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気分安定薬(炭酸リチウム) 解説
きぶんあんていやく(たんさんりちうむ)
気分安定薬(炭酸リチウム)の解説
薬の解説
薬の効果と作用機序
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感情の高まりや行動を抑えることで躁病などの改善や抗うつ薬などの作用を補助する薬
- 躁病は気分の高ぶっている躁状態が続き異常に元気であるなどの症状があらわれる
- 炭酸リチウムは中枢神経に作用し感情の高まりや行動を抑え、気分を安定化する作用をあらわす
- 炭酸リチウムは抗うつ薬などの効果を高める作用もあらわす
詳しい薬理作用
躁病は気分が高ぶっている状態(躁状態)が続き、異常に元気である、やたらに怒りっぽい、寝なくても元気、よくしゃべるなどの症状が複数あらわれる。
躁病の症状を和らげる薬剤として炭酸リチウムがあり、どの様な作用機序かはまだ完全に解明されていないが、複合的に中枢神経に作用し感情の高まりや行動を抑え気分を安定化する作用をあらわすとされる。
また炭酸リチウムは躁病だけでなく、抗うつ薬と併用することにより抗うつ薬の効果を高める作用をあらわし、うつ病などにも使用する場合がある。
主な副作用や注意点
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精神神経系症状
- めまい、眠気、頭痛などがあらわれる場合がある
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消化器症状
- 口渇、吐き気、下痢などがあらわれる場合がある
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リチウム中毒
- 頻度は非常に稀である
- 食欲低下、吐き気などの消化器症状や震え、傾眠などの中枢神経症状、運動機能症状、発熱などの全身症状などがあらわれる場合がある
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急性腎障害
- 頻度は非常に稀だが、リチウム中毒が進行するなどによりおこる場合がある
- 尿量が少なくなる、ほとんど尿が出ない、一時的に尿量が多くなる、発疹、むくみ、体がだるいなどがみられ症状が続く場合は、医師や薬剤師に連絡する
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NSAIDsなどとの併用に関する注意
- 非常に稀だが、本剤とNSAIDsなどの併用によりリチウムの血中濃度が上昇しリチウム中毒がおこりやすくなる可能性があるため注意が必要
一般的な商品とその特徴
リーマス
- 闘争行動の抑制作用やメタンフェタミンなどの興奮性薬物への拮抗作用などもあるとされる
薬の種類一覧
気分安定薬(炭酸リチウム)の医療用医薬品(処方薬)
内用薬:錠剤
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