処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ラジカット注30mgの基本情報
基本情報
神経伝達物質のグルタミン酸やフリーラジカルなどに関わり、神経細胞の障害を抑えることでALSの進行を遅らせる薬
- リルテック
- ラジカット
- 筋萎縮性側索硬化症の機能障害の進行抑制
- 脳梗塞急性期の日常生活動作障害の改善
- 脳梗塞急性期の神経症候の改善
- 脳梗塞急性期の機能障害の改善
- ALSの機能障害の進行抑制
- 1.脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善:1回エダラボンとして30mgを適当量の生理食塩液等で用時希釈し、30分かけて1日朝夕2回の点滴静注を行う
- 脳梗塞急性期の場合、発症後24時間以内に投与を開始し、投与期間は14日以内とする
- 2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制:1回エダラボンとして60mgを適当量の生理食塩液等で用時希釈し、60分かけて1日1回点滴静注を行う
- 本剤投与期と休薬期を組み合わせた28日間を1クールとし、これを繰り返す
- 第1クールは14日間連日投与する投与期の後14日間休薬し、第2クール以降は14日間のうち10日間投与する投与期の後14日間休薬する
- 病気や症状に応じた注意事項
- 過敏症
- 重篤な腎機能障害
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 重篤な腎機能障害
- 慎重投与
- 肝機能障害
- 感染症
- 腎機能障害
- 心疾患
- 脱水
- Japan Coma Scale100以上
- 高度意識障害
- 刺激しても覚醒しない
- 投与前のBUN/クレアチニン比が高い
- 注意
- 感染症
- 筋萎縮
- 脱水状態
- Japan Coma Scale100以上
- 高度意識障害
- 投与前にBUN/クレアチニン比が高い
- 抗生物質を併用
- ALS重症度分類4度以上
- 筋萎縮性側索硬化症<ALS>で努力性肺活量が理論正常値の70%未満に低下
- 希望禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 高齢者
- 注意
- 高齢者
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 抗生物質
- 腎機能障害が増悪
- セファゾリンナトリウム
- 腎機能障害が増悪
- セフォチアム塩酸塩
- 腎機能障害が増悪
- ピペラシリンナトリウム
- 腎機能障害が増悪
処方理由
添付文書
1.脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善。
2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に使用する場合
1.筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に使用する場合、臨床試験に組み入れられた患者のALS重症度分類、呼吸機能等の背景及び試験ごとの結果を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行う。
2.ALS重症度分類4度以上の患者及び筋萎縮性側索硬化症<ALS>で努力性肺活量が理論正常値の70%未満に低下している患者における本剤の投与経験は少なく、有効性及び安全性は確立していないため、これらの患者に本剤を投与することについては、リスクとベネフィットを考慮して慎重に判断する。
1.脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善:1回エダラボンとして30mgを適当量の生理食塩液等で用時希釈し、30分かけて1日朝夕2回の点滴静注を行う。脳梗塞急性期の場合、発症後24時間以内に投与を開始し、投与期間は14日以内とする。
2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制:1回エダラボンとして60mgを適当量の生理食塩液等で用時希釈し、60分かけて1日1回点滴静注を行う。本剤投与期と休薬期を組み合わせた28日間を1クールとし、これを繰り返す。第1クールは14日間連日投与する投与期の後14日間休薬し、第2クール以降は14日間のうち10日間投与する投与期の後14日間休薬する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
脳梗塞急性期の患者に使用する場合:症状に応じてより短期間で投与を終了することも考慮する。
脳梗塞急性期
承認時までの国内臨床試験(承認時)
総症例数569例中26例(4.57%)30件の副作用が報告されている。主な副作用は肝機能障害16件(2.81%)、発疹4件(0.70%)等であった。また、臨床検査値の異常変動は569例中122例(21.4%)に認められ、主なものはAST(GOT)上昇7.71%(43/558)、ALT(GPT)上昇8.23%(46/559)等の肝機能検査値異常であった。
承認後における調査(再審査終了時)
使用成績調査:3,882例中報告された副作用は431例(11.10%)709件であった。主な副作用は肝障害・肝機能異常160件(4.12%)、AST(GOT)上昇79件(2.04%)、ALT(GPT)上昇59件(1.52%)、LDH上昇34件(0.88%)、γ−GTP上昇33件(0.85%)、Al−P上昇24件(0.62%)、腎機能障害22件(0.57%)等であった。
