処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
※キーワードをスペースで区切るとAND検索に、半角の「|」で挟むとOR検索になります
デパス細粒1%の基本情報
基本情報
脳の興奮などを抑えることで不安、緊張、不眠などを改善する薬
- セルシン ホリゾン
- デパス
- リーゼ
- メイラックス
- 胃潰瘍の身体症候
- 胃潰瘍の緊張
- 胃潰瘍の睡眠障害
- 胃潰瘍の不安
- 胃潰瘍の抑うつ
- 筋収縮性頭痛の筋緊張
- 筋収縮性頭痛の緊張
- 筋収縮性頭痛の不安
- 筋収縮性頭痛の抑うつ
- 高血圧症の身体症候
- 高血圧症の緊張
- 高血圧症の睡眠障害
- 高血圧症の不安
- 高血圧症の抑うつ
- 十二指腸潰瘍の身体症候
- 十二指腸潰瘍の緊張
- 十二指腸潰瘍の睡眠障害
- 十二指腸潰瘍の不安
- 十二指腸潰瘍の抑うつ
- 神経症の緊張
- 神経症の神経衰弱症状
- 神経症の睡眠障害
- 神経症の不安
- 神経症の抑うつ
- 心身症の身体症候
- 心身症の緊張
- 心身症の睡眠障害
- 心身症の不安
- 心身症の抑うつ
- 腰痛症の筋緊張
- 腰痛症の緊張
- 腰痛症の不安
- 腰痛症の抑うつ
- 頚椎症の筋緊張
- 頚椎症の緊張
- 頚椎症の不安
- 頚椎症の抑うつ
- 統合失調症の睡眠障害
- うつ病の緊張
- うつ病の睡眠障害
- うつ病の不安
- 1.神経症、うつ病の場合:エチゾラムとして1日3mgを3回に分けて経口投与する
- 2.心身症、頚椎症、腰痛症、筋収縮性頭痛の場合:エチゾラムとして1日1.5mgを3回に分けて経口投与する
- 3.睡眠障害に用いる場合:エチゾラムとして1日1〜3mgを就寝前に1回経口投与する
- なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減するが、高齢者には、エチゾラムとして1日1.5mgまでとする
- 病気や症状に応じた注意事項
- 急性閉塞隅角緑内障
- 重症筋無力症
副作用
注意事項
- 禁止
- 急性閉塞隅角緑内障
- 重症筋無力症
- 慎重投与
- 重篤な呼吸障害
- 中等度呼吸障害
- 肝障害
- 呼吸機能が高度に低下
- 呼吸不全
- 心障害
- 腎障害
- 脳器質的障害
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 希望禁止
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 慎重投与
- 幼児・小児
- 高齢者
- 虚弱者(衰弱者を含む)
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 相対禁止
- 新生児(0日〜27日)
- 希望禁止
- 新生児(0日〜27日)
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 小児(0歳〜14歳)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 抗精神病薬
- 悪性症候群
- 抗精神病薬
- 発熱
- 抗精神病薬
- 強度筋強剛
- 抗精神病薬
- 嚥下困難
- 抗精神病薬
- 頻脈
- 抗精神病薬
- 血圧変動
- 抗精神病薬
- 発汗
- 抗精神病薬
- 白血球増加
- 抗精神病薬
- 血清CK上昇
- 抗精神病薬
- 血清CPK上昇
- 抗精神病薬
- ミオグロビン尿
- 抗精神病薬
- 腎機能低下
- 中枢抑制剤
- 眠気
- フェノチアジン系薬剤
- 眠気
- バルビツール酸誘導体
- 眠気
- 中枢抑制剤
- 血圧低下
- フェノチアジン系薬剤
- 血圧低下
- バルビツール酸誘導体
- 血圧低下
- 中枢抑制剤
- 運動失調
- フェノチアジン系薬剤
- 運動失調
- バルビツール酸誘導体
- 運動失調
- 中枢抑制剤
- 意識障害
- フェノチアジン系薬剤
- 意識障害
- バルビツール酸誘導体
- 意識障害
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 過鎮静
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 昏睡
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 痙攣発作
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 興奮
- フルボキサミンマレイン酸塩
- 本剤の血中濃度を上昇
- エタノール摂取
- 精神機能・知覚・運動機能の低下
- アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>
処方理由
この薬をファーストチョイスする理由(2020年5月更新)
・即効性もあり効果も十分なので、重宝しています。ただし依存性の問題があるので、使用は頓服程度にしています。常用させる場合には、セディールなどを用いるようにしています。(40歳代病院勤務医、一般内科)
・正直あまり使わないようにはしています。デパスは前医からの引き継ぎで継続しますが、依存性が強いのが問題で、新規は極力使わないようにしています。(50歳代病院勤務医、循環器内科)
