処方薬事典データ協力:株式会社メドレー
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ロヒプノール静注用2mgの基本情報
基本情報
- 全身麻酔の導入
- 局所麻酔時の鎮静
- 本剤は用時注射用水にて2倍以上に希釈調製し、できるだけ緩徐に(フルニトラゼパムとして1mgを1分以上かけて)静脈内に注射する
- 用量は全身麻酔の導入としてはフルニトラゼパムとして体重1kgあたり0.02〜0.03mg、局所麻酔時の鎮静としてはフルニトラゼパムとして体重1kgあたり0.01〜0.03mgとし、必要に応じて初回量の半量ないし同量を追加投与する
- なお、患者の年齢、感受性、全身状態、手術術式、麻酔方法等に応じて適宜増減する
副作用
注意事項
- 禁止
- 過敏症
- 急性狭隅角緑内障
- 重症筋無力症
- 慎重投与
- 肝障害
- 心障害
- 腎障害
- 脳器質的障害
- 高度重症
- 呼吸予備力の制限
- 注意
- 投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された
- 希望禁止
- 妊婦・産婦
- 慎重投与
- 妊婦・産婦
- 幼児・小児
- 高齢者
- 虚弱者(衰弱者を含む)
- 注意
- 新生児(低出生体重児を含む)
- 慎重投与
- 小児(0歳〜14歳)
- 高齢者(65歳〜)
- 注意
- 低出生体重児(0日〜27日)
- 新生児(0日〜27日)
相互作用
- 薬剤名
- 影響
- エタノール摂取
- 中枢神経抑制作用が増強
- 中枢抑制剤
- 中枢神経抑制作用が増強
- フェノチアジン系薬剤
- 中枢神経抑制作用が増強
- バルビツール酸誘導体
- 中枢神経抑制作用が増強
- 鎮痛薬
- 中枢神経抑制作用が増強
- 麻酔剤
- 中枢神経抑制作用が増強
- モノアミン酸化酵素阻害剤
- クロルジアゼポキシドで舞踏病
- シメチジン
- 本剤の中枢神経抑制作用が増強
- アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>
処方理由
添付文書
1.全身麻酔の導入。
2.局所麻酔時の鎮静。
本剤は用時注射用水にて2倍以上に希釈調製し、できるだけ緩徐に(フルニトラゼパムとして1mgを1分以上かけて)静脈内に注射する。
用量は全身麻酔の導入としてはフルニトラゼパムとして体重1kgあたり0.02〜0.03mg、局所麻酔時の鎮静としてはフルニトラゼパムとして体重1kgあたり0.01〜0.03mgとし、必要に応じて初回量の半量ないし同量を追加投与する。なお、患者の年齢、感受性、全身状態、手術術式、麻酔方法等に応じて適宜増減する。
承認時までの調査及び使用成績調査3,668例において、副作用は221例(6.0%)に認められた。主な副作用は、血圧低下67件(1.8%)、舌根沈下25件(0.7%)、呼吸抑制20件(0.6%)、覚醒困難17件(0.5%)等であった(再審査終了時)。
1.重大な副作用
1).無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下(0.1〜5%未満):無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下が現れ、重篤な転帰をたどることがあるので観察を十分に行い、このような場合には、気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行う。
2).錯乱(0.1%未満):錯乱が現れることがある。
2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
1).精神神経系:(0.1〜2%未満)覚醒困難、興奮、多弁、(0.1%未満)麻酔後睡眠。
2).肝臓:(0.1〜2%未満)AST上昇(GOT上昇)、(0.1%未満)ALT上昇(GPT上昇)。
3).呼吸器:(0.1〜2%未満)しゃっくり、(0.1%未満)咳。
4).循環器:(0.1〜2%未満)血圧低下、徐脈、(0.1%未満)頻脈。
5).消化器:(0.1〜2%未満)嘔吐。
6).過敏症:(0.1%未満)発疹[投与を中止する]。
7).その他:(0.1〜2%未満)体動、(0.1%未満)尿閉、乏尿。
(禁忌)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.急性狭隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させる恐れがある]。
3.重症筋無力症の患者[重症筋無力症の症状を悪化させる恐れがある]。
(慎重投与)
1.心障害のある患者[呼吸抑制が現れやすい]。
2.肝障害又は腎障害のある患者。
3.脳器質的障害のある患者[作用が強く現れやすい]。
4.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
5.小児等。
6.高齢者。
7.衰弱患者。
8.高度重症患者、呼吸予備力の制限されている患者。
(重要な基本的注意)
1.麻酔を行う際には原則としてあらかじめ絶食をさせておく。
2.麻酔を行う際には原則として麻酔前投薬を行う。
3.麻酔・鎮静の深度は、手術、検査に必要な最低の深さにとどめる。
