連載・コラム
ブログ: 飛岡宏の「開業医身辺雑記」
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1年間のご愛読に感謝します
2007/ 3/29
このブログを書き始めて、早いもので、もう1年になる。日経メディカル オンラインの開設と同時に掲載が始まり、この4月の1周年の再編で、私のブログは休憩に入ることになっている。シモネタは遠慮して、なるべく雑多な意見を書いてきたつもりだ。…
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抗癌剤と免疫関連細胞と「母の強さ」
2007/ 3/23
勤務医時代、癌治療の専門医の指導の下、「抗癌剤治療」をしているころから、根本的に、抗癌剤治療は間違っているのではないか?と感じていた。そのころの癌治療の理念は「癌を完全に治す:除去する」というもので、抗癌剤「シスプラチン」などを大量に使っていた時代であった。最近は治療法が進…
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診療所での臨床研修が果たす役割とは
2007/ 3/16
先日、岡山大学医学部付属病院(岡山大学病院)の卒後臨床研修(初期研修)の、地域保健・医療研修のマッチングが行われた。13の診療所と、岡山市保健所、岡山県岡山保健所が研修に協力している。
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わきが、耳垢、耳掻き、膝枕……
2007/ 3/ 9
「わきが」は体臭の一つである。アポクリン腺から分泌される「汗」に含まれる脂質・タンパク質が、体表面の雑菌によって分解され、ニオイの原因になる。脂質・タンパク質の成分は個人差が大きいので、ニオイも個人差が大きい。…
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研修医に“手抜き”の極意を伝授する
2007/ 3/ 2
2月より2カ月間、個人的な関係で、診療所研修医を受け入れている。診療所という医療現場を体験するのが目的である。個人情報保護の意味もあり、研修医のプロフィールの詳細は語れないが……。
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EHRは医療外し? 国民の利益?
2007/ 2/23
2007年2月17~18日、東京の日本医師会館(東京)で日本医師会医療情報システム協議会(日医協)が開催された。この中で、先進諸国で話題になっている EHR(Electronic Health Recording)についての話があった。EHR の対象になる分野は、健康に関するすべてであり、日本では「保健・医療・福祉・…
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ゲテモノ食い自慢?
2007/ 2/20
前回、図らずも「ゲテモノ喰い」であることを告白してしまった。成り行きでゲテモノ喰いの話を続けよう。中国料理では、「中国料理は炎の料理」に書かれているように加熱料理を行っている。これに対し、日本料理の特徴は「生食」である。…
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医療もゲテモノ喰いも支える「薬の力」
2007/ 2/13
私の医師歴25年の中で、革命的であると感じた薬を2つ上げてみよう。もちろん、この2つだけではないが、製薬会社の新薬開発により、日本の医療が大きく変化したことが実感できる。
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巨大ナマコの姿と味に二度びっくり
2007/ 2/ 5
しばらく堅い話が続いたので、今回は微妙な固さのナマコの話である。ナマコは、日本語では「海鼠」、中国語では「海参」、英語では「Sea cucumber」(海胡瓜)と書く。棘皮動物門ナマコ網ナマコ目マナマコ科で500以上の種類があるという。…
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開業医の仕事を知れば、芝は青くない
2007/ 1/29
前回は「医療現場が煮詰まっているのではないか?」と言った。私は、開業医と勤務医は、補完関係にあり、それぞれが助け合いながら医療を実践していくものであると考える。しかし、今の勤務医に、開業医の仕事を理解・訓練するシステムがない。これが「隣の芝が青く見える」原因だと思う。…
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医療現場は“煮詰まって”いる
2007/ 1/24
今回から2回にわたり、「開業医の芝が青く見える」理由、背景についての私見を述べる。私は「今の医療現場は煮詰まっている」と感じている。煮詰まってしまって「開業医・勤務医・外来患者・入院患者の距離感」が狂ってしまい、ギクシャクしていると考える。これに、団塊世代の大好きな「病院(専…
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グアムの自然の中で考えた軍事…
2007/ 1/18
1月12日から3泊4日で、グアムへスキューバ・ダイビングに行ってきた。今回はダイビングの話ではなく、ちょっとひねって、グアムに由来する話、米軍に関する話をしてみよう。
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病気に休日なし、医者こそ「命の洗濯」を
2007/ 1/15
前回は、勤務医が激務に耐えかねて開業するということに対して、「隣の芝は青いだけ」とグチった。そこで、飛岡内科の現状をお話ししよう。この話、飛岡内科の話であり、他の開業医の一般的な話ではないとご理解願いたい。…
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勤務医様、開業医の芝は青いですか?
2007/ 1/ 9
「謹賀新年」「明けましておめでとうございます」。これらの言葉、継承開業医を始めたころには、新年を迎えた時候の挨拶として当たり前であった。しかし、最近は実感が湧かない言葉になってしまった。
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“日本仕様”で医療機器の値段が倍に
2006/12/27
前回の最後に、パソコンはいつ止まってもおかしくない道具なのに、そのことが理解されていないと述べた。パソコンは必ず壊れる。だからバックアップが重要なのである。バックアップは3セット作り、機器の横(直ぐに使える)、同一建物の中(機器の横のバックアップが壊れたときの予備)、別の場所…