呼吸器外しの「不起訴」と「殺人罪」を分けるもの 富山県の射水市民病院の医師が末期の患者7人の人工呼吸器を外し患者が死亡した問題について、12月21日、富山地検は殺人容疑で起訴された2人の医師を不起訴処分としました。地検は不起訴の理由を、医師らの人工呼吸器を外した行為と死亡の因果関係について疑問が残り、殺意を認められないためとし… 2009/12/25 医の倫理
中医協ネット中継頓挫の背景 12月17日付の日本経済新聞の小さな記事に目を引かれました。厚生労働省が16日から予定していた中央社会保険医療協議会(中医協)のインターネット中継が、見送りになったという内容です。厚労省は、今秋以降、傍聴者が増えているのを受け、混雑解消と議論の透明化の確保を目的に、16日からインタ… 2009/12/22 行政・制度
最高裁判決に見る安楽死・尊厳死の難しさ 1998年11月16日、川崎市のK病院で医師が、意識不明の患者の気管チューブを抜去し、筋弛緩剤を投与して死に至らしめたという事件で12月7日に最高裁で上告棄却の判決が下され、殺人罪による有罪判決が確定しました。結局量刑は、高裁の下した懲役1年6月、執行猶予3年となりました。… 2009/12/18 ターミナルケア
動物病院でも未収金や医療過誤訴訟が問題に 12月4日付朝日新聞夕刊は、このところペットの治療費を払わない飼い主が増え、動物病院の獣医師らが頭を痛めていると報じています。ある飼い主は、1週間の入院治療を済ませた愛犬を引き取った後、約10万円の治療費を支払わずに雲隠れしてしまいました。飼い主に電話してもつながらず、請求書を送… 2009/12/15 事件・話題
医師のキャリアパスはどこに向かう? 「医師のキャリアパスを考える医学生の会」で活動している医学生のMさんから、近ごろの活動状況についてメールをいただきました。Mさんと知り合いになったのは、しばらく前に、新臨床研修制度の地域定員数を調整して地域格差を何とかしようという議論が強くなったころです。… 2009/12/11 医師のキャリア
不審死続発時代における検視と司法解剖 埼玉、鳥取と不審死が相次いだこともあってか、最近の報道では、わが国の検視体制に言及されることが多くなっています。12月3日付北海道新聞に、当地における検視体制の変化についての記事が掲載されていますので、その内容を基に、この制度のこれまでと今後についてお話ししてみたいと思います。… 2009/12/08 事件・話題
冷静さを欠く混合診療論議に一言 今回は、混合診療と新薬承認、適応外使用の3つに通底する問題点について、お話したいと思います。まずは、混合診療です。漢方薬に関する事業仕分け騒動は、長妻厚労相の「漢方薬はそう簡単には保険から外せないだろう」というコメントで小康を得たようですが、予算の最終的なとりまとめは財務省の… 2009/12/04 行政・制度
漢方薬・ビタミン剤が保険医療から消える?―あまりにも無知な事業仕分け 数日前、インターネットで文献検索していたら、漢方専門医の先生たちからの緊迫した文面のメールが何通も飛び込んで来ました。それらの内容は次のようなものです。 2009/12/01 行政・制度