処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ロラピタ静注2mgの基本情報
基本情報
脳内のベンゾジアゼピン受容体に作用し神経の興奮を抑制することで、てんかんなどによるけいれん発作などの症状を抑える薬
- リボトリール、ランドセン
- マイスタン
- ベンザリン、ネルボン
- ダイアップ
- ミダフレッサ
- ロラピタ
- てんかん重積状態
- ロラゼパムとして4mgを静脈内投与する
- 投与速度は2mg/分を目安として緩徐に投与する
- なお、必要に応じて4mgを追加投与するが、初回投与と追加投与の総量として8mgを超えない
- 生後3カ月以上の小児にはロラゼパムとして0.05mg/kg(最大4mg)を静脈内投与する
- 投与速度は2mg/分を目安として緩徐に投与する
- なお、必要に応じて0.05mg/kgを追加投与するが、初回投与と追加投与の総量として0.1mg/kgを超えない
- 病気や症状に応じた注意事項
- 過敏症
- 急性閉塞隅角緑内障
- 昏睡
- 重症筋無力症
- ショック
- バイタルサインの悪い急性アルコール中毒
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 急性閉塞隅角緑内障
- 昏睡
- 重症筋無力症
- ショック
- バイタルサインの悪い急性アルコール中毒
- 慎重投与
- 肝機能障害
- 腎機能障害
- 心障害
- 脳器質的障害
- 高度重症
- 呼吸予備力の制限
- 注意
- 投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された
- 相対禁止
- 妊婦・産婦
- 希望禁止
- 授乳婦
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 慎重投与
- 妊婦・産婦
- 授乳婦
- 高齢者
- 虚弱者(衰弱者を含む)
- 注意
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 投与に際する指示
- 高齢者
- 希望禁止
- 新生児(0日〜27日)
- 慎重投与
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 低出生体重児(0日〜27日)
- 新生児(0日〜27日)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- 中枢抑制剤
- 眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等を増強
- フェノチアジン系薬剤
- 眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等を増強
- バルビツール酸誘導体
- 眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等を増強
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- 眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等を増強
- エタノール摂取
- 眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等を増強
- マプロチリン塩酸塩
- 眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等を増強
- マプロチリン塩酸塩
- 痙攣発作
- ダントロレンナトリウム
- 筋弛緩作用を増強
- プレガバリン
- 認知機能障害及び粗大運動機能障害に対して本剤が相加的に作用
- クロザピン
- 重度の循環虚脱
- クロザピン
- 心停止
- クロザピン
- 呼吸停止
- プロベネシド
- ロラゼパムの消失半減期が延長
- バルプロ酸
- ロラゼパムの消失半減期が延長
- リファンピシン類
- ロラゼパムの血中濃度が低下
- ホルモン性経口避妊薬
- ロラゼパムの血中濃度が低下
- アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>
処方理由
添付文書
てんかん重積状態。
ロラゼパムとして4mgを静脈内投与する。投与速度は2mg/分を目安として緩徐に投与する。なお、必要に応じて4mgを追加投与するが、初回投与と追加投与の総量として8mgを超えない。
生後3カ月以上の小児にはロラゼパムとして0.05mg/kg(最大4mg)を静脈内投与する。投与速度は2mg/分を目安として緩徐に投与する。なお、必要に応じて0.05mg/kgを追加投与するが、初回投与と追加投与の総量として0.1mg/kgを超えない。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤は同量の注射用水、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈してから投与する。
2.本剤は注意しながら緩徐に投与する[呼吸抑制が現れることがある]。
3.本剤を1回の発作に対して2回を超えて投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。本剤を2回を超えて投与したときの追加効果は限定的であることから、本剤を追加投与しても発作が消失しない場合、他の抗痙攣薬の投与を考慮する。
国内の成人及び小児の患者を対象とした第3相試験において安全性を評価した26例中、副作用(臨床検査値異常を含む)発現症例は4例(15.4%)で、発現した副作用は傾眠2例(7.7%)、運動失調1例(3.8%)、平衡障害1例(3.8%)であった(承認時)。
1.重大な副作用
1).呼吸抑制、無呼吸(頻度不明):呼吸抑制、無呼吸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
2).心停止(頻度不明):心停止が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
3).昏睡(頻度不明):昏睡が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
4).激越、錯乱、攻撃性(頻度不明):激越、錯乱、攻撃性等の精神症状が報告されているので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).血液及びリンパ系障害:(頻度不明)血小板減少症。
2).免疫系障害:(頻度不明)過敏症反応、血管浮腫[投与を中止する]。
3).代謝及び栄養障害:(頻度不明)低ナトリウム血症、食欲不振、口渇。
4).精神障害:(頻度不明)うつ病、脱抑制、多幸症、自殺念慮・自殺企図、逆説反応(不安、興奮、敵意、激しい怒り、睡眠障害・不眠症、性的興奮及び幻覚)。
5).神経系障害:(1%以上)傾眠、運動失調、平衡障害、(頻度不明)鎮静、浮動性眩暈、錐体外路症状、振戦、回転性眩暈、複視、霧視、構語障害・不明瞭発語、頭痛、痙攣発作、健忘、ふらつき、立ちくらみ、頭重、不眠、頭部圧迫感、耳鳴、歩行失調、舌のもつれ、睡眠の質低下。
6).心臓障害:(頻度不明)動悸。
7).血管障害:(頻度不明)低血圧。
8).呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(頻度不明)閉塞性肺疾患増悪。
9).胃腸障害:(頻度不明)悪心、便秘、下痢、胃部不快感、嘔吐、胃部膨満感、上腹部痛、胸焼け。
10).肝胆道系障害:(頻度不明)肝機能異常。
11).皮膚及び皮下組織障害:(頻度不明)アレルギー性皮膚反応、脱毛症、*皮膚そう痒感、*発疹[*:投与を中止する]。
