日経メディカルのロゴ画像

Nikkei Medical ONLINE日経メディカル オンライン https://medical.nikkeibp.co.jp/

【Photo Gallery】 2008.3〜

美容外科 ヴェリテクリニック銀座院 福田慶三先生

 「手術が好きな外科医にとって美容外科は、甘く芳しくもかすかに毒のあるとても魅力的な分野ではないでしょうか。」福田先生たちが著した美容外科教科書の序文に書かれた一文である。美容外科の印象を分りやすく示してはいないだろうか。

 今回、ヴェリテクリニックを取材して感じたことは、その毒をどのように扱うかが美容外科医の腕の見せ所なのだろうということだ。福田先生は美容外科医に必要な資質として、手先の器用さ、話術、人の心を読むことを挙げておられた。当然、そこに美容外科医の個性が反映される。

 忙しい日々の診療を、福田先生は軽やかに進めていく。カウンセリングに訪れる患者さんの希望をじっくりと聴き、話し終えると見るや、鏡を見せながら、いかにフェイスリフトを仕上げるか、二重瞼のラインを作り上げるか、といった提案をする。希望を充分に酌みつつもその患者さんにフィットすると思われる提案を行う。その言葉は軽快にそして明快に患者さんの心に響いているのだろうと感じた。そして患者さんがその提案を自分の理想として思い描いた瞬間にこの契約は成立する。ヒアルロン酸注入などの軽微な施術であれば、その場で気軽に受けてから帰宅となる。

 美容外科に対しては様々な意見があるだろうが、患者さんの希望があり、それを叶える技術があるということなのだと思う。技術の進歩も、日々めざましい。手術は患者さんの満足をもって成功となるのだが、それは他の外科手術でも、ある意味同じであろう。もちろん多くの場合が病的なものではないため健康保険は利かない。高額な施術費用を負担するのは、患者さん本人である。そうであってもそれを求める人が多く存在するということである。

 美容外科医はカウンセリングと手術の二つの能力を兼ね備えなければ、患者さんの満足を得ることは不可能である。それは非常に難しいことだと私は思う。美容外科過当競争の時代、生き残るのは容易なことではない。

 この毒を自家薬籠のものとし、人を美へと導くことに魅力を感じませんか?この取材を通して、私は魅力を感じた。しかしその毒を扱う自信は持てそうにない。

■美容外科医 福田慶三先生

 福田先生は形成外科医として研鑽を積むために卒後3年目にはメイヨークリニックのDr. Ian T. Jacksonに手紙を書き、オブザーバーから留学生活を始め、3D-CTを用いた手術シュミレーションの研究を行った。2年間ハードな外科レジデント生活も経験している。帰国後は形成外科の経験を積みつつ美容外科医としても経験を重ね、美容外科クリニックでの勤務をへてヴェリテクリニックを共同で経営することとなった。
 患者さんはカウンセリングでさまざまな思いを伝えてくる。それに応えることは難しく、経験を要することだ。患者さんは手術を受けることで自己の理想を手に入れることを求めている。そしてそれは繰り返され、時にはエスカレートしていくこともある。そこをコントロールしその人にふさわしい形を見出し提案していく。そこに人の心を読む技術を感じた。術後の診察で、患者さんが、手術を受けて本当によかった、と笑顔で話されるのを聞き、医者として充実感を感じるのは同じことなのだろうと思った。
 施術に入ると、福田先生の雰囲気は一変し外科医の顔が現れる。その変化の早さに驚いた。施術はよどみなく確かな技術で進行する。そして終了した瞬間から普段の顔へと戻る。そのメリハリの付いたオン、オフの変化が1日中繰り返される。