カッコいい薬剤師

絵心のある薬剤師はカッコいい
「病院で検査してもらったら、肝臓が腫れていると言われたのですが、肝臓ってどんな形をしているのですか?」。そう患者から聞かれた場合、さてどうしたものか。人体解剖図を持ってきて説明するか、それとも人体模型を使って解説するか——。
カッコいい薬剤師としては、そんな時にはぜひ、「絵」を描いてみたい。患者の目の前で、サラサラっと肝臓を描くのである。普通の肝臓と腫れた肝臓の違いを、わかりやすくデフォルメして描ければ理想的だ。時間があれば、色鉛筆やサインペンで色をつけたりしてもいい。3D立体図なんていうのもアリである。患者さんが家に飾ってくれること間違いなしだろう。
ただし、薬剤師が描く絵であるからには、その描写は正確でなければならない。患者が子供だからといって、歓心を買うために、肝臓にアンパンマンの顔を描いたりしてはいけない。膵臓のランゲルハンス島の絵に、ヤシの木を描き入れたりするのもご法度だ。
絵が役立つのは、病気の説明の時だけではない。「手に塗布」という処方医の指示がある場合、軟膏を詰めた缶のふたに塗布部位を示した手の絵を描いたり、肩こり用のシップを貼る位置を、鎖骨や肩甲骨と一緒に絵に描いたりできれば、一味違った服薬指導が実現できる。
さあ、絵を描こう。学生時代、テストの裏に落書きをしたあのころに戻って。モナリザを描いたレオナルド・ダ・ビンチも科学者だった。ひょっとして、薬剤師が描く絵から、後世に残る大傑作が生まれるかもしれない。
(鬼)
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- 第01回 ガラス越しのパフォーマンス