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キニジン硫酸塩錠100mg「ファイザー」の基本情報
基本情報
脈に関与する電気信号の一つであるNa(ナトリウム)イオンの通り道を塞ぎ、乱れた脈(主に頻脈)を整える薬
- リスモダン
- シベノール
- アスペノン
- メキシチール
- サンリズム
- 電気ショック療法との併用
- 新鮮心房細動
- 心房粗動
- 陳旧性心房細動
- 発作性心房細動の予防
- 電気ショック療法後の洞調律の維持
- 期外収縮<上室性>
- 発作性頻拍<上室性>
- 期外収縮<心室性>
- 発作性頻拍<心室性>
- 急性心筋梗塞時の心室性不整脈の予防
- 経口的に投与するが、著明な副作用を有するので、原則として入院させて用いる
- 本剤の投与法は心房細動の除去を目的とする場合を標準とし、漸増法と大量投与法に大別できる
- その他の不整脈に対しては、原則として少量持続投与でよく、この場合には外来にて投与してもよい
- 1.試験投与:治療に先だち、1回量0.1〜0.2gを経口投与し、副作用が現れた時は、投与を中止する
- 副作用を調べる際には血圧測定と心電図記録を行う必要がある
- 2.漸増法:慢性心房細動に対しては、例えばキニジン硫酸塩水和物として、1回量0.2gを最初1日3回(6〜8時間おき)に投与し、効果がない場合は、2日目ごとに1回量を0.4g、0.6gのごとく増すか、投与回数を1〜2日目ごとに4、5、6回のごとく増す
- 不整脈除去効果が得られたら、そこで維持量投与に切り替え、あるいは投与を中止する
- 6日間投与して効果がない場合、途中で副作用が現れた場合には、投与を中止する
- 本剤は昼間のみ与えるのが原則である
- 3.大量投与:はじめから大量を与え、投与期間の短縮をはかるもので、慢性心房細動に対しては、例えばキニジン硫酸塩水和物として、1回量0.4gを1日5回、3日間与え、効果がない場合には投与を中止する
- 効果が得られた場合の維持投与は漸増法と同様である
- わが国では漸増法でよいとする報告が多い
- 4.維持量投与:キニジン硫酸塩水和物として、1日量0.2〜0.6gを1〜3回に分割経口投与するが、個人差が大きい
- 電気ショック療法との併用及びその後の洞調律の維持に対する用量もこれに準ずる
- なお、年齢、症状により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 脚ブロック
- 高カリウム血症
- 刺激伝導障害
- 洞房ブロック
- 房室ブロック
- イトラコナゾール投与中
- リトナビル投与中
- フルコナゾール投与中
- ミコナゾール投与中
- ボリコナゾール投与中
- キヌプリスチン・ダルホプリスチン投与中
- ホスフルコナゾール投与中
- アミオダロン塩酸塩<注射>投与中
- ネルフィナビルメシル酸塩投与中
- モキシフロキサシン塩酸塩投与中
- バルデナフィル塩酸塩水和物投与中
- サキナビルメシル酸塩投与中
- トレミフェンクエン酸塩投与中
- メフロキン塩酸塩投与中
- 重篤なうっ血性心不全
- 慎重投与
- 血清カリウム低下
- 重篤な肝機能障害
- 重篤な腎機能障害
- 心筋梗塞
- 心筋症
- 塞栓
- 弁膜症
- 基礎心疾患
- 一過性脳虚血発作
- うっ血性心不全
- 注意
- 基礎心疾患があり心不全
- 抗不整脈薬との併用
- 心筋梗塞があり心不全
- 心筋症があり心不全
- 弁膜症があり心不全
- うっ血性心不全
- 投与に際する指示
- 基礎心疾患があり心不全
- 抗不整脈薬との併用
- 心筋梗塞があり心不全
- 心筋症があり心不全
- 弁膜症があり心不全
- うっ血性心不全
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 塩酸アミオダロン<注射>
- Torsade de Pointes
- フルコナゾール
- Torsade de Pointes
- ホスフルコナゾール
- Torsade de Pointes
- 塩酸バルデナフィル
- QT延長
- キヌプリスチン・ダルホプリスチン
- QT延長
- ボリコナゾール
- QT延長
- 塩酸モキシフロキサシン
- QT延長
- フルコナゾール
- QT延長
- ホスフルコナゾール
- QT延長
- ミコナゾール
- QT延長
- 三酸化ヒ素
- QT延長
- エリスロマイシン
- QT延長
- メシル酸ガレノキサシン
- QT延長
- クエン酸トレミフェン
- QT延長を増強
- クエン酸トレミフェン
- 心室性頻拍<Torsade de Pointesを含む>
- サキナビルメシル酸塩
- 本剤の血中濃度が増加
- サキナビルメシル酸塩
- 重篤又は生命に危険を及ぼすような心血管系の副作用<QT延長等>
- ネルフィナビルメシル酸塩
- 不整脈・血液障害・痙攣等の重篤な副作用
- リトナビル
- 不整脈・血液障害・痙攣等の重篤な副作用
- イトラコナゾール
- 本剤の作用が増強
- 尿アルカリ化剤
- 本剤の作用が増強
- 水酸化アルミニウム
- 本剤の作用が増強
- 炭酸水素ナトリウム
- 本剤の作用が増強
- フルコナゾール
- 本剤の血中濃度が上昇
- ホスフルコナゾール
- 本剤の血中濃度が上昇
- ホスアンプレナビルカルシウム水和物
