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処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

ジプレキサザイディス錠10mgの基本情報

先発品(後発品あり)
一般名
製薬会社
薬価・規格
317.4円(10mg1錠)
添付文書

基本情報

薬効分類
非定型抗精神病薬(多元受容体作用抗精神病薬:MARTA)

神経伝達物質のドパミンやセロトニンなどの多種類の受容体に作用することで、幻覚、妄想、感情や意欲の障害などを改善する薬

非定型抗精神病薬(多元受容体作用抗精神病薬:MARTA)
  • ジプレキサ
  • セロクエル
  • シクレスト
  • ビプレッソ
効能・効果
  • 統合失調症
  • 双極性障害の躁症状の改善
  • 双極性障害のうつ症状の改善
  • 抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>
注意すべき副作用
高血糖 、 糖尿病 、 口渇 、 筋強剛 、 発汗 、 AST上昇 、 ALT上昇 、 γ−GTP上昇 、 痙攣 、 強直間代性痙攣
用法・用量(主なもの)
  • 〈統合失調症〉通常、成人にはオランザピンとして5〜10mgを1日1回経口投与により開始する
  • 維持量として1日1回10mg経口投与する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • ただし、1日量は20mgを超えないこと
  • 〈双極性障害における躁症状の改善〉通常、成人にはオランザピンとして10mgを1日1回経口投与により開始する
    • なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は20mgを超えないこと
  • 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉通常、成人にはオランザピンとして5mgを1日1回経口投与により開始し、その後1日1回10mgに増量する
    • なお、いずれも就寝前に投与することとし、年齢、症状に応じ適宜増減するが、1日量は20mgを超えないこと
  • 〈抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)〉他の制吐剤との併用において、通常、成人にはオランザピンとして5mgを1日1回経口投与する
    • なお、患者の状態により適宜増量するが、1日量は10mgを超えないこと
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈抗悪性腫瘍剤<シスプラチン等>投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>〉本剤は、原則としてコルチコステロイド、5−HT3受容体拮抗薬、NK1受容体拮抗薬等と併用して使用する(なお、併用するコルチコステロイド、5−HT3受容体拮抗薬、NK1受容体拮抗薬等の用法及び用量については、各々の薬剤の添付文書等、最新の情報を参考にすること)
  • 7.2. 〈抗悪性腫瘍剤<シスプラチン等>投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>〉原則として抗悪性腫瘍剤の投与前に本剤を投与し、がん化学療法の各サイクルにおける本剤の投与期間は6日間までを目安とすること
禁忌・原則禁忌
  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • 昏睡状態
    • 糖尿病
    • 中枢神経抑制剤の強い影響下
    • アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>

