血液サラサラ・ドロドロに疑問! 昨日(8月30日午後8時放送)のNHKの「ためしてガッテン」で、“血液サラサラ・ドロドロ”はNHKの同番組が発端と自認していた。この“血液サラサラ・ドロドロ”に関しては、懐疑的に私のBlogでも取り上げてきたのだが、その起源は、「あるある大事典」辺りだろうと思っていた。NHKだったとは…。… 2006/08/31 循環器
BMIというリスクをどう解釈すべきか 私は以下の2つの論文をどう解釈すべきか、自分なりに迷ってる。LancetとNEJMで、以下の通り、BMIと死亡率との関連に関する論文が相次いで報告されている。Lancetは2次予防的な論文で、NEJMは住民ベースで調査した報告である。… 2006/08/30 代謝・内分泌
日本人はメトホルミン恐怖症? 日本においては、一般医家に「メトホルミン恐怖症」というのが染みついているようである。だが、米国糖尿病協会などの最近の動きを見ると、糖尿病患者には初期からのメトホルミン投与がスタンダードになりつつあり、単に忌避するだけでどうなのかな、という気がしてくる。… 2006/08/29 代謝・内分泌
検査に関するシステマティックレビューは貧弱? 開業医レベルにも、POCT(Point of Care Testing)が次第に普及している。インフルエンザウィルス迅速キット以降、日常臨床の定番になった気もする。しかし、ときに、検査の意義に関して疑問を感じることがある。 2006/08/25 医療機器
ウエスト径増加は運動不足や過食が原因? メタボリックシンドロームの概念が検診に組み込まれつつある。検診に組み込まれるということは、生活習慣などの後天的な是正が可能であるという判断があるからであろう。 2006/08/23 代謝・内分泌
中年でも起立性低血圧が死亡率増加に寄与 OH(起立性低血圧)が中年成人でも死亡率の予後因子となるとのこと。Atherosclerosis Risk in Communities (ARIC) Studyからの解析で、起立性低血圧を、「起立時、収縮期20mmHg減少もしくは拡張期10mmHg減少」と定義すると、一般人の5%という比率で存在する。今までは、高齢者や虚弱な一部の人に… 2006/08/17 循環器
低テストステロン状態は死亡リスクを増加 これまでも、低テストステロン値の機能低下を生じ、死亡リスクを増加させる(J Am Geriatr Soc.2004;52(12):2077-81)という報告はあった。 2006/08/16 代謝・内分泌
スピロノラクトンに上部消化管出血の副作用 消化性潰瘍、上部消化管出血の一般的なリスク要因は、年齢、既往、喫煙、アルコール誤用、ヘリコバクター・ピロリ感染、NSAIDs、コルチコステロイド、抗凝固剤、SSRIなどである。 2006/08/12 精神・神経
ACE阻害薬の咳嗽をどう評価する? 米国胸部専門医学会咳嗽ガイドラインが発表されたとき、ブログで少々コメントを書いたので、よろしければ参考にしていただきたい。今回、そのCHEST誌に、咳嗽に関する興味ある文献が2つ掲載されていた。… 2006/08/10 循環器
ボクシングは頭に良くない? 「今話題の話が良い」と編集の方に言われたので、調子に乗って…。今回はボクシングの話。ボクシングがちまたの話題だが、私は失礼にも、「頭をつかうスポーツは頭が悪くなる?」という表題のブログを書いたことがある。… 2006/08/07 精神・神経
乳癌リスクは胸部X線で増大 2004年のLancetの論文(Lancet.2004;363:345-351)で、「日本の年間被爆頻度最も多く、75歳での癌の累積リスクが3%超と推定(イギリス 約0.6%、発展途上国0.6%-1.8%)」と発表された。当時は、多くの議論があったと思う。もう一度図1をみると、1年1回の検診がなければ、日本の診断用放射線被曝は… 2006/08/05 癌
夏バテ?熱中症?それとも… 「高温環境障害」、「暑熱障害」の項目は、「Wikipedia」では「hyperthermia」のところに記載されている。熱中症に関しては、重症度なのか、病型分類なのかが不明な記載や、「努力性熱射病」とするなど「運動性」 を「努力性」と明らかな誤訳をしている場合もあり、「おやっと」思うことの多い分… 2006/08/04 救急医療・集中治療
サプリメントは果たして有効? NIHコンセンサスステートメント:マルチビタミン・ミネラルサプリメント(MVM)が発表されている。慢性疾患予防に関するMVMの有効性・安全性の系統的評価において、明確な結論・推奨を下すほどの研究が少なく、有益性を強く推奨する研究は少なかった。… 2006/08/03 サプリ・食品
私が「お勉強」を始めたわけ 鹿児島空港から車で2時間近くもかかる、鹿児島県大崎町で開業したのは1995年のことだ。人口約1万6000人という田舎で開業していると、自らの思考が固定化するのではという恐怖がある。日常生活において、不確実さの存在を省略し、議論を省略化したレベルの低い情報があふれているため、思考停止が… 2006/08/01 医師のキャリア