製造販売後臨床試験:194例中報告された副作用は20例(10.31%)30件であった。主な副作用は肝障害・肝機能障害5件(2.58%)、不眠症2件(1.03%)、発熱2件(1.03%)等であった。また、臨床検査値の異常変動は194例中52例(26.80%)に認められ、主なものはAST(GOT)上昇17件(8.76%)、ALT(GPT)上昇12件(6.19%)、血清尿酸上昇10件(5.15%)、クレアチニン上昇9件(4.64%)等であった。
小児の脳梗塞を対象とした特定使用成績調査:118例中報告された副作用は5例(4.24%)6件であり、主な副作用は肝障害・肝機能異常4件(3.39%)であった。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
承認時までの国内臨床試験(効能追加承認時)
総症例数317例中37例(11.7%)46件の副作用が報告されている。主な副作用は発疹4件(1.3%)、肝障害4件(1.3%)、高血圧3件(0.9%)、γ−GTP上昇3件(0.9%)、尿中ブドウ糖陽性3件(0.9%)等であった。
1.重大な副作用
1).急性腎不全(0.26%)、ネフローゼ症候群(0.02%):急性腎不全、ネフローゼ症候群が現れることがあるので、頻回に腎機能検査を実施し観察を十分に行い、腎機能低下所見や乏尿等の症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
2).劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.24%)、黄疸(頻度不明):劇症肝炎等の重篤な肝炎、著しいAST上昇(著しいGOT上昇)、著しいALT上昇(著しいGPT上昇)、著しいAl−P上昇、著しいγ−GTP上昇、著しいLDH上昇、著しいビリルビン上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、頻回に肝機能検査を実施し観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
3).血小板減少(0.08%)、顆粒球減少(頻度不明):血小板減少、顆粒球減少が現れることがあるので、頻回に血液検査を実施し観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
4).播種性血管内凝固症候群(DIC)(0.08%):播種性血管内凝固症候群が現れることがあるので、定期的に血液検査を行い、播種性血管内凝固症候群を疑う血液所見や症状が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
5).急性肺障害(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常を伴う急性肺障害が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、このような症状が現れた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行う。
6).横紋筋融解症(頻度不明):横紋筋融解症が現れることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
7).ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、血圧低下、呼吸困難等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、(0.1%未満)発赤、腫脹、膨疹、そう痒感、(頻度不明)紅斑(多形滲出性紅斑等)[このような場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う]。
2).血液:(0.1〜5%未満)赤血球減少、白血球増多、白血球減少、ヘマトクリット値減少、ヘモグロビン減少、血小板増加、血小板減少。
3).注射部位:(0.1%未満)注射部発疹、注射部発赤腫脹。
4).肝臓:(0.1〜5%未満)総ビリルビン値上昇、ウロビリノーゲン陽性、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、LDH上昇、Al−P上昇、γ−GTP上昇、(0.1%未満)ビリルビン尿。
5).腎臓:(0.1〜5%未満)BUN上昇、血清尿酸上昇、蛋白尿、血尿、クレアチニン上昇、(0.1%未満)血清尿酸低下、(頻度不明)多尿。
6).消化器:(0.1%未満)嘔気、嘔吐。
7).その他:(0.1〜5%未満)発熱、血清コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、血清総蛋白減少、CK上昇(CPK上昇)、CK低下(CPK低下)、血清カリウム低下、血清カリウム上昇、尿中ブドウ糖陽性、(0.1%未満)熱感、血圧上昇、血清コレステロール低下、血清カルシウム低下、頭痛。
発現頻度は脳梗塞急性期患者を対象とした国内臨床試験、承認後の調査結果及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象とした国内臨床試験(効能追加承認時)に基づき算出した。
(禁忌)
1.重篤な腎機能障害のある患者[腎機能障害が悪化する恐れがある。筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に使用する場合、「重要な基本的注意」の項3.−3)、4)参照]。
2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
