処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
※キーワードをスペースで区切るとAND検索に、半角の「|」で挟むとOR検索になります
ジルチアゼム塩酸塩錠60mg「トーワ」の基本情報
基本情報
血管や心筋の細胞内へのカルシウムイオンの流入を阻害し、血管を広げ、心臓の負担を軽減する薬
- ヘルベッサー
- ワソラン
- 狭心症
- 本態性高血圧症<軽症〜中等症>
- 異型狭心症
- 1.狭心症、異型狭心症:ジルチアゼム塩酸塩として1回30mgを1日3回経口投与する
- 効果不十分な場合には、1回60mgを1日3回まで増量することができる
- 2.本態性高血圧症(軽症〜中等症):ジルチアゼム塩酸塩として1回30〜60mgを1日3回経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 2度以上の房室ブロック
- 過敏症
- 持続性洞性徐脈<50拍/分未満>
- 洞停止
- 洞不全症候群
- 洞房ブロック
- 重篤なうっ血性心不全
- ロミタピドメシル酸塩投与中
- イバブラジン塩酸塩投与中
- アスナプレビル含有製剤投与中
- 慎重投与
- 過度に血圧の低い
- 重篤な肝機能障害
- 重篤な腎機能障害
- 高度徐脈<50拍/分未満>
- 1度房室ブロック
- うっ血性心不全
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 希望禁止
- 授乳婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- テルフェナジン
- 他の抗不整脈薬<リン酸ジソピラミド>でQT延長
- テルフェナジン
- 他の抗不整脈薬<リン酸ジソピラミド>で心室性不整脈
- アスナプレビル
- 血中濃度が上昇し肝胆道系の副作用が発現しまた重症化
- ダクラタスビル塩酸塩/アスナプレビル/ベクラブビル塩酸塩
- 血中濃度が上昇し肝胆道系の副作用が発現しまた重症化
- イバブラジン塩酸塩
- 過度の徐脈
- ロミタピドメシル酸塩
- 血中濃度が著しく上昇
- 降圧作用を有する薬剤
- 降圧作用が増強
- 血圧降下剤
- 降圧作用が増強
- 硝酸剤
- 降圧作用が増強
- β−遮断剤
- 徐脈
- ビソプロロールフマル酸塩
- 徐脈
- プロプラノロール
- 徐脈
- アテノロール
- 徐脈
- ラウオルフィア製剤
- 徐脈
- レセルピン
- 徐脈
- ジギタリス剤
- 徐脈
- ジゴキシン
- 徐脈
- メチルジゴキシン
- 徐脈
- 抗不整脈剤
- 徐脈
- アミオダロン塩酸塩
- 徐脈
- メキシレチン塩酸塩
- 徐脈
- アプリンジン塩酸塩
- 徐脈
- 麻酔剤
- 徐脈
- イソフルラン
- 徐脈
- エンフルラン
- 徐脈
- ハロタン
- 徐脈
- β−遮断剤
- 房室ブロック
- ビソプロロールフマル酸塩
- 房室ブロック
- プロプラノロール
- 房室ブロック
- アテノロール
- 房室ブロック
- ラウオルフィア製剤
- 房室ブロック
- レセルピン
- 房室ブロック
- ジギタリス剤
- 房室ブロック
- ジゴキシン
- 房室ブロック
- メチルジゴキシン
- 房室ブロック
- 抗不整脈剤
- 房室ブロック
- アミオダロン塩酸塩
- 房室ブロック
- メキシレチン塩酸塩
- 房室ブロック
- アプリンジン塩酸塩
- 房室ブロック
- 麻酔剤
- 房室ブロック
- イソフルラン
- 房室ブロック
- エンフルラン
- 房室ブロック
- ハロタン
- 房室ブロック
- β−遮断剤
- 洞房ブロック
- ビソプロロールフマル酸塩
- 洞房ブロック
- プロプラノロール
- 洞房ブロック
- アテノロール
- 洞房ブロック
- ラウオルフィア製剤
- 洞房ブロック
- レセルピン
- 洞房ブロック
- ジギタリス剤
- 不整脈
- ジゴキシン
- 不整脈
- メチルジゴキシン
- 不整脈
- ジギタリス剤
- 血中濃度上昇による中毒症状<悪心・嘔吐・頭痛・眩暈・視覚異常等>
- ジゴキシン
- 血中濃度上昇による中毒症状<悪心・嘔吐・頭痛・眩暈・視覚異常等>
- メチルジゴキシン
- 血中濃度上昇による中毒症状<悪心・嘔吐・頭痛・眩暈・視覚異常等>
- 抗不整脈剤
- 洞停止
- アミオダロン塩酸塩
- 洞停止
- メキシレチン塩酸塩
- 洞停止
- アプリンジン塩酸塩
- 洞停止
- 麻酔剤
- 洞停止
- イソフルラン
- 洞停止
- エンフルラン
- 洞停止
- ハロタン
- 洞停止
- フィンゴリモド塩酸塩
- 重度の徐脈
- フィンゴリモド塩酸塩
- 心ブロック
- アプリンジン塩酸塩
- 両剤の血中濃度上昇による症状
- アプリンジン塩酸塩
- 振戦
- アプリンジン塩酸塩
- 眩暈
- アプリンジン塩酸塩
- ふらつき
- ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤
- 血中濃度上昇による症状<降圧作用の増強等>
- ニフェジピン
- 血中濃度上昇による症状<降圧作用の増強等>
- アムロジピンベシル酸塩
- 血中濃度上昇による症状<降圧作用の増強等>
- シンバスタチン
- 血中濃度上昇による横紋筋融解症やミオパシー
- トリアゾラム
- 血中濃度上昇による症状<睡眠時間の延長等>
- ミダゾラム
- 血中濃度上昇による症状<鎮静・睡眠作用の増強等>
- カルバマゼピン
- 血中濃度上昇による症状<眠気・悪心・嘔吐・眩暈等>
- セレギリン塩酸塩
- 作用・毒性が増強
