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ファモチジン|ガスター(処方薬)、ガスター10(市販薬)など 解説
ふぁもちじん|がすたー(しょほうやく)、がすたーてん(しはんやく)など
ファモチジン|ガスター(処方薬)、ガスター10(市販薬)などの解説
薬の解説
薬の効果と作用機序
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胃酸を抑え、胃酸過多による胃痛、胸やけ、胃炎などを改善する薬
- 医療用医薬品(処方薬)の主な用途・胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、急性胃炎など
- OTC医薬品(市販薬)の主な用途・胃痛、胸やけ、もたれ、むかつきなど
- 本剤はH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)に分類される
詳しい薬理作用
胃酸は塩酸を含む強い酸で食物の消化や殺菌などに必要不可欠だが、過多に分泌されることで胃粘膜への攻撃因子や消化性潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍など)などの増悪因子にもなる。
胃酸の分泌を促進させる神経伝達物質として主にヒスタミン、アセチルコリン、ガストリンの3種類があり、これらの伝達物質が胃壁細胞にある各々の受容体に作用することで胃酸分泌への指令が伝わっていく。ヒスタミンは自身のH2(ヒスタミンH2)受容体に作用し、H2受容体を活性化させることで、胃酸分泌が促進される。
H2受容体拮抗薬(通称:H2ブロッカー)は、主にH2受容体に拮抗的に作用し、胃酸を抑える作用をあらわす。
ファモチジンはH2受容体拮抗薬の一つで、医療用医薬品(処方薬)としては主に消化性潰瘍や逆流性食道炎、急性胃炎などの治療薬として使われている。(医療用医薬品(処方薬)としてのH2受容体拮抗薬の詳細)
またファモチジンはOTC医薬品(市販薬)としても販売されていて、主に胃痛、胸やけ、胃もたれ、むかつきなどの改善を目的として使われている。
主な副作用や注意点
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過敏症
- 頻度は稀だが、発疹、蕁麻疹などがあらわれる場合がある
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消化器症状
- 便秘、下痢、吐き気などがあらわれる場合がある
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腎機能障害
- 頻度は非常に稀だが間質性腎炎、急性腎障害などがあらわれる可能性がある
- 尿量が少なくなる、ほとんど尿が出ない、一時的に尿量が多くなる、発疹、むくみ、体のだるさなどがあらわれた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する
一般的な商品とその特徴
ガスター(処方薬、市販薬)
- 処方薬、市販薬共に「ガスター」の名称で発売されているファモチジン製剤
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処方薬
- 錠剤(10mg、20mg)、D錠[口腔内崩壊錠](10mg、20mg)、散剤(2%、10%)、注射剤(10mg、20mg)といった剤形があり用途などに合わせて選択される
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市販薬
- ガスター10、ガスター10S錠(口中速溶タイプ)、ガスター10内服液(液剤)、ガスター10<散>(散剤:分包タイプ)といったタイプがある・いずれも1回服用量としてファモチジンを10mg含有
ハリー胃腸薬(市販薬)
- 1錠中ファモチジン10mg含有
- 口の中の水分で速やかに溶け、水なしでも服用できる口中崩壊タイプ
ファモガスOD錠10(市販薬)
- 1錠中ファモチジン10mg含有
- 口の中の水分で速やかに溶け、水なしでも服用できる口中崩壊タイプ
薬の種類一覧
ファモチジン|ガスター(処方薬)、ガスター10(市販薬)などの医療用医薬品(処方薬)
注射薬:液剤
注射薬:散剤
内用薬:散剤
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ガスター散10%(10%1g) 先発品
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ガスター散2%(2%1g) 先発品
内用薬:錠剤
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チオスター錠10(10mg1錠) 後発品
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チオスター錠20(20mg1錠) 後発品
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