・依存性、転倒リスクなどでやり玉に挙げられています。自分では、適切な使用を心がけています。前医の処方継続の場合には、減量に苦心します。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・デメリットが多いのは重々承知しているが、以前から頻用している患者が多く、やむなく投与しています。(40歳代診療所勤務医、一般内科)
・短時間型で依存性の問題はあるものの、切れ味がよく、多くの人に効果が強い。(40歳代病院勤務医、脳神経内科)
・他の薬剤の方が有効性安全性に優れると思いますが、患者の希望が強く処方数としては最も多くなっています。(60歳代開業医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2018年8月更新)
・使いやすい。しかし診療報酬改定もあったので、減量に取り掛かっている。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
・良い点:0.5から3mgまで患者さんに合わせて量を増減できる。眠剤の代わりにも使用できる。短所:長期投与できない。今回の診療報酬改定で減点対象になった。(50歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
・診療報酬改定で処方を控えるようにした。(70歳以上開業医、循環器内科)
・依存性が強く問題がある薬ですが本当に必要な患者さんには効果があります。いかに依存性にさせないか神経を使う薬です。(50歳代開業医、一般内科)
・自分で選択して処方することはないです。気に入ってるとかはないですし、処方したくないのですが、古くから服用されている方が多く、減量や中止に激しく抵抗されるのに転医もしない方もいらっしゃるので、対応に苦慮しています。(40歳代病院勤務医、総合診療科)
・かなり依存性が高いのが難点です。緊張型頭痛にはよく効くように思います。(50歳代診療所勤務医、総合診療科)
・自分で処方を始めることはない他院で処方されてきて、やめるにやめられない患者にやむなく処方している状況(50歳代診療所勤務医、整形外科)
・脊椎疾患にも適応がある。(50歳代病院勤務医、整形外科)
この薬をファーストチョイスする理由(2017年9月更新)
・効果が強く即効性もあるので、頓服として使用しています。ただ、依存や耐性が出現するので、連用はさせないように注意しています。残念ながら連用されてしまい、処方を指定してくる患者も見受けられますが、そのような場合には心療内科や精神科への受診を強く勧めています。(30歳代病院勤務医、一般内科)
・できるだけBZ系薬剤は処方しないようにしているが、デパスは有名でやはり効果も高いので、患者から希望をする場合が多いと思う。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・筋弛緩作用が強く、筋筋膜性の痛みを持つ患者の痛みと不安に対して効果が高いと思う。ただし依存も多いので限定的に使うのが良いと思う。(40歳代開業医、麻酔科)
・効果がある。依存性もあるが、不安で血圧上昇や不眠などによるQOL低下を招くよりは、効果がある方がよい。ただし増量したがる患者では、ロラゼパムなど長時間型に変更する。(40歳代病院勤務医、一般内科)
・依然として知名度があり、患者からの要求が高い。最近は、新規での処方は少なくなっており、他剤を使用し始めている。(40歳代病院勤務医、一般内科)
この薬をファーストチョイスする理由(2016年3月更新)
・作用発現が速く4〜5時間で切れるまさに速効短時間型。同系列の薬剤に比べ、ふらつきなどハングオーバーが少ない。(50歳代病院勤務医、一般内科)
・0.25mgから3mgの広い処方幅。高齢者にはエチゾラムではなくロゼレムを使う。ただし、眠前ではなく就寝3時間前に。睡眠リズムができれば中止する。(60歳代診療所勤務医、精神科)
・女性の場合は特に、日々の生活や仕事の中でのストレスや疲弊が原因のことが多いので、疲れていて肩こりする方に処方しています。実際、自分も内服することがあり、効果を実感しています。(40歳代病院勤務医、一般内科)
・薬価が低いこと、長期処方可能である点、使用経験が豊富であること。(40歳代病院勤務医、呼吸器内科)
・睡眠を改善して、頭痛、肩こりを和らげる有用な薬剤である。欠点は、「すぐデパスを処方する医者」としてエビデンスのない誹謗中傷を受けること。(50歳代開業医、脳神経外科)
・精神生理性不眠に使用。ただし、依存に注意はしています。(40歳代病院勤務医、精神科)
この薬をファーストチョイスする理由(2015年10月更新)
・ある程度の効果が確実に得られ、使用上の問題も特になく、患者からのリピート要請もあり、新薬がいろいろと出てきた今でも重宝している。(50代勤務医、一般内科)
・短時間作用型で抗不安作用に加え催眠作用もあり、不眠時の頓服薬としても使用できるため。(50代診療所勤務医、一般内科)
・耐性や依存性はあるが、使い慣れており、またセルシンと同様に長期投与が可能であるため、よく用いている。(40代勤務医、精神科)
・筋弛緩作用が強いため、肩凝りや緊張型頭痛を伴う神経症気質の患者によく処方している。(30代勤務医、一般内科)
・昔からある薬で、また整形外科的には、変形性脊椎症の適応もあるので使いやすい。(50代開業医、整形外科)
・夜間頻尿の患者に使用しています。過活動膀胱の薬剤よりも効く印象です。(50代勤務医、泌尿器科)
・神経調節性失神に有効例が多い。(50代勤務医、循環器内科)
・専門外の身にとって、うつによると思われる食欲不振の患者さん数例に、デパスを投与して効果があったことから、まずは試してみる抗うつ薬となっている。(50代勤務医、一般外科)
