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ヘルペスウイルス感染症治療薬(外用薬) 解説
へるぺすういるすかんせんしょうちりょうやく(がいようやく)
ヘルペスウイルス感染症治療薬(外用薬)の解説
薬の解説
薬の効果と作用機序
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ヘルペスウイルスの増殖を抑えて、痛みなどの皮膚症状を改善する薬
- 単純ヘルペスウイルスに感染すると皮膚や粘膜に小水疱(小さい水ぶくれ)ができる
- ウイルスが増殖するために必要なDNAの複製には酵素(DNAポリメラーゼ)が必要となる
- 本剤はヘルペスウイルスのDNA複製に必要な酵素の働きを阻害し抗ウイルス作用をあらわす
- 薬剤によっては単純疱疹の他、帯状疱疹に使用するものもある
詳しい薬理作用
単純ヘルペス(単純疱疹)は単純ヘルペスウイルス(HSV)に感染し皮膚や粘膜に小水疱(小さいみずぶくれ)が集まった状態。ピリピリ、チクチクなどの違和感や痛みが出てそれらの場所の皮膚が赤く腫れその後、水ぶくれができる。ウイルスの増殖には細胞分裂が必要でそのためには遺伝情報が刻まれているDNAを複製する必要がある。DNAの合成には酵素(DNAポリメラーゼ)が必要となる。
本剤はヘルペスウイルスのDNAを合成する酵素の働きを阻害することでウイルスの増殖を抑え、抗ウイルス作用をあらわす。また、ビダラビン(主な商品名:アラセナ-A)は帯状疱疹に対しても使用する。
主な副作用や注意点
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(使用部位の)皮膚症状
- 刺激感、接触皮膚炎、痒みなどがあらわれる場合がある
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使用開始に関しての注意
- 発症初期に近いほど効果が期待できるため、早期に使用を開始することが望ましい
一般的な商品とその特徴
アラセナ
- 帯状疱疹に対しても使用する場合がある
- 軟膏剤、クリーム剤があり、必要に応じて選択可能
- 本剤を7日間使用し、改善の兆しが見れない又は悪化する場合は医師や薬剤師に相談する
ゾビラックス
- 軟膏剤、クリーム剤、眼軟膏剤があり、使用部位などによって選択可能
- 本剤を7日間使用し、改善の兆しが見れない又は悪化する場合は医師や薬剤師に相談する
薬の種類一覧
ヘルペスウイルス感染症治療薬(外用薬)の医療用医薬品(処方薬)
外用薬:皮膚塗布剤
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ゾビラックス軟膏5%(5%1g) 先発品
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アラセナ−A軟膏3%(3%1g) 先発品
外用薬:目・耳鼻用剤
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