- 本剤の血中濃度が上昇
- メフロキン塩酸塩
- 急性脳症候群
- メフロキン塩酸塩
- 暗赤色尿
- メフロキン塩酸塩
- 呼吸困難
- メフロキン塩酸塩
- 貧血
- メフロキン塩酸塩
- 溶血
- フェニトイン
- 本剤の作用が減弱
- リファンピシン類
- 本剤の作用が減弱
- 塩酸トラマドール
- 相互に作用が増強
- メロキシカム
- 作用が減弱
- 三環系抗うつ剤
- 作用を増強
- イミプラミン塩酸塩
- 作用を増強
- 塩酸クロミプラミン
- 作用を増強
- ロフェプラミン塩酸塩
- 作用を増強
- 骨格筋弛緩剤
- 作用を増強
- ツボクラリン
- 作用を増強
- パンクロニウム臭化物
- 作用を増強
- ベクロニウム臭化物
- 作用を増強
- デュロキセチン塩酸塩
- 血中濃度が上昇
- 塩酸ロペラミド
- 血中濃度が上昇
- 塩酸ドネペジル
- 作用が増強
- アプリンジン塩酸塩
- 作用が増強
- 酢酸フレカイニド
- 作用が増強
- メキシレチン塩酸塩
- 作用が増強
- 酒石酸メトプロロール
- 作用が増強
- デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
- 作用が増強
- マレイン酸チモロール
- β遮断作用<心拍数減少・徐脈>の増強
- ジギタリス剤
- 併用薬剤・本剤の副作用がともに増大
- ジゴキシン
- 併用薬剤・本剤の副作用がともに増大
- ジギトキシン
- 併用薬剤・本剤の副作用がともに増大
- メチルジゴキシン
- 併用薬剤・本剤の副作用がともに増大
- アミオダロン塩酸塩経口剤
- 致死的な心室性不整脈
- ベラパミル
- 致死的な心室性不整脈
- ボピンドロールマロン酸塩
- 過度の心機能抑制
- ボピンドロールマロン酸塩
- 血漿中濃度を上昇
- ワルファリンカリウム
- 抗凝血作用を増強
- 三酸化ヒ素
- 心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>
- スニチニブリンゴ酸塩
- 心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>
- エリスロマイシン
- 心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>
- メシル酸ガレノキサシン
- 心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>
- スニチニブリンゴ酸塩
- QT間隔延長
- スニチニブリンゴ酸塩
- 重篤な副作用
- ダサチニブ
- QT間隔延長作用を増強
- ラパチニブトシル酸塩水和物
- 血中濃度や分布に影響
- ラパチニブトシル酸塩水和物
- QT間隔延長を起こす又は悪化
- エリスロマイシン
- 血中濃度上昇
- シプロフロキサシン
- 相加的なQT延長
- エトラビリン
- 本剤の血中濃度が低下
- ダルナビルエタノール付加物
- 本剤の血中濃度を上昇
- セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含むもの
- 重曹(炭酸水素ナトリウム)
処方理由
添付文書
1.期外収縮<上室性>、期外収縮<心室性>。
2.発作性頻拍<上室性>、発作性頻拍<心室性>。
3.新鮮心房細動、発作性心房細動の予防、陳旧性心房細動。
4.心房粗動。
5.電気ショック療法との併用及び電気ショック療法後の洞調律の維持。
6.急性心筋梗塞時における心室性不整脈の予防。
経口的に投与するが、著明な副作用を有するので、原則として入院させて用いる。本剤の投与法は心房細動の除去を目的とする場合を標準とし、漸増法と大量投与法に大別できる。その他の不整脈に対しては、原則として少量持続投与でよく、この場合には外来にて投与してもよい。
1.試験投与:治療に先だち、1回量0.1〜0.2gを経口投与し、副作用が現れた時は、投与を中止する。副作用を調べる際には血圧測定と心電図記録を行う必要がある。
2.漸増法:慢性心房細動に対しては、例えばキニジン硫酸塩水和物として、1回量0.2gを最初1日3回(6〜8時間おき)に投与し、効果がない場合は、2日目ごとに1回量を0.4g、0.6gのごとく増すか、投与回数を1〜2日目ごとに4、5、6回のごとく増す。不整脈除去効果が得られたら、そこで維持量投与に切り替え、あるいは投与を中止する。6日間投与して効果がない場合、途中で副作用が現れた場合には、投与を中止する。本剤は昼間のみ与えるのが原則である。
3.大量投与:はじめから大量を与え、投与期間の短縮をはかるもので、慢性心房細動に対しては、例えばキニジン硫酸塩水和物として、1回量0.4gを1日5回、3日間与え、効果がない場合には投与を中止する。効果が得られた場合の維持投与は漸増法と同様である。わが国では漸増法でよいとする報告が多い。
4.維持量投与:キニジン硫酸塩水和物として、1日量0.2〜0.6gを1〜3回に分割経口投与するが、個人差が大きい。電気ショック療法との併用及びその後の洞調律の維持に対する用量もこれに準ずる。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).高度伝導障害、心停止、心室細動:これらの致死性不整脈が突然発現することがあるので、毎日数回心電図を記録し、QRS幅増大、あるいは期外収縮の発生数の増加、心室頻拍、P波消失が認められた場合には投与を中止する。
