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処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

メマリーOD錠10mgの基本情報

先発品(後発品あり)
一般名
製薬会社
薬価・規格
240.1円(10mg1錠)
添付文書

基本情報

薬効分類
NMDA受容体拮抗薬

アルツハイマー病による神経細胞障害や記憶や学習能力の障害などを抑える薬

NMDA受容体拮抗薬
  • メマリー
効能・効果
  • 中等度及び高度アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制
注意すべき副作用
痙攣 、 激越 、 攻撃性 、 妄想 、 発疹 、 浮腫 、 めまい 、 頭痛 、 傾眠 、 不眠
用法・用量(主なもの)
  • 通常、成人にはメマンチン塩酸塩として1日1回5mgから開始し、1週間に5mgずつ増量し、維持量として1日1回20mgを経口投与する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 1日1回5mgからの漸増投与は、副作用の発現を抑える目的であるので、維持量まで増量すること
  • 7.2. 高度腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者には、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとすること〔9.2.1、16.6.1参照〕
  • 7.3. 医療従事者、家族等の管理の下で投与すること
禁忌・原則禁忌
  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症

副作用

主な副作用
発疹 、 浮腫 、 めまい 、 頭痛 、 傾眠 、 不眠 、 徘徊 、 不穏 、 易怒性 、 不安 、 頻尿
重大な副作用
痙攣 、 激越 、 攻撃性 、 妄想 、 失神 、 意識消失 、 精神症状 、 幻覚 、 錯乱 、 せん妄 、 肝機能障害 、 黄疸 、 AST上昇 、 ALT上昇 、 ALP上昇 、 ビリルビン上昇 、 横紋筋融解症 、 筋肉痛 、 脱力感 、 CK上昇 、 血中ミオグロビン上昇 、 尿中ミオグロビン上昇 、 急性腎障害 、 完全房室ブロック 、 高度洞徐脈 、 徐脈性不整脈
上記以外の副作用
尿失禁 、 尿潜血 、 BUN上昇 、 肝機能異常 、 便秘 、 食欲不振 、 消化管潰瘍 、 悪心 、 嘔吐 、 下痢 、 便失禁 、 血圧上昇 、 血圧低下 、 上室性期外収縮 、 血糖値上昇 、 転倒 、 体重減少 、 貧血 、 倦怠感 、 発熱 、 コレステロール上昇 、 トリグリセリド上昇 、 過敏症 、 顔面浮腫 、 眼瞼浮腫 、 歩行障害 、 不随意運動 、 振戦 、 チック 、 ジスキネジー 、 活動性低下 、 鎮静

注意事項

病気や症状に応じた注意事項
  • 禁止
    • 過敏症
  • 慎重投与
    • 高度腎機能障害
    • クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満
  • 注意
    • 尿細管性アシドーシス
    • 痙攣
    • 高度腎機能障害
    • 腎機能障害
    • てんかん
    • アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患
    • クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満
    • 重症尿路感染
    • 尿pHを上昇させる因子を有する
    • 高度肝機能障害<Child−Pugh分類C>
  • 投与に際する指示
    • 高度腎機能障害
    • クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満
患者の属性に応じた注意事項
  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 注意
    • 授乳婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
    • 乳児
    • 幼児・小児
年齢や性別に応じた注意事項
  • 注意
    • 小児等(0歳〜14歳)

相互作用

薬剤との相互作用
薬剤名
影響
ドパミン作動薬
作用を増強
レボドパ
作用を増強
ヒドロクロロチアジド
血中濃度を低下
カチオン輸送系を介して腎排泄される薬剤
本剤の血中濃度が上昇
シメチジン
本剤の血中濃度が上昇
尿アルカリ化剤
本剤の血中濃度が上昇
アセタゾラミド
本剤の血中濃度が上昇
NMDA受容体拮抗作用を有する薬剤
相互に作用を増強
アマンタジン塩酸塩
相互に作用を増強
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
相互に作用を増強

処方理由

抗認知症薬
この薬をファーストチョイスする理由(2020年1月更新)
  • ・どの薬剤も処方しておりますが、メマンチンのみ他の3剤と作用機序が大きく異なるので、相対的に処方割合が高くなります。どの薬剤もメリット、デメリットはあります。(50歳代病院勤務医、精神科)

  • ・少し攻撃性ある認知症の方にメマンチンがいいように思います。腎機能が悪い方に処方しており、初回投与量から増量しないで落ち着く方もみられます。(30歳代病院勤務医、腎臓内科)

  • ・アリセプトなどによるイライラ、焦燥感によって来院される方も多いので、自然とメマリーが多くなってしまっています。(40歳代病院勤務医、精神科)