- テオフィリン
- 血中濃度上昇による症状<悪心・嘔吐・頭痛・不眠等>
- シロスタゾール
- 作用が増強
- アピキサバン
- 作用が増強
- ビノレルビン酒石酸塩
- 作用が増強
- 筋弛緩剤
- 作用が増強
- パンクロニウム臭化物
- 作用が増強
- ベクロニウム臭化物
- 作用が増強
- シクロスポリン
- 血中濃度上昇による症状<腎障害等>
- タクロリムス水和物
- 血中濃度上昇による症状<腎障害等>
- フェニトイン
- 血中濃度上昇による症状<運動失調・眩暈・眼振等>
- フェニトイン
- 本剤の作用が低下
- リファンピシン類
- 本剤の作用が低下
- シメチジン
- 本剤の血中濃度上昇による症状<降圧作用の増強・徐脈等>
- HIVプロテアーゼ阻害剤
- 本剤の血中濃度上昇による症状<降圧作用の増強・徐脈等>
- リトナビル
- 本剤の血中濃度上昇による症状<降圧作用の増強・徐脈等>
- サキナビルメシル酸塩
- 本剤の血中濃度上昇による症状<降圧作用の増強・徐脈等>
処方理由
添付文書
1.狭心症、異型狭心症。
2.本態性高血圧症<軽症〜中等症>。
1.狭心症、異型狭心症:ジルチアゼム塩酸塩として1回30mgを1日3回経口投与する。効果不十分な場合には、1回60mgを1日3回まで増量することができる。
2.本態性高血圧症(軽症〜中等症):ジルチアゼム塩酸塩として1回30〜60mgを1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).完全房室ブロック、高度徐脈(初期症状:徐脈、眩暈、ふらつき等)等が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、アトロピン硫酸塩水和物、イソプレナリン等の投与や必要に応じて心臓ペーシング等の適切な処置を行う。
2).うっ血性心不全が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、強心剤の投与等の適切な処置を行う。
3).皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)、急性汎発性発疹性膿疱症が現れることがあるので、紅斑、水疱、膿疱、そう痒、発熱、粘膜疹等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4).AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇等を伴う肝機能障害や黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
1).循環器:(頻度不明)徐脈、房室ブロック、顔面潮紅、眩暈、洞停止、血圧低下、動悸、胸痛、浮腫、洞房ブロック。
2).精神神経系:(頻度不明)倦怠感、頭痛、頭重感、こむらがえり、脱力感、眠気、不眠、パーキンソン様症状。
3).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、黄疸、Al−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇、肝腫大。
4).過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒、多形性紅斑様皮疹、蕁麻疹、光線過敏症、膿疱。
5).消化器:(頻度不明)胃部不快感、便秘、腹痛、胸やけ、食欲不振、嘔気、軟便、下痢、口渇。
6).血液:(頻度不明)血小板減少、白血球減少。
7).その他:(頻度不明)歯肉肥厚、女性化乳房、しびれ。
(禁忌)
1.重篤なうっ血性心不全の患者[心不全症状を悪化させる恐れがある]。
2.2度以上の房室ブロック、洞不全症候群(持続性洞性徐脈<50拍/分未満>、洞停止、洞房ブロック等)のある患者[本剤の心刺激生成抑制作用、心伝導抑制作用が過度に現れる恐れがある]。
3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
4.妊婦又は妊娠している可能性のある女性。
5.アスナプレビル含有製剤投与中、イバブラジン塩酸塩投与中、ロミタピドメシル酸塩投与中の患者。
(慎重投与)
1.うっ血性心不全の患者[心不全症状を悪化させる恐れがある]。
2.高度徐脈<50拍/分未満>又は1度房室ブロックのある患者[本剤の心刺激生成抑制作用、心伝導抑制作用が過度に現れる恐れがある]。
3.過度に血圧の低い患者[血圧を更に低下させる恐れがある]。
4.重篤な肝機能障害・重篤な腎機能障害のある患者[薬物の代謝、排泄が遅延し、作用が増強する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行う。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意する。
2.降圧作用に基づく眩暈等が現れることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。
3.テルフェナジンとの併用により他の抗不整脈薬<リン酸ジソピラミド>でQT延長、他の抗不整脈薬<リン酸ジソピラミド>で心室性不整脈を起こしたとの報告がある。
(相互作用)
本剤は主として代謝酵素チトクロームP450・3A4(CYP3A4)で代謝される。
1.併用禁忌:
1).アスナプレビル<スンベプラ>、ダクラタスビル塩酸塩/アスナプレビル/ベクラブビル塩酸塩<ジメンシー>[アスナプレビルの血中濃度が上昇し肝胆道系の副作用が発現しまた重症化する恐れがある(本剤がCYP3Aを阻害することにより、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
