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カルデナリンOD錠0.5mgの基本情報
基本情報
体内の血管収縮に関わる作用を抑え、血管を広げて血圧を下げる薬
- エブランチル
- カルデナリン
- デタントール
- ミニプレス
- バソメット
- 高血圧症
- 褐色細胞腫による高血圧症
- ドキサゾシンとして1日1回0.5mgより投与を始め、効果が不十分な場合は1〜2週間の間隔をおいて1〜4mgに漸増し、1日1回経口投与する
- なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は8mgまでとする
- 但し、褐色細胞腫による高血圧症に対しては1日最高投与量を16mgまでとする
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 慎重投与
- 肝機能障害
- ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤服用中
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 利尿剤
- 相互に作用を増強
- 血圧降下剤
- 相互に作用を増強
- PDE5阻害薬
- 眩暈等の自覚症状を伴う症候性低血圧
- 塩酸バルデナフィル
- 眩暈等の自覚症状を伴う症候性低血圧
- タダラフィル
- 眩暈等の自覚症状を伴う症候性低血圧
- シルデナフィル
- 眩暈等の自覚症状を伴う症候性低血圧
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2021年12月更新)
・原発性アルドステロン症のホルモン採血の際にARBなどから一時的に切り替えたり、褐色細胞腫の術前に使っている。降圧作用は弱い印象。一方で高齢者や自律神経障害のある方に使うと起立性低血圧がよく起こるように思う。(30歳代診療所勤務医、代謝・内分泌内科)
・α遮断薬そのものは、早朝高血圧や難治性高血圧などに対して使用することは有るものの、処方頻度そのものはそこまで高くない。その中では、多くの医療機関で採用されているドキサゾシンを処方する機会が圧倒的に多い。(40歳代病院勤務医、循環器内科)
・早朝高血圧例に対して就眠前に服用させるパターンを多用している。副作用も少なく、用量が複数あるため調節がしやすい。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・特に夜間〜早朝高血圧の患者に眠前に飲んでもらっている。起立性低血圧には注意が必要。(60歳代診療所勤務医、総合診療科)
・用量調節が容易で、少量であれば立ちくらみなどの副作用は思ったほど多くない。(50歳代開業医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2020年5月更新)
・α遮断薬は効果がある人は少量でも反応するため、用量調整がしやすいドキサゾシンを愛用しています。(50歳代開業医、一般内科)
・早朝高血圧患者に前日の夕方以降に内服させると、よいコントロールが得られることが多いです。(60歳代病院勤務医、総合診療科)
・作用時間がある程度長く、また用量調節幅が広い。褐色細胞腫患者さんの血圧コントロールに重宝しています。(60歳代診療所勤務医、代謝・内分泌内科)
・最初はミニプレスで、その作用時間が長くなったカルデナリンを愛用しています。早朝高血圧には眠前に少量でよく効きます。個人差が大きいのが難点で、高齢者には起立性低血圧に要注意です。(60歳代診療所勤務医、総合診療科)
・高血圧治療で使うことは非常に少ないですが、前立腺肥大を伴う方へはドキサゾシンを使います。(60歳代病院勤務医、総合診療科)
この薬をファーストチョイスする理由(2018年8月更新)
・強力な降圧作用を有する。早朝高血圧に対し、本剤の就寝前投与は特に有効である。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・1日1回投与で作用が安定している。使い慣れているので、第一選択にしている。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・寝る前に内服するだけで、早朝高血圧を十分降下させてくれる。患者からの評判もいい。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
・血圧にはドキサゾシン、尿閉にはエブランチルを使っています。高血圧症の割合が多いので前者をよく使います。(50歳代開業医、一般内科)
・最近α遮断薬は使う機会がめっきり減り、カルデナリン以外ほとんど見かけないように思います。糖尿病内科の医師は特に、ふらつきを理由にα遮断薬を嫌いますね。(40歳代診療所勤務医、循環器内科)
・早朝高血圧にカルデナリン0.5〜1mgを夕方に内服。でも最近はアジルバ併用が増えた。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・早朝高血圧に対する対策として、2〜4mgの就寝前の投与が有効です。ただし、高齢者には、トイレ覚醒時の起立性低血圧によるふらつきや転倒に注意が必要です。それから、意図せず前立腺肥大症の尿閉に効いてたりするので、安易に中止すると尿閉が出てくる可能性があるので注意です。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2016年12月更新)
