処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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メディトランステープ27mgの基本情報
基本情報
体内で一酸化窒素を生成し、この物質が心臓の冠動脈を拡げ血流量を増やし、心臓に酸素などを補給したり全身の血管抵抗を減らすことで心臓の負担を軽くする薬
- アイトロール
- ニトロール
- ニトロペン
- フランドル
- ミオコール
- 狭心症
- 1日1回1枚(ニトログリセリンとして27mg含有)を胸部、腰部、上腕部のいずれかに貼付する
- なお、効果不十分の場合は2枚に増量する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 高度貧血
- 重篤な低血圧
- 心原性ショック
- 頭部外傷
- 脳出血
- 閉塞隅角緑内障
- ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中
- グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤投与中
- 慎重投与
- 原発性肺高血圧症
- 低血圧
- 肥大型閉塞性心筋症
- 注意
- 虚血性心疾患で低酸素血症
- 脳虚血で低酸素血症
- 肺疾患で低酸素血症
- 原則禁止
- 授乳婦
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- PDE5阻害薬
- 降圧作用を増強
- シルデナフィル
- 降圧作用を増強
- 塩酸バルデナフィル
- 降圧作用を増強
- タダラフィル
- 降圧作用を増強
- sGC刺激剤
- 降圧作用を増強
- リオシグアト
- 降圧作用を増強
- 降圧作用及び血管拡張作用を有する薬物
- 血圧低下を増強
- カルシウム拮抗剤
- 血圧低下を増強
- ACE阻害剤
- 血圧低下を増強
- β−遮断剤
- 血圧低下を増強
- 利尿剤
- 血圧低下を増強
- 血圧降下剤
- 血圧低下を増強
- 三環系抗うつ剤
- 血圧低下を増強
- 抗精神病薬
- 血圧低下を増強
- 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
- 頭痛・血圧低下等の副作用を増強
- 非ステロイド系抗炎症剤
- 本剤の作用を減弱
- アスピリン
- 本剤の作用を減弱
- アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2020年9月更新)
・比較的即効性が高く嚥下障害のある方にも使用しやすいです。1日1回というのも使いやすいと思います。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・貼付薬は安定した効果が期待できるうえに、貼付部位のトラブルもなく、安心して継続できる。(50歳代、一般内科)
・内服だと条件で吸収量が変わるが、貼付薬なので使用しやすい。(50歳代病院勤務医、小児科)
・剥がせば効果が早急に消えるから。(40歳代病院勤務医、脳神経内科)
・1日1枚貼るだけなので簡単。(60歳代病院勤務医、麻酔科)
この薬をファーストチョイスする理由(2017年6月更新)
・認知症患者や嚥下障害患者など、アドヒアランスに難がある患者でも使いやすいです。過度な血圧低下などを認めた際には剥ぎ取れば済むので、重宝しています。(30歳代病院勤務医、循環器内科)
・内服より貼付薬の方が出しやすいこともあり、よく処方しています。(30歳代病院勤務医、循環器内科)
・貼付剤はアドヒランスが高い。(60歳代診療所勤務医、総合診療科)
・認知症の患者にも処方しやすい。ちゃんと薬を使っていることが、周囲に分かりやすいなどのメリットがある。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・緊急性のある時はスプレー剤や舌下錠を使用するが、よくある高齢者の心不全では、貼付薬を使用することが多い。(50歳代病院勤務医、一般内科)
添付文書
狭心症。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
本剤は狭心症の発作緩解を目的とした治療には不適であるので、この目的のためには速効性の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用する。
1日1回1枚(ニトログリセリンとして27mg含有)を胸部、腰部、上腕部のいずれかに貼付する。なお、効果不十分の場合は2枚に増量する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。剤形サイズ変更前製剤(メディトランスニトロ)承認時における副作用の概要は次のとおりである。
総症例363例中、副作用が報告されたものは、95例(26.17%)であった。主な症状は貼付部位の発赤49件(13.50%)、貼付部位のそう痒感31件(8.54%)、貼付部位の発疹10件(2.75%)、頭痛39件(10.74%)等であった。
1.循環器:(0.1〜5%未満)血圧低下、眩暈、(頻度不明)心拍出量低下、顔面潮紅、熱感、動悸。
2.精神神経系:(5%以上)頭痛、(0.1〜5%未満)頭重。
3.消化器:(0.1〜5%未満)嘔気、(頻度不明)嘔吐。
4.皮膚(貼付部位):(5%以上)発赤、皮膚そう痒感、(0.1〜5%未満)発疹。
(禁忌)
1.重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[血管拡張作用により更に血圧を低下させ症状を悪化させる恐れがある]。
2.閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させる恐れがある]。
3.頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させる恐れがある]。
4.高度貧血のある患者[血圧低下により貧血症状(眩暈、立ちくらみ等)を悪化させる恐れがある]。
5.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