12).生殖系及び乳房障害:(頻度不明)リビドー変化、インポテンス、オルガズム感減少。
13).筋骨格系及び結合組織障害:(頻度不明)筋力低下。
14).全身障害及び投与部位の状態:(頻度不明)疲労、無力症、低体温、*浮腫[*:投与を中止する]、倦怠感、脱力感、注射部位反応。
15).臨床検査:(頻度不明)ビリルビン増加、肝トランスアミナーゼ上昇、Al−P増加、血圧低下。
(禁忌)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。
3.重症筋無力症のある患者[筋弛緩作用により症状が悪化する恐れがある]。
4.ショックの患者、昏睡の患者、バイタルサインの悪い急性アルコール中毒の患者[副作用として心停止が報告されており、これらの患者の症状を悪化させる恐れがある]。
(慎重投与)
1.高度重症患者、呼吸予備力の制限されている患者[無呼吸、心停止が起こりやすい]。
2.心障害のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
3.肝機能障害患者[代謝・排泄が遅延し、作用が強く又は長く現れる恐れがある]。
4.腎機能障害患者[排泄が遅延し、作用が強く又は長く現れる恐れがある]。
5.脳器質的障害のある患者[作用が強く現れる恐れがある]。
6.衰弱患者[作用が強く現れる恐れがある]。
7.高齢者。
8.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、授乳婦。
(重要な基本的注意)
1.眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転、危険を伴う機械の操作等に従事させないよう注意する。
2.無呼吸、呼吸抑制、心停止等が現れることがあるので、本剤投与前に酸素吸入器、吸引器具、挿管器具、人工呼吸装置等の人工呼吸のできる器具及び昇圧剤等の救急蘇生剤を手もとに準備しておく。
3.本剤投与中は、パルスオキシメーターや血圧計等を用いて、患者の呼吸及び循環動態を継続的に観察し、また、気道が閉塞していない状態を維持しておく必要がある。
(相互作用)
本剤は、主にUDP−グルクロン酸転移酵素(UGT)2B7及び2B15によるグルクロン酸抱合によって代謝される。
併用注意:
1.中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)、モノアミン酸化酵素阻害剤、アルコール(飲酒)[眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等を増強することがある(相互に中枢神経抑制作用を増強することがある)]。
2.マプロチリン塩酸塩:
1).マプロチリン塩酸塩[眠気・注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等を増強することがある(相互に中枢神経抑制作用を増強することがある)]。
2).マプロチリン塩酸塩[併用中の本剤を急速に減量又は中止すると痙攣発作が起こることがある(本剤の抗痙攣作用により抑制されていたマプロチリン塩酸塩の痙攣誘発作用が本剤の減量・中止により現れることがある)]。
3.ダントロレンナトリウム水和物[筋弛緩作用を増強することがある(相互に筋弛緩作用を増強することがある)]。
4.プレガバリン[認知機能障害及び粗大運動機能障害に対して本剤が相加的に作用する恐れがある(相加的な作用による)]。
5.クロザピン[循環虚脱を発現する危険性が高まり、重度の循環虚脱から心停止、呼吸停止に至る恐れがある(心循環系の副作用が相互に増強されると考えられる)]。
6.プロベネシド[ロラゼパムの消失半減期が延長することがあるので、プロベネシドと併用する際は適宜減量する(プロベネシドのグルクロン酸抱合阻害による)]。
7.バルプロ酸[ロラゼパムの消失半減期が延長することがある(バルプロ酸のグルクロン酸抱合阻害による)]。
8.リファンピシン[ロラゼパムの血中濃度が低下することがある(リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導による)]。
9.経口避妊ステロイド[ロラゼパムの血中濃度が低下することがある(経口避妊ステロイドのUDP−グルクロン酸転移酵素(UGT)誘導作用によると考えられる)]。
(高齢者への投与)
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与する[運動失調等の副作用が発現しやすい]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関し、次のような報告があるなど、安全性は確立していない]。
1.産婦への本剤静脈内投与後のロラゼパムの胎児への移行が報告されている。また、妊娠中に他のベンゾジアゼピン系化合物の投与をうけ、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
2.ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されており、なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある(また、ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に黄疸増強を起こすことが報告されている)。
3.分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状が現れることが、ベンゾジアゼピン系化合物で報告されている。
4.妊娠動物(マウス及びラット)にロラゼパムを投与した実験で、胎仔口蓋裂及び胎仔眼瞼裂を認めたとの報告がある。
5.授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる[ロラゼパムの乳汁中への移行が報告されており、また、他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム)でもヒト母乳中への移行と、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが報告されており、また、黄疸増強する可能性がある]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意する[外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある(本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している)]。
(過量投与)
1.症状:本剤の過量投与にみられる主な症状は、過鎮静、傾眠、錯乱、昏睡、呼吸抑制、循環抑制等である。
2.処置:本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読む。
(適用上の注意)
1.本剤は静脈内にのみ投与する。
2.調製方法:本剤は調製時の採取容量を考慮して過量充填されている。適切なシリンジで本剤の適用量を採取し、同量の注射用水、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液を加え、シリンジ内で希釈(希釈後の濃度:ロラゼパムとして1mg/mL)して投与する。なお、希釈後は、30分以内に使用する。
(その他の注意)
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、鎮静・抗痙攣作用が遅延する恐れがある。
(保管上の注意)
2〜8℃で、遮光保存。
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