処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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硝酸イソソルビド徐放錠20mg「トーワ」の基本情報
基本情報
体内で一酸化窒素を生成し、この物質が心臓の冠動脈を拡げ血流量を増やし、心臓に酸素などを補給したり全身の血管抵抗を減らすことで心臓の負担を軽くする薬
- アイトロール
- ニトロール
- ニトロペン
- フランドル
- ミオコール
- 狭心症
- 虚血性心疾患
- 心筋梗塞<急性期を除く>
- 1回硝酸イソソルビドとして20mgを1日2回経口投与する
- なお、年齢・症状により適宜増減する
- 本剤は噛まずに服用する
- 病気や症状に応じた注意事項
- 過敏症
- 高度貧血
- 重篤な低血圧
- 心原性ショック
- 頭部外傷
- 脳出血
- 閉塞隅角緑内障
- ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中
- グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤投与中
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 高度貧血
- 重篤な低血圧
- 心原性ショック
- 頭部外傷
- 脳出血
- 閉塞隅角緑内障
- ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中
- グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤投与中
- 慎重投与
- 肝障害
- 原発性肺高血圧症
- 低血圧
- 肥大型閉塞性心筋症
- 投与に際する指示
- 肝障害
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 希望禁止
- 授乳婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- PDE5阻害薬
- 降圧作用を増強
- シルデナフィル
- 降圧作用を増強
- 塩酸バルデナフィル
- 降圧作用を増強
- タダラフィル
- 降圧作用を増強
- sGC刺激剤
- 降圧作用を増強
- リオシグアト
- 降圧作用を増強
- エタノール摂取
- 血圧低下等が増強
- 利尿剤
- 血圧低下等が増強
- エタノール摂取
- 過度の血圧低下
- 利尿剤
- 過度の血圧低下
- 血管拡張剤
- 過度の血圧低下
- 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
- 過度の血圧低下
- 血管拡張剤
- 頭痛・血圧低下等の副作用が増強
- 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
- 頭痛・血圧低下等の副作用が増強
- アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2020年9月更新)
・徐放性製剤として使用。冠攣縮性狭心症にはCa拮抗薬が主体ではあるが、効果が今ひとつの場合や、高齢者で診断が困難で血圧が低めの方に使用。(60歳代診療所勤務医、総合診療科)
・血圧上昇時や心不全、狭心症と幅広く使い慣れているから。またテープ剤は剥がせば効果は消失するので副作用の面からも使いやすい。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・術直後で経口摂取できない患者にも使用できる。緩やかに効いてくれるため安心感がある。(30歳代病院勤務医、泌尿器科)
・処方し慣れていて、大きな副作用もなく、高齢者にも使いやすいと思います。(60歳代病院勤務医、腎臓内科)
・貼付剤があるので、お薬が多くなりがちな高齢者にとって選択肢になり得る。(20歳代病院勤務医、小児科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年1月更新)
・狭心症の既往のある方に処方している。貼付剤より服薬のほうがコンプライアンスが良い。(60歳代病院勤務医、一般外科)
・古い薬ですが使いなれています。頓用ならニトロペンを処方しています。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・以前より使用しており使い慣れている。特に重篤な副作用の経験もない。(50歳代診療所勤務医、総合診療科)
・早いし、舌下なのでしんどい時にも服用しやすい。(40歳代病院勤務医、泌尿器科)
・血圧コントロールがしやすく心不全時に有用。(20歳代病院勤務医、一般内科)
添付文書
狭心症、心筋梗塞<急性期を除く>、その他の虚血性心疾患。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
本剤は狭心症の発作緩解を目的とした治療には不適であるので、この目的のためには速効性の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用する。
1回硝酸イソソルビドとして20mgを1日2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。本剤は噛まずに服用する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.循環器:(頻度不明)眩暈・ふらつき、熱感、潮紅、動悸、血圧低下、浮腫。
2.精神神経系:(頻度不明)頭痛、頭重、耳鳴、全身倦怠感、脱力感、不快感。
3.過敏症:(頻度不明)発疹[投与を中止する]。
4.消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐、胃部不快感、上腹部痛、食欲不振。
5.肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等。
(禁忌)
1.重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[血管拡張作用により更に血圧を低下させ、症状を悪化させる恐れがある]。
2.閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させる恐れがある]。
3.頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させる恐れがある]。
4.高度貧血のある患者[血圧低下により貧血症状(眩暈、立ちくらみ等)を悪化させる恐れがある]。
5.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
6.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤投与中(リオシグアト)の患者[本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある]。
(慎重投与)
1.低血圧の患者[血管拡張作用により更に血圧を低下させる恐れがある]。
2.原発性肺高血圧症の患者[心拍出量が低下しショックを起こす恐れがある]。
3.肥大型閉塞性心筋症の患者[心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させる恐れがある]。
4.肝障害のある患者[高い血中濃度が持続する恐れがあるので、減量するなどして使用する]。
5.高齢者。
(重要な基本的注意)
1.本剤の投与に際しては、症状及び経過を十分に観察し、狭心症発作が増悪するなど効果が認められない場合には他の療法に切り替える。
2.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用中の患者で、急に投与を中止したとき症状が悪化した症例が報告されているので、休薬を要する場合には他剤との併用下で徐々に投与量を減じる。また、患者に医師の指示なしに使用を中止しないよう注意する。
3.過度の血圧低下が起こった場合には、本剤の投与を中止し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行う。
4.起立性低血圧を起こすことがあるので注意する。
5.本剤の投与開始時には、他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用を起こすことがあるので、このような場合には鎮痛剤を投与するか、減量又は投与中止するなど適切な処置を行う。また、これらの副作用のために注意力、集中力、反射運動能力等の低下が起こることがあるので、このような場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。
6.本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)との併用又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用していないことを十分確認する。また、本剤投与中及び投与後においてホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用しないよう十分注意する。
(相互作用)
1.併用禁忌:
1).ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩<バイアグラ、レバチオ>、バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>、タダラフィル<シアリス、アドシルカ、ザルティア>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2).グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト<アデムパス>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2.併用注意:次記の薬剤等との相互作用により、過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行う。
1).アルコール摂取[血圧低下等が増強される恐れがあるので、過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行う(血管拡張作用が増強される)]。
2).利尿剤[血圧低下等が増強される恐れがあるので、過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行う(血圧低下作用を増強させる)]。
3).血管拡張剤、硝酸・亜硝酸エステル系薬剤[頭痛・血圧低下等の副作用が増強される恐れがあるので、過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行う(血管拡張作用が増強される)]。
(高齢者への投与)
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続する恐れがあるので、注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.授乳中の女性への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
1.服用時:本剤を噛みくだいて服用すると、一過性の血中濃度の上昇に伴って頭痛が発生しやすくなるので、本剤は噛まずに服用する。
2.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
1.本剤使用中に本剤又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し、耐薬性を生じ、作用が減弱することがある(なお、類似化合物(ニトログリセリン)の経皮吸収型製剤での労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると、休薬時間を置くことにより、耐薬性が軽減できたとの報告がある)。
2.硝酸イソソルビド製剤の投与によって、メトヘモグロビン血症が現れたとの報告がある。
(取扱い上の注意)
安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、3年)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
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