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インターフェロン製剤(がん治療薬) 解説
いんたーふぇろんせいざい(がんちりょうやく)
インターフェロン製剤(がん治療薬)の解説
薬の解説
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インターフェロンによる免疫反応を介した間接的な腫瘍細胞への細胞障害性などにより抗腫瘍効果をあらわす薬
- がん細胞は無秩序に増殖を繰り返したり転移を行うことで、正常な細胞を障害し組織を壊す
- 免疫細胞から放出されるインターフェロンは細胞増殖の抑制作用やNK細胞(ナチュラルキラー細胞:腫瘍細胞などを攻撃する役割をもつ)などを活性化する作用などをあらわす
- 本剤はインターフェロン製剤で、免疫反応を介した間接的な作用や腫瘍細胞への直接的な作用により抗腫瘍効果をあらわす
- (転移性腎細胞がんなどの治療において)現在では、本剤にかわり他の種類の抗がん薬(分子標的薬 など)を主流とする場合がある
がん細胞は無秩序に増殖を繰り返し、正常な細胞を障害し組織を壊したり、転移を行うことで本来がんのかたまりのない組織でも増殖する。
体内の免疫反応では免疫細胞からサイトカインという物質が放出される。サイトカインの一つであるインターフェロンはウイルス増殖の抑制や炎症反応を調整するなどの作用をもつが、細胞増殖の抑制作用などもあらわす。またインターフェロンにはNK細胞(ナチュラルキラー細胞:腫瘍細胞やウイルス感染細胞などを攻撃する役割をもつ)などを活性化する作用などをあらわす。
本剤はインターフェロン製剤であり、免疫反応を介した間接的な腫瘍細胞への細胞障害性により抗腫瘍効果をあわらわす(薬剤によっては直接、腫瘍細胞に作用し細胞増殖を抑える作用をあらわすものもある)。但し、以前までインターフェロン製剤によって治療してきたがん治療が、現在では他の種類の抗がん薬(例えば、転移性腎細胞がんでは分子標的薬での治療が主流となっている など)が主流となっている場合も多く、本剤は適応を十分に考慮した上での使用が一般的になっている。
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インフルエンザ様症状
- 発熱、悪寒、頭痛、全身倦怠感などのインフルエンザに類似した症状があらわれる場合がある
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精神神経系症状
- 頭痛、抑うつ、めまい、知覚異常などがあらわれる場合がある
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血小板減少
- 手足に点状出血、あおあざができやすい、出血しやすいなどがみられた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する
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間質性肺炎
- 階段を登ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、空咳が出る、発熱などがみられ、これらの症状が急に出現したり持続したりする
- 上記の様な症状がみられた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する
- (天然型)インターフェロンアルファ製剤
- 腎細胞がんなどで使用する場合がある
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