛 、 霧視 、 倦怠感 、 多汗症 、 筋力低下 、 低マグネシウム血症 、 末梢性浮腫 、 舌炎 、 十二指腸炎 、 肝機能異常 、 ALT上昇 、 Al−P上昇 、 ビリルビン上昇 、 LDH上昇 、 好酸球数増多 、 血小板数減少 、 白血球数増多 、 白血球分画異常 、 しびれ感 、 睡眠障害 、 尿蛋白陽性 、 尿酸上昇 、 総コレステロール上昇 、 QT延長 、 動悸

注意事項

病気や症状に応じた注意事項
  • 禁止
    • 過敏症
    • アタザナビル硫酸塩投与中
    • リルピビリン塩酸塩投与中
  • 注意
    • 肝機能障害
    • 薬物過敏症
    • 進行期胃MALTリンパ腫
    • 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外
患者の属性に応じた注意事項
  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 注意
    • 授乳婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
    • 乳児
    • 高齢者
  • 投与に際する指示
    • 高齢者
年齢や性別に応じた注意事項
  • 注意
    • 低出生体重児(0日〜27日)
    • 新生児(0日〜27日)
    • 乳児(0日〜364日)

相互作用

薬剤との相互作用
薬剤名
影響
硫酸アタザナビル<経口>
作用を減弱
リルピビリン塩酸塩<経口>
作用を減弱
イトラコナゾール<経口>
作用を減弱
チロシンキナーゼ阻害剤<経口>
作用を減弱
ゲフィチニブ<経口>
作用を減弱
ニロチニブ<経口>
作用を減弱
エルロチニブ<経口>
作用を減弱
ネルフィナビルメシル酸塩
作用を減弱
ジアゼパム
作用を増強
フェニトイン
作用を増強
シロスタゾール
作用を増強
タクロリムス水和物
作用を増強
ジゴキシン<服用>
作用を増強
メチルジゴキシン<服用>
作用を増強
ワルファリン
抗凝血作用を増強し出血
ボリコナゾール
本剤の作用を増強
飲食物との相互作用
  • セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含むもの

処方理由

プロトンポンプ阻害薬(PPI)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年11月更新)
  • ・副作用の経験がなく使い慣れている、症状の改善が早い気がする。ボノプラザンに対しては、まだ不安があるので、ネキシウムを最優先に処方している。(50歳代病院勤務医、糖尿病科)

  • ・20mgで急性期治療から維持療法まで使え、保険審査も通りやすい。(60歳代病院勤務医、一般内科)

  • ・従来のPPIより効果が良い印象あり。小児にも使用可能。(40歳代病院勤務医、呼吸器内科)

  • ・顆粒剤があり小児にも使用できるようになった。(60歳代病院勤務医、小児科)

  • ・タケキャブより安く効果は十分。(40歳代病院勤務医、整形外科)

PPI
この薬をファーストチョイスする理由(2017年10月更新)
  • ・効果は確実で、副作用も少ない印象です。他の薬剤との配合もそれほど気にする必要も少ない点が良い。(60歳代開業医、循環器内科)

  • ・処方経験の蓄積により適応症例や効果の度合いが分かってきた。ランソプラゾールに比べ下痢等の副作用は明らかに少ない。ボノプラザンの処方は、残しておきたい。(50歳代病院勤務医、一般内科)

  • ・以前はタケプロン・パリエット・オメプラールでしたが、最近はそれらよりよく効くということでネキシウムにしています。(40歳代病院勤務医、呼吸器外科)

  • ・いままでタケキャブを使用していたが、ネキシウムのほうが症状改善が強いと聞いたので、最近はネキシウムを選択するようになってきた。(20歳代病院勤務医、心臓血管外科)

  • ・エソメプラゾールは酸抑制効果が出るまでの時間も早く、安全性が高いと感じている。ラベプラゾールも同様。ランソプラゾールはOD錠を好む患者やアスピリンのと合剤にできる患者に処方するが、個人差が多く、collagenous colitisがたまに起こるため処方は少ない。ボノプラザンは除菌には第一選択だがGERDに対する長期処方は少数である。(30歳代病院勤務医、消化器内科)

  • ・効果がよくて、長期投与における安全性も確立している。また、20mgで開始し、減量することなく長期投与が可能である。(50歳代病院勤務医、消化器内科)

PPI
この薬をファーストチョイスする理由(2016年6月更新)
  • ・タケキャブは薬効が高いですが、高ガストリン血症の人への影響にまだ不安があるため、ネキシウムを使用しています。(60歳代病院勤務医、一般内科)

  • ・タケプロン、パリエット無効例にも効果がある印象がある。(50歳代病院勤務医、循環器内科)

  • ・早期に効果が出やすい印象。しかし最近は、ネキシウムでも効果不十分の場合に、タケキャブを処方する例も出てきている。(50歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)

  • ・効果が高い点が気に入っている。効かなければパリエットを処方する。(30歳代病院勤務医、消化器内科)

  • ・他のPPIと異なり、8週間を超過して投与する場合に、通常量から減量する必要がない点は非常にありがたいです。(30歳代病院勤務医、一般内科)