副作用

主な副作用
糖尿病 、 口渇 、 筋強剛 、 発汗 、 ジスキネジア 、 便秘 、 興奮 、 不眠 、 不安 、 めまい 、 ふらつき
重大な副作用
高血糖 、 AST上昇 、 ALT上昇 、 γ−GTP上昇 、 痙攣 、 強直間代性痙攣 、 部分発作 、 ミオクロヌス発作 、 遅発性ジスキネジア 、 不随意運動 、 口周部不随意運動 、 白血球減少 、 糖尿病性ケトアシドーシス 、 糖尿病性昏睡 、 致命的経過 、 低血糖 、 脱力感 、 倦怠感 、 冷汗 、 振戦 、 傾眠 、 意識障害 、 低血糖症状 、 発熱 、 CK上昇 、 白血球増加 、 急性腎障害 、 肝機能障害 、 黄疸 、 Al−P上昇 、 横紋筋融解症 、 筋肉痛 、 血中ミオグロビン上昇 、 尿中ミオグロビン上昇 、 麻痺性イレウス 、 腸管麻痺 、 食欲不振 、 悪心 、 嘔吐 、 著しい便秘 、 腹部膨満 、 腹部弛緩 、 腸内容物うっ滞 、 無顆粒球症 、 肺塞栓症 、 深部静脈血栓症 、 静脈血栓症 、 血栓塞栓症 、 息切れ 、 胸痛 、 四肢疼痛 、 浮腫 、 薬剤性過敏症症候群 、 発疹 、 リンパ節腫脹 、 好酸球増多 、 異型リンパ球出現 、 遅発性の重篤な過敏症状 、 ヒトヘルペスウイルス6再活性化 、 HHV−6再活性化 、 ウイルス再活性化 、 悪性症候群 、 Syndrome malin 、 無動緘黙 、 強度筋強剛 、 脈拍変動 、 血圧変動 、 血清CK上昇 、 ミオグロビン尿 、 腎機能低下 、 高熱が持続 、 呼吸困難 、 循環虚脱 、 脱水症状
上記以外の副作用
頭痛 、 頭重 、 抑うつ状態 、 構音障害 、 立ちくらみ 、 易刺激性 、 自殺企図 、 幻覚 、 妄想 、 脱抑制 、 性欲亢進 、 躁状態 、 感覚鈍麻 、 下肢静止不能症候群 、 記憶障害 、 知覚過敏 、 違和感 、 意識喪失 、 焦燥 、 錐体外路症状 、 アカシジア 、 静坐不能 、 ジストニア 、 歩行異常 、 ブラジキネジア 、 動作緩慢 、 嚥下障害 、 眼球挙上 、 血圧低下 、 動悸 、 頻脈 、 起立性低血圧 、 血圧上昇 、 徐脈 、 心室性期外収縮 、 心電図QT延長 、 食欲亢進 、 胃不快感 、 流涎過多 、 下痢 、 腹痛 、 口角炎 、 貧血 、 好中球減少 、 月経異常 、 プロラクチン上昇 、 蛋白尿 、 排尿障害 、 尿失禁 、 顔面浮腫 、 トリグリセリド上昇 、 コレステロール上昇 、 尿糖 、 高尿酸血症 、 水中毒 、 高脂血症 、 鼻閉 、 体重増加 、 体重減少 、 転倒 、 骨折 、 低体温 、 肩こり 、 脱毛症 、 血栓 、 過敏症 、 しびれ感 、 吃音 、 健忘 、 嘔気 、 膵炎 、 白血球増多 、 赤血球減少 、 好中球増多 、 血小板減少 、 ヘモグロビン減少 、 血小板増多 、 好酸球減少 、 赤血球増多 、 単球減少 、 単球増多 、 ヘマトクリット値減少 、 プロラクチン低下 、 総ビリルビン上昇 、 ウロビリノーゲン陽性 、 総ビリルビン低下 、 肝炎 、 BUN低下 、 尿沈渣異常 、 クレアチニン低下 、 BUN上昇 、 光線過敏症 、 血管浮腫 、 そう痒症 、 代謝異常 、 総蛋白低下 、 ナトリウム上昇 、 クロール上昇 、 クロール低下 、 鼻出血 、 嚥下性肺炎 、 持続勃起 、 離脱反応 、 アルブミン低下 、 A/G比異常 、 グロブリン上昇 、 関節痛 、 頻尿 、 脱水症 、 独語 、 空笑 、 会話障害 、 もうろう状態 、 舌の運動障害 、 運動減少 、 パーキンソン病徴候 、 心房細動 、 胃潰瘍 、 黒色便 、 痔出血 、 胃炎 、 リンパ球減少 、 乳汁分泌 、 乳房肥大 、 甲状腺機能亢進症 、 LDH上昇 、 腎盂炎 、 尿閉 、 蕁麻疹 、 小丘疹 、 トリグリセリド低下 、 カリウム低下 、 カリウム上昇 、 ナトリウム低下 、 腰痛 、 眼のチカチカ 、 霧視感 、 ほてり

