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ジアフェニルスルホン製剤 解説
じあふぁにるするほんせいざい
ジアフェニルスルホン製剤の解説
薬の解説
薬の効果と作用機序
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炎症を起こす原因となる活性酸素や皮膚を攻撃する体内物質の産生を抑え紅斑や水ぶくれなどの皮膚症状を改善する薬
- 皮膚炎の原因の中には体内で発生する活性酸素や免疫反応において産生した物質による皮膚への攻撃などがある
- 天疱瘡は免疫反応で産生した物質が皮膚(皮膚細胞をつなぐタンパク質)へ攻撃することによりおこる
- ジアフェニルスルホンは活性酸素や免疫反応を担う物質などの産生抑制作用をあらわす
- 本剤はハンセン病の原因菌である「らい菌」の増殖阻止作用ももつ
詳しい薬理作用
体内の免疫反応などにより発生した活性酸素は皮膚炎などを引き起こす原因となる。体内の免疫細胞から炎症などを引き起こす要因となるサイトカインというもの物質が放出される。サイトカインには免疫に関わる免疫グロブリンなどの産生を促進させる作用もあり、天疱瘡などの疾患はこの免疫グロブリンが皮膚を攻撃してしまうためおこるとされる。
本剤(ジアフェニルスルホン製剤)は、活性酸素の産生抑制作用、免疫細胞からのサイトカイン(インターロイキンやTNFα)の産生を抑制することでの免疫グロブリンの産生抑制作用などにより、天疱瘡、水疱性類天疱瘡などの皮膚疾患の症状改善作用をあらわす。また本剤はハンセン病の原因菌であるらい菌の増殖に対する阻止作用が確認されており、ハンセン病への治療薬としても使用する場合がある。
主な副作用や注意点
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消化器症状
- 吐き気・嘔吐、腹痛、食欲不振などがあらわれる場合がある
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精神神経系症状
- 頭痛、めまいなどがあらわれる場合がある
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血液障害
- 無顆粒球症、溶血性貧血などがおこる場合がある
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肝機能障害
- 黄疸、発疹、倦怠感、発熱、吐き気・嘔吐などがみられ症状が続く場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する
一般的な商品とその特徴
レクチゾール
- 持久性隆起性紅斑、デューリング疱疹状皮膚炎、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、ハンセン病などに使用する
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