・降圧目的の場合はドキサゾシンをよく処方しています。排尿障害にはウラピジルを使っていますが。(50歳代開業医、一般内科)
・早朝の高血圧に対し、本剤の就寝前投与は効果が高いと感じる。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・用量の規格が0.5mgから細かく区切られており、使いやすい。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
・心臓や腎臓にあまり悪影響を与えない点が良いです。立ちくらみなどの副作用も少ない。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・長期投与した場合でも、他剤より起立性低血圧が少ない印象があります。(50歳代病院勤務医、循環器内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2015年10月更新)
・長時間作用型で反射性β作用も少なく、副作用のコントロールがしやすい。うまく使えば、管理しにくい難治性の高血圧患者に有効。(50代勤務医、一般外科)
・モーニングサージを引き起こす症例など、場合によっては有効な作用を示す。主に胆汁排泄経路の薬剤であり、腎臓の機能が弱っている症例にも処方しやすい。(60代勤務医、代謝・内分泌内科)
・褐色細胞腫に対する治療効果が高い。(40代勤務医、消化器外科)
・早朝高血圧に有効。0.5、1、2、4mgとラインナップが多く、各錠剤にOD錠があるので便利。(50代勤務医、一般内科)
・男性で前立腺肥大があり、早朝高血圧の者に、他の降圧剤に追加する形で0.5mg〜1mgを夕食後投与で使うことが多い。(50代開業医、総合診療科)
・降圧薬としては第一選択されませんが、糖尿病や脂質代謝異常のある場合に適します。朝の血圧を下げるために、夕食後服用するのも一つの方法です。(60代診療所勤務医、一般内科)
・拡張期高血圧のときに使用します。学会で認知されていないのが悲しいですね。(50代診療所勤務医、総合診療科)
・ほとんど出番が無いのが正直なところ。起立性低血圧が怖くて処方できない。(40代勤務医、代謝・内分泌内科)
・α遮断薬はこれしかないかなと思っています。早朝高血圧の方に使用し、それなりの効果はあると思います。糖代謝内科の医師は、ふらつきの原因になると大変嫌がりますが、それほどのことはないと思っています。(40代診療所勤務医、循環器内科)
添付文書
1.高血圧症。
2.褐色細胞腫による高血圧症。
ドキサゾシンとして1日1回0.5mgより投与を始め、効果が不十分な場合は1〜2週間の間隔をおいて1〜4mgに漸増し、1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は8mgまでとする。但し、褐色細胞腫による高血圧症に対しては1日最高投与量を16mgまでとする。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する製剤ではないため、唾液又は水で飲み込む。
カルデナリン錠開発時及び承認後6年間の調査(再審査終了時)において、10,391例中508例(4.89%)に副作用又は臨床検査値異常が認められた。副作用の主なものは、眩暈・ふらふら感(0.74%)、起立性眩暈(0.51%)、頭痛・頭重(0.35%)、動悸・心悸亢進(0.30%)等であった。臨床検査値の異常はALT(GPT)上昇(0.42%)、AST(GOT)上昇(0.31%)、Al−P上昇(0.24%)等であった。
1.重大な副作用
1).失神・意識喪失:失神・意識喪失(0.01%)が現れることがあるが、これは起立性低血圧によることが多いので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、仰臥位をとらせるなど適切な処置を行う。
2).不整脈:不整脈が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う(頻度不明)。
3).脳血管障害:脳血管障害が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う(頻度不明)。
4).狭心症:狭心症が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う(頻度不明)。
5).心筋梗塞:心筋梗塞が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う(頻度不明)。
6).無顆粒球症、白血球減少、血小板減少:無顆粒球症、白血球減少、血小板減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う(頻度不明)。
7).肝炎、肝機能障害、黄疸:肝炎、著しいAST上昇(著しいGOT上昇)、著しいALT上昇(著しいGPT上昇)、著しいγ−GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う(頻度不明)。
2.その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行う。
