処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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アテディオ配合錠の基本情報
基本情報
血圧上昇などの要因となる体内物質(アンジオテンシンII)の受容体阻害作用と血管収縮に関与するカルシウムイオンの細胞内への流入を阻害する作用により、降圧作用をなどをあらわす薬
- エックスフォージ配合錠
- レザルタス配合錠
- ユニシア配合錠
- ミカムロ配合錠
- アイミクス配合錠
- ザクラス配合錠
- アテディオ配合錠
- 高血圧症
- 1日1回1錠(バルサルタンとして80mg及びシルニジピンとして10mg)を朝食後に経口投与する
- 本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない
- 病気や症状に応じた注意事項
- 過敏症
- アリスキレン投与中
- 高カリウム血症
- 両側性腎動脈狭窄
- 片腎で腎動脈狭窄
- eGFRが60mL/分/1.73㎡未満の腎機能障害でアリスキレンとの併用
- 患者の属性に応じた注意事項
- 妊婦・産婦
- 授乳婦
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- アリスキレン投与中
- 原則禁止
- 高カリウム血症
- 両側性腎動脈狭窄
- 片腎で腎動脈狭窄
- eGFRが60mL/分/1.73㎡未満の腎機能障害でアリスキレンとの併用
- 希望禁止
- 手術前24時間
- 慎重投与
- 肝障害
- 高カリウム血症
- 重篤な腎機能障害
- 重篤な副作用
- 脳血管障害
- 両側性腎動脈狭窄
- 血清クレアチニン値が3.0mg/dL以上
- 胆汁性肝硬変
- 片腎で腎動脈狭窄
- アリスキレンを併用
- 胆汁うっ滞
- 注意
- 血液透析中
- 厳重な減塩療法中
- 高カリウム血症
- 手術前24時間
- 腎機能障害
- 利尿降圧剤投与中
- 両側性腎動脈狭窄
- 血清カリウム値が高くなりやすい
- 片腎で腎動脈狭窄
- 重度ナトリウム減少
- 重度体液量減少
- コントロール不良の糖尿病
- eGFRが60mL/分/1.73㎡未満の腎機能障害でアリスキレンとの併用
- アリスキレンを併用
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 原則禁止
- 授乳婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- アリスキレン
- 非致死性脳卒中
- アリスキレン
- 腎機能障害
- ACE阻害剤
- 腎機能障害
- アリスキレン
- 高カリウム血症
- ACE阻害剤
- 高カリウム血症
- アリスキレン
- 低血圧
- ACE阻害剤
- 低血圧
- 降圧利尿剤
- 一過性の急激な血圧低下
- 降圧利尿剤
- 失神
- 降圧利尿剤
- 意識消失
- 降圧利尿剤
- 症候性低血圧
- カリウム保持性利尿剤
- 血清カリウム値が上昇
- スピロノラクトン
- 血清カリウム値が上昇
- トリアムテレン
- 血清カリウム値が上昇
- カリウム補給剤
- 血清カリウム値が上昇
- 塩化カリウム<補給剤>
- 血清カリウム値が上昇
- ドロスピレノン・エチニルエストラジオール
- 血清カリウム値が上昇
- シクロスポリン
- 血清カリウム値が上昇
- トリメトプリム
- 血清カリウム値が上昇
- スルファメトキサゾール・トリメトプリム
- 血清カリウム値が上昇
- 非ステロイド系抗炎症剤
- バルサルタンの降圧作用が減弱
- COX−2選択的阻害剤
- バルサルタンの降圧作用が減弱
- インドメタシン製剤
- バルサルタンの降圧作用が減弱
- 非ステロイド系抗炎症剤
- 腎機能を悪化
- COX−2選択的阻害剤
- 腎機能を悪化
- インドメタシン製剤
- 腎機能を悪化
- ビキサロマー<服用>
- バルサルタンの血中濃度が約30〜40%に低下
- ビキサロマー<服用>
- バルサルタンの作用が減弱
- リチウム製剤
- 血中リチウム濃度が上昇しリチウム中毒
- 降圧作用を有する薬剤
- 血圧が過度に低下
- ジゴキシン
- 他のカルシウム拮抗剤<ニフェジピン等>でジゴキシンの血中濃度を上昇
- ジゴキシン
- 中毒症状<悪心・嘔吐・頭痛・視覚異常・不整脈等>
- シメチジン
- 他のカルシウム拮抗剤<ニフェジピン等>の作用が増強
- リファンピシン類
- 他のカルシウム拮抗剤<ニフェジピン等>の作用が減弱
- アゾール系抗真菌剤
- シルニジピンの血中濃度が上昇
- イトラコナゾール
- シルニジピンの血中濃度が上昇
- ミコナゾール
- シルニジピンの血中濃度が上昇
- グレープフルーツジュース
処方理由
添付文書
高血圧症。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
過度な血圧低下の恐れ等があり、本剤を高血圧治療の第一選択薬としない。
1日1回1錠(バルサルタンとして80mg及びシルニジピンとして10mg)を朝食後に経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.次のバルサルタンとシルニジピンの用法・用量を踏まえ、患者毎に本剤の適応を考慮する。
1).バルサルタン:通常、バルサルタンとして40〜80mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、1日160mgまで増量できる。
2).シルニジピン:通常、シルニジピンとして1日1回5〜10mgを朝食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。効果不十分の場合には、1日1回20mgまで増量することができる。但し、重症高血圧患者には1日1回10〜20mgを朝食後経口投与する。
2.原則として、バルサルタン80mg及びシルニジピン10mgを併用している場合、あるいはいずれか一方を使用し血圧コントロールが不十分な場合に本剤への切り替えを検討する。