  • ・全体的に認知症状への効果ははっきりしないが、メマリーはBPSDに対する効果が多少あるように思う。(50歳代診療所勤務医、一般内科)

  • ・目立った副作用がなく安心して使えています。(40歳代病院勤務医、精神科)

抗認知症薬
この薬をファーストチョイスする理由(2017年12月更新)
  • ・周辺症状(行動異常など)の相談や、医療支援を要請されるケースが多い。他の抗認知症治療薬は賦活化作用があり、既に処方されているケースでは減量や変更を検討する。新規の処方の場合でも、上記周辺症状(興奮など)の状況によってはアリセプトなどは処方しにくい。メマリーはその点で選択される機会が多い。(40歳代病院勤務医、一般内科)

  • ・元気ないのは介護が楽。落ち着かないのは介護が大変。なので、メマリーを使います。(40歳代病院勤務医、一般内科)

  • ・当院を受診する方はBPSDが問題となっているケースが多いため、漢方と併用する場合が多い。その点では効果には概ね満足している。少量から始めるので、これまでのところ過鎮静等の副作用は経験していない。(50歳代病院勤務医、精神科)

  • ・中等度〜高度まで、20mgで対応できること。心疾患を持っている人に使いやすい。易怒性、興奮のある人の症状を悪化させることがあまりない。1日1回で、介護負担が少ない。(50歳代病院勤務医、精神科)

  • ・認知症周辺症状で困ったときに抑肝散とともによく使用します。(60歳代病院勤務医、一般内科)

  • ・一番穏やかにする気がしますが、著明な効果はないようにも感じます。イライラさせないのが一番使いやすいです。(40歳代病院勤務医、精神科)

  • ・認知症の周辺症状に一定の効果を表すことがあるから。副作用としてはめまいが最も多い印象です。(30歳代診療所勤務医、一般内科)

抗認知症薬
この薬をファーストチョイスする理由(2016年8月更新)
  • ・メマリーは鎮静系抗認知症薬のため、これだけで問題行動が収まるケースが多々あります。精神科医としてはトラブルバスターが主な仕事になるので、重宝しています。(40歳代病院勤務医、精神科)

  • ・副作用がほどほどのためか、断薬が一番少ない印象がある。ただ効果もほどほどに感じる。(50歳代診療所勤務医、一般内科)

  • ・副作用が少なく、中核症状の進行防止の他に周辺症状を軽減する効果が高いと感じる。(20歳代病院勤務医、精神科)

  • ・周辺症状は介護の上で大きな問題になると思います。メマリーを使うとおとなしくなり、介護しやすくなるケースが多々あるので助かります。(40歳代病院勤務医、一般内科)

抗認知症薬
この薬をファーストチョイスする理由(2015年2月更新)
  • ・中核症状に対して効果が見込めることに加え、周辺症状(BPSD)に対しても改善が見込める薬剤だから。(40代病院勤務医、精神科)

  • ・他の3種類のコリンエステラーゼ阻害(ChE−I)系の認知症治療薬とは違い、ChE−I系の認知症治療薬との併用が可能な薬剤であるため使用しやすい。(40代病院勤務医、精神科)

  • ・易怒性、攻撃性などのBPSDが著しい症例において、他の抗認知症薬より感情の安定化に効果があります。(20代病院勤務医、精神科)

  • ・夜間の不眠を防ぎ、昼間の落ち着きが出る。(50代開業医、一般内科)

  • ・嘔気が少ない。徐脈の心配がない。(50代診療所勤務医、循環器内科)

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添付文書

効果・効能(添付文書全文)

中等度及び高度アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. アルツハイマー型認知症と診断された患者にのみ使用すること。
5.2. 本剤がアルツハイマー型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていない。
5.3. アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患において本剤の有効性は確認されていない。
5.4. 他の認知症性疾患との鑑別診断に留意すること。

用法・用量(添付文書全文)

通常、成人にはメマンチン塩酸塩として1日1回5mgから開始し、1週間に5mgずつ増量し、維持量として1日1回20mgを経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 1日1回5mgからの漸増投与は、副作用の発現を抑える目的であるので、維持量まで増量すること。
7.2. 高度腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者には、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとすること〔9.2.1、16.6.1参照〕。
7.3. 医療従事者、家族等の管理の下で投与すること。

副作用(添付文書全文)

