処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ペンタジン注射液15の基本情報
基本情報
- 麻酔前投薬
- 麻酔補助
- 胃潰瘍の鎮痛
- 胃検査器具使用時の鎮痛
- 癌の鎮痛
- 十二指腸潰瘍の鎮痛
- 術後の鎮痛
- 心筋梗塞の鎮痛
- 腎結石の鎮痛
- 尿路結石の鎮痛
- 閉塞性動脈炎の鎮痛
- 尿管検査器具使用時の鎮痛
- 膀胱検査器具使用時の鎮痛
- 1.鎮痛の目的に用いる場合:ペンタゾシンとして1回15mgを筋肉内又は皮下注射し、その後、必要に応じて、3〜4時間毎に反復注射する
- なお、症状により適宜増減する
- 2.麻酔前投薬及び麻酔補助に用いる場合:ペンタゾシンとして30〜60mgを筋肉内、皮下又は静脈内に注射するが、症例により適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 重篤な呼吸抑制
- 頭蓋内圧上昇
- 全身状態が著しく悪化
- 頭部傷害
- 慎重投与
- 肝機能障害
- 急性心筋梗塞
- 胆道疾患
- 麻薬依存
- 薬物依存
- 注意
- 薬物依存
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 希望禁止
- 乳児
- 幼児・小児
- 慎重投与
- 高齢者
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 希望禁止
- 乳児(0日〜364日)
- 小児(0歳〜14歳)
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 投与に際する指示
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- モルヒネ
- 本剤の作用が増強
- 中枢性鎮痛剤
- 本剤の作用が増強
- ブプレノルフィン
- 本剤の作用が増強
- 臭化水素酸エプタゾシン
- 本剤の作用が増強
- 酒石酸ブトルファノール
- 本剤の作用が増強
- ベンゾジアゼピン系化合物
- 本剤の作用が増強
- 催眠・鎮静剤
- 本剤の作用が増強
- ジアゼパム
- 本剤の作用が増強
- ニトラゼパム
- 本剤の作用が増強
- メダゼパム
- 本剤の作用が増強
- バルビツール酸誘導体
- 本剤の作用が増強
- フェノバルビタール
- 本剤の作用が増強
- エタノール摂取
- 本剤の作用が増強
- モルヒネ
- 本剤は高用量においてモルヒネの作用に拮抗
- セロトニン神経系賦活作用を有する抗うつ剤
- 作用が増強され不安感・悪心・発汗・潮紅
- アミトリプチリン塩酸塩
- 作用が増強され不安感・悪心・発汗・潮紅
- サリチルアミド
- ペンタゾシンのCmaxが約2倍
- サリチルアミド
- Cmaxは過剰のペンタゾシンを併用することにより約2.5倍
- アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>
処方理由
添付文書
1.次記疾患並びに状態における鎮痛:各種癌、術後、心筋梗塞、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、腎結石・尿路結石、閉塞性動脈炎、胃検査器具使用時・尿管検査器具使用時・膀胱検査器具使用時。
2.麻酔前投薬及び麻酔補助。
1.鎮痛の目的に用いる場合:ペンタゾシンとして1回15mgを筋肉内又は皮下注射し、その後、必要に応じて、3〜4時間毎に反復注射する。なお、症状により適宜増減する。
2.麻酔前投薬及び麻酔補助に用いる場合:ペンタゾシンとして30〜60mgを筋肉内、皮下又は静脈内に注射するが、症例により適宜増減する。
(本項には頻度が算出できない副作用報告を含む)。
総症例8,722例中副作用の発現をみたものは2,517例(28.86%)で、このうち1%以上の発現率をみたものは、悪心・嘔吐(6.10%)、傾眠(5.10%)等であった[承認時及び市販後3年間の市販後調査結果]。
また、昭和46年から53年の8年間に報告されたペンタゾシンによる依存症例数(疑いも含む)は276例であった。
なお、NLA変法麻酔において、本剤の静脈内大量1回投与(ペンタゾシンとして2.5〜3.0mg/kg)にて動脈血血漿カリウム値の低下が認められた。
1.重大な副作用
1).ショック(頻度不明)、アナフィラキシー様症状(頻度不明):ショック、アナフィラキシー様症状が現れることがあるので観察を十分に行い、顔面蒼白、呼吸困難、チアノーゼ、血圧下降、頻脈、全身発赤、血管浮腫、蕁麻疹等の症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).呼吸抑制(0.42%):呼吸抑制がみられることがある[このような場合には、酸素吸入(必要に応じて人工呼吸)か、又はドキサプラムの投与が有効であるが、麻薬拮抗剤(レバロルファン)は無効である]。
3).依存性(頻度不明):連用により薬物依存を生ずることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する(特に薬物依存の既往歴のある患者には注意する)。また、連用後、投与を急に中止すると、振戦、不安、興奮、悪心、動悸、冷感、不眠等の禁断症状が現れることがあるので、投与を中止する場合には徐々に減量する。
4).中毒性表皮壊死症(頻度不明):中毒性表皮壊死症が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).無顆粒球症(頻度不明):無顆粒球症が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
6).神経原性筋障害(頻度不明):大量連用により、神経原性の四肢の筋萎縮がおこり、脱力、歩行困難が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止する。
