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リルゾール錠50mg「タナベ」の基本情報
基本情報
神経伝達物質のグルタミン酸やフリーラジカルなどに関わり、神経細胞の障害を抑えることでALSの進行を遅らせる薬
- リルテック
- ラジカット
- 筋萎縮性側索硬化症の治療
- 筋萎縮性側索硬化症の病勢進展の抑制
- ALSの治療
- ALSの病勢進展の抑制
- リルゾールとして1回50mg、1日2回(朝及び夕食前)、リルゾールとして1日量100mgを経口投与する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 重篤な肝機能障害
- 努力性肺活量が理論正常値の60%未満に低下
- 慎重投与
- 肝機能異常
- 肝機能障害
- 腎機能低下
- 発熱を有し感染症
- 注意
- 術後大腸癌
- 努力性肺活量が理論正常値の60%未満に低下
- 発熱を有し感染症
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 原則禁止
- 授乳婦
- 注意
- 高齢者
- 注意
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- カルモフール
- 死亡
- カフェインを含むもの<コーヒー、日本茶、紅茶、コーラ、チョコレート など>
処方理由
添付文書
1.筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療。
2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病勢進展の抑制。
リルゾールとして1回50mg、1日2回(朝及び夕食前)、リルゾールとして1日量100mgを経口投与する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).アナフィラキシー様症状:アナフィラキシー様症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、血管浮腫、呼吸困難、喘鳴、発汗等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).好中球減少:重篤な好中球減少の報告があるので、発熱が認められた場合には直ちに白血球数を測定し、好中球減少が認められた場合には投与を中止する。
3).間質性肺炎:間質性肺炎が現れることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸苦等の呼吸器症状が現れた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し適切な処置を行う。
4).肝機能障害、黄疸:著しいAST上昇(著しいGOT上昇)、著しいALT上昇(著しいGPT上昇)、著しいγ−GTP上昇、著しいAl−P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇、総ビリルビン上昇[本剤投与中は肝機能検査を行い、異常が認められた場合には休薬、投与中止等の適切な処置をとる]。
2).消化器:悪心・嘔吐、食欲不振、便秘、下痢、腹痛、味覚障害、*膵炎[*:膵炎が現れたとの報告があるので、突然の激しい腹痛が現れた場合には膵酵素値上昇に注意し、休薬、投与中止等の適切な処置を行う]、アミラーゼ上昇[症状が現れた場合には適切な処置を行う]。
3).精神神経系:眩暈、口内のしびれ感・舌のしびれ感、傾眠、不眠症、うつ、口周囲感覚異常、筋緊張亢進、不安[症状が現れた場合には適切な処置を行う]。
4).血液:赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少。
5).腎臓:BUN上昇、尿蛋白上昇。
6).皮膚:発疹、皮膚そう痒。
7).循環器:頻脈。
8).筋・骨格系:関節炎、筋痙攣、背部痛。
9).その他:体重減少、無力感、頭痛、倦怠感、発熱、浮腫、疼痛、頭重。
(禁忌)
1.重篤な肝機能障害のある患者。
2.本剤又は本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
3.妊婦又は妊娠している可能性のある患者。
(慎重投与)
1.肝機能異常の既往歴のある患者又は肝機能障害のある患者[本剤は主として肝で代謝され、肝機能を悪化させる恐れがある]。
2.発熱を有し感染症が疑われる患者[好中球減少が現れることがある]。
3.腎機能低下している患者[安全性が確立していない]。
(重要な基本的注意)
1.本剤を投与する場合は次のリルゾール製剤の有効性及び安全性にかかる事項について、患者又は患者に十分な同意の能力がない場合は代諾者に説明し、本剤投与にあたっての同意を得る。
1).リルゾール製剤の国内第3相二重盲検試験における安全性は18カ月の期間で確認された。
2).リルゾール製剤の国内第3相二重盲検試験において、プライマリ・エンドポイントである「一定の病勢進展」又は「死亡」までの期間について、プラセボに対するリルゾール製剤の有効性は検証されなかった。また、観察期間18カ月の使用成績調査における生存率は、国内第3相二重盲検試験と同程度であった。
2.本剤は肝疾患の既往歴のない患者でも血清トランスアミナーゼ上昇等(AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、ビリルビン上昇等)させることがあるので、本剤の投与に際しては、適応患者の選択を適切に行う。なお、本剤投与前及び投与中はALT(GPT)を含むトランスアミナーゼを定期的に測定することが望ましく、また、ALT上昇(GPT上昇)がみられた場合には、より頻回にALT(GPT)を測定し、必要ならば、投与中止を検討する[リルゾール製剤の海外でのALS患者約800例を対象とした試験より、ALT(GPT)については約8%に正常値上限の3倍以上、約2%に正常値上限の5倍以上の上昇がみられた]。
3.好中球減少が現れることがあるので、発熱を有し感染症が疑われる患者には慎重に投与し、本剤の投与により好中球数が減少した患者には投与を中止する。
4.赤血球数減少がみられることがあるので、本剤投与前及び投与中は赤血球数を測定することが望ましい。
5.増量しても効果の増強は期待できず、また副作用の頻度及び程度が増大する恐れがあるので、定められた用量を守る。
6.本剤の投与中に、眩暈又は眠気が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないように注意する。
7.努力性肺活量が理論正常値の60%未満に低下している患者では効果が期待できないので、投与を行わない。
8.米国神経学会の勧告では、次記の1)〜4)を満たす患者への適用を推奨するとされている。
1).World Federation of Neurology(WFN;世界神経学会)の基準(他の原因によって進行性筋萎縮となった場合は除く)で“definite”又は“probable”であること。
2).罹病期間が5年未満であること。
3).努力性肺活量が理論正常値の60%以上であること。
4).気管切開未実施例であること。
(相互作用)
併用注意:リルゾールと他剤との相互作用を評価する臨床試験は行われていない。
CYP1A2阻害剤(テオフィリン、カフェイン、クロミプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン、ジクロフェナク、ニューキノロン系薬剤のエノキサシン水和物等)[慎重に投与(ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験においてチトクロームP−450の分子種であるCYP1A2はリルゾールの酸化的代謝を伴う主要な酵素であることが示唆されており、これらの薬剤は、本剤の排泄を遅延させる可能性がある)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能(肝機能等)が低下していることが多いので、副作用の発現に注意し、副作用が現れた場合には休薬、投薬中止等の適切な処置を行う。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しない[ラット妊娠前及び妊娠初期投与試験において、高用量投与時(15mg/kg/日)に胎仔骨化遅延が、また、ラット及びウサギの器官形成期投与試験において、軽度の胎仔外表異常及び胎仔内臓異常が用量非依存的に認められたとの報告がある]。
2.動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されているので、授乳中の女性には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(過量投与)
過量投与時に、急性中毒性脳症による昏迷、昏睡、その他の神経系症状及び精神系症状、メトヘモグロビン血症が発現したとの報告がある。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(その他の注意)
1.リルゾール製剤の臨床試験において、術後大腸癌に対しカルモフールを併用していた例で死亡例が1例報告されている。
2.リルゾール製剤の海外の臨床試験において、ヘモグロビン減少及びヘマトクリット値減少はリルゾール投与群で多く見られた。また動物実験(イヌ)においても溶血性貧血が報告されている。
3.多くの遺伝毒性試験が行われており、ほとんどの試験で陰性の結果が得られている。但し、マウスリンパ腫細胞を用いた一部の試験で遺伝毒性試験陽性の結果が得られている。
(取扱い上の注意)
安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、3年)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
(保管上の注意)
遮光。
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