6.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤投与中(リオシグアト)の患者[本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある]。
(慎重投与)
1.低血圧の患者[血管拡張作用により更に血圧を低下させる恐れがある]。
2.原発性肺高血圧症の患者[心拍出量が低下し、ショックを起こす恐れがある]。
3.肥大型閉塞性心筋症の患者[心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させる恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.本剤の投与に際しては、症状及び経過を十分に観察し、狭心症発作が増悪するなど効果が認められない場合には他の療法に切り替える。
2.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用中の患者で、急に投与を中止したとき症状が悪化した症例が報告されているので、休薬を要する場合には他剤との併用下で徐々に投与量を減じる。また、患者に医師の指示なしに使用を中止しないよう注意する。
3.過度の血圧低下が起こった場合には、本剤を除去し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等適切な処置を行う。
4.起立性低血圧を起こすことがあるので注意する。
5.本剤投与開始時には他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用を起こすことがあるので、このような場合には鎮痛剤を投与するか、減量又は投与中止するなど適切な処置を行う。また、これらの副作用のために注意力、集中力、反射運動能力等の低下が起こることがあるので、このような場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。
6.本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)との併用又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用していないことを十分確認する。また、本剤投与中及び投与後においてホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用しないよう十分注意する。
7.本剤の貼付により皮膚症状を起こすことがあるので、このような場合には貼付部位を変更し、非ステロイド性抗炎症剤軟膏又はステロイド軟膏等を投与するか、本剤を投与中止するなどの適切な処置を行う。
(相互作用)
1.併用禁忌:
1).ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩<バイアグラ、レバチオ>、バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>、タダラフィル<シアリス、アドシルカ、ザルティア>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2).グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト<アデムパス>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2.併用注意:
1).降圧作用及び血管拡張作用を有する薬剤(Ca拮抗剤、ACE阻害剤、β遮断剤、利尿剤、降圧剤、三環系抗うつ剤、メジャートランキライザー)[血圧低下を増強する恐れがある(血圧低下作用を相加的に増強する)]。
2).他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤[頭痛・血圧低下等の副作用を増強する恐れがある(血管拡張作用を増強する)]。
3).非ステロイド性抗炎症剤(アスピリン等)[本剤の作用を減弱する恐れがある(プロスタグランジンI2等の合成が阻害され、血管拡張作用を減弱する可能性がある)]。
4).アルコール性飲料[血圧低下作用を増強する恐れがある(血圧低下作用を相加的に増強する)]。
(高齢者への投与)
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般的に肝機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続し、頭痛、頭重、血圧低下等が発現する恐れがあるので、注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(適用上の注意)
貼付部位:
1.皮膚の損傷又は湿疹・皮膚炎等がみられる部位には貼付しない。
2.貼付部位に、発汗、湿潤、汚染等がみられるときには清潔なタオル等でよくふき取ってから本剤を貼付する。
3.皮膚刺激を避けるため、毎回貼付部位を変えることが望ましい。
4.自動体外式除細動器(AED)の妨げにならないように貼付部位を考慮するなど、患者、その家族等に指導することが望ましい。
(その他の注意)
1.本剤使用中に本剤又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し耐薬性を生じ、作用が減弱する恐れがある(なお、労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると、休薬時間を置くことにより、耐薬性が軽減できたとの報告がある)。
2.肺疾患で低酸素血症、虚血性心疾患で低酸素血症、脳虚血で低酸素血症がある患者の場合には、本剤の投与により低酸素状態が悪化する恐れがある。
3.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤の投与によって、メトヘモグロビン血症が現れたとの報告がある。
(取扱い上の注意)
患者には本剤を内袋(アルミ袋包装)のまま渡し、本剤を使用するときに内袋から取り出すように指示する。
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