承認時までの国内の臨床試験では459例中55例(12.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められている。主な副作用は高尿酸血症6例(1.3%)、ALT(GPT)増加5例(1.1%)であった。
1.重大な副作用
1).血管浮腫(頻度不明):顔面腫脹、口唇腫脹、咽頭腫脹、舌腫脹等が症状として現れることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):肝炎、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).腎不全(頻度不明):腎不全が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4).高カリウム血症(頻度不明):重篤な高カリウム血症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行う。
5).ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明):ショック、血圧低下に伴う失神、意識消失が現れることがあるので、観察を十分に行い、冷感、嘔吐、意識消失等が現れた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行い、特に血液透析中、厳重な減塩療法中、利尿降圧剤投与中の患者では患者の状態を十分に観察する。
6).無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明):無顆粒球症、白血球減少、血小板減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行う。
7).間質性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
8).低血糖(頻度不明):低血糖が現れることがある(糖尿病治療中の患者で現れやすい)ので、観察を十分に行い、脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
9).横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
10).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
11).天疱瘡、類天疱瘡(いずれも頻度不明):天疱瘡、類天疱瘡が現れることがあるので、水疱、糜爛等が現れた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
1).肝臓:(0.5〜5%未満)肝機能異常、ALT増加(GPT増加)、AST増加(GOT増加)、(0.5%未満)Al−P増加、γ−GTP増加、(頻度不明)LDH増加、ビリルビン増加[このような症状については観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止する]。
2).腎臓:(0.5〜5%未満)高尿酸血症、(0.5%未満)尿素窒素増加、尿蛋白陽性、(頻度不明)クレアチニン増加、尿酸値減少、尿沈渣陽性。
3).精神神経系:(0.5〜5%未満)頭痛、(0.5%未満)眩暈、(頻度不明)頭重感、立ちくらみ、眠気、不眠、手指振戦、物忘れ、しびれ。
4).循環器:(0.5〜5%未満)顔面潮紅(ほてり)、(0.5%未満)動悸、血圧低下、(頻度不明)熱感、冷感、胸痛、心胸郭比増加、頻脈、心電図異常(ST低下、T波逆転)、房室ブロック、期外収縮、心房細動、徐脈。
5).消化器:(0.5〜5%未満)便秘、(0.5%未満)腹部不快感、胸やけ、(頻度不明)嘔気・嘔吐、腹痛、下痢、食欲不振、口渇、歯肉肥厚。
6).過敏症:(0.5%未満)発疹、(頻度不明)発赤、そう痒、光線過敏症[このような症状が発現した場合には、投与を中止する]。
7).血液:(0.5%未満)白血球数増加、好酸球数増加、貧血、(頻度不明)好酸球数減少、好中球数変動、リンパ球数変動、ヘモグロビン変動、赤血球数変動、ヘマトクリット変動。
8).呼吸器:(頻度不明)咳嗽、咽頭炎。
9).電解質:(0.5〜5%未満)血中K増加、(0.5%未満)血中K減少、血中Ca減少、血中P増加、(頻度不明)血中Ca増加、血中P減少、低ナトリウム血症。
10).筋骨格系:(0.5%未満)肩こり、(頻度不明)筋肉痛、腰背部痛、関節痛、腓腸筋痙直(こむら返り)。
11).その他:(0.5〜5%未満)高脂血症(血中コレステロール増加、血中トリグリセリド増加)、(0.5%未満)CK増加(CPK増加)、CK減少(CPK減少)、血糖増加、頻尿、(頻度不明)浮腫(顔浮腫、下肢浮腫等)、脱力感、倦怠感、疲労感、味覚異常、目充血刺激感、眼周囲乾燥、発熱、耳鳴、尿糖陽性、総蛋白変動、CRP変動。
(禁忌)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
3.アリスキレン投与中の糖尿病患者(但し、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている]。
(慎重投与)
1.両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者。
2.高カリウム血症の患者。
3.重篤な腎機能障害のある患者[腎機能障害を悪化させる恐れがあるため、血清クレアチニン値が3.0mg/dL以上の場合には慎重に投与する]。
4.肝障害のある患者、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある患者[バルサルタンは主に胆汁中に排泄されるため、これらの患者では血中濃度が上昇する恐れがある(外国において、軽度〜中等度の肝障害患者でバルサルタンの血漿中濃度が、健康成人と比較して約2倍に上昇することが報告されており、また、シルニジピンは主として肝臓で代謝されるため、重篤な肝機能障害のある患者ではシルニジピンの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