2).心不全:心筋の収縮力を低下させ、心不全、血圧低下をおこすことがあるので、このような場合には投与を中止する。
3).SLE様症状:このような症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、この様な症状が現れた場合には投与を中止する。
4).無顆粒球症、白血球減少、再生不良性貧血、溶血性貧血:このような副作用が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する。
5).血小板減少性紫斑病:このような副作用が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).精神神経系:眩暈、頭痛、耳鳴、難聴、視力障害、複視、羞明、色神異常。
2).消化器:悪心、嘔吐、腹痛、下痢、食欲不振。
3).肝臓:黄疸等の肝障害[定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する]。
4).過敏症:発疹、発熱、脈管性浮腫、血圧低下、光線過敏症[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
(禁忌)
1.刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者[失神発作あるいは突然死をおこす恐れがある]。
2.重篤なうっ血性心不全のある患者[本疾患を悪化させる恐れがある]。
3.高カリウム血症のある患者[心疾患を悪化させる恐れがある]。
4.本剤に過敏症の既往歴のある患者。
5.アミオダロン塩酸塩<注射>投与中、バルデナフィル塩酸塩水和物投与中、トレミフェンクエン酸塩投与中、キヌプリスチン・ダルホプリスチン投与中、ボリコナゾール投与中、サキナビルメシル酸塩投与中、ネルフィナビルメシル酸塩投与中、リトナビル投与中、モキシフロキサシン塩酸塩投与中、イトラコナゾール投与中、フルコナゾール投与中、ホスフルコナゾール投与中、ミコナゾール投与中、メフロキン塩酸塩投与中の患者。
(慎重投与)
1.基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者[類似薬で心室頻拍、心室細動が発現した報告がある]。
2.うっ血性心不全のある患者[本疾患を悪化させる恐れがある]。
3.重篤な肝機能障害・重篤な腎機能障害のある患者[本剤の排泄が低下し、副作用の発現が増大する恐れがある]。
4.塞栓の既往歴や一過性脳虚血発作等の症状のある患者[心房細動・粗動から洞調律に回復した時、塞栓をおこすことがある]。
5.高齢者。
6.血清カリウム低下のある患者[多形性心室頻拍の発現の危険性が増大する]。
(重要な基本的注意)
1.本剤は著明な副作用を有するので、原則として入院させて用いる。
2.本剤の投与に際しては、頻回に患者の状態を観察し、心電図、脈拍、血圧、心胸比を定期的に調べ、PQ延長、QRS幅増大、QT延長、徐脈、血圧低下等の異常所見が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止する。なお、大量投与時には心電図を持続的に監視することが望ましい。特に、次の患者又は場合には、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施する。
1).うっ血性心不全のある患者又は基礎心疾患があり心不全(心筋梗塞があり心不全、弁膜症があり心不全、心筋症があり心不全等)を来す恐れのある患者には、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施する[心室頻拍、心室細動等が発現する恐れが高い]。
2).高齢者には、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施する。
3).他の抗不整脈薬との併用の場合には、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施する[有効性、安全性が確立していない]。
(相互作用)
1.併用禁忌:
1).アミオダロン塩酸塩<注射><アンカロン注>[併用によりTorsade de Pointesを起こすことがある(併用によりQT延長作用が相加的に増加することがある)]。
2).バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>[QT延長等が現れる恐れがある(相互にQT延長を増強することが考えられる)]。
3).トレミフェンクエン酸塩<フェアストン>[QT延長を増強し、心室性頻拍<Torsade de Pointesを含む>等を起こす恐れがある(本剤はQT間隔を延長させる恐れがあるため)]。
4).キヌプリスチン・ダルホプリスチン<シナシッド>[QT延長等が現れる恐れがある(併用薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する恐れがある)]。
5).ボリコナゾール<ブイフェンド>[QT延長等が現れる恐れがある(併用薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する恐れがある)]。
