<質問>
私は24歳で、ステージ3のホジキンリンパ腫の治療がもうすぐ終わるところです。医師からはCT撮影で経過観察しましょうと言われていますが、私が話したことがあるほかの患者さんはPET撮影などもっといろいろな検査を受けています。どのような経過観察がベストでしょうか。また、主治医にどういう質問をすればよいでしょうか。
<回答者>Sandra Horning氏、医師
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Stanford大学医療センター、腫瘍内科学・血液骨髄移植教授、ASCO 2005〜2006年度会長 |
PET撮影は過渡期にあり、まだ日常的な検査には用いられていません。PETは感度が高い(がんをよく発見できる)一方で、偽陽性(実際には陽性でないのに陽性の結果になってしまうこと)が出やすいという欠点もあります。今のところ、ホジキンリンパ腫の一般的な経過観察にはCTが推奨されています。また、CT/PET融合画像もCTと同程度以上に有用な検査で、普及しつつあります。どちらの方法でも、再発の発見に必要な撮影範囲をカバーできます。
(監修:岩手医科大学 柏葉 匡寛)
※監修者注釈 現在、PET検査は経過観察や治療の効果鑑定における有用性が認められています。日本では腫瘍に高い親和性を持つFDGという試薬を利用したFDG-PET検査として、悪性ホジキンリンパ腫など十数種類のがんで保険適用となっています。また、CT/PETによる検査も2006年4月から保険適用となり普及してきています。CT/PETでは、CTとPETを同時に行え、画像の有用性が向上しています。
This discussion was originally presented on August 21, 2006 on www.plwc.org この内容は、2006年8月21日に、米臨床腫瘍学会の患者向けサイト People Living With Cancer に掲載されたものです。
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