カッコいい薬剤師

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“七色の日本語”で薬局を患者のふるさとに

 少子高齢化の時代である。加えて人材の流動化が進んでいる。

 例えば、愛知県丹羽郡扶桑町に就職した青森県西津軽郡木造町出身の一人息子が、年老いた親を勤務地に呼び寄せるというような事例が、日本各地で発生している。つまり、あなたの薬局には全国から、ほかの土地で長く暮らした“異邦人”としてのお年寄りがやって来る。

 異郷の高齢者は、ただでさえ心細い。しかも病気である。薬局へと向かう足取りは自然と重く、心は晴れない。

 それを救うのが、あなただ。もし患者が、あまり口を開けずにボソッと「おばんです」とつぶやきながら薬局に入ってきたならば、あなたは「東北の北の端の出身だ」とピンと気づき、津軽弁で「どんだば」と言いながらニコッと微笑み迎え入れる。

 その瞬間から患者にとっては、この薬局がふるさとだ。子供のころの想い出が瞬時に頭の中を駆け巡り、顔には生気が蘇り、そしてあなたに対しては、親へのような信頼感が生まれてくる。

 もちろん、患者が四国の北の方の出身だとしたら「どしたんな」、九州の西の方だとしたら「どげんしたとな」というように、すぐに対応できるようにするための勉強は常に欠かせない。

 そして患者が足繁くあなたの薬局を訪れるようになったら、仕上げとして、壁に貼ってある「GET THE ANSWERS」のポスターには、「ゲットジアンサーズ」というわかりにくい片仮名の代わりに、その患者の出身地の言葉で振り仮名を振っておこう。例えば、「なんでもちいでけせ」(仙台弁の場合)というように。

(爺)

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