日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

ベンゾジアゼピン系抗不安薬解説

べんぞじあぜぴんこうふあんやく

薬の解説

薬の効果と作用機序

  • 脳の興奮などを抑えることで不安、緊張、不眠などを改善する薬
    • 脳内のベンゾジアゼピン(BZD)受容体などが抗不安、催眠・鎮静などに関与する
    • BZD受容体が刺激を受けると脳の興奮が抑えられ抗不安作用などがあらわれる
    • 本剤はBZD受容体に結合しこの受容体を刺激する作用をあらわす
  • 筋肉の緊張を緩和する筋弛緩作用により腰痛症や緊張型頭痛などに使用する薬剤もある

詳しい薬理作用

不安障害では精神的なショック、ストレス、睡眠不足などにより、様々な事柄に対して不安を感じてしまい恐怖やパニック症状などがおこる場合もある。また心身症ではストレスなどにより、頭痛、めまいなどの症状があらわれる。

脳内の抑制性神経伝達物質であるGABA(gamma-aminobutyric acid:γ-アミノ酪酸)が作用するGABA受容体は抗不安、催眠・鎮静などに深く関わり、GABA受容体はベンゾジアゼピン(BZD)受容体と共に複合体を形成している。BZD受容体が刺激を受けるとこの複合体に塩化物イオン(Cl)が流入し、脳の興奮が抑制され抗不安作用や催眠・鎮静作用などがあらわれる。

本剤はBZD受容体に作用しこの受容体に結合することでGABAの活動を高め、抗不安作用や催眠・鎮静作用などをあらわし不安障害や心身症などの諸症状を改善する。また本剤は脊髄反射を抑えることで筋肉の緊張を緩和する筋弛緩作用により腰痛症や緊張型頭痛などに使用する薬剤もある。

主な副作用や注意点

  • 精神神経系症状
    • 眠気、ふらつき、頭痛などがあらわれる場合がある
  • 消化器症状
    • 吐き気、食欲不振、口渇、便秘などがあらわれる場合がある
  • 薬物依存
    • 頻度は非常に稀であるが、大量使用や連用により薬物依存があらわれる場合がある
    • 指示された用法・用量などを守って使用する

一般的な商品とその特徴

セルシン ホリゾン

  • 脳脊髄疾患に伴う筋痙攣や疼痛などの緩和や麻酔前投与薬として使用する場合もある
  • 剤形に関して
    • セルシン:錠剤、散剤、シロップ剤、注射剤があり用途などによって選択が可能
    • ホリゾン:錠剤、散剤、注射剤があり用途などによって選択が可能

ダイアップ

  • セルシン、ホリゾンなどと同成分(ジアゼパム)の坐剤
  • 主に「熱性けいれん」や「てんかんのけいれん発作」の改善に使用する

デパス

  • 筋弛緩作用により、腰痛症や緊張型頭痛などに使用する場合もある
  • BZD系抗不安薬の中でも比較的、効果発現が速やかで体内への蓄積性も少ないとされる
  • 細粒剤があり、嚥下機能の低下した患者などへのメリットが考えられる

リーゼ

  • 自律神経失調症による、めまい、肩こり、食欲不振などに使用する場合もある
  • BZD系抗不安薬の中でも比較的、効果発現が速やかで体内への蓄積性も少ないとされる
  • 顆粒剤があり、嚥下機能の低下した患者などへのメリットが考えられる

メイラックス

  • めまいや耳鳴りなどの治療に使用する場合もある
  • 細粒剤があり、嚥下機能の低下した患者などへのメリットが考えられる

薬の種類一覧

ベンゾジアゼピン系抗不安薬の医療用医薬品(処方薬)

外用薬:挿入剤

注射薬:液剤

内用薬:カプセル剤

内用薬:液剤

内用薬:散剤

内用薬:錠剤

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 「夜型体質による不眠」を誤診していませんか 三島和夫の「知って得する睡眠臨床」
  2. tPAや血栓回収が使える脳梗塞が大幅に広がる! トレンド◎脳卒中治療ガイドライン追補2019がまもなく公開
  3. 10歳代に増えるOTC薬の乱用、やっぱり危険! 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」
  4. あちこちに「迫害されている!」と訴える人 5分で勝負!産業メンタルヘルス事件簿
  5. 職員の長所や短所をやんわり指摘する手段 診療所経営駆け込み寺
  6. 病院総合診療専門医のプログラムも2020年度より… 日本病院総合診療医学会が詳細を提示
  7. 【動画】嗄声を訴える76歳男性~米国式外来診療の… 動画で学ぶ「英国式vs米国式 外来診療の進め方」
  8. 診断困難例の陰にベンゾジアゼピン系薬のリスク 学会トピック◎第19回日本病院総合診療医学会学術総会
  9. SGLT2阻害薬は北欧の心血管リスクを下げたか? BMJ誌から
  10. 死亡診断書の「死亡場所」の整理に異議あり! 記者の眼
医師と医学研究者におすすめの英文校正