注意事項

病気や症状に応じた注意事項
  • 禁止
    • 過敏症
    • 昏睡状態
    • 糖尿病
    • 中枢神経抑制剤の強い影響下
    • アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>
  • 慎重投与
    • 本剤のクリアランスを低下させる要因を併せ持つ高齢者
    • 高齢者の非喫煙
  • 注意
    • 肝障害
    • 痙攣性疾患
    • 高血糖
    • 心筋虚血
    • 自殺企図
    • 自殺念慮
    • 心筋梗塞
    • 心不全
    • 脱水
    • 脱水状態
    • 血液量減少
    • 低血圧
    • てんかん
    • 糖尿病
    • 尿閉
    • 脳器質的障害
    • 肥満
    • 閉塞隅角緑内障
    • 麻痺性イレウス
    • 心・血管疾患
    • 非喫煙
    • 肝毒性のある薬剤による治療中
    • 血圧降下剤投与による治療
    • 長期臥床
    • 伝導異常
    • 脳血管疾患
    • 本剤のクリアランスを低下させる要因を併せ持つ
    • 糖尿病の危険因子を有する
    • 衝動性が高い併存障害
    • 不動状態
    • 高齢で喫煙
    • 高齢で呼吸器疾患
    • 高齢で鎮静状態
    • 高齢で高血圧
    • 高齢で脳血管障害
    • 高齢で一過性脳虚血発作
  • 投与に際する指示
    • 本剤のクリアランスを低下させる要因を併せ持つ高齢者
    • 高齢者の非喫煙
患者の属性に応じた注意事項
  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 慎重投与
    • 高齢者
  • 注意
    • 授乳婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
    • 乳児
    • 幼児・小児
    • 高齢者
  • 投与に際する指示
    • 高齢者
年齢や性別に応じた注意事項
  • 慎重投与
    • 本剤のクリアランスを低下させる要因を併せ持つ高齢者(65歳〜)
    • 高齢者の非喫煙(65歳〜)
    • 高齢者の女性(65歳〜)
    • 高齢者(65歳〜)
  • 注意
    • 高齢で脳血管障害(65歳〜)
    • 高齢で一過性脳虚血発作(65歳〜)
    • 高齢で高血圧(65歳〜)
    • 高齢で喫煙(65歳〜)
    • 認知症に関連した精神病症状<承認外効能・効果>を有する高齢(65歳〜)
    • 女性
    • 高齢者(65歳〜)
    • 80歳以上(80歳〜)
    • 高齢で鎮静状態(65歳〜)
    • 高齢でベンゾジアゼピン系薬物の併用(65歳〜)
    • 高齢で呼吸器疾患(65歳〜)
    • 24歳以下(0歳〜24歳)
    • 小児等(0歳〜14歳)
  • 投与に際する指示
    • 本剤のクリアランスを低下させる要因を併せ持つ高齢者(65歳〜)
    • 高齢者の非喫煙(65歳〜)
    • 高齢者の女性(65歳〜)
    • 高齢者(65歳〜)

相互作用

薬剤との相互作用
薬剤名
影響
血圧降下剤
めまい
血圧降下剤
頻脈
血圧降下剤
起立性低血圧
肝毒性のある薬剤による治療中
肝障害を悪化
アドレナリン<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>
作用を逆転させ重篤な血圧降下
エタノール摂取
相互に作用を増強
抗コリン作用を有する薬剤
腸管麻痺等の重篤な抗コリン性の毒性が強くあらわれる
抗コリン性抗パーキンソン病薬
腸管麻痺等の重篤な抗コリン性の毒性が強くあらわれる
フェノチアジン系薬剤
腸管麻痺等の重篤な抗コリン性の毒性が強くあらわれる
三環系抗うつ剤
腸管麻痺等の重篤な抗コリン性の毒性が強くあらわれる
ドパミン作動薬
ドパミン作動性の作用が減弱
レボドパ
ドパミン作動性の作用が減弱
フルボキサミン
本剤の血漿中濃度を増加
シプロフロキサシン
本剤の血漿中濃度を増加
カルバマゼピン
本剤の血漿中濃度を低下
オメプラゾール
本剤の血漿中濃度を低下
リファンピシン類
本剤の血漿中濃度を低下
ベンゾジアゼピン系化合物
死亡
飲食物との相互作用
  • アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>

処方理由

非定型抗精神病薬
この薬をファーストチョイスする理由(2018年1月更新)
  • ・鎮静作用が強いように思いますので最初に使います。副作用が多いので変薬することが多いですが。(60歳代病院勤務医、精神科)

  • ・統合失調症や感情障害など適応疾患が幅広く使いやすい薬剤です。しかし、副作用として食欲増進や体重増加があるため注意が必要です。ちなみに、これらの副作用の認められない症例では効果も少ないような気がしますが、いかがでしょうか……。(50歳代病院勤務医、精神科)

  • ・鎮静作用が強く、症状増悪期に有効性が高い。(50歳代病院勤務医、内科系専門科)

  • ・幅広い症状にマイルドな効き方。アドヒアランスも良好。気分障害では躁にもうつにも適応がある。ただし代謝面の問題と食欲が出て肥満・高血糖・高脂血症のリスクが…。(60歳代病院勤務医、精神科)