  • ・パッケージから出しにくいという問題はあるが、カプセルは比較的小さ目で飲みやすい。(50歳代開業医、一般内科)

PPI
この薬をファーストチョイスする理由(2015年1月更新)
  • ・全世界で最も使用頻度が高く、かつエビデンス豊富にある薬剤であるから。(50歳代病院勤務医、一般外科)

  • ・PPI製剤の中で保険適応が一番広い点。維持療法として20mgを継続できる点。カプセルだが患者から特に飲みづらいといった感想はない。薬価も他のPPIと比較して高くはない点。(30歳代病院勤務医、総合診療科)

  • ・異性体がないという観点で理論的に良いという判断。(40歳代病院勤務医、整形外科)

  • ・経管投与でも詰まらない。(30歳代病院勤務医、その他の診療科)

  • ・後発品がないから。(40歳代診療所勤務医、一般内科)

この薬に関連した記事(日経メディカル Online内)

添付文書

効果・効能(添付文書全文)

1). 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger−Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は非ステロイド性抗炎症薬投与時における十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は低用量アスピリン投与時における十二指腸潰瘍の再発抑制。
2). 次記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助:胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉関節リウマチ、変形性関節症等における疼痛管理等のために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続投与している患者を投与対象とし、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
5.2. 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続投与している患者を投与対象とし、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
5.3. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
5.4. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
5.5. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
5.6. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であることを確認及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

用法・用量(添付文書全文)

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger−Ellison症候群
成人
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間までの投与、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
小児
通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10〜20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
逆流性食道炎
成人
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、逆流性食道炎の場合、通常、8週間までの投与とする。
さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10〜20mgを1日1回経口投与する。
小児
通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10〜20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。
非びらん性胃食道逆流症
成人
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回10mgを1日1回経口投与する。なお、非びらん性胃食道逆流症の場合、通常、4週間までの投与とする。
小児
通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、1回10mgを1日1回経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。
非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。
低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。
ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合、通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈逆流性食道炎〉1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行うこと(ただし、1日20mgの維持療法で再発が認められた場合、あるいは予期せぬ体重減少、吐血、嚥下障害等の症状が認められた場合は、改めて内視鏡検査等を行い、その結果に基づいて他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること)。
7.2. 〈非びらん性胃食道逆流症〉投与開始2週後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるため他の適切な治療への変更を考慮すること。

副作用(添付文書全文)

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがある。
11.1.2. 汎血球減少症、無顆粒球症、溶血性貧血(いずれも頻度不明)、血小板減少(1%未満)。
11.1.3. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全(いずれも頻度不明)。
11.1.4. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(いずれも頻度不明)。
11.1.5. 間質性肺炎(頻度不明):咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT等の検査を実施し、間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.6. 間質性腎炎、急性腎障害(いずれも頻度不明):腎機能検査値(BUN、クレアチニン等)に注意すること。
11.1.7. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれることがある。
11.1.8. 低ナトリウム血症(頻度不明)。
11.1.9. 錯乱状態(頻度不明):錯乱、激越、攻撃性、幻覚等があらわれることがある。
11.1.10. 視力障害(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger−Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
①. 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger−Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉過敏症:(1%未満)発疹、皮膚炎、そう痒症、蕁麻疹、(頻度不明)光線過敏、多形紅斑。
②. 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger−Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉消化器:(1%未満)腹痛、下痢、嘔吐、便秘、口内炎、カンジダ症、口渇、(頻度不明)鼓腸、悪心、顕微鏡的大腸炎(collagenous colitis、lymphocytic colitis)。
③. 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger−Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉肝臓:(1〜5%未満)肝酵素上昇。
④. 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger−Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉血液:(1%未満)白血球数減少。
⑤. 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger−Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉精神神経系:(1%未満)頭痛、錯感覚、傾眠、浮動性めまい、(頻度不明)不眠症、うつ病。
⑥. 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger−Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉その他:(1%未満)CK上昇、回転性めまい、女性化乳房、味覚障害、(頻度不明)脱毛症、関節痛、筋痛、霧視、倦怠感、多汗症、筋力低下、低マグネシウム血症、末梢性浮腫。
頻度は成人を対象としたカプセル剤の臨床試験(初回承認時及びアジア共同第3相比較試験)に基づき算出している。
2). 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉副作用の頻度については、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍における、本剤のラセミ体のオメプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の成績に基づく。
①. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉過敏症:(1〜5%未満)発疹。
②. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉消化器:(5%以上)下痢・軟便(33.4%)、味覚異常(10.5%)、(1〜5%未満)口内炎、腹痛、食道炎、悪心、腹部膨満感、便秘、(1%未満*)舌炎、口渇、十二指腸炎。
③. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉肝臓:(1〜5%未満)AST上昇、(1%未満*)肝機能異常、ALT上昇、Al−P上昇、ビリルビン上昇、LDH上昇。
④. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉血液:(1%未満*)好酸球数増多、血小板数減少、貧血、白血球数増多、白血球分画異常。
⑤. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉精神神経系:(1%未満*)頭痛、しびれ感、めまい、睡眠障害。
⑥. 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉その他:(1〜5%未満)尿糖陽性、(1%未満*)尿蛋白陽性、尿酸上昇、総コレステロール上昇、QT延長、発熱、倦怠感、カンジダ症、動悸、霧視。
*:頻度不明を含む。

使用上の注意(添付文書全文)

(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.2. アタザナビル硫酸塩投与中、リルピビリン塩酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1. 〈効能共通〉血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
8.2. 〈逆流性食道炎〉逆流性食道炎の維持療法については、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。また、逆流性食道炎の維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。なお、次の事項に十分注意すること。
8.2.1. 〈逆流性食道炎〉再発の既往歴、症状の程度等を考慮して維持療法の用量を選択すること。
8.2.2. 〈逆流性食道炎〉逆流性食道炎の場合、寛解状態が良好に保たれていると判断された場合は休薬又は減量を考慮すること。
8.2.3. 〈逆流性食道炎〉定期的に血液像、肝機能、腎機能等の検査を行うことが望ましい。
8.3. 〈非びらん性胃食道逆流症〉非びらん性胃食道逆流症の場合、投与に際しては問診により胸やけ、胃液逆流感等の酸逆流症状が繰り返し見られること(1週間あたり2日以上)を確認の上投与すること。なお、本剤の投与が胃癌、食道癌等の悪性腫瘍及び他の消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査等によりこれらの疾患でないことを確認すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 薬物過敏症の既往歴のある患者。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:肝代謝型であり、血中濃度が高くなるおそれがある〔16.4参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のラセミ体であるオメプラゾールでの動物実験(ラット経口5mg/kg)で、母乳中へ移行することが報告されている)。
(小児等)
国内において、低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
低用量から投与を開始すること(一般に肝機能、その他生理機能が低下していることが多い)。
(相互作用)
主として肝代謝酵素CYP2C19及び一部CYP3A4で代謝される。
また、胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を上昇又は低下させることがある〔16.4参照〕。
10.1. 併用禁忌:
1). アタザナビル硫酸塩<経口><レイアタッツ>〔2.2参照〕[アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある(本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある)]。
2). リルピビリン塩酸塩<経口><エジュラント>〔2.2参照〕[リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある(本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある)]。
10.2. 併用注意:
1). ジアゼパム、フェニトイン、シロスタゾール〔16.7.1参照〕[これらの薬剤の作用を増強することがある(本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある)]。
2). ワルファリン〔16.7.1参照〕[抗凝血作用を増強し出血に至るおそれがあるので、プロトロンビン時間国際標準比(INR)値等の血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること(本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある)]。
3). タクロリムス水和物[タクロリムスの作用を増強することがある(相互作用の機序は不明であるが、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
4). メトトレキサート[高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること(相互作用の機序は不明であるが、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
5). ジゴキシン<経口>、メチルジゴキシン<経口>[これらの薬剤の作用を増強することがある(本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある)]。
6). イトラコナゾール<経口>、チロシンキナーゼ阻害剤<経口>(ゲフィチニブ<経口>、ニロチニブ<経口>、エルロチニブ<経口>)[これらの薬剤の作用を減弱することがある(本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し、これらの薬剤の血中濃度が低下することがある)]。
7). ボリコナゾール[本剤の作用を増強することがある(本剤のCmax及びAUCが増加するおそれがあり、ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を阻害することが考えられる)]。
8). ネルフィナビルメシル酸塩[ネルフィナビルの作用を減弱することがある(相互作用の機序は不明であるが、ネルフィナビルの血中濃度が低下することがある)]。
9). セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の作用を減弱することがある(セイヨウオトギリソウが本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を誘導し、本剤の代謝が促進され血中濃度が低下することが考えられる)]。
(臨床検査結果に及ぼす影響)
〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉エソメプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では、13C−尿素呼気試験の判定が偽陰性になる可能性があるため、13C−尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 〈効能共通〉本剤の長期投与中に良性胃ポリープを認めたとの報告がある。
15.1.2. 〈効能共通〉本剤の投与が、胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認して投与すること。
15.1.3. 〈効能共通〉海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されており、特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
15.1.4. 〈効能共通〉海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。
15.1.5. 〈非びらん性胃食道逆流症〉食道内酸逆流の高リスクであると考えられる中高齢者、裂孔ヘルニアを合併する患者のいずれにも該当しない場合には本剤の治療効果が得られにくい可能性がある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. ラットに本剤のラセミ体であるオメプラゾール1.7mg/kg以上を2年間経口投与した毒性試験で、胃にカルチノイドの発生がみられたとの報告がある。このカルチノイドの発生にはラットに種特異性が認められている。
15.2.2. ラットに類薬であるランソプラゾール(50mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)及びクラリスロマイシン(160mg/kg/日)を併用投与した試験で、母動物での毒性増強とともに胎仔発育抑制増強が認められている。
(保管上の注意)
室温保存。

処方薬事典は医療・医薬関係者向けのコンテンツです。