Lancet誌から 抗血小板薬ticagrelorの効果に遺伝子型影響せず CYP2C19とABCB1遺伝子型の影響をクロピドグレルと比較 ticagrelorはP2Y12受容体に直接結合し可逆的に作用する新しい抗血小板薬で、作用発現に代謝活性化を受ける必要がない。チトクロームP450 2C19(CYP2C19)遺伝子とABCB1遺伝子の多型がticagrelorおよびクロピドグレルの有効性・安全性に及ぼす影響について解析したところ、ticagrelorはこれら遺伝… 2010/09/30 循環器
Circulation誌から 無症状ARVC/ARVDに対する予防的ICDの適応は 失神の既往があれば必要だが、家族歴だけでは否定的 不整脈原性右室心筋症/異形成(ARVC/D)患者の突然死予防には、植込み型除細動器(ICD)が標準的に用いられる。心室細動(VF)や持続性心室頻拍(VT)の既往がある場合、ICDの適応は論を待たない。しかし、無症状ARVC/D患者に対するICD植え込みの是非は不明だった。… 2010/09/27 循環器
Lancet誌から 高齢者ではステント留置術より内膜摘除術が優位 症候性の頸動脈狭窄を対象とした3つのRCTのメタ解析 症候性頸動脈狭窄に対するステント留置術(CAS)と内膜摘除術(CEA)を比較したランダム化試験(RCT)の患者データを用いてメタ解析を行ったところ、70歳未満の患者における脳卒中または死亡のリスクはCAS群とCEA群で同等だったが、70歳以上ではCASのリスクはCEAの約2倍だった。この結果は9月10日… 2010/09/24 循環器
Circulation誌から ホモアルギニンは心血管死亡の強力な予測因子 心血管リスクが中等度・重度の2コホートの追跡で判明 心血管リスクが中等度および重度の患者を対象とした2つのコホートにおいて、血清ホモアルギニン濃度によって層別化したところ、ホモアルギニン濃度の低い群では高い群より心血管死亡と総死亡が有意に増加していた。この結果はCirculation誌9月7日号で発表された。… 2010/09/22 循環器
Lancet誌から INR管理が悪いほどdabigatranの優越性際立つ 管理良好の場合でもワルファリンに非劣性、RE-LY試験のサブ解析 INR(プロトロンビン時間国際標準比)のコントロール状況別に新規経口抗凝固薬dabigatranの有効性と安全性を比較したところ、INRのコントロールが悪いほど、dabigatran投与群で心血管イベントの発生率が低く、大出血の副作用も少ないことが分かった。… 2010/09/21 循環器
JAMA誌から 1年以内の虚血イベントの既往が最も高リスク アテローム血栓症リスク者3万例超を追跡したREACHレジストリーから アテローム血栓症の危険因子を有する外来患者を対象に、世界29カ国で心血管イベントの発生を追跡した長期前向き観察研究の結果、最も強力なリスク予測因子は「1年以内の虚血イベントの既往」だったことが明らかになった。8月30日、JAMA誌オンライン版に掲載された。… 2010/09/16 循環器
N Engl J Med誌から CKD合併高血圧、厳格血圧管理の効果は限定的 ベースライン時蛋白尿を認めた患者では有効、RCT後の長期観察の結果 高血圧のある慢性腎臓病(CKD)患者に対して、血圧の厳格管理群と通常管理群を比較するランダム化試験(RCT)を3年間実施し、その後5~8年間、一律の降圧目標下で治療を継続したところ、腎関連イベントの発生について両群間に有意差は見られなかった。ただし、ベースライン時に蛋白尿のある患者に… 2010/09/15 循環器
JAMA誌から IABP下のPCIで心血管イベント減少せず 高リスク冠動脈疾患患者を対象とした英国でのRCT 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)高リスクの患者に対し、あらかじめ大動脈バルーンパンピング(IABP)を装着してPCIを行っても、IABPを装着せず行った場合と比較して、主要有害心・心血管イベント(MACCE)は減少しなかった。この結果はJAMA誌8月25日号に掲載された。… 2010/09/10 循環器
J Am Coll Cardiol誌から P2Y12阻害薬vsクロピドグレル、死亡率では前者優位 STEMIへのPCI施行例などに対する8つの臨床試験のメタ解析 プラスグレルをはじめとするP2Y12阻害薬とクロピドグレルの有効性・安全性を比較した臨床試験のメタ解析から、P2Y12阻害薬はクロピドグレルに比べて、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の総死亡や主要有害心イベント(MACE)を有意に減少させることが分かった。そのリスク・ベネフィットは… 2010/09/08 循環器
Int Heart J誌から 国循での心臓移植は海外と比較して予後良好 過去10年の移植症例を検討、術後合併症少なく生存率も高い 1997年に臓器移植法が施行されたが、臓器提供者の年齢制限やドナーカードへの本人自著の問題のため小児は国内での心臓移植が不可能であり、成人の移植待機時間も非常に長かった。10年7月の改正臓器移植法の施行により、今後は国内での心臓移植手術数が大幅に増加すると予想される。… 2010/09/07 循環器
Circulation誌から 出生体重は初発心房細動の有意なリスク因子 Women's Health Study、生後早期の因子が成人期の発症に影響か 45歳以上の米国女性約3万人を15年近く追跡した大規模プロスペクティブ研究から、出生体重が女性の初発心房細動(AF)と有意に関連しているとの結果が得られた。米国の研究者らがCirculation誌8月24日号で報告した。… 2010/09/03 循環器
Circulation誌から 心筋梗塞後、経過とともに増える不整脈死 3カ月以降の突然死の75%は致死性不整脈が原因、VALIANTサブスタディ 心筋梗塞(MI)後で左室駆出率が低下している症例を対象として、その後の突然死の原因を剖検によって調査したところ、早期はMI再発や心破裂が80%と高率だったが、次第に不整脈死が増加し3カ月以降では75%を占めた。米国、ロシア、カナダ、イタリアなど各国の施設が共同して実施した大規模臨床試… 2010/09/02 循環器