7).痙攣(頻度不明):強直性痙攣又は間代性痙攣が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).精神神経系:(5%以上)傾眠、(1〜5%未満)眩暈、ふらつき、発汗、(1%未満)*幻覚[*:特に静脈内注射する場合には注意する]、しびれ感、多幸感、不安、興奮、頭痛、頭重、痙攣、複視、(頻度不明)*錯乱[*:特に静脈内注射する場合には注意する]、鎮静、意識障害、振戦、浮遊感。
2).循環器:(1〜5%未満)血圧上昇、(1%未満)皮膚潮紅、熱感、(頻度不明)血圧低下。
3).消化器:(5%以上)悪心・嘔吐、(1〜5%未満)口渇、(1%未満)便秘。
4).過敏症:(頻度不明)顔面浮腫、発赤、発疹、多形紅斑[投与を中止する]。
5).血液:(頻度不明)白血球減少、貧血。
6).肝臓:(頻度不明)肝機能異常。
7).泌尿器:(頻度不明)排尿障害、尿閉。
8).その他:(1%未満)胸内苦悶、疲労感、不快感、悪寒、(頻度不明)発熱、脱力感、倦怠感。
(禁忌)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.頭部傷害がある患者又は頭蓋内圧上昇している患者[頭蓋内圧が上昇することがある]。
3.重篤な呼吸抑制状態にある患者及び全身状態が著しく悪化している患者[呼吸抑制を増強することがある]。
(慎重投与)
1.薬物依存の既往歴のある患者。
2.麻薬依存患者[軽度の麻薬拮抗作用が認められているので、時として禁断症状を呈することがある]。
3.胆道疾患のある患者[大量投与した場合Oddi氏筋を収縮する]。
4.心筋梗塞の患者[特に静脈内投与の場合、急性心筋梗塞患者の動脈圧上昇、血管抵抗を上昇させる]。
5.肝機能障害のある患者[本剤の作用が増強する恐れがある]。
6.高齢者。
(重要な基本的注意)
1.外来患者に投与した場合には、十分に安静にした後、安全を確認し帰宅させる。
2.眠気、眩暈、ふらつき等が現れることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意する。
3.連用により薬物依存を生ずることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する(特に薬物依存の既往歴のある患者には注意する)。
(相互作用)
1.併用注意:
1).モルヒネ製剤[本剤の作用が増強されることがあるので、併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らす、また、本剤は高用量においてモルヒネの作用に拮抗することがあるので、通常、モルヒネとの併用は避ける(ペンタゾシンの作用は、脳内オピオイドレセプターの飽和濃度に左右される)]。
2).中枢性鎮痛剤(ブプレノルフィン塩酸塩、エプタゾシン臭化水素酸塩、酒石酸ブトルファノール等)、ベンゾジアゼピン誘導体・その他の鎮静剤(ジアゼパム、ニトラゼパム、メダゼパム等)、中枢性薬剤(睡眠剤等)(バルビツール酸誘導体(フェノバルビタール等))、アルコール[本剤の作用が増強されることがあるので、併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らす(中枢神経系が抑制されることによると考えられる)]。
3).セロトニン神経系賦活作用を有する抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩等)[抗うつ剤の作用が増強され不安感・悪心・発汗・潮紅等が起こる恐れがあるので、併用が必要な場合には、一方又は両方の投与量を必要に応じて減らす(中枢のセロトニン作動活性を増強すると考えられ、外国において、セロトニン神経系賦活を作用機序とする抗うつ剤(フルオキセチン)投与患者でセロトニン神経系賦活作用の増強に由来すると考えられる症状(不安感、悪心、発汗、潮紅等)が認められたとの報告がある)]。
2.動物実験(ウサギ)においてサリチルアミドとの併用によりペンタゾシンのCmaxが約2倍程度高くなり、サリチルアミドのCmaxは過剰のペンタゾシンを併用することにより約2.5倍となるとの報告があるので、併用しないことが望ましい(また、やむをえず併用する場合には本剤を減量するなど注意する)。
(高齢者への投与)
低用量から投与を開始するとともに、投与間隔を延長するなど慎重に投与する[高齢者では高い血中濃度が持続する傾向等が認められている]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[胎児に対する安全性は確立されていない]。
2.分娩時の投与により新生児に呼吸抑制が現れることがある。
3.分娩前に投与した場合、出産後新生児に禁断症状(神経過敏、振戦、嘔吐等)が現れることがある。
(小児等への投与)
乳児、小児への投与に対する安全性は確立していないので、投与しないことが望ましい。
(過量投与)
1.過量投与時の症状:傾眠、呼吸抑制、血圧低下等を起こすことがあり、重症の場合には、循環不全、昏睡、痙攣等を起こすことがある。
2.過量投与時の処置:十分な呼吸維持と循環器系の補助療法を行う。過量投与による痙攣に対する治療は必須であり、中枢神経抑制作用に対してはナロキソン投与を行う。
(適用上の注意)
1.皮下・筋肉内注射時:皮下・筋肉内への連続注射により、注射部位に潰瘍等の障害が現れることがある。
2.筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に配慮する。
1).筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意して注射する。
2).筋肉内注射時繰り返し注射する場合には同一注射部位を避ける。なお、筋肉内注射時、乳児、小児には投与しないことが望ましい。
3).注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き部位をかえて注射する。
3.使用時:本品はワンポイントアンプルであるが、アンプルの首部をエタノール綿等で清拭してから、カットすることが望ましい。
(その他の注意)
バルビタール系薬剤<注射液>と同じ注射筒で使用すると沈澱を生ずるので、同じ注射筒で混ぜない。
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