ニュース追跡◎4月から「病院長不在」が続く大阪公立大学医学部附属病院 大阪公立大が規程を変更して附属病院長の再選考を開始 学長経験者・70歳以上の立候補は不可能に 2022年4月以降、「病院長不在」の異常事態が続いている大阪公立大学医学部附属病院で、8月から病院長の再選考が始まった。改訂された病院長選考規程に基づいて候補者の選考が開始され、早ければ10月にも病院長候補が選考される見通しとなった。新たな規程では学長経験者・70歳以上の人物の立候補… 2022/08/19 組織
NEWS◎多施設前向きコホート研究で内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)後5年間追跡 2cm以上の早期大腸癌へのESD、長期成績も良好 腫瘍径2cm以上の早期大腸癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)実施後の5年生存率・腸管温存率は良好で、ESDは治療の第一選択となり得る──。国立がん研究センター中央病院内視鏡科などの研究グループが2022年8月5日に開催した記者会見で、早期大腸癌へのESD実施例を5年間追跡した多施設前向… 2022/08/15 外科
NEWS◎CureApp HT 高血圧治療補助アプリの保険適用が中医協で了承 高血圧治療用アプリ、「初回140点+月830点」で保険適用へ 厚生労働省中央社会保険医療協議会(中医協)は2022年8月3日の総会で、CureApp(東京都中央区)が開発した高血圧治療用アプリ「CureApp HT 高血圧治療補助アプリ」の保険適用を了承した。アプリによる高血圧治療開始時に140点を算定するとともに、アプリを使用した高血圧に関する指導および治療管… 2022/08/05 医療機器
NEWS◎NCDデータで外科医の執刀手術症例数の男女差を検証 高難度の手術ほど執刀数の男女格差が拡大する 外科医1人が1年間に執刀する手術症例数は、難度が高い手術ほど男性医師よりも女性医師の方が少ない──。National Clinical Database(NCD)のデータを活用し、6術式における外科医1人当たりの執刀数を男女間で比較した研究から、外科医が執刀する手術症例数に男女格差があることを明らかにした。… 2022/07/29 外科
激変する片頭痛治療と2000年間変わらないもの のみならず僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?──と云ふのは絶えずまはつてゐる半透明の歯車だつた。僕はかう云ふ経験を前にも何度か持ち合せてゐた。歯車は次第に数を殖やし、半ば僕の視野を塞いでしまふ、が、それも長いことではない、暫らくの後には消え失せる代りに今度… 2022/07/21 精神・神経
ニュース追跡◎膠着状態が続く大阪公立大学医学部附属病院長選考 3カ月間「病院長不在」の大阪公立大で何が起きているのか 2022年4月、大阪市立大学と大阪府立大学が統合されて新設された大阪公立大学。その医学部附属病院で今、大きな波乱が起こっている。病院長選考会議で推薦された候補の任命を理事長が拒否したことで、大学新設から3カ月を経てもなお病院長不在の異常事態が続いているのだ。… 2022/07/19 組織
学会トピック◎第10回臨床高血圧フォーラム 高血圧ガイドライン次回改訂に向けた議論始まる 数年後に改訂される見通しの高血圧治療ガイドライン。第10回臨床高血圧フォーラム(2022年6月18~19日、開催地:札幌市)において、次回改訂に向けての議論が行われた。現行の「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」の高血圧基準値や降圧目標を基本的には維持しつつ、新たに登場した治療薬や… 2022/06/22 循環器
NEWS◎CureAppの高血圧治療用アプリが薬事承認取得 治療用アプリ、ソフトウエア単体として初承認 CureApp(東京都中央区)が開発した高血圧治療用アプリ「CureApp HT 高血圧治療補助アプリ」が、2022年4月26日に薬事承認を取得した。適応は「成人の本態性高血圧症の治療補助」、一般的名称は「高血圧症治療補助プログラム」で、治療用アプリとしてソフトウエア単体で薬事承認を取得した国内初の… 2022/04/28 医療機器