2).イバブラジン塩酸塩<コララン>[過度の徐脈が現れることがある(本剤がCYP3Aを阻害することにより、併用薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する;併用薬剤の心拍数減少作用を相加的に増強する)]。
3).ロミタピドメシル酸塩<ジャクスタピッド>[ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇する恐れがある(本剤がCYP3Aを阻害することにより、併用薬剤の代謝が阻害される)]。
2.併用注意:
1).降圧作用を有する薬剤(降圧剤、硝酸剤等)[降圧作用が増強することがあるので、定期的に血圧を測定し、用量を調節する(相加的に作用(降圧作用)を増強させると考えられる)]。
2).β遮断剤(ビソプロロールフマル酸塩、プロプラノロール塩酸塩、アテノロール等)、ラウオルフィア製剤(レセルピン等)[徐脈、房室ブロック、洞房ブロック等が現れることがあるので、定期的に脈拍数を測定し、必要に応じて心電図検査を行い、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用、陰性変力作用、降圧作用)を増強させると考えられ、特にジギタリス製剤との3剤併用時には注意を要する)]。
3).ジギタリス製剤(ジゴキシン、メチルジゴキシン)[徐脈、房室ブロック等が現れることがあり、また、これらの不整脈を含めジギタリス製剤の血中濃度上昇による中毒症状<悪心・嘔吐・頭痛・眩暈・視覚異常等>が現れることがあるので、定期的にジギタリス中毒の有無の観察、心電図検査を行い、必要に応じてジギタリス製剤の血中濃度を測定し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用)を増強させると考えられ、特にβ遮断剤との3剤併用時には注意を要し、また、本剤はジギタリス製剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
4).抗不整脈薬(アミオダロン塩酸塩、メキシレチン塩酸塩等)[徐脈、房室ブロック、洞停止等が現れることがあるので、定期的に脈拍数を測定し、必要に応じて心電図検査を行い、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用)を増強させると考えられる)]。
5).フィンゴリモド塩酸塩[フィンゴリモド塩酸塩の投与開始時に併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある(共に徐脈や心ブロックを引き起こす恐れがある)]。
6).アプリンジン塩酸塩[両剤の血中濃度上昇による症状(徐脈、房室ブロック、洞停止、振戦、眩暈、ふらつき等)が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、必要に応じて心電図検査を行い、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(共通の代謝酵素(チトクロームP450)に影響を及ぼし合い、両剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
7).ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤(ニフェジピン、アムロジピンベシル酸塩等)[ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤の血中濃度上昇による症状<降圧作用の増強等>が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
8).シンバスタチン[シンバスタチンの血中濃度上昇による横紋筋融解症やミオパシーが発現することがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
9).トリアゾラム[トリアゾラムの血中濃度上昇による症状<睡眠時間の延長等>が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
10).ミダゾラム[ミダゾラムの血中濃度上昇による症状<鎮静・睡眠作用の増強等>が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
11).カルバマゼピン[カルバマゼピンの血中濃度上昇による症状<眠気・悪心・嘔吐・眩暈等>が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
12).セレギリン塩酸塩[セレギリン塩酸塩の作用・毒性が増強することがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
13).テオフィリン[テオフィリンの血中濃度上昇による症状<悪心・嘔吐・頭痛・不眠等>が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
14).シロスタゾール[シロスタゾールの作用が増強することがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
15).アピキサバン[アピキサバンの作用が増強することがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
16).ビノレルビン酒石酸塩[ビノレルビン酒石酸塩の作用が増強することがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
17).シクロスポリン[シクロスポリンの血中濃度上昇による症状<腎障害等>が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、また、シクロスポリンの血中濃度を測定し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
18).タクロリムス水和物[タクロリムスの血中濃度上昇による症状<腎障害等>が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、また、タクロリムスの血中濃度を測定し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
19).フェニトイン[フェニトインの血中濃度上昇による症状<運動失調・眩暈・眼振等>が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止し、また、本剤の作用が低下することがある(フェニトインの代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、フェニトインの血中濃度を上昇させると考えられ、また、フェニトインが本剤の代謝を促進することにより、本剤の血中濃度を低下させると考えられる)]。
20).シメチジン、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル、サキナビルメシル酸塩等)[本剤の血中濃度上昇による症状<降圧作用の増強・徐脈等>が現れることがあるので、定期的に臨床症状を観察し、必要に応じて心電図検査を行い、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(これらの薬剤が本剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させると考えられる)]。
21).リファンピシン[本剤の作用が低下することがあるので、定期的に臨床症状を観察し、また、可能であれば本剤の血中濃度を測定し、異常が認められた場合には、他剤への変更あるいは本剤を増量するなどの適切な処置を行う(リファンピシンが本剤の代謝酵素(チトクロームP450)を誘導することにより、本剤の血中濃度を低下させると考えられる)]。
22).麻酔剤(イソフルラン、エンフルラン、ハロタン等)[徐脈、房室ブロック、洞停止等が現れることがあるので、心電図をモニターし、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用)を増強させると考えられる)]。
23).筋弛緩剤(パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物等)[筋弛緩剤の作用が増強することがあるので、筋弛緩作用に注意し、異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する(本剤が神経筋接合部において、シナプス前からのアセチルコリン放出を抑制させると考えられる)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では過度の降圧は好ましくないとされていることから、高齢者に使用する場合は、低用量から投与を開始するなど患者の状態を十分観察しながら慎重に投与することが望ましい。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しない[動物実験で催奇形作用(マウス:骨格異常、外形異常)及び胎仔毒性(マウス、ラット:致死)が報告されている]。
2.授乳中の女性への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる[母乳中へ移行することが報告されている]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない。
(過量投与)
1.症状:過量投与により、徐脈、完全房室ブロック、心不全、低血圧等が現れることがある。しかし、このような症状は副作用としても報告されている。
2.処置:過量投与の場合は、本剤の投与を中止し、必要に応じて胃洗浄等により薬剤の除去を行うとともに、次記等の適切な処置を行う。
1).過量投与による徐脈、完全房室ブロック:アトロピン硫酸塩水和物、イソプレナリン等の投与や心臓ペーシングを適用する。
2).過量投与による心不全、低血圧:強心剤、昇圧剤、輸液等の投与や補助循環を適用する。
(適用上の注意)
1.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
2.服用時:噛まずに服用する[徐放性が損なわれる恐れがある]。
(取扱い上の注意)
安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
処方薬事典は、日経メディカル Onlineが配信する医療・医薬関係者向けのコンテンツです。一般の方もご覧いただけますが、内容に関するご質問にはお答えできません。服用中の医薬品についてはかかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。