・非専門医にとっては、デパスは1st choiceです。(30代診療所勤務医、代謝・内分泌内科)
・これぞ、万能薬! 救急の現場では外せません。(30代診療所勤務医、救急科)
・即効性がありキレ味が良く、使いやすい。筋弛緩作用もあるので重度の肩凝りや筋緊張性頭痛にも使用できる。ただ、独特の切れ味のよさ(薬が切れたときにはっきりと体感できてしまう)や筋弛緩作用、多幸感から大抵の人間は容易に依存に陥りやすく、本来は処方に重々注意が必要な薬である。(30代診療所勤務医、一般内科)
・デパスは他院からの継続が多いです。なかなか中止できない。(40代診療所勤務医、一般内科)
添付文書
1.神経症における不安・緊張・抑うつ・神経衰弱症状・睡眠障害。
2.うつ病における不安・緊張・睡眠障害。
3.心身症(高血圧症、胃潰瘍・十二指腸潰瘍)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ・睡眠障害。
4.統合失調症における睡眠障害。
5.次記疾患における不安・緊張・抑うつ及び筋緊張:頚椎症、腰痛症、筋収縮性頭痛。
1.神経症、うつ病の場合:エチゾラムとして1日3mgを3回に分けて経口投与する。
2.心身症、頚椎症、腰痛症、筋収縮性頭痛の場合:エチゾラムとして1日1.5mgを3回に分けて経口投与する。
3.睡眠障害に用いる場合:エチゾラムとして1日1〜3mgを就寝前に1回経口投与する。
なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減するが、高齢者には、エチゾラムとして1日1.5mgまでとする。
総症例数12,328例中866例(7.02%)1,133件の副作用が報告されている。主な副作用は眠気444件(3.60%)、ふらつき241件(1.95%)、倦怠感77件(0.62%)、脱力感46件(0.37%)等であった(再審査終了時)。
1.重大な副作用
1).依存性(頻度不明):連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与する。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、譫妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状が現れることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行う。
2).呼吸抑制、炭酸ガスナルコーシス(いずれも頻度不明):呼吸抑制が現れることがある。また、呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行う。
3).悪性症候群(頻度不明):本剤の投与、又は抗精神病薬との併用等、あるいは本剤の急激な減量・中止により悪性症候群が現れることがあるので、発熱、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗、白血球増加、血清CK上昇(血清CPK上昇)等が現れた場合には、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行う(また、本症候群発症時にはミオグロビン尿を伴う腎機能低下が現れることがある)。
4).横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、血清CK上昇(血清CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症が現れることがあるので、このような場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
5).間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎が現れることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音異常(捻髪音)等が認められた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
6).肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):肝機能障害(AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、LDH上昇、Al−P上昇、ビリルビン上昇等)、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).精神神経系:(0.1〜5%未満)眠気、ふらつき、眩暈、歩行失調、頭痛・頭重、言語障害、(0.1%未満)不眠、酩酊感、興奮、焦燥、振戦、眼症状(霧視、眼調節障害)、(頻度不明)健忘、刺激興奮、錯乱。
2).呼吸器:(0.1%未満)呼吸困難感。
3).循環器:(0.1%未満)動悸、立ちくらみ。
4).消化器:(0.1〜5%未満)口渇、悪心・嘔気、(0.1%未満)食欲不振、胃部不快感・腹部不快感、嘔吐、腹痛、便秘、下痢。
5).過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、(0.1%未満)蕁麻疹、そう痒感、(頻度不明)紅斑[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。