リポート◎新薬登場で激変する片頭痛治療 片頭痛に「とりあえずNSAIDs」はもう古い? 片頭痛の予防療法にパラダイムシフトを起こした抗体医薬の臨床使用が進み、急性期治療にも約20年ぶりの新薬が登場。片頭痛治療の両輪に新たな武器がそろったことで、実地医家で積極的に頭痛患者を拾い上げ、新薬も含めた適切な治療につなげる重要性が高まっている。片頭痛患者への安易な鎮痛薬の… 2022/04/28 精神・神経
トレンド◎片頭痛の新規急性期治療薬ラスミジタンが薬価収載 片頭痛急性期治療に約20年ぶりの新薬、実力は? 2022年4月20日、片頭痛急性期治療薬ラスミジタン(商品名レイボー)が薬価収載された。既存の急性期治療薬であるトリプタンとは異なる種類のセロトニン(5-HT)受容体に作用する、世界初の5-HT1F受容体作動薬(ditan系薬)。予防療法に用いる抗体医薬とは異なり、非専門医でも処方できるため、一… 2022/04/27 精神・神経
トレンド◎国内初、薬剤の使用過多による頭痛(MOH)の有病率を調査 15~64歳女性の26人に1人が薬物乱用頭痛!その患者像は? 一般人口における薬剤の使用過多による頭痛(MOH、薬物乱用頭痛とも)の有病率を国内で初めて調査した研究結果が発表された。その有病率は2.3%、女性に限ると3.8%だった。MOHが疑われる回答者の約7割が市販の複合鎮痛薬、約4割が非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)を服用していることも明らかにな… 2022/04/26 精神・神経
インタビュー◎2022年度診療報酬改定でさらに適応広がるロボット支援手術 ロボット手術は「優越性」が認められる時代に 藤田医科大学医学部先端ロボット・内視鏡手術学講座主任教授の宇山一朗氏に聞く 2022年度診療報酬改定では、ロボット支援手術の保険適用術式が拡大されるとともに、胃癌手術において手術支援ロボットを使用した場合の診療報酬点数が、ロボットを用いない腹腔鏡下手術の場合よりも上乗せされた(関連記事:胃癌手術でのロボット使用で初の点数上乗せ)。消化器外科領域における… 2022/04/20 外科
NEWS◎抗CGRP抗体ガルカネズマブを在宅自己注射の対象薬剤に追加へ 片頭痛予防の抗体医薬、在宅自己注射が可能に 新規急性期治療薬ラスミジタンは4月20日の薬価収載が決定 2022年4月13日、厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)総会がオンラインで開催され、片頭痛予防療法に使用する抗体医薬のガルカネズマブ(商品名エムガルティ)について、在宅自己注射が可能な薬剤に追加する方針が了承された。また、片頭痛の新規急性期治療薬ラスミジタン(レイボー)に… 2022/04/14 精神・神経
トレンド◎静岡で始まった次世代型心房細動診療 地域の「隠れ心房細動」を見逃さない 健診会場で活躍するAI 健康診断で人工知能(AI)とウエアラブルデバイスを駆使し、地域の「隠れ心房細動」患者を見つけ出す──。少し前ならば未来予想図に書かれていたような取り組みが、静岡市清水区で始まった。地域の健康診断で測定する心電図をAIで解析して高リスク者を拾い上げ、ウエアラブルデバイスを用いた心… 2022/03/17 循環器
インタビュー◎歴史からひもとく心房細動診療の今 脈の乱れの検出が容易になった今こそ慎重な治療選択を 慶應義塾大学名誉教授・国際医療福祉大学三田病院名誉院長の小川聡氏に聞く 半世紀にわたって心房細動診療に携わってきた第一人者は、ウエアラブルデバイスや人工知能(AI)といった最新のテクノロジーが導入され、大きく変わろうとしている心房細動診療をどう見ているのか──。長らく慶應義塾大学医学部呼吸循環器内科教授を務め、日本心電学会(現・日本不整脈心電学会… 2022/03/16 循環器
リポート◎テクノロジーが変える心房細動診療 次々「見つかる」心房細動、本当に治療すべき? ウエアラブルデバイスや人工知能(AI)の進歩により、心房細動診療が大きく変わりつつある。従来は「見つける」ことそのものが難しかった発作性心房細動は、患者が常に身に着けるスマートウオッチによって検出が容易となり、さらには心電図波形から将来の心房細動発症を予測するAIの実現へと到達… 2022/03/15 循環器