  • ・鎮静作用があるので興奮を伴う患者に使いやすい。パーキンソン症状も出にくい。ただし太るのが大きな問題。(40歳代病院勤務医、精神科)

  • ・適応外だが化学療法施行中の嘔気・嘔吐に処方する。副作用として眠気はあるが、嘔気・嘔吐の出やすい患者にはよく効く印象がある。(20歳代病院勤務医、外科系専門科)

  • ・躁にも鬱にもつかえる。ザイディスがある。(40歳代病院勤務医、神経内科)

非定型抗精神病薬
この薬をファーストチョイスする理由(2016年9月更新)
  • ・糖尿病でなければ入院治療の第一選択薬にしている。不眠への効果も高く、1日1回の服用で良いところが大きなメリット。(50歳代病院勤務医、精神科)

  • ・ジェネリックさえも高価なのが難点ですが、眠気やふらつきも少なく、切れ味よく効きます。(60歳代病院勤務医、呼吸器内科)

  • ・副作用に注意が必要ですが、しっかりと効いてくれる印象があります。(40歳代病院勤務医、精神科)

非定型抗精神病薬
この薬をファーストチョイスする理由(2015年3月更新)
  • ・以前はリスペリドンが最多だったが、疎通性を改善し感情安定化効果が高いこと、1日1回で不眠改善効果も高いことから、現時点ではオランザピン(特にジプレキサザイディス錠)の投与が多い。欠点は体重増加である。最近ではアリピプラゾールの高用量(24〜30mg)投与例も増えていて、オランザピンに迫っている。(50代病院勤務医、精神科)

  • ・定型抗精神病薬から変更可能な、数少ない非定型抗精神病薬だと思う。(50代病院勤務医、精神科)

  • ・催眠効果が高くて、よく使用するが、体重増加そして糖尿病患者さんに使用できないのが少し困る。(60代病院勤務医、一般内科)

  • ・適応外ではあるが、癌患者の悪心・嘔吐に使用している。(50代病院勤務医、その他の診療科)

  • ・食欲増進作用があり、嘔吐抑制があるため。しかし、血糖上昇の副作用はいつも気になります。(30代病院勤務医、呼吸器内科)

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添付文書

効果・効能(添付文書全文)

1). 統合失調症。
2). 双極性障害における躁症状及びうつ症状の改善。
3). シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>。
(効能又は効果に関連する注意)
〈抗悪性腫瘍剤<シスプラチン等>投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>〉本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用すること。

用法・用量(添付文書全文)

〈統合失調症〉
通常、成人にはオランザピンとして5〜10mgを1日1回経口投与により開始する。維持量として1日1回10mg経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日量は20mgを超えないこと。
〈双極性障害における躁症状の改善〉
通常、成人にはオランザピンとして10mgを1日1回経口投与により開始する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は20mgを超えないこと。
〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉
通常、成人にはオランザピンとして5mgを1日1回経口投与により開始し、その後1日1回10mgに増量する。なお、いずれも就寝前に投与することとし、年齢、症状に応じ適宜増減するが、1日量は20mgを超えないこと。
〈抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)〉
他の制吐剤との併用において、通常、成人にはオランザピンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増量するが、1日量は10mgを超えないこと。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈抗悪性腫瘍剤<シスプラチン等>投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>〉本剤は、原則としてコルチコステロイド、5−HT3受容体拮抗薬、NK1受容体拮抗薬等と併用して使用する(なお、併用するコルチコステロイド、5−HT3受容体拮抗薬、NK1受容体拮抗薬等の用法及び用量については、各々の薬剤の添付文書等、最新の情報を参考にすること)。
7.2. 〈抗悪性腫瘍剤<シスプラチン等>投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐>〉原則として抗悪性腫瘍剤の投与前に本剤を投与し、がん化学療法の各サイクルにおける本剤の投与期間は6日間までを目安とすること。

副作用(添付文書全文)

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 高血糖(0.9%)、糖尿病性ケトアシドーシス(頻度不明)、糖尿病性昏睡(頻度不明):高血糖があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡から死亡に至るなどの致命的経過をたどることがあるので、血糖値の測定や、口渇、多飲、多尿、頻尿等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、インスリン製剤の投与を行うなど、適切な処置を行うこと〔1.1、1.2、2.5、8.1、8.3、9.1.1参照〕。
11.1.2. 低血糖(頻度不明):脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと〔8.2、8.3参照〕。
11.1.3. 悪性症候群(Syndrome malin)(0.1%未満):無動緘黙、強度筋強剛、脈拍変動及び血圧変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、水分補給、体冷却等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと(本症発症時には、血清CK上昇や白血球増加がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下に注意すること)、なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
11.1.4. 肝機能障害、黄疸:AST上昇(1.5%)、ALT上昇(2.5%)、γ−GTP上昇(0.7%)、Al−P上昇(頻度不明)等を伴う肝機能障害、黄疸(頻度不明)があらわれることがある。
11.1.5. 痙攣(0.3%):痙攣(強直間代性痙攣、部分発作、ミオクロヌス発作等)があらわれることがある。
11.1.6. 遅発性ジスキネジア(0.6%):長期投与により、不随意運動(特に口周部不随意運動)があらわれ、投与中止後も持続することがある。
11.1.7. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.1.8. 麻痺性イレウス(頻度不明):腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部膨満あるいは腹部弛緩及び腸内容物うっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.9. 無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(0.6%)。
11.1.10. 肺塞栓症(頻度不明)、深部静脈血栓症(頻度不明):肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔9.1.6参照〕。
11.1.11. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(1%以上)興奮、傾眠(22.3%)、不眠(10.3%)、不安、めまい・ふらつき、頭痛・頭重、抑うつ状態、構音障害、立ちくらみ、(0.1〜1%未満)易刺激性、自殺企図、幻覚、妄想、脱抑制、性欲亢進、躁状態、感覚鈍麻、下肢静止不能症候群、記憶障害、知覚過敏、違和感、意識喪失、焦燥、(0.1%未満)独語、空笑、会話障害、もうろう状態、(頻度不明)しびれ感、吃音、健忘。
2). 錐体外路症状:(1%以上)アカシジア(静坐不能)、振戦、筋強剛、ジストニア、ジスキネジア、歩行異常、ブラジキネジア(動作緩慢)、(0.1〜1%未満)嚥下障害、眼球挙上、(0.1%未満)舌の運動障害、運動減少、パーキンソン病徴候。
3). 循環器:(1%以上)血圧低下、動悸、頻脈、(0.1〜1%未満)起立性低血圧、血圧上昇、徐脈、心室性期外収縮、心電図QT延長、(0.1%未満)心房細動、(頻度不明)血栓。
4). 消化器:(1%以上)便秘、食欲亢進、口渇、嘔気、胃不快感、食欲不振、嘔吐、流涎過多、(0.1〜1%未満)下痢、腹痛、口角炎、(0.1%未満)胃潰瘍、黒色便、痔出血、腹部膨満、胃炎、(頻度不明)膵炎。
5). 血液:(0.1〜1%未満)白血球減少、貧血、好中球減少、(0.1%未満)リンパ球減少、(頻度不明)白血球増多、好酸球増多、赤血球減少、好中球増多、血小板減少、ヘモグロビン減少、血小板増多、好酸球減少、赤血球増多、単球減少、単球増多、ヘマトクリット値減少。
6). 内分泌:(1%以上)月経異常、(0.1〜1%未満)プロラクチン上昇、(0.1%未満)乳汁分泌、乳房肥大、甲状腺機能亢進症、(頻度不明)プロラクチン低下。
7). 肝臓:(1%以上)ALT上昇、AST上昇、(0.1〜1%未満)γ−GTP上昇、(0.1%未満)LDH上昇、(頻度不明)Al−P上昇、総ビリルビン上昇、ウロビリノーゲン陽性、総ビリルビン低下、肝炎。
8). 腎臓:(0.1〜1%未満)蛋白尿、(0.1%未満)腎盂炎、(頻度不明)BUN低下、尿沈渣異常、クレアチニン低下、BUN上昇。
9). 泌尿器:(1%以上)排尿障害、(0.1〜1%未満)尿失禁、(0.1%未満)頻尿、尿閉。
10). 過敏症:(0.1〜1%未満)発疹、顔面浮腫、(0.1%未満)蕁麻疹、小丘疹、(頻度不明)光線過敏症、血管浮腫、そう痒症。
11). 代謝異常:(1%以上)トリグリセリド上昇、コレステロール上昇、糖尿病、(0.1〜1%未満)尿糖、高尿酸血症、水中毒、高脂血症、(0.1%未満)トリグリセリド低下、脱水症、カリウム低下、カリウム上昇、ナトリウム低下、(頻度不明)総蛋白低下、ナトリウム上昇、クロール上昇、クロール低下。
12). 呼吸器:(0.1〜1%未満)鼻閉、(頻度不明)鼻出血、嚥下性肺炎。
13). その他:(1%以上)体重増加(20.1%)、倦怠感、脱力感、体重減少、発熱、浮腫、(0.1〜1%未満)発汗、CK上昇、転倒、胸痛、骨折、低体温、肩こり、脱毛症、(0.1%未満)腰痛、死亡、眼のチカチカ、霧視感、ほてり、(頻度不明)持続勃起、離脱反応(発汗、嘔気、嘔吐)、アルブミン低下、A/G比異常、グロブリン上昇、関節痛。

使用上の注意(添付文書全文)

(警告)
1.1. 著しい血糖値上昇から、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡等の重大な副作用が発現し、死亡に至る場合があるので、本剤投与中は、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと〔2.5、11.1.1参照〕。
1.2. 投与にあたっては、あらかじめ前記副作用が発現する場合があることを、患者及びその家族に十分に説明し、口渇、多飲、多尿、頻尿等の異常に注意し、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中断し、医師の診察を受けるよう、指導すること〔8.1、8.3、9.1.1、11.1.1参照〕。
(禁忌)
2.1. 昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある]。
2.2. バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強される]。
2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.4. アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>の患者〔10.1、13.2参照〕。
2.5. 糖尿病の患者、糖尿病の既往歴のある患者〔1.1、11.1.1参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1. 〈効能共通〉本剤の投与により、著しい血糖値上昇から、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡等の致命的経過をたどることがあるので、本剤投与中は、血糖値の測定や口渇、多飲、多尿、頻尿等の観察を十分に行うこと。特に、高血糖、肥満等の糖尿病の危険因子を有する患者では、血糖値上昇し、代謝状態を急激に悪化させるおそれがある〔1.2、8.3、9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. 〈効能共通〉低血糖があらわれることがあるので、本剤投与中は、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状に注意するとともに、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと〔8.3、11.1.2参照〕。
8.3. 〈効能共通〉本剤の投与に際し、あらかじめ著しい血糖値の上昇から、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡及び低血糖の副作用が発現する場合があることを、患者及びその家族に十分に説明し、高血糖症状(口渇、多飲、多尿、頻尿等)、低血糖症状(脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等)に注意し、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中断し、医師の診察を受けるよう、指導すること〔1.2、8.1、8.2、9.1.1、11.1.1、11.1.2参照〕。
8.4. 〈効能共通〉本剤の投与により体重増加を来すことがあるので、肥満に注意し、肥満の徴候があらわれた場合は、食事療法、運動療法等の適切な処置を行うこと。
8.5. 〈効能共通〉本剤は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕在化することがあるので注意すること。
8.6. 〈効能共通〉傾眠、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には高所での作業あるいは自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.7. 〈双極性障害における躁症状及びうつ症状の改善〉双極性障害における躁症状及びうつ症状が改善した場合には、本剤の投与継続の要否について検討し、本剤を漫然と投与しないよう注意すること。双極性障害の維持療法における日本人での本剤の有効性及び安全性は確立していない。
8.8. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉双極性障害におけるうつ症状を有する患者に本剤を投与する場合、次の点に注意すること〔9.1.7、15.1.3参照〕。
8.8.1. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉大うつ病性障害等の精神疾患(双極性障害におけるうつ症状を含む)を有する患者への抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図の発現のリスクが増加するとの報告があるため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。
8.8.2. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉うつ症状を有する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期並びに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。
8.8.3. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏等があらわれることが報告されている。また、双極性障害におけるうつ症状の改善の場合、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されているので、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、不安増悪、焦燥増悪、興奮増悪、パニック発作増悪、不眠増悪、易刺激性増悪、敵意増悪、攻撃性増悪、衝動性増悪、アカシジア増悪/精神運動不穏増悪等が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔8.8.5、9.1.8、9.1.9参照〕。
8.8.4. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉双極性障害におけるうつ症状の改善の場合、自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめること。
8.8.5. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉双極性障害におけるうつ症状の改善の場合、家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患の悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること〔8.8.3、9.1.8、9.1.9参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 〈効能共通〉糖尿病の家族歴、高血糖あるいは肥満等の糖尿病の危険因子を有する患者〔1.2、8.1、8.3、11.1.1参照〕。
9.1.2. 〈効能共通〉尿閉、麻痺性イレウス、閉塞隅角緑内障のある患者:抗コリン作用により症状を悪化させることがある。
9.1.3. 〈効能共通〉てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者:痙攣閾値を低下させることがある。
9.1.4. 〈効能共通〉本剤のクリアランスを低下させる要因を併せ持つ(非喫煙者、女性、高齢者)患者:本剤の血漿中濃度が増加することがある〔9.8高齢者の項参照〕。
9.1.5. 〈効能共通〉心・血管疾患(心筋梗塞あるいは心筋虚血の既往、心不全、伝導異常等)、脳血管疾患及び低血圧が起こりやすい状態(脱水、血液量減少、血圧降下剤投与による治療等)を有する患者:治療初期に、めまい、頻脈、起立性低血圧等があらわれることがある。
9.1.6. 〈効能共通〉不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者〔11.1.10参照〕。
9.1.7. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者:自殺念慮、自殺企図があらわれることがある〔8.8、15.1.3参照〕。
9.1.8. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉脳器質的障害のある患者:他の抗うつ剤で精神症状の悪化が認められたとの報告がある〔8.8.3、8.8.5、9.1.9参照〕。
9.1.9. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉衝動性が高い併存障害を有する患者:他の抗うつ剤で精神症状の悪化が認められたとの報告がある〔8.8.3、8.8.5、9.1.8参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 肝障害のある患者又は肝毒性のある薬剤による治療中の患者:肝障害を悪化させることがある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
(授乳婦)
授乳しないことが望ましい(ヒト母乳中への移行が報告されている)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
本剤のクリアランスを低下させる要因を併せ持つ高齢者(高齢者の非喫煙者、高齢者の女性等)では、2.5〜5mgの少量から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(高齢者は一般的に生理機能が低下しており、本剤のクリアランスが低下していることがある)〔9.1.4参照〕。
(相互作用)
本剤の代謝には肝薬物代謝酵素CYP1A2が関与している。また、CYP2D6も関与していると考えられている〔16.4.1参照〕。
10.1. 併用禁忌:
アドレナリン<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く><ボスミン>〔2.4、13.2参照〕[アドレナリンの作用を逆転させ重篤な血圧降下を起こすことがある(アドレナリンはアドレナリン作動性α、β−受容体の刺激剤であり、本剤のα−受容体遮断作用によりβ−受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される)]。
10.2. 併用注意:
1). 中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)[減量するなど注意すること(本剤及びこれらの薬剤は中枢神経抑制作用を有する)]。
2). アルコール[相互に作用を増強することがある(アルコールは中枢神経抑制作用を有する)]。
3). 抗コリン作用を有する薬剤(抗コリン性抗パーキンソン剤、フェノチアジン系化合物、三環系抗うつ剤等)[腸管麻痺等の重篤な抗コリン性の毒性が強くあらわれることがある(本剤及びこれらの薬剤は抗コリン作用を有する)]。
4). ドパミン作動薬、レボドパ製剤[これらの薬剤のドパミン作動性の作用が減弱することがある(ドパミン作動性神経において、本剤がこれらの薬剤の作用に拮抗することによる)]。
5). フルボキサミン〔16.7.1参照〕[本剤の血漿中濃度を増加させるので、本剤を減量するなど注意すること(これらの薬剤は肝薬物代謝酵素(CYP1A2)阻害作用を有するため本剤のクリアランスを低下させる)]。
6). シプロフロキサシン[本剤の血漿中濃度を増加させる可能性がある(これらの薬剤は肝薬物代謝酵素(CYP1A2)阻害作用を有するため本剤のクリアランスを低下させる)]。
7). カルバマゼピン〔16.7.2参照〕[本剤の血漿中濃度を低下させる(これらの薬剤は肝薬物代謝酵素(CYP1A2)を誘導するため本剤のクリアランスを増加させる)]。
8). オメプラゾール、リファンピシン[本剤の血漿中濃度を低下させる可能性がある(これらの薬剤は肝薬物代謝酵素(CYP1A2)を誘導するため本剤のクリアランスを増加させる)]。
9). 喫煙[本剤の血漿中濃度を低下させる(喫煙は肝薬物代謝酵素(CYP1A2)を誘導するため本剤のクリアランスを増加させる)]。
(過量投与)
13.1. 症状
本剤の過量投与時に、頻脈、激越/攻撃性、構語障害、種々の錐体外路症状、及び鎮静から昏睡に至る意識障害が一般的な症状(頻度10%以上)としてあらわれることが報告されており、また他の重大な症状として、譫妄、痙攣、悪性症候群様症状、呼吸抑制、誤嚥、高血圧あるいは低血圧、不整脈(頻度2%以下)及び心肺停止があらわれることがある。450mg程度の急性過量投与による死亡例の報告があるが、2gの急性過量投与での生存例も報告されている。
13.2. 処置
過量投与時、催吐は行わないこと。本剤を過量に服用した場合は、活性炭の投与を行う(本剤は活性炭との併用時に生物学的利用率が50〜60%低下する)。過量投与時、アドレナリン、ドパミン、あるいは他のβ−受容体アゴニスト活性を有する薬剤は低血圧を更に悪化させる可能性があるので使用してはならない〔2.4、10.1参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
通常の錠剤と比較してやわらかいため、自動分包機には適さない。
14.2. 薬剤交付時の注意
14.2.1. ブリスターシートから取り出して服用すること(シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.2.2. ブリスターシートから取り出す際、裏面のシートを剥がした後ゆっくりと指の腹で押し出し、欠けや割れが生じた場合は全量服用する(錠剤と比べてやわらかい為シートを剥がさずに押し出そうとすると割れることがある)。
14.2.3. 吸湿性であるため、使用直前に乾いた手でブリスターシートから取り出し、直ちに口中に入れること。
14.2.4. 本剤は口腔内で速やかに崩壊することから唾液のみ(水なし)でも服用可能であるが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する製剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。
14.2.5. 寝たままの状態では、水なしで服用しないこと。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 〈効能共通〉本剤による治療中、原因不明の突然死が報告されている。
15.1.2. 〈効能共通〉外国で実施された認知症に関連した精神病症状<承認外効能・効果>を有する高齢患者を対象とした17の臨床試験において、本剤を含む非定型抗精神病薬投与群はプラセボ投与群と比較して死亡率が1.6〜1.7倍高かったとの報告がある。
なお、本剤の5試験では、死亡及び脳血管障害(脳卒中、一過性脳虚血発作等)の発現頻度がプラセボと比較して高く、その死亡の危険因子として、年齢(80歳以上)、高齢で鎮静状態、高齢でベンゾジアゼピン系薬物の併用、高齢で呼吸器疾患が報告されている。脳血管障害を発現した患者においては、高齢で脳血管障害・高齢で一過性脳虚血発作・高齢で高血圧の既往又は合併、高齢で喫煙等の危険因子を有していたことが報告されている。また、外国での疫学調査において、定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率上昇に関与するとの報告がある。
15.1.3. 〈双極性障害におけるうつ症状の改善〉外国で実施された大うつ病性障害等の精神疾患(双極性障害のうつ症状を含む)を有する患者を対象とした、複数の抗うつ剤の短期プラセボ対照臨床試験の検討結果において、24歳以下の患者では、自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが抗うつ剤投与群でプラセボ群と比較して高かった。なお、25歳以上の患者における自殺念慮や自殺企図の発現のリスクの増加は認められず、65歳以上においてはそのリスクが減少した〔8.8、9.1.7参照〕。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
がん原性試験において、雌マウス(8mg/kg/日以上、21ヵ月)及び雌ラット(2.5/4mg/kg/日以上、21ヵ月、投与211日に増量)で乳腺腫瘍の発生頻度の上昇が報告されている。これらの所見は、プロラクチンに関連した変化として、げっ歯類ではよく知られている。臨床試験及び疫学的調査において、ヒトにおける本剤あるいは類薬の長期投与と腫瘍発生との間に明確な関係は示唆されていない。
(取扱い上の注意)
吸湿性を有するのでブリスター包装のまま保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。

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