1).肝臓:(0.1〜1%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、(0.1%未満)LDH上昇、(頻度不明)胆汁うっ滞。
2).循環器:(0.1〜1%未満)起立性眩暈、起立性低血圧、低血圧、動悸・心悸亢進、頻脈、ほてり(顔面潮紅等)、(0.1%未満)胸痛・胸部圧迫感、(頻度不明)徐脈。
3).精神・神経系:(0.1〜1%未満)眩暈、頭痛・頭重、(0.1%未満)眠気、不眠、しびれ感、(頻度不明)耳鳴、興奮、振戦、知覚鈍麻、不安、うつ病、神経過敏。
4).消化器:(0.1〜1%未満)悪心・嘔吐、(0.1%未満)腹痛、口渇、食欲不振、下痢、便秘、(頻度不明)消化不良、鼓腸放屁。
5).筋・骨格系:(頻度不明)関節痛、筋力低下、筋痙直、筋肉痛、背部痛。
6).呼吸器:(0.1%未満)息苦しさ、鼻出血、鼻炎、咳、(頻度不明)気管支痙攣悪化、呼吸困難。
7).泌尿・生殖器:(0.1%未満)頻尿・夜間頻尿、尿失禁、(頻度不明)持続勃起、勃起障害、射精障害(逆行性射精等)、血尿、排尿障害、多尿。
8).過敏症:(0.1%未満)発疹、そう痒感、(頻度不明)蕁麻疹、血管浮腫、光線過敏症[発現した場合には投与を中止する]。
9).血液:(0.1〜1%未満)白血球減少、(0.1%未満)血小板減少、(頻度不明)紫斑。
10).眼:(頻度不明)かすみ目、術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)。
11).その他:(0.1〜1%未満)倦怠感、(0.1%未満)浮腫、脱力感、異常感覚、発熱、(頻度不明)発汗、疼痛、体重増加、女性化乳房、脱毛。
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
1.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤服用中の患者。
2.肝機能障害のある患者[主として肝臓で代謝されるため、血中濃度−時間曲線下面積(AUC)が増大することがある]。
(重要な基本的注意)
1.起立性低血圧が現れることがあるので、臥位のみならず立位又は座位で血圧測定を行い、体位変換による血圧変化を考慮し、座位にて血圧をコントロールする。
2.本剤の投与初期又は用量の急増時等に、立ちくらみ、眩暈、脱力感、発汗、動悸・心悸亢進等が現れることがあるので、その際は仰臥位をとらせるなどの適切な処置を行う(また、必要に応じて対症療法を行う)。
3.本剤の投与初期又は用量の急増時等に起立性低血圧に基づく眩暈等が現れることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する場合には注意させる。
(相互作用)
併用注意:
1.利尿剤又は他の降圧剤[相互に作用を増強する恐れがあるので、減量するなど注意する(相互に作用を増強する恐れがある)]。
2.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル、シルデナフィルクエン酸塩)[併用により眩暈等の自覚症状を伴う症候性低血圧を来したとの報告がある(血管拡張作用による降圧作用を有するため、本剤の降圧作用を増強することがある)]。
(高齢者への投与)
高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こる恐れがある)ので、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
2.ヒト母乳中への移行が報告されているので、授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させることが望ましい。
3.胎仔器官形成期投与試験にて、ラットへの120mg/kg投与及びウサギへの100mg/kg投与により胎仔死亡率増加が報告されている。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
(過量投与)
1.症状:過量投与により低血圧を起こす可能性がある。
2.処置:過量投与の結果低血圧になった場合には、直ちに患者を足高仰臥位に保つ、その他必要に応じて適切な処置を行う(本剤は蛋白結合率が高いため、透析は有用ではない)。
(適用上の注意)
1.薬剤交付時:
1).PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
2).本剤をPTPシート又は瓶から取り出して保存する場合は、湿気を避けて保存するよう指導する。
2.服用時:本剤は舌の上にのせ唾液で浸潤させ、唾液のみで服用可能である(また、水で服用することも可能である)。
(その他の注意)
α1遮断薬を服用中又は過去に服用経験のある患者において、α1遮断作用によると考えられる術中虹彩緊張低下症候群(Intraoperative Floppy Iris Syndrome)が現れるとの報告がある。
(取扱い上の注意)
1.使用期限内であっても、開封後は速やかに使用する。
2.アルミピロー開封後は湿気を避けて保存する。
3.瓶の開封後は湿気を避けて保存する。
(保管上の注意)
気密容器。
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