6).サキナビルメシル酸塩<インビラーゼ>[本剤の血中濃度が増加し、重篤又は生命に危険を及ぼすような心血管系の副作用<QT延長等>を起こす恐れがある(チトクロームP450(CYP3A4)に対する競合による)]。
7).ネルフィナビルメシル酸塩<ビラセプト>、リトナビル<ノービア>[不整脈・血液障害・痙攣等の重篤な副作用をおこす恐れがある(併用薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が大幅に上昇する恐れがある)]。
8).モキシフロキサシン塩酸塩<アベロックス>[QT延長等が現れる恐れがある(相互にQT延長を増強することが考えられる)]。
9).イトラコナゾール<イトリゾール>[本剤の作用が増強する恐れがある(併用薬剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する恐れがある)]。
10).フルコナゾール<ジフルカン>、ホスフルコナゾール<プロジフ>[本剤の血中濃度が上昇することにより、QT延長、Torsade de Pointesを発現する恐れがある(併用薬剤は本剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450・3A4を阻害するので、併用により本剤の血中濃度が上昇することがある)]。
11).ミコナゾール<フロリードF注、フロリードゲル経口用>[QT延長等が現れる恐れがある(併用薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する恐れがある)]。
12).メフロキン塩酸塩<メファキン>[急性脳症候群、暗赤色尿、呼吸困難、貧血、溶血(併用投与により心臓に対して累積的に毒性を与える可能性がある)]。
2.併用注意:
1).フェニトイン[本剤の作用が減弱することがある(併用薬剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下することがある)]。
2).トラマドール塩酸塩[相互に作用が増強する恐れがある(機序不明)]。
3).メロキシカム[併用薬剤の作用が減弱する恐れがある(機序は十分に解明されていないが、本剤が併用薬剤の代謝を亢進させた(in vitro試験)との報告がある)]。
4).三環系抗うつ剤(イミプラミン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、ロフェプラミン塩酸塩等)[併用薬剤の作用を増強することがある(本剤の肝薬物代謝酵素阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇することがある)]。
5).デュロキセチン塩酸塩[併用薬剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用薬剤の用量を減量するなど注意して投与する(本剤のCYP2D6阻害作用により、併用薬剤の血中濃度が上昇することがある)]。
6).ドネペジル塩酸塩[併用薬剤の作用が増強する恐れがある(本剤の肝薬物代謝酵素阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する恐れがある)]。
7).骨格筋弛緩剤(ツボクラリン、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物等)[併用薬剤の作用を増強させることがある(機序不明)]。
8).チモロールマレイン酸塩[β遮断作用<心拍数減少・徐脈>の増強が報告されている(本剤の肝薬物代謝酵素阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇することがある)]。
9).ジギタリス製剤(ジゴキシン、ジギトキシン、メチルジゴキシン等)[併用薬剤・本剤の副作用がともに増大することがある(併用薬剤と本剤との間には競合排泄現象が認められている)]。
10).アミオダロン塩酸塩<経口>[致死的な心室性不整脈等が現れることがあるので、必要に応じて本剤を減量するなど慎重に投与する(本剤の血中濃度が上昇することがある)]。
11).アプリンジン塩酸塩、フレカイニド酢酸塩、メキシレチン塩酸塩[動物実験において併用薬剤の作用が増強するとの報告がある(機序不明)]。
12).メトプロロール酒石酸塩[併用薬剤の作用が増強する恐れがある(本剤の肝薬物代謝酵素(CYP2D6)阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇することがある)]。
13).ボピンドロールマロン酸塩:
(1).ボピンドロールマロン酸塩[過度の心機能抑制が現れることがあるので、用量に注意する(共に心機能抑制作用を有するため)]。
(2).ボピンドロールマロン酸塩[併用薬剤の血漿中濃度を上昇させる恐れがある(本剤のCYP2D6阻害作用により、併用薬剤の代謝が遅延する)]。
14).ベラパミル塩酸塩[致死的な心室性不整脈等が現れることがあるので、必要に応じて本剤を減量するなど慎重に投与する(本剤の血中濃度が上昇することがある)]。
