処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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アジルバ錠20mgの基本情報
基本情報
体内の血圧を上げる物質(アンジオテンシンII)の働きを抑えることで血圧を下げる薬
- ニューロタン
- ブロプレス
- ディオバン
- オルメテック
- ミカルディス
- アバプロ、イルベタン
- アジルバ
- 高血圧症
- 〈成人〉通常、成人にはアジルサルタンとして20mgを1日1回経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は40mgとする
- 〈小児〉通常、6歳以上の小児には、アジルサルタンとして体重50kg未満の場合は2.5mg、体重50kg以上の場合は5mgの1日1回経口投与から開始する
- なお、年齢、体重、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は体重50kg未満の場合は20mg、体重50kg以上の場合は40mgとする
- (用法及び用量に関連する注意)成人では、本剤の降圧効果を考慮し、本剤適用の可否を慎重に判断するとともに、20mgより低用量からの開始も考慮すること〔17.1.1参照〕
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- アリスキレンフマル酸塩投与中
- 原則禁止
- 高カリウム血症
- 両側性腎動脈狭窄
- 片腎で腎動脈狭窄
- 希望禁止
- 手術前24時間
- 慎重投与
- 血液透析中
- 厳重な減塩療法中
- 重篤な腎機能障害
- eGFR 15mL/min/1.73㎡未満
- 注意
- 手術前24時間
- 腎機能障害
- 高度肝機能障害
- 脳血管障害
- 薬剤過敏症
- 血清カリウム値が高くなりやすい
- 中等度肝機能障害
- コントロール不良の糖尿病
- 血清カリウム値を上昇させる可能性がある薬剤と併用する小児等
- 腎機能に影響を及ぼす状態の小児等
- 脱水状態の小児等
- 透析を受けている小児等
- 発熱状態の小児等
- eGFRが30mL/min/1.73㎡未満の小児等
- Child−Pugh分類スコア:10以上
- Child−Pugh分類スコア:7〜9
- 投与に際する指示
- 血液透析中
- 厳重な減塩療法中
- 重篤な腎機能障害
- eGFR 15mL/min/1.73㎡未満
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 乳児
- 幼児・小児
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 注意
- 成人(15歳〜)
- 低出生体重児(0日〜27日)
- 新生児(0日〜27日)
- 乳児(0日〜364日)
- 6歳未満の幼児(0歳〜5歳)
- 体重20kg未満の小児(0歳〜14歳)
- 腎機能に影響を及ぼす状態の小児等(0歳〜14歳)
- 発熱状態の小児等(0歳〜14歳)
- 脱水状態の小児等(0歳〜14歳)
- 血清カリウム値を上昇させる可能性がある薬剤と併用する小児等(0歳〜14歳)
- eGFRが30mL/min/1.73㎡未満の小児等(0歳〜14歳)
- 透析を受けている小児等(0歳〜14歳)
- 小児等(0歳〜14歳)
- 投与に際する指示
- 成人(15歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- アリスキレンフマル酸塩
- 非致死性脳卒中・腎機能障害・高カリウム血症及び低血圧のリスク増加
- カリウム保持性利尿剤
- 血清カリウム値が上昇
- スピロノラクトン
- 血清カリウム値が上昇
- トリアムテレン
- 血清カリウム値が上昇
- エプレレノン
- 血清カリウム値が上昇
- カリウム補給剤
- 血清カリウム値が上昇
- 塩化カリウム<補給剤>
- 血清カリウム値が上昇
- 降圧利尿剤
- 降圧作用が増強
- フロセミド
- 降圧作用が増強
- トリクロルメチアジド
- 降圧作用が増強
- アリスキレンフマル酸塩
- 腎機能障害
- ACE阻害剤
- 腎機能障害
- アリスキレンフマル酸塩
- 高カリウム血症
- ACE阻害剤
- 高カリウム血症
- アリスキレンフマル酸塩
- 低血圧
- ACE阻害剤
- 低血圧
- リチウム製剤
- 中毒
- 非ステロイド系抗炎症剤
- 降圧作用が減弱
- インドメタシン製剤
- 降圧作用が減弱
- 非ステロイド系抗炎症剤
- さらに腎機能が悪化
- インドメタシン製剤
- さらに腎機能が悪化
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2021年9月更新)
・ARBの中で、降圧効果が間違いなく一番高い。ただし、ふらつき、起立性低血圧様の症状の頻度が高く、その結果他剤への変更も多い。(50歳代病院勤務医、脳神経内科)
・降圧作用が強くしたいときにアジルバを積極的に使い、降圧をあまりしたくないが尿蛋白を減らす目的にニューロタンを使用している。(20歳代病院勤務医、腎臓内科)
・比較的用量調整などがしやすく、効果も良い印象があるため、よく使っている。(30歳代病院勤務医、腎臓内科)
・ARBの中で降圧効果が一番強い印象があり、しっかり降圧できる。(50歳代診療所勤務医、糖尿病科)
・やはりARBの中では最も降圧効果が高いと思う。(50歳代病院勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2019年12月更新)
・AT1受容体への親和性が強く長時間作用し、強力かつ持続的な効果が得られる。(60歳代病院勤務医、脳神経外科)
・他のARBと比較して降圧効果が強く効果持続時間も長いから。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
・使い慣れていますし、降圧効果も良いと思います。(40歳代病院勤務医、脳神経内科)
・降圧効果が確実で、エビデンスも多いから。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
・血圧が安定して下がる。(50歳代診療所勤務医、消化器内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2017年11月更新)
・血圧低下効果がよいので処方しています。ジェネリックがないのもよい。(60歳代病院勤務医、一般内科)
・切れ味が鋭くて効果発現も早い。また重篤な副作用もなく、大変使いやすい薬剤である。(60歳代診療所勤務医、脳神経外科)
・よく効く。カンデサルタンと比べると肝障害が多い印象がある。効果が強いためか他のARBと比べて脱水のときのeGFR低下が大きいのではないかと疑う症例があった。(40歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
・降圧作用が安定していいる。特に、夜間・早朝の血圧上昇に効果があるとのこと。(60歳代病院勤務医、リハビリテーション科)
・強い降圧効果、持続性、血圧日内変動をおさえるなど、多くの特徴を有するから。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2016年7月更新)
・基本的にはARBよりACE−Iを処方しています。ACE−Iでは降圧効果が足りない時にARBを処方することが有りますが、その場合はARBの中でも降圧効果が高いアジルサルタンを選択します。(30歳代病院勤務医、内科系専門科)
・降圧効果が強い。逆に、降圧よりも腎保護を目的とする場合はロサルタンを処方することが多い。(30歳代病院勤務医、消化器内科)
・薬効としては一番強いように思えます。血圧が下がりすぎる方にはオルメテックやブロプレスを使用してます。(50歳代病院勤務医、消化器内科)
添付文書
高血圧症。
〈成人〉
通常、成人にはアジルサルタンとして20mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は40mgとする。
〈小児〉
通常、6歳以上の小児には、アジルサルタンとして体重50kg未満の場合は2.5mg、体重50kg以上の場合は5mgの1日1回経口投与から開始する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は体重50kg未満の場合は20mg、体重50kg以上の場合は40mgとする。
(用法及び用量に関連する注意)
成人では、本剤の降圧効果を考慮し、本剤適用の可否を慎重に判断するとともに、20mgより低用量からの開始も考慮すること〔17.1.1参照〕。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 血管浮腫(頻度不明):顔面腫脹、口唇腫脹、舌腫脹、咽頭腫脹・喉頭腫脹等の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがある。
11.1.2. ショック、失神、意識消失(頻度不明):冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと〔9.1.4、9.2.2、10.2参照〕。
11.1.3. 急性腎障害(頻度不明)。
11.1.4. 高カリウム血症(頻度不明)。
11.1.5. 肝機能障害(頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ−GTP上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.6. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、湿疹、そう痒。
2). 循環器:(0.1〜5%未満)めまい。
3). 精神神経系:(0.1〜5%未満)頭痛。
4). 代謝異常:(0.1〜5%未満)血中カリウム上昇、血中尿酸上昇。
5). 消化器:(0.1〜5%未満)下痢。
6). 肝臓:(0.1〜5%未満)ALT上昇、AST上昇。
7). 腎臓:(0.1〜5%未満)BUN上昇、クレアチニン上昇。
8). その他:(0.1〜5%未満)血中CK上昇、(頻度不明)咳嗽。
(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.3. アリスキレンフマル酸塩投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)〔10.1参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1. 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
8.2. 手術前24時間は投与しないことが望ましい(アンジオテンシン2受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン−アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある)。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること(腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能悪化させるおそれがある)。
9.1.2. 高カリウム血症の患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること(高カリウム血症を増悪させるおそれがある)。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。
9.1.3. 脳血管障害のある患者:過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。
9.1.4. 厳重な減塩療法中の患者:低用量から投与を開始するなど、慎重に投与すること(急激な血圧低下を起こすおそれがある)〔11.1.2参照〕。
9.1.5. 薬剤過敏症の既往歴のある患者。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重篤な腎機能障害(eGFR 15mL/min/1.73㎡未満)のある患者:低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うなど慎重に投与すること(腎機能を悪化させるおそれがある、血中濃度の上昇が認められた)〔9.7.3、16.6.1参照〕。
9.2.2. 血液透析中の患者:低用量から投与を開始するなど、慎重に投与すること(急激な血圧低下を起こすおそれがある)〔11.1.2参照〕。
(肝機能障害患者)
中等度肝機能障害患者(Child−Pugh分類スコア:7〜9)で血中濃度の上昇が報告されている。高度肝機能障害患者(Child−Pugh分類スコア:10以上)は臨床試験では、除外されていた〔16.6.2参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシン2受容体拮抗剤やアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢拘縮、頭蓋顔面変形、肺低形成等があらわれたとの報告がある〔2.2参照〕。
(授乳婦)
授乳しないことが望ましい。ラットの周産期及び授乳期に本剤を強制経口投与すると、0.3mg/kg/日以上の群で出生仔腎盂拡張が認められ、10mg/kg/日以上で体重増加抑制が認められている。
(小児等)
9.7.1. 低出生体重児、新生児、乳児、6歳未満の幼児又は体重20kg未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. eGFRが30mL/min/1.73㎡未満の小児等もしくは透析を受けている小児等を対象とした臨床試験は実施していない〔9.7.3参照〕。
9.7.3. 腎機能及び血清カリウム値を注意深く観察すること(小児等の高血圧では腎機能異常を伴うことが多い。特に、腎機能に影響を及ぼす状態の小児等(発熱状態の小児等、脱水状態の小児等)の患者に本剤を投与する場合や他の血清カリウム値を上昇させる可能性がある薬剤と併用する小児等の場合は注意すること)〔9.2.1、9.7.2、10.2参照〕。
(高齢者)
低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること(一般に過度の降圧は好ましくないとされており、脳梗塞等が起こるおそれがある)。
(相互作用)
10.1. 併用禁忌:
アリスキレンフマル酸塩<ラジレス>(糖尿病患者に使用する場合(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く))〔2.3参照〕[非致死性脳卒中・腎機能障害・高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている(レニン−アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
10.2. 併用注意:
1). カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン、エプレレノン等)、カリウム補給剤(塩化カリウム<補給剤>等)〔9.7.3参照〕[血清カリウム値が上昇することがある(本剤のアルドステロン分泌抑制作用によりカリウム貯留作用が増強することによる<危険因子>特に腎機能障害のある患者)]。
2). 利尿降圧剤(フロセミド、トリクロルメチアジド等)〔11.1.2参照〕[本剤を初めて投与する場合、降圧作用が増強するおそれがあるので、本剤の投与を低用量から開始するなど、注意すること(利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい)]。
3). アリスキレンフマル酸塩[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある(レニン−アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)。eGFRが60mL/min/1.73㎡未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること(レニン−アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
4). アンジオテンシン変換酵素阻害剤[腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある(レニン−アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある)]。
5). リチウム[リチウム中毒が起こるおそれがある(腎尿細管におけるリチウムの再吸収が促進される)]。
6). 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs):
①. 非ステロイド性消炎鎮痛剤<NSAIDs>(インドメタシン等)[降圧作用が減弱することがある(非ステロイド性消炎鎮痛剤は血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害することから、降圧作用を減弱させる可能性がある)]。
②. 非ステロイド性消炎鎮痛剤<NSAIDs>(インドメタシン等)[腎機能障害のある患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある(非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられている)]。
(過量投与)
13.1. 処置
過量投与時、アジルサルタン及び代謝物M−2は、透析により除去されない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(保管上の注意)
室温保存。
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