NEWS◎CureAppの治療用アプリ、2例目の薬事承認が了承 世界初の高血圧治療用アプリが承認へ 2022年3月9日に開催された厚生労働省薬事・食品衛生審議会プログラム医療機器調査会において、CureApp(東京都中央区)が開発した高血圧治療用アプリ「CureApp HT高血圧治療アプリ」の薬事承認が了承された。今後、「成人の本態性高血圧症の治療補助」を適応として、正式に薬事承認される見通し。… 2022/03/14 医療機器
記者が体験!ダビンチはどう「直感的」なのか 2022年度診療報酬改定では、新たに8術式のロボット支援手術が保険適用される。ロボット支援手術は2012年に泌尿器科の前立腺癌手術が保険適用されて以降、2018年には消化器外科や婦人科などの計12術式が一気に保険適用され、2020年にも7術式が追加。今改定では新たに耳鼻咽喉科の術式も保険適用さ… 2022/03/02 外科
NEWS◎2022年度診療報酬改定 胃癌手術でのロボット使用で初の点数上乗せ ロボット支援手術の保険適用術式も拡大 2022年2月9日に答申された2022年度診療報酬改定では、胃癌手術において手術支援ロボットを使用した場合の診療報酬点数が、ロボットを用いない腹腔鏡下手術の場合よりも上乗せされる。泌尿器科領域以外の手術について、手術支援ロボットの使用による点数の上乗せが定められるのは初となる。また、… 2022/02/17 外科
NEWS◎2022年度診療報酬改定 プログラム医療機器を評価する診療報酬項目新設 既承認の禁煙治療用アプリは2540点の加算 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は2022年2月9日、2022年度診療報酬改定案を了承し、後藤茂之厚生労働相に答申した。この中で、治療用アプリなどのプログラム医療機器を使用した診療を評価する項目が新設される。現在、国内で承認されている唯一の治療用アプリである禁煙治療用アプ… 2022/02/10 医療機器
インタビュー◎受診控え時期の検査結果見逃しが判明したら 検査結果の確認遅れを訴訟に発展させないために 仁邦法律事務所所長の桑原博道氏に聞く 新型コロナウイルス感染拡大期の受診控えの影響で検査結果の確認が遅れ、疾患を見落としていたことが判明したら──。そうした事態をこじらせ、訴訟などに発展させないために、患者や家族に対してどのような対応を取るべきなのだろうか。また、日ごろの診療でどのような点に気を付ければ、検査結… 2022/01/13 医療安全
インタビュー◎コロナ禍でリスク高まる検査結果見逃し問題 受診控えでも検査結果を見逃さない4つの対策 九州大学病院医療安全管理部教授の後信氏に聞く 新型コロナウイルスの感染拡大期に、受診控えの影響で患者の検査結果を見る機会を逸してしまい、疾患の進行を長期間見逃してしまう事例が発生している(関連記事:受診控えで検査結果見逃し、トラブルを防ぐには)。九州大学病院医療安全管理部教授で日本医療機能評価機構の理事を務める後信氏に… 2022/01/12 医療安全
リポート◎コロナ禍で顕在化、古くて新しい患者トラブル 受診控えで検査結果見逃し、トラブルを防ぐには 長引くコロナ禍の中、受診控えの影響で患者の検査結果を見る機会を逸してしまい、結果的に疾患の進行を招いてしまったことによるトラブルが発生している。こうした事態を防ぐためにはどのような対策が必要なのか。トラブルをこじらせないため、患者・家族に対して取るべき対応とは──。… 2022/01/11 医師・患者関係
NEWS◎厚労省部会、新規アルツハイマー病治療薬の承認見送り アデュカヌマブ承認されず、追加試験後に再審議 2021年12月22日、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、新規アルツハイマー病治療薬アデュカヌマブ(商品名アデュヘルム点滴静注170mg、同300mg)の承認可否について審議された結果、現時点での承認は見送られ継続審議となった。現時点で得られたデータからは有効性を明確に… 2021/12/23 精神・神経