6).骨格筋:(0.1〜5%未満)倦怠感、脱力感、(0.1%未満)易疲労感、筋弛緩等の筋緊張低下症状。
7).その他:(0.1%未満)発汗、排尿障害、浮腫、鼻閉、(頻度不明)乳汁分泌、女性化乳房、高プロラクチン血症、*眼瞼痙攣[*:本剤の投与中は観察を十分に行い、瞬目過多、羞明感、眼乾燥感等の眼症状が認められた場合には適切な処置を行う]。
(禁忌)
1.急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。
2.重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により、症状を悪化させる恐れがある]。
(慎重投与)
1.心障害のある患者[血圧低下が現れる恐れがあり、心障害のある患者では症状の悪化につながる恐れがある]。
2.肝障害、腎障害のある患者[作用が強く現れる恐れがある]。
3.脳器質的障害のある患者[作用が強く現れる恐れがある]。
4.小児。
5.高齢者。
6.衰弱患者[作用が強く現れる恐れがある]。
7.中等度呼吸障害又は重篤な呼吸障害(呼吸不全)のある患者[呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがある]。
(重要な基本的注意)
1.眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する。
2.連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避ける(本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討する)。
(相互作用)
本剤は、肝代謝酵素CYP2C9及びCYP3A4で代謝される。
併用注意:
1.中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)[眠気、血圧低下、運動失調、意識障害などを起こす恐れがある(中枢神経抑制剤との併用で相加的な増強作用が考えられる)]。
2.MAO阻害剤[過鎮静、昏睡、痙攣発作、興奮などを起こす恐れがある(MAO阻害剤が本剤の肝での代謝を抑制し、半減期を延長し、血中濃度を上昇させるため作用が増強されることが考えられる)]。
3.フルボキサミンマレイン酸塩[本剤の血中濃度を上昇させることがあるので、本剤の用量を減量するなど、注意して投与する(フルボキサミンマレイン酸塩が本剤の肝での代謝を阻害し、血中濃度を上昇させるため本剤の作用が増強されることがある)]。
4.アルコール(飲酒)[精神機能・知覚・運動機能の低下を起こす恐れがある(エタノールと本剤は相加的な中枢抑制作用を示すことが考えられる)]。
(高齢者への投与)
高齢者では、運動失調等の副作用が発現しやすいので、少量から投与を開始するなど慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦<3カ月以内>又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験により催奇形作用が報告されており、また、妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)の投与を受けた患者の中に奇形児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある]。
2.妊娠後期の婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されており、なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある(また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸増強を起こすことが報告されている)。なお、妊娠後期に本剤を連用していた患者から出生した新生児に血清CK上昇(血清CPK上昇)が現れることがある]。
3.分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状が現れることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
4.授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる[ヒト母乳中へ移行し、新生児に体重増加不良が現れることがあり、また、他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で嗜眠、体重減少等を起こすことが報告されており、また黄疸増強する可能性がある]。
(小児等への投与)
小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
(過量投与)
1.過量投与により運動失調、低血圧、呼吸抑制、意識障害などが現れることがある。
2.本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読む。なお、投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、鎮静・抗痙攣作用が遅延する恐れがある。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
(保管上の注意)
遮光。
処方薬事典は医療・医薬関係者向けのコンテンツです。