カッコいい薬剤師

「0円」の温かいスマイル
調剤報酬点数表に特別指導加算が新設されたことで、患者1人当たりの服薬指導の時間を長くとる薬局が増えている。このため4月以降、薬剤師の仕事がとても忙しくなっているらしい。
そのせいか、服薬指導の際、患者に笑顔で話しかけている薬剤師を見ることは意外と少ない。確かに調剤ミスがあってはいけないし、指導中はわかりやすい言い回しを懸命に考える必要がある。ついつい真剣な顔つきになってしまうのもやむを得ないが、患者に応対する時だけは、温かい、嫌みのない「スマイル」を心がけるようにしたい。
女性に比べ、笑顔の作り方が下手な男性薬剤師の皆さんにこそ、このスマイルを身につけてほしい。見習うべきは一流ホテルのフロントマン。あのキビキビと無駄のない動きの中に、さわやかな笑顔。それに薬剤師としての専門知識を駆使したわかりやすい説明が加われば、最高にカッコいい。
それから、薬局として笑顔の対応を重視する姿勢をアピールするために、某ファーストフード店のやり方をまねて、領収書に「スマイル0円」と書いてみてはどうだろう。すべての従業員が、必ずや患者に対し、優しくほほ笑みかけるようになるはずだ。
もっとも、特別指導加算を算定するために服薬指導の時間を長くした薬局が多いことから考えると、薬局に笑顔を定着させるためには、調剤報酬点数表に「笑顔指導加算」という項目を設けた方が効果的なのかもしれない。「患者1人につき概ね3回以上、優しくほほ笑んだ場合に限り算定する」といった“厳密な”ルールと一緒に……。
(猿)
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- 第07回 “七色の日本語”で薬局を患者のふるさとに
- 第06回 “七つ道具”を収納できる「オリジナル白衣」を
- 第05回 「0円」の温かいスマイル
- 第04回 患者の信頼感を左右する“背中の表情”
- 第03回 “町の化学者”を演出する眼鏡
- 第02回 ブラインドタッチで患者指導
- 第01回 ガラス越しのパフォーマンス