15).デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物[併用薬剤の作用が増強する恐れがある(本剤の肝薬物代謝酵素(CYP2D6)阻害作用により、併用薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇することがある)]。
16).ロペラミド塩酸塩[併用薬剤の血中濃度が上昇することがある(機序不明)]。
17).尿アルカリ化剤(乾燥水酸化アルミニウムゲル、炭酸水素ナトリウム等)[本剤の作用が増強する恐れがある(併用薬剤の尿中pHを上昇させる作用により、本剤の尿中排泄率が低下し、血中濃度が上昇することがある)]。
18).ワルファリンカリウム[併用薬剤の抗凝血作用を増強させることがある(機序不明)]。
19).三酸化ヒ素[QT延長、心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>を起こす恐れがある(併用薬剤及び本剤はいずれもQT延長あるいは心室性不整脈(Torsade de Pointesを含む)を起こすことがある)]。
20).スニチニブリンゴ酸塩[QT間隔延長、心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>等の重篤な副作用を起こす恐れがある(併用薬剤及び本剤はいずれもQT間隔を延長させる恐れがあるため、併用により作用が増強する恐れがある)]。
21).ダサチニブ水和物[QT間隔延長作用を増強する可能性がある(併用薬剤及び本剤はいずれもQT間隔を延長させる恐れがあるため、併用により作用が増強する可能性がある)]。
22).ラパチニブトシル酸塩水和物:
(1).ラパチニブトシル酸塩水和物[併用薬剤の血中濃度や分布に影響を与える可能性がある(併用薬剤はP−糖蛋白質の基質であることが示されている)]。
(2).ラパチニブトシル酸塩水和物[QT間隔延長を起こす又は悪化させる恐れがある(併用薬剤及び本剤はいずれもQT間隔を延長させる恐れがあり、併用により作用が増強する可能性がある)]。
23).エリスロマイシン[血中濃度上昇に伴うQT延長、心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>等が報告されているので、慎重に投与する(併用薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。
24).リファンピシン[本剤の作用が減弱することがある(併用薬剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下することがある)]。
25).塩酸シプロフロキサシン[これらの薬剤を併用した場合、相加的なQT延長がみられる恐れがある(機序不明)]。
26).メシル酸ガレノキサシン水和物[QT延長、心室性不整脈<Torsade de Pointesを含む>が現れる恐れがある(本剤の単独投与で、QT延長作用がみられている)]。
27).エトラビリン[本剤の血中濃度が低下する可能性があるため、注意して投与する(併用薬剤のCYP3A4誘導作用により、本剤の代謝が促進される)]。
28).ダルナビルエタノール付加物[本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある(併用薬剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される)]。
29).ホスアンプレナビルカルシウム水和物[本剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、血中濃度のモニタリングを行うことが望ましい(アンプレナビルと本剤はCYP3A4で代謝されるため、併用により代謝が競合的に阻害される)]。
30).セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の代謝が促進され血中濃度が低下する恐れがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意する(セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素(チトクロームP450)が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている)]。
(高齢者への投与)
高齢者では、肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすいので慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.本剤投与中は授乳をさけさせる[ヒト母乳中へ移行することが報告されている]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない。
(過量投与)
1.過量投与時の徴候、症状:高度伝導障害・心停止・心室細動等の致死性不整脈、低血圧が現れることがある。
2.過量投与時の処置:催吐又は胃洗浄を行い、症状に応じて処置を行う。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(保管上の注意)
遮光。
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