日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

デスモプレシン製剤(注射剤を除く)解説

ですもぷれしんせいざい

薬の解説

薬の効果と作用機序

  • 腎集合管に作用し水分の血管内への再吸収を亢進し大量の尿が排泄されるのを改善する薬
    • 尿崩症は尿量を調節するバソプレシン(抗利尿ホルモン)の不足などにより、大量の尿が排泄されてしまう
    • バソプレシンは腎臓で水分を血管内へ吸収(再吸収)させる作用などをあらわす
    • 本剤はバソプレシンに類似した作用をあらわし腎集合管における水分の再吸収を亢進させる
  • (中枢性)尿崩症の他、製剤によっては夜尿症へ使用する場合もある

詳しい薬理作用

尿崩症は尿量を調節するホルモンであるバソプレシン(抗利尿ホルモン)の不足などにより大量の尿が排泄されてしまい、尿量の増加、口渇、多飲(水分をたくさん摂る)などがあらわれる。

バソプレシンは腎臓の集合管においてバソプレシン受容体(V2受容体)に作用し、水分を血管内へ吸収(再吸収)させる作用などをあらわす。

デスモプレシンはバソプレシンを元に造られた薬剤で、腎集合管におけるV2受容体刺激作用により血管内への水分の再吸収を亢進させることで尿量を減少させる作用などをあらわす。(なお、デスモプレシンはバソプレシンと比較して、抗利尿作用が持続するなどのメリットが考えられる)

本剤の中には点鼻(点鼻液、スプレー)製剤があるが、鼻炎などによる吸収率の変動や副作用で低ナトリウム血症などがあらわれる場合もある。そこで一般的に吸収率が安定し低ナトリウム血症が少ないOD錠(ミニリンメルトOD錠)が開発され、就寝前に水なしで服用できる口腔内崩壊錠の利点も合わせて特に夜尿症治療などにおいて有用とされている。

主な副作用や注意点

  • 消化器症状
    • 吐き気・嘔吐、食欲不振、腹痛などがあらわれる場合がある
  • 精神神経系症状
    • 頭痛、眠気、めまい、不眠などがあらわれる場合がある
  • 全身症状
    • 倦怠感、発汗などがあらわれる場合がある
  • 低ナトリウム血症
    • 疲労感、頭痛、吐き気などがあらわれる場合があり、頻度は稀だが浮腫、痙攣などを伴う水中毒がおこる場合もある

一般的な商品とその特徴

デスモプレシン

  • 剤形に関して(注射剤を除く)
    • 点鼻液とスプレーがあり、剤形や規格などによって使用する疾患が異なる場合もある

ミニリンメルト

  • OD錠であり、水なしで飲めることや嚥下能力の低下した患者などへのメリットが考えられる
  • 服用方法に関して
    • 食直後(通常、食後10分以内)の服用では本剤の吸収量が低下する可能性があるため、(一般的には)食直後の服用は避けることが望ましい

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