5.脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させる恐れがある]。
6.カルシウム拮抗剤による重篤な副作用発現の既往のある患者。
7.高齢者。
(重要な基本的注意)
1.本剤は、バルサルタン80mg及びシルニジピン10mgの配合剤であり、バルサルタンとシルニジピン双方の副作用が発現する恐れがあるので、適切に本剤の使用を検討する。
2.両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体濾過圧の低下により急速に腎機能悪化させる恐れがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避ける。
3.高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させる恐れがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避ける。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現する恐れがあるので、血清カリウム値に注意する。
4.アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こす恐れがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。なお、eGFRが60mL/分/1.73㎡未満の腎機能障害でアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避ける。
5.本剤の成分であるバルサルタンの投与によって、初回投与後、一過性の急激な血圧低下(失神及び意識消失等を伴う)を起こす恐れがあるので、そのような場合には投与を中止し、適切な処置を行い、また、特に次の患者では、患者の状態を十分に観察する:1)血液透析中の患者、2)利尿降圧剤投与中の患者[特に重度ナトリウム減少ないし重度体液量減少した患者(まれに症候性低血圧が生じることがある)]、3)厳重な減塩療法中の患者。
6.本剤の成分であるバルサルタンを含むアンジオテンシン2受容体拮抗剤投与中に肝炎等の重篤な肝障害が現れたとの報告があるので、肝機能検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
7.手術前24時間は投与しないことが望ましい。
8.降圧作用に基づく眩暈、ふらつきが現れることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。
9.本剤の成分であるシルニジピンを含むカルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は他剤に変更する等の処置を行い、観察を十分に行う。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意する。
(相互作用)
本剤の成分であるシルニジピンは、主として薬物代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2C19で代謝される。
併用注意:
1.アリスキレン[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こす恐れがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察する(併用によりレニン−アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)、なお、eGFRが60mL/min/1.73㎡未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避ける(併用によりレニン−アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
2.アンジオテンシン変換酵素阻害剤[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こす恐れがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察する(併用によりレニン−アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
3.カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン等)、カリウム補給製剤(塩化カリウム<補給製剤>)[血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する(バルサルタンのアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある<危険因子>腎機能障害)]。
4.ドロスピレノン・エチニルエストラジオール[血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する(バルサルタンによる血清カリウム値の上昇とドロスピレノンの抗ミネラルコルチコイド作用によると考えられる<危険因子>腎障害患者、血清カリウム値の高い患者)]。
5.シクロスポリン[血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する(高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる)]。
6.トリメトプリム含有製剤(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)[血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム濃度に注意する(血清カリウム値の上昇が増強される恐れがある)]。
7.非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)・COX−2選択的阻害剤:
1).非ステロイド性消炎鎮痛剤<NSAIDs>・COX−2選択的阻害剤(インドメタシン等)[バルサルタンの降圧作用が減弱することがある(NSAIDs・COX−2選択的阻害剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、バルサルタンの降圧作用が減弱することがある)]。
2).非ステロイド性消炎鎮痛剤<NSAIDs>・COX−2選択的阻害剤(インドメタシン等)[腎機能を悪化させる恐れがあるので、併用する場合には腎機能を十分に観察する(NSAIDs・COX−2選択的阻害剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる<危険因子>高齢者)]。
8.ビキサロマー<服用>[併用により、バルサルタンの血中濃度が約30〜40%に低下したとの報告があり、バルサルタンの作用が減弱する恐れがあるので、併用する場合には十分に観察する(リン酸結合性ポリマーにより、同時に服用した場合、バルサルタンの吸収を遅延あるいは減少させる可能性がある)]。
9.リチウム[血中リチウム濃度が上昇しリチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中リチウム濃度に注意する(バルサルタンのナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている)]。
10.降圧作用を有する薬剤[血圧が過度に低下する恐れがある(相加的あるいは相乗的に作用を増強することが考えられている)]。
11.ジゴキシン[他のカルシウム拮抗剤<ニフェジピン等>でジゴキシンの血中濃度を上昇させることが報告されているので、ジゴキシン中毒症状<悪心・嘔吐・頭痛・視覚異常・不整脈等>が認められた場合、症状に応じジゴキシンの用量を調節又は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う(機序は完全には解明されていないが、ジゴキシンの腎及び腎外クリアランスが減少するためと考えられている)]。
12.シメチジン[他のカルシウム拮抗剤<ニフェジピン等>の作用が増強されることが報告されている(シメチジンが肝血流量を低下させ、カルシウム拮抗剤の肝ミクロソームでの酵素代謝を抑制する一方で、胃酸を低下させ、カルシウム拮抗剤の吸収を増加させるためと考えられている)]。
13.リファンピシン[他のカルシウム拮抗剤<ニフェジピン等>の作用が減弱されることが報告されている(リファンピシンにより誘導された肝薬物代謝酵素(チトクロームP−450)がカルシウム拮抗剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている)]。
14.アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ミコナゾール等)[シルニジピンの血中濃度が上昇する恐れがある(アゾール系抗真菌剤がシルニジピンの薬物代謝酵素のCYP3A4を阻害するためと考えられる)]。
15.グレープフルーツジュース[シルニジピンの血中濃度が上昇することが確認されている(発現機序の詳細は不明であるが、グレープフルーツジュースに含まれる成分がシルニジピンの薬物代謝酵素のCYP3A4を抑制するためと考えられる)]。
(高齢者への投与)
1.高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こる恐れがある)ので、患者の状態を観察しながら、慎重に投与する。
2.高齢者でのバルサルタン単独投与による薬物動態試験で、バルサルタンの血漿中濃度が非高齢者に比べて高くなることが認められている。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止する[バルサルタンを含むアンジオテンシン2受容体拮抗剤並びにアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、妊娠中期〜末期に投与された患者に胎児・新生児死亡、羊水過少症、胎児・新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋形成不全、羊水過少症によると推測される四肢拘縮、脳奇形、頭蓋顔面奇形、肺発育形成不全等が現れたとの報告がある。また、海外で実施されたアンジオテンシン変換酵素阻害剤におけるレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。また、シルニジピンにおける動物実験(ラット)で、胎仔毒性並びに妊娠期間延長及び分娩時間延長が報告されている]。
2.授乳中の婦人への投与を避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる[バルサルタンにおける動物実験(ラットの授乳期経口投与)の3mg/kg/日で、乳汁中へ移行するとの報告があり、シルニジピンも動物実験(ラット)で、母乳中へ移行することが報告されている。また、バルサルタンにおける動物実験(ラットの周産期及び授乳期経口投与)の600mg/kg/日で出生仔低体重及び出生仔生存率低下が認められており、200mg/kg/日以上で外表分化遅延が認められている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(過量投与)
1.徴候・症状:本剤の過量投与に関する情報は得られていない。本剤の成分であるバルサルタンの過量投与により、著しい血圧低下が生じ、意識レベル低下、循環虚脱に至る恐れがある。
2.処置:通常、次のような処置を行う。
1).過量投与時、催吐及び活性炭投与。
2).過量投与時、著しい低血圧の場合には、患者を仰臥位にし、速やかに生理食塩液等の静脈注射など適切な処置を行う。
注意:過量投与時、バルサルタンの血漿蛋白との結合率は93%以上であり、血液透析によって除去できない。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
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