4.本剤投与前に、酸素吸入器、吸引器具、挿管器具等の人工呼吸のできる器具及び昇圧剤等の救急蘇生剤を手もとに準備しておく。また、必要に応じてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を手もとに準備しておく。
5.本剤投与中は、気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らない(観察を行う際には、パルスオキシメーターや血圧計等を用いて、継続的に患者の呼吸及び循環動態を観察する)。
6.術後引き続き鎮静及び前向性健忘が認められることがあるので注射後24時間は観察下におく。
(相互作用)
併用注意:
1.アルコール(飲酒)[中枢神経抑制作用が増強される恐れがあるので、アルコールとの併用は避けることが望ましい(ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強する恐れがある)]。
2.中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、鎮痛薬、麻酔薬等)[中枢神経抑制作用が増強される恐れがある(ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強する恐れがある)]。
3.モノアミン酸化酵素阻害剤[クロルジアゼポキシドで舞踏病が発現したとの報告がある(機序不明)]。
4.シメチジン[本剤の中枢神経抑制作用が増強される恐れがある(シメチジンが肝チトクロームP450を阻害し、本剤の排泄を遅延させる恐れがある)]。
(高齢者への投与)
高齢者へ投与する場合には、慎重に投与する[運動失調等の副作用が発現しやすい]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.動物実験で催奇形作用が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないことが望ましい。
1).妊娠動物(ラット)に経口投与した実験で、50mg/kgの用量で催奇形作用が認められる。
2).妊娠中に他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム、クロルジアゼポキシド等)を服用していた患者が出産した新生児において、口唇裂、口蓋裂等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
3).ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されており、なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある(また、ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に黄疸増強を起こすことが報告されている)。
4).分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状が現れることが、ベンゾジアゼピン系化合物で報告されている。
2.授乳婦に投与する場合には授乳を避けさせる。
1).ヒト母乳中へ移行することが報告されており、また、新生児の黄疸増強する可能性がある。
2).ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム)で報告されている。
(小児等への投与)
1.低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
2.低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意する[外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある(本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している)]。
(過量投与)
1.本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読む。
2.過量投与時:症状;昏睡等の中枢神経抑制作用に基づく症状、処置;フルマゼニルの投与。
(適用上の注意)
1.急速に静脈内に注射した場合、あるいは細い静脈内に注射した場合には血栓性静脈炎を起こす恐れがあるので、なるべく太い静脈を選んで投与する。
2.動脈内に注射した場合には、末梢壊死を起こす恐れがあるので動脈内には絶対に注射しない。
3.筋肉内に注射した場合には、局所障害を起こす恐れがあるので、筋肉内には注射しない。
4.静脈内注射時に血管痛がみられることがある。
5.本品はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
6.希釈調製後は速やかに使用する。
7.他の注射剤<注射用水以外>と配合した場合は、経時的に変化することがあるので注意する。
(その他の注意)
1.本剤は鎮痛作用を有しないので、必要ならば鎮痛剤を併用する。
2.投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、鎮静・抗痙攣作用が遅延する恐れがある。
(保管上の注意)
遮光。
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