カッコいい薬剤師

薬局外からの視線にも気を配ろう
先日、街中にある調剤専門薬局の前を通りかかった時のこと。何気なく薬局内に目を向けてみたら、白衣を着た薬剤師とおぼしき若い女性が、待合用のイスに腰かけて足を組み、テレビのワイドショーを見ながらマニキュアを塗っていた。患者が1人もおらず、ヒマだったせいもあるのだろうが、これは明らかにいただけない。
薬局の中にいると、外の様子には意外と無関心になりがちだ。しかし、表を歩いている人たちが、いつ患者となって薬局を訪れるとも限らない。地域住民の目が届くところでは、薬剤師は「見られている」という緊張感を忘れてはならない。
たとえ休憩時間でも、漫画を読んでヘラヘラ笑っているようでは、“街の化学者”の威信が台なしだ。女性の化粧直しも感心しない。カウンターにいる間は、常に他人の視線を意識した振る舞いを心がけよう。
まず、患者を待っている間にカウンターで読む本は、分厚い専門書に限るようにする。いくらヒマでも待合室のテレビをみることは避け、代わりにパソコンのモニターに向かい、医薬品情報の収集に努めたい。
とはいえ、たまには息抜きも必要だ。そんな時は、漫画の表紙に専門書のカバーをかけたり、パソコンのモニターを外からは見えない方向に向け、ゲームを楽しんだりするのも悪くない。あくまでも、まじめな表情を崩さずに、という前提つきでだが……。
女性は、男性に見られることによってきれいになるという。薬剤師は、人から見られることによってカッコよくなっていくのである。
(雉)
- 第36回 カッコいい薬剤師にライバル出現! その正体は?
- 第35回 カッコいい薬剤師にカッコいい仲間
- 第34回 調剤技術に名をつけて後世に伝えよう
- 第33回 かぎ分けられる?薬のにおい
- 第32回 カッコいい薬剤師、武道に礼節を学ぶ
- 第31回 印鑑に「こだわり」を持とう
- 第30回 薬包紙アーティストと呼ばれたい
- 第29回 敬語は正しくお使いなさい
- 第28回 薬剤師のための漢字の蘊蓄?
- 第27回 患者を虜にする「いい声」を身につける
- 第26回 温泉でカッコよく英気を養おう
- 第25回 カッコいい薬剤師も「歯が命」
- 第24回 患者の心に残る「決めゼリフ」を考えよう
- 第23回 「カッコいい」の精神を後世に伝えよう
- 第22回 カッコいい薬剤師は朝をこう過ごす
- 第21回 クリスマスケーキ作りは薬剤師の独壇場?
- 第20回 調剤の待ち時間を正確にはじき出せ
- 第19回 絵心のある薬剤師はカッコいい
- 第18回 こだわりの「マイスパーテル」を持とう
- 第17回 「カッコいい薬剤師になる!」と叫ぼう
- 第16回 「正しいモノ言い」で好感度アップ!
- 第15回 薬局外からの視線にも気を配ろう
- 第14回 「知りません」と言い切る勇気を持とう
- 第13回 雨にも負けず、風にも負けない体力作りを
- 第12回 患者向けの名刺をさりげなく手渡そう
- 第11回 電話パフォーマンスで患者の信頼をゲット
- 第10回 危険な“呪文”から患者を解き放て
- 第09回 外国人サポーターに流暢な英語で服薬指導
- 第08回 きれいな手書き文字で温かみを演出
- 第07回 “七色の日本語”で薬局を患者のふるさとに
- 第06回 “七つ道具”を収納できる「オリジナル白衣」を
- 第05回 「0円」の温かいスマイル
- 第04回 患者の信頼感を左右する“背中の表情”
- 第03回 “町の化学者”を演出する眼鏡
- 第02回 ブラインドタッチで患者指導
- 第01回 ガラス越しのパフォーマンス