J Am Coll Cardiol誌から ACS後1週間の虚血再発はその後のイベント予測因子に ホルター心電図検査の有用性は多様なサブグループに一貫して認められた 入院後1週間までのホルター心電図に表れた虚血は、非ST上昇型急性冠症候群(ACS)患者のその後の心血管イベントリスクの上昇と強く関連していることが分かった。狭心症治療薬についての大規模臨床試験、MERLIN-TIMI 36試験の後付け解析の結果で、J Am Coll Cardiol誌4月21日号に掲載された。… 2009/06/26 循環器
Circulation誌から 副甲状腺ホルモン高値は心血管死亡と関連 スウェーデンでのコホート研究で明らかに 血漿中のPTH(副甲状腺ホルモン)値の上昇は、心血管疾患による死亡リスクと関連することが、スウェーデンの一般住民を対象にした前向きコホート研究でわかった。PTH値が正常範囲にある場合でも、心血管死亡と正の相関が見られた。この結果はCirculation誌7月2日号に掲載された。… 2009/06/24 循環器
Circulation誌から プラスグレルはCYP遺伝子多型の影響を受けず 複数の薬物動態試験とACS患者のアウトカム研究の解析で明らかに 薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)の遺伝子多型は、プラスグレルの抗血小板作用や臨床上の効果に影響を及ぼさないことがわかった。この結果は、Circulation誌5月19日号に掲載された。 2009/06/18 循環器
Lancet誌から ロシグリタゾンを併用しても心血管リスクは増加せず ただし心不全や骨折のリスクは有意に上昇、RECORD試験 チアゾリジン系薬のロシグリタゾンにメトホルミンまたはスルホニル尿素薬(SU薬)を併用する治療は、メトホルミンとSU薬を併用する標準治療に比べて、2型糖尿病患者の長期の心血管アウトカムを悪化させなかった。ただし、ロシグリタゾンの併用で心不全や骨折のリスクが有意に増加した。この結果は… 2009/06/17 循環器
Lancet誌から 心血管疾患の1次予防にアスピリンは本当に有用か? 性やベースラインのリスクにかかわらず、危険性を明らかに上回る利益見られず アスピリンは心血管疾患(CVD)1次予防において、危険性を十分に上回る利益を示さないことが、個々の被験者のデータを用いたメタ解析の結果から示唆された。この結果はLancet誌5月30日号に掲載された。 2009/06/12 循環器
Lancet誌から 弾性ストッキングは脳卒中後の深部静脈血栓症を予防せず 皮膚損傷リスクが逆に増加、多施設ランダム化比較試験の結果 脳卒中後の長期臥床に伴い深部静脈血栓症(DVT)を発症しやすいことが知られているが、弾性ストッキング(GCS)の着用はその予防に効果がないことが、多施設ランダム化比較試験で明らかになった。この結果は、Lancet誌6月6日号に発表された。… 2009/06/11 循環器
Circulation誌から 周術期、抗凝固薬から低分子ヘパリンへ安全に変更する方法 血栓塞栓症リスクによって層別化したプロトコールを提案 抗凝固薬の長期投与を受けている患者が、手術や侵襲のある処置を受ける場合、抗凝固薬の休薬による血栓塞栓症のリスクや、投与継続による出血リスクが懸念される。このため周術期に低分子ヘパリン(LMWH)に変更することが推奨されているが、患者個々のリスクにあわせた標準的なレジメンは存在し… 2009/06/10 循環器
BMJ誌から STEMIに対するprimary PCIは早ければ早いほど良い ガイドライン推奨の90分以内でも、処置を早めれば死亡率はさらに低下 ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者に対する直接的経皮的冠動脈インターベンション(primary PCI)の成績(死亡率)は、door-to-balloon時間に比例して悪くなること、この時間経過に伴う死亡リスクの上昇は、primary PCI実施時間として推奨されている90分以内であっても認められることが分かった。こ… 2009/06/09 循環器
J Am Coll Cardiol誌から 心房細動に対するアブレーションの合併症死亡率は0.1% 最終的な評価には長期予後に関する比較試験が必要と論評者 心房細動(AF)の治療として行われる肺静脈領域へのカテーテルアブレーション(CA)は、一般的に有効で安全な手技とされているが、リアルワールドにおける死亡率は明らかでなかった。日本も参加して行われた大規模な国際共同研究から、合併症死亡率は1000分の1であり、死亡原因は心タンポナーデ、… 2009/06/08 循環器
Lancet誌から フェノフィブラートで糖尿病による下肢切断リスクが減少 脂質低下による抗動脈硬化作用ではなく、創傷治癒に対する作用が関与か 糖尿病による下肢切断は、患者のQOLの低下を招き、医療コストに深刻な影響を及ぼす。2型糖尿病患者に高脂血症治療薬フェノフィブラートを5年間投与し、投与中の下肢切断イベントを調査した結果、既知の大血管疾患がない患者における小切断の減少など、同薬投与により下肢切断のリスクが低下するこ… 2009/06/04 循環器
N Engl J Med誌から 米国でも包括的電子情報システムの導入病院は1.5% 普及拡大の障害は導入・維持コスト、悩みは各国共通の様子 米国でも病院のIT(情報技術)化は遅れているようだ。全米の病院を対象とした調査から、すべての部署で包括的な電子情報システムが導入されている施設は全体の1.5%しかなく、一部の部署に基本的な電子情報システムが存在する施設が7.6%、処方オーダーが電子化されている施設も17%にとどまることが… 2009/06/03 医療情報