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保湿剤 解説
ほしつざい
保湿剤の解説
薬の解説
薬の効果と作用機序
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皮膚に適度な水分を保持させ乾燥や刺激などから皮膚を守ることで湿疹などの発生や悪化を防ぐ薬
- 健康な皮膚では角質のバリア機能により、水分の蒸発や外からの刺激などを防ぐことができる
- 皮脂などが不足し皮膚が乾燥するとバリア機能が低下し、水分が失いやすくなり外からの刺激にも弱い状態になる
- 本剤は保湿成分を含み皮膚を覆い水分などを保持することでバリア機能を維持する作用をあらわす
- 本剤の剤形には、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤などがあり、薬剤によっては用途などに合わせた選択が可能な場合もある
詳しい薬理作用
健康な皮膚では角質のバリア機能により、水分蒸発や外からの刺激などを防いでいるが、皮脂などが不足し皮膚が乾燥した状態ではこのバリア機能が低下し、水分が失われやすくなり外からの刺激にも弱い状態となる。保湿成分である尿素やヘパリン(ヘパリン類似物質)、ワセリンなどは皮膚の水分が失われないように覆う作用や(薬剤によっては)皮膚に水分を与える作用などをもち、バリア機能を維持する作用が期待できる。
本剤は保湿成分を含む外用塗布剤であり、薬剤毎のそれぞれの作用により、皮膚のバリア機能を維持し、皮膚を乾燥や刺激などから守り、湿疹などの発生や悪化を防ぐ作用をあらわす。
本剤は剤形に軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、スプレー剤などがあり、薬剤によっては皮膚病変の状態、使用部位などに合わせた剤形選択が可能な場合もある。
主な副作用や注意点
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過敏症
- 紅斑、痒みなどがあらわれる場合がある
一般的な商品とその特徴
ウレパール ケラチナミン パスタロン
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尿素含有製剤
- 角質の水分保有力の増強作用をあらわす
- (塗布部位に傷がある場合は)刺激を感じる場合があるので注意する
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剤形に関して
- ウレパールはクリーム剤とローション剤があり用途などによって選択が可能
- パスタロンは軟膏剤(ソフト軟膏:10%、20%)、クリーム剤(10%、20%)、ローション剤があり用途などによって選択が可能
ヒルドイド
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ヘパリン類似物質製剤
- 皮膚組織の血流量増加作用(血行改善など)や皮膚組織の癒着を防ぐ作用(ケロイドの改善など)などももつ
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軟膏剤(ソフト軟膏)、ローション剤などがあり用途などによって選択が可能
- ヒルドイドフォームに関して:容器から泡状に噴出するフォーム剤(外用エアゾール剤)
ザーネ
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ビタミンA含有製剤
- 表皮の新陳代謝を高める作用などもあるとされる
ユベラ軟膏
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ビタミンE、ビタミンAを含有する製剤
- 血行促進作用や表皮の新陳代謝を高める作用などもあるとされる
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保存に関する注意
- 本剤は光を避けて15℃以下の冷所で保存する
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