トレンド◎熟練医の「ダビンチさばき」を遠隔地からリアルタイムで見学 リモート症例見学でロボット手術の術者を育成 ロボット支援手術の症例をリモートで見学してもらい、術者のスキル向上に役立てる取り組みが始まっている。執刀医が見る術野の映像をリアルタイムで見学できることで、数が限られる熟練医の施設を訪問する時間的負担を軽減しながら、現地での症例見学と遜色ない手術手技の習得に役立てられると期… 2021/12/09 外科
動画解説◎整形外科用手術支援ロボットが可能にする高難度な人工膝関節置換術 【手術動画】両十字靱帯を温存し周囲の骨を削るロボット手術 変形性膝関節症に対する人工膝関節置換術では現在、3社の手術支援ロボットが上市されている。このうち、英国スミス・アンド・ネフューが開発した「NAVIO」およびその後継機種「CORI」を用いると、従来の手術では難度が高くほとんど行われてこなかった、前十字靭帯および後十字靭帯の両方(両十字… 2021/12/03 骨・関節・筋 医師限定コンテンツ
NEWS◎「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の改訂が大詰めに オンライン初診を解禁する指針改訂方針を了承 かかりつけの医師以外のオンライン初診は、「診療前相談」の実施が条件に 厚生労働省は2021年11月29日、第19回「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」を開催。「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(以下、指針)の見直し点として、初診からのオンライン診療(以下、オンライン初診)はかかりつけの医師による実施を原則としつつ、そ… 2021/12/02 医療情報
トレンド◎人工膝関節置換術でロボット支援手術が普及期に【後編】 3社それぞれの膝関節手術ロボット、特徴は? 人工膝関節置換術をサポートする手術支援ロボットは、2019年以降3社の製品が立て続けに上市された。精緻な骨削りとインプラント設置をサポートするという点は共通しているが、各製品が独自色を打ち出している部分も多く、術者や医療機関のニーズに応じて選択されているようだ。3社の製品の特徴を… 2021/12/02 骨・関節・筋
トレンド◎人工膝関節置換術でロボット支援手術が普及期に【前編】 わずか2年で普及した膝関節ロボット手術の実力 変形性膝関節症に対する人工膝関節置換術では、3社の手術支援ロボットが上市され、普及が進んでいる。ロボット支援手術が特別な治療選択肢ではなくなりつつある中で、膝関節治療における人工関節置換術の位置付けはどのように変わるのだろうか。… 2021/12/01 外科
学会トピック◎第49回日本頭痛学会総会 新・頭痛診療GL、片頭痛予防にCGRP関連薬を強く推奨 8年ぶりに改訂された「頭痛の診療ガイドライン2021」 第49回日本頭痛学会総会(2021年11月19~21日、開催地:静岡市)において、「頭痛診療ガイドライン2021ハイライト」と題されたセッションが開催され、このほど8年ぶりに改訂された「頭痛の診療ガイドライン2021」のポイントが紹介された。カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)をターゲットとし… 2021/11/24 精神・神経
NEWS◎シーメンスの医療プラットフォーム上で内視鏡・頭部MR画像のAI解析が可能に 国内3社の診断支援AIが共通プラットフォームに搭載へ シーメンスヘルスケアが提供する医療プラットフォーム「teamplay digital health platform」において、国内3社が開発した、人工知能(AI)を活用した診断支援ソフトウエアが利用できるようになる。使用可能となるのは、上部内視鏡検査で胃癌を鑑別および検出するAIソフトウエア(開発元:AIメディ… 2021/11/15 医療機器
リポート◎インスリン投与量を自動で増減、「人工膵臓」の最前線【後編】 日本で開発進む究極の「貼るだけ人工膵臓」 持続的なインスリンの投与を「貼るだけ」で実現する新技術の開発が進んでいる。後編は、機械式のポンプに頼らないパッチ式のデバイスについて。生体材料を用いたコインサイズのパッチを腹部などに貼り付けることで、適切な量のインスリンを常時投与できる「貼るだけ人工膵臓」のプロトタイプが完… 2021/11/10 代謝・内分泌
