円熟期の黒澤明の集大成か 理想の医師像『赤ひげ』は傑作か? 時代とともに変わる評価の面白さ 『赤ひげ』は常識的には連載の第1回に取り上げるべき映画であるが、少々へそ曲がりの私はそれをせず、最終回に私なりのうんちくを述べて連載を終わる。黒澤明が山本周五郎の原作を基に、本作を撮ったのは昭和40(1965)年で、日本映画の衰退が年々叫ばれ5年あまりが経過していた。この作品で黒澤… 2015/12/02 プライマリケア