1.腎機能障害、脱水のある患者[急性腎不全や腎機能障害の悪化を来すことがある。特に投与前のBUN/クレアチニン比が高い患者では致命的経過をたどる例が多く報告されている]。
2.感染症のある患者[全身状態の悪化により急性腎不全や腎機能障害悪化を来すことがある]。
3.肝機能障害のある患者[肝機能障害が悪化する恐れがある]。
4.心疾患のある患者[心疾患が悪化する恐れがあり、また、腎機能障害が現れる恐れがある]。
5.高度意識障害(Japan Coma Scale100以上:刺激しても覚醒しない)のある患者[致命的経過をたどる例が多く報告されている]。
6.高齢者[致命的経過をたどる例が多く報告されている]。
(重要な基本的注意)
1.本剤の投与は、本剤に関する十分な知識及び適応疾患の治療経験を持つ医師との連携のもとで行う。
2.投与に際しては、患者又はそれに代わり得る適切な者に対して、本剤の副作用等について十分な説明を行う。
3.急性腎不全増悪又は腎機能障害増悪、重篤な肝障害、播種性血管内凝固症候群(DIC)が現れ、致命的経過をたどることがあり、これらの症例では、腎機能障害、肝機能障害、血液障害等を同時に発現する重篤な症例が報告されている。
1).検査値の急激な悪化は、投与開始初期に発現することが多いので、投与前又は投与開始後速やかにBUN、クレアチニン、AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、CK(CPK)、赤血球、血小板等の腎機能検査、肝機能検査及び血液検査を実施し、本剤投与中も、腎機能検査、肝機能検査及び血液検査を頻回に実施し、腎機能検査値異常、肝機能検査値異常及び血液検査値異常や乏尿等の症状が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。また、投与後も継続して十分な観察を行う。
2).投与前にBUN/クレアチニン比が高いなど脱水状態が認められた患者では、致命的経過をたどる例が多く報告されているので、投与に際し全身管理を徹底する。
3).筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者では、病勢進展に伴う筋萎縮により血清クレアチニン値の低下を認める可能性があるため、一時点の血清クレアチニン値を基準値と比較するのではなく、血清クレアチニン値の推移を確認し、悪化傾向の有無を確認し、また、BUN値は体内水分量等により変動するため、一時点のBUN値を基準値と比較するのではなく、BUN値の推移を確認し、悪化傾向の有無を確認する。
4).筋萎縮のある患者では、投与開始前及び投与中定期的に、血清クレアチニン値・BUN値の測定に加えて血清シスタチンCによる推定糸球体濾過量の算出や、蓄尿によるクレアチニンクリアランスの算出等筋肉量による影響を受けにくい腎機能評価を実施する。
5).投与中に腎機能障害が発現した場合は、直ちに投与を中止し、腎機能不全の治療に十分な知識と経験を有する医師との連携のもとで適切な処置を行う。
6).投与中に感染症等の合併症を発症し、抗生物質を併用した場合には、投与継続の可否を慎重に検討し、投与を継続する場合は特に頻回に検査を実施し、また、投与終了後も頻回の検査を実施して観察を十分に行う。
7).感染症を合併した患者、高度意識障害(Japan Coma Scale100以上)のある患者においては、致命的経過をたどる例が多く報告されているので、投与に際してはリスクとベネフィットを十分考慮する。
8).特に高齢者においては、致命的経過をたどる例が多く報告されているので注意する。
(相互作用)
併用注意:抗生物質(セファゾリンナトリウム、セフォチアム塩酸塩、ピペラシリンナトリウム等)[腎機能障害が増悪する恐れがあるので、併用する場合には頻回に腎機能検査を実施するなど観察を十分に行う(機序は不明であるが、本剤は主として腎臓から排泄されるため、腎排泄型の抗生物質との併用により、腎臓への負担が増強する可能性が考えられる)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、副作用が現れた場合は投与を中止し、適切な処置を行う(特に高齢者においては、致命的経過をたどる例が多く報告されているので注意する)。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(脳梗塞急性期:使用経験が少ない、ALS:使用経験がない)。
(適用上の注意)
1.アンプルカット時:本剤の容器はワンポイントカットアンプルを使用しているので、丸印を上にして下方向へ折る。なお、アンプルカット時の異物混入を避けるためエタノール綿等で清拭しカットする。
2.調製時:
1).本剤は原則として生理食塩液で希釈する[各種糖を含む輸液と混合すると、その後エダラボンの濃度低下を来すことがある]。
2).高カロリー輸液、アミノ酸製剤との混合又は同一経路からの点滴はしない[混合すると、その後エダラボンの濃度低下を来すことがある]。
3).抗痙攣薬の注射液(ジアゼパム注射液、フェニトインナトリウム注射液等)と混合しない[白濁することがある]。
4).カンレノ酸カリウムと混合しない[白濁することがある]。
(その他の注意)
1.本剤投与中あるいは投与後に、脳塞栓再発又は脳内出血が認められたとの報告がある。
2.24時間持続静注によるイヌ28日間投与毒性試験において、60mg/kg/日以上の用量で、四肢動作の限定、歩行異常等の症状及び病理組織検査における末梢神経線維変性及び脊髄神経線維変性(背索神経線維変性)が観察されたとの報告がある。
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