薬剤師道一直線

一、ラストサムライの心意気を見せよ

 4年制薬学部卒の最後の薬剤師が社会に出てから、早くも1カ月がたとうとしている。人手不足の薬局にしてみれば、来年、再来年と卒業する薬剤師がいなくなるのだから、彼ら彼女らは、まさに「金の卵」といえる。少なくとも3年間は辞めてもらっては困るわけで、周りも例年以上に気を使っているのではなかろうか。

 さて、4年制最後の薬剤師たちは、これから3年間、現場で経験を積み、2012年の春に6年制薬学部卒の第一期生と対峙(たいじ)することになる。3年後、6年制薬剤師と相まみえるとき、最後の4年制薬剤師は、金の卵からかえって「金の鳥」となっているのか。それは、これからの3年間にかかっている。

 中途半端な気持ちで3年間を過ごせば、「しょせん4年制卒だから……」と6年制卒の薬剤師からは見下されてしまうであろう。これに対し、薬剤師道を極めんと3年間みっちり修業に励んだならば、「やはり現場で鍛えられた先輩方は違う!」と一目置かれるのは火を見るより明らかである。

 このことは、最後の4年制薬剤師と最初の6年制薬剤師だけの問題ではない。日本の薬剤師全体の問題でもある。これからの3年間は薬剤師にとって、幕末から明治維新への移行に匹敵する、まさに激動の時代となるであろう。

 そして3年後、幕末の「侍」薬剤師と明治維新の「志士」薬剤師が一堂に会することになる。そのとき、玉石混交となってしまうのか、それともまばゆいばかりの金の山々になるのか。それは、すべての薬剤師の意識にかかっているのである。

 4年制薬学部卒のラストサムライたる新卒薬剤師たちよ。6年制薬学部を卒業してくる維新の志士たる薬剤師たちとともに夢を見ようではないか。3年後に「薬剤師新時代の夜明け」が来ることを願って。

(結城 真吾)

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