リポート◎インスリン投与量を自動で増減、「人工膵臓」の最前線【前編】 パッチ式ポンプを自動制御、インスリン療法は新時代へ 持続的なインスリンの投与を「貼るだけ」で実現する新技術の開発が進んでいる。前編は、皮下間質液中のグルコース濃度を基にインスリンポンプをリアルタイムに制御し、インスリン注入量を自動で増減させる、機械式の「人工膵臓」。数年後の実用化が見えてきた。… 2021/11/09 代謝・内分泌
日経クロスヘルスEXPO2021より 究極の癌診断サポートAI「マルチモーダルAI」の実現を目指す 内視鏡AIのキーパーソン、国立がん研究センター中央病院の斎藤豊氏が登壇 2021年10月21日に開催された「日経クロスヘルス EXPO 2021」(主催:日経BP、開催期間:10月11~22日)のオンラインセミナー「医療現場におけるAIとの上手な付き合い方~AI内視鏡は日常診療に何をもたらすか~」に、国立がん研究センター中央病院内視鏡センター長・内視鏡科科長で日本消化器内視… 2021/11/04 医療機器
副反応経験者に3回目接種を促すことは、今までよりきっと難しい いよいよ日本でも、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種(ブースター接種)を行う方向性が固まってきました。2021年9月17日の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会では、ワクチンの3回目接種を実施する方針が示され、了承されました(外部リンク:3回目接種実施決定「間隔8カ月以上」 医師… 2021/10/04 感染症
NEWS◎各医療機関が医薬品卸を介して購入する方式に移行 レムデシビルの一般流通が10月18日から開始 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として使用されている抗ウイルス薬レムデシビル(商品名ベクルリー)の一般流通が、2021年10月18日から開始する。国がまとめて購入した薬剤を配分する方式から、医薬品卸売販売業者を介して各医療機関が薬剤を購入する方式に移行する。通常の医薬品… 2021/10/01 感染症
2021年9月10日号 明日から使える、プライマリ・ケア医を助けるAI 医療における人工知能(AI)は、プライマリ・ケア医こそ有効に活用できる。医用画像や問診内容を解析し、病変の検出と診断をサポートするAIは、非専門領域を含めて重篤な疾患を見逃さず、早期治療や重症化予防につなげる上で、プライマリ・ケア医の良き「相棒」となり得るためだ。… 2021/09/11 プライマリケア
リポート◎「EIRL Chest Nodule」発売から1年、見えてきたAIの強みと課題 胸部X線写真の結節影を検出するAIの実力は? 胸部X線写真から、肺癌の候補となる結節影を人工知能(AI)が検出するソフトウエア「EIRL Chest Nodule」が発売されて約1年。読影難度の高い病変も拾い上げられるなど、肺癌の見落とし防止への効果に期待が寄せられる一方、臨床現場で活用する上での課題も見えてきた。… 2021/09/09 放射線科
トレンド◎AIを活用したクラウド心電図解析サービスが提供開始 AIの助けでホルター型心電図検査がもっと身近に 24時間にわたるホルター型心電図検査のデータを人工知能(AI)が解析し、病的意義のある不整脈を検出するクラウドベースのサービスが2021年7月に始まった。大手製薬企業がサービスに参入したことでも注目を集めている。非専門医でも手軽にホルター型心電図検査を実施できるようになることで、プラ… 2021/09/08 循環器
トレンド◎AI問診・受診相談のUbieが提供する「ユビーリンク」 来院前にAI問診結果が診療所に届くサービス開始 人工知能(AI)を活用した問診・受診相談を手掛けるUbie(東京都中央区)は2021年7月、患者と地域の診療所を結ぶ新サービス「ユビーリンク」の提供を開始した。患者がスマートフォンなどