処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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カルボシステインシロップ小児用5%「トーワ」の基本情報
基本情報
病原体や異物などを痰や鼻汁によって体外へ排出しやすくすることで気管支の炎症や喘息、慢性副鼻腔炎などによる症状を和らげる薬
- ビソルボン
- ムコソルバン
- ムコダイン
- 咽頭炎の去痰
- 気管支拡張症の去痰
- 気管支喘息の去痰
- 急性気管支炎の去痰
- 喉頭炎の去痰
- 上気道炎の去痰
- 肺結核の去痰
- 慢性気管支炎の去痰
- 慢性副鼻腔炎の排膿
- 滲出性中耳炎の排液
- 幼・小児に、体重kg当り、L−カルボシステインとして1日30mg(本剤0.6mL)を3回に分割して経口投与する
- なお、年齢、体重、症状により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 慎重投与
- 肝障害
- 心障害
- 希望禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2021年5月更新)
・慢性副鼻腔炎や小児の滲出性中耳炎で使用しているが、軽快に薬剤がどれほど影響しているかは判然としない。ただ、副作用の訴えもほぼなく、安心して処方できている。中止すると痰のキレが悪くなったという患者もいるので、効果の出る患者にはしっかり出ているようである。(40歳代病院勤務医、耳鼻咽喉科)
・ムコソルバンは45mg1日1回投与が魅力でOD錠もあるので高齢の患者に使用しています。実際の使用感での去痰について言えば、ムコダイン500mgずつ1日3回飲むほうが強力のように感じており、アドヒアランスが保たれている患者ではムコダインを選択している。ビソルボンは吸入薬や注射製剤が便利。(30歳代病院勤務医、腎臓内科)
・去痰作用というよりは粘膜正常化作用を期待して処方することが多い。副鼻腔炎や滲出性中耳炎などにも効果あり、頻用している。他の去痰剤は上気道よりは下気道に効果的なイメージ。(30歳代診療所勤務医、耳鼻咽喉科)
・小児科で最も処方しやすく慣れ親しんでいるため粒、細粒、シロップと剤型も豊富で処方しやすい。味もおいしくコンプライアンスも良好。(30歳代病院勤務医、小児科)
・よく内服したことがある患者が多いので抵抗がない。内服回数が多くなるのがデメリット。たまに皮疹が出ることがある。(30歳代病院勤務医、呼吸器内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年9月更新)
・痰の性状にもよりますが、一番幅広く使いやすい(上気道炎や慢性副鼻腔炎にも適応あり)ことから愛用しています。(50歳代開業医、一般内科)
・粉、DS、錠剤、シロップと剤形が多く、小児で昔から使われてきたこと。大きな副作用がないこと。(50歳代病院勤務医、小児科)
・ムコダインは使用経験が多く、特にCOPD患者にはエビデンスもあるため、好んで使用している。(30歳代病院勤務医、呼吸器内科)
・特別大きな副作用を経験していない。原因物質の排除促進など、理にかなっているように思う。(30歳代病院勤務医、消化器内科)
・以前はムコソルバンを使っていたが、ムコダインの方が切れがよい。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2017年3月更新)
・去痰作用だけでなく、粘性鼻汁の排泄作用もあるので感冒の治療には効果的であり、他剤と比べて使いやすい。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
・副作用が少ないです。患者さんによってはサラサラする感じを嫌がる人もいます。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・シロップ、ドライシロップ、錠剤と剤型が多く、患者の年齢によって使い分けがしやすい。(40歳代病院勤務医、小児科)
・痰の喀出がスムーズな印象。咽頭周囲の症状もきちんと改善される。(50歳代開業医、消化器内科)
・去痰薬はどれも効果がいまひとつだが、カルボシステインは他剤より喀痰の量が減る。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
・錠剤が大きいというデメリットはありますが、ドライシロップ製剤があるので小児にも処方しやすいです。副鼻腔炎様の症状を伴っている感冒例や、後鼻漏合併例に処方しています。(30歳代病院勤務医、内科系専門科)
・風邪などの時は、アストミンとムコダインを併用する事が多いです。喘息やCOPDなど長期投与になる場合には、ムコソルバンの処方が多いです。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
・小児用の剤型があり、上気道炎の適応もあるため使いやすい。(50歳代病院勤務医、小児科)
この薬をファーストチョイスする理由(2015年7月更新)
・使い慣れている、定番の薬だから。(40代病院勤務医、一般内科)
・上気道にも下気道にも効くから。(50代開業医、代謝・内分泌内科)
・粘性の強い痰や鼻汁に有効で、適応病名が多いから。(50代診療所勤務医、一般内科)
・繊毛運動の活性化を促進し、慢性副鼻腔炎、滲出性中耳炎にも効果があるため。(40代診療所勤務医、耳鼻咽喉科)
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪を予防するエビデンスがあるから。(40代病院勤務医、呼吸器内科)
・嚥下性肺炎の患者に使うことが多いので、痰を減らす作用のあるカルボシステインをよく処方します。(40代病院勤務医、消化器内科)
・シロップ、細粒、錠剤と剤形が豊富で、副作用も少なく、上気道炎に適応がある点がよい。(50代病院勤務医、小児科)
・ムコダイン錠剤500mgの去痰作用が抜群ですが、錠剤の大きさは改善の余地があると思います。(60代開業医、耳鼻咽喉科)
・細粒の味が良い。錠剤は大きすぎて、高齢者には使いにくい。(50代開業医、一般内科)
・ドライシロップが出て、より内服しやすい味になったが、クラリスドライシロップと混ぜると苦みが強くなるのが難点。(40代病院勤務医、小児科)
・ムコフィリンはアセトアミノフェン中毒用にとっておくとして、気管支炎、かぜ症候群にはムコダイン、市中肺炎にはアンブロキソールかブロムヘキシンにネオフィリンを併用しています。(50代病院勤務医、一般内科)
添付文書
1.次記疾患の去痰:上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)、急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核。
2.慢性副鼻腔炎の排膿。
3.滲出性中耳炎の排液。
幼・小児に、体重kg当り、L−カルボシステインとして1日30mg(本剤0.6mL)を3回に分割して経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群):皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).肝機能障害、黄疸:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇等を伴う肝機能障害や黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難、浮腫、蕁麻疹等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).消化器:食欲不振、下痢、腹痛、悪心、嘔吐、腹部膨満感、口渇等。
2).過敏症:発疹、湿疹、紅斑、浮腫、発熱、呼吸困難等[投与を中止する]。
3).その他:そう痒感。
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
1.肝障害のある患者[肝機能障害のある患者に投与した時、肝機能が悪化することがある]。
2.心障害のある患者[類薬で心不全のある患者に悪影響を及ぼしたとの報告がある]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
(取扱い上の注意)
1.注意:開栓後は汚染防止のため、使用の都度必ず密栓し冷所に保存する。
2.安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、カルボシステインシロップ小児用5%「トーワ」は通常の市場流通下において2年間安定であることが推測された。
(保管上の注意)
気密容器。
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