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 痙攣(0.3%)。
11.1.2. 失神(頻度不明)、意識消失(頻度不明)。
11.1.3. 精神症状:激越(0.2%)、攻撃性(0.1%)、妄想(0.1%)、幻覚(頻度不明)、錯乱(頻度不明)、せん妄(頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.4. 肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明):AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.5. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれることがある。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.1.6. 完全房室ブロック、高度洞徐脈等の徐脈性不整脈(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(1%未満)発疹、(頻度不明)顔面浮腫、眼瞼浮腫。
2). 精神神経系:(1〜5%未満)めまい、頭痛、(1%未満)傾眠、不眠、徘徊、不穏、易怒性、不安、(頻度不明)歩行障害、不随意運動(振戦、チック、ジスキネジー等)、活動性低下、鎮静。
3). 腎臓:(1%未満)頻尿、尿失禁、尿潜血、BUN上昇。
4). 肝臓:(1〜5%未満)肝機能異常。
5). 消化器:(1〜5%未満)便秘、食欲不振、(1%未満)消化管潰瘍、悪心、嘔吐、下痢、便失禁。
6). 循環器:(1〜5%未満)血圧上昇、(1%未満)血圧低下、上室性期外収縮。
7). その他:(1〜5%未満)血糖値上昇、転倒、浮腫、体重減少、CK上昇、(1%未満)貧血、倦怠感、発熱、コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、(頻度不明)脱力感。

使用上の注意(添付文書全文)

(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 投与開始初期においてめまい、傾眠が認められることがある。また、めまい、傾眠の症状により転倒等を伴うことがあるため、十分に注意すること。
8.2. 通常、中等度・高度アルツハイマー型認知症では自動車の運転等危険を伴う機械の操作能力が低下し、また本剤により眩暈、傾眠等が現れることがあるので本剤投与中の患者は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.3. 本剤投与により効果が認められない場合、漫然と投与しないこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. てんかん又は痙攣の既往のある患者:発作を誘発又は悪化させることがある。
9.1.2. 尿pHを上昇させる因子を有する患者(尿細管性アシドーシス、重症尿路感染等):尿のアルカリ化により本剤の尿中排泄率が低下し、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある〔10.2、16.5参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:本剤は腎排泄型の薬剤であり、排泄が遅延する〔16.6.1参照〕。
9.2.1. 高度腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者〔7.2参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 高度肝機能障害<Child−Pugh分類C>のある患者:臨床試験では除外されている。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ウサギ)で胎仔への移行が認められており、また、動物実験(ラット)で胎仔体重増加抑制及び出生仔体重増加抑制が認められている)〔16.3.3参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が認められている)〔16.3.3参照〕。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
1). ドパミン作動薬(レボドパ等)[ドパミン作動薬の作用を増強させるおそれがある(本剤のNMDA(N−メチル−D−アスパラギン酸)受容体拮抗作用が、ドパミン遊離を促進させる可能性がある)]。
2). ヒドロクロロチアジド〔16.7参照〕[ヒドロクロロチアジドの血中濃度を低下させる(機序は不明である)]。
3). 腎尿細管分泌<カチオン輸送系>により排泄される薬剤(シメチジン等)[本剤の血中濃度が上昇するおそれがある(本剤は一部が尿細管分泌(カチオン輸送系)により排泄されるため、同じ輸送系を介する薬剤と競合する可能性がある)]。
4). 尿アルカリ化を起こす薬剤(アセタゾラミド等)〔9.1.2、16.5参照〕[本剤の血中濃度が上昇するおそれがある(尿のアルカリ化により、本剤の尿中排泄率が低下するため)]。
5). NMDA受容体拮抗作用を有する薬剤(アマンタジン塩酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物等)[相互に作用を増強させるおそれがある(両薬剤ともNMDA受容体拮抗作用を有するため)]。
(過量投与)
13.1. 症状
メマンチン塩酸塩400mg服用患者において、不穏、幻視、痙攣、傾眠、昏迷、意識消失等があらわれ、また、メマンチン塩酸塩2000mg服用患者において、昏睡、複視及び激越があらわれ、それぞれ回復したとの報告がある(外国人における報告)。
13.2. 処置
過量投与時、尿の酸性化により、僅かに排泄が促進したとの報告がある。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である(また、水で服用することもできる)。
14.1.3. 寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。
(その他の注意)
15.2. 非臨床試験に基づく情報
ラットの高用量投与実験(メマンチン塩酸塩100mg/kg単回経口投与、25mg/kg/日以上14日間反復経口投与、又は100mg/kg/日14日間混餌投与)において、脳梁膨大皮質神経細胞空胞化又は脳梁膨大皮質神経細胞壊死及び帯状回皮質神経細胞空胞化又は帯状回皮質神経細胞壊死が認められた。
(取扱い上の注意)
20.1. アルミピロー又はプラスチックボトル開封後は湿気を避けて保存すること。
20.2. 製剤の特性上、吸湿により錠剤表面がざらつくことがある。
20.3. 錠剤表面に使用色素による黄色の斑点がみられることがある。
(保管上の注意)
室温保存。

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