【Vol.9】冬の食中毒 嘔吐・下痢がそろわなければノロの診断は注意 サルモネラ属菌やブドウ球菌、腸炎ビブリオ、腸管出血性大腸菌(O157)など、細菌感染による食中毒は夏季に増える。一方、冬季の食中毒の代表はノロウイルス感染によるものだ。東京ベイ・浦安市川医療センター(千葉県浦安市)の舩越拓氏も、「冬に経験する食中毒のほとんどがノロウイルスによる… 2018/01/26 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
【Vol.8】小児の誤飲 咽頭が短い小児なら「直視下で除去」も 正月のお楽しみといえば、お年玉。しかし、お年玉袋をコタツに置いて目を離した隙に、乳児が硬貨を飲み込んでしまったようだ─。小児の誤飲を救急外来で訴えられたら、まずは飲み込んだものが何か、どこにあるかをX線画像で確認する。 飲み込んだものが硬貨ならば、食道に引っ掛かっていたとして… 2018/01/25 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
【Vol.7】一酸化炭素中毒 安易に帰せばCOに再び曝露させる恐れ 雪がほとんど降らない地方から雪国に出掛け、大雪の中、車中で待機。車のマフラー周辺が雪で埋まると一酸化炭素(CO)を含む排気ガスが車内に充満することを知らず、CO中毒に─―。 ここまで典型的な例に遭遇することは少ないかもしれないが、この時期、意識障害や頭痛、嘔吐の症状を来す患者の… 2018/01/24 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
【Vol.6】原因不明の低体温 復温と並行して血液培養を 寒い時期は自宅から救急搬送される患者でも低体温を来していることが多くなる。湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)の関根一朗氏は、「独り暮らしに限らず、何かの原因で具合が悪くなって動けなくなり、低体温症を来す高齢者が多い」と言う。 低体温自体への対応としては、輸液製剤を温蔵庫や輸… 2018/01/19 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
【Vol.5】冬の泥酔者 「アルコールのせい」だけじゃないかも 忘年会に新年会、飲酒の機会が増える年末年始は、救急外来にも泥酔者が増える。 まず注意を要するのが急性アルコール中毒だが、確立した治療法はない。嘔吐を繰り返して電解質異常や脱水を来し、末梢循環不全が起きているような場合は輸液による蘇生を行うこともあるが、原則としてアルコールが… 2018/01/18 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
【Vol.4】冬の心筋梗塞 「雪かきして、だるい」も危険なサイン 寒さによって血管が収縮する冬は、心筋梗塞や狭心症が増える。京都府立医科大学附属病院の宮本雄気氏は、「胸痛や冷汗などの典型的な症状があれば、医学生でも心筋梗塞を疑える。心電図検査でST上昇などの分かりやすい所見があれば診断も容易だ。心筋梗塞を見逃さないための本当のポイントは、非… 2018/01/16 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
【Vol.3】転倒による外傷 見逃しやすい「スノーボーダー骨折」 スノーボード中の転倒は、両足が固定されているため受け身を思うように取れず、強い衝撃を受けている可能性があるので注意が必要だ。「スノーボードでの脊髄損傷の頻度はスキーの4倍にも上る」と福井県済生会病院(福井市)の森祐樹氏は言う。… 2018/01/12 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
【Vol.2】冬の発熱 インフル検査「陰性」こそ要注意 寒い時期に急増するのは、インフルエンザや肺炎などの呼吸器感染症だ。混雑する冬の救急外来では、知らず知らずのうちに問診や身体診察を簡略化し、早い段階でインフルエンザ迅速検査を行うなどインフルエンザ中心の診療になってはいないだろうか。京都府立医科大学附属病院の武部弘太郎氏は、「… 2018/01/10 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ
【Vol.1】餅の詰まり 餅は直視下に摘出が一番確実 餅による腸閉塞にも注意 高齢者が餅を喉に詰まらせて……。年が明けると必ずニュースになるこのケース。国立病院機構名古屋医療センターの近藤貴士郎氏も、年に数件は診るという。喉詰めで窒息となれば、1~2分で意識消失、5分程度で心肺停止に至るため、救急搬送されてきたタイミングでは全例が心肺停止の状態で、救命は… 2018/01/09 救急医療・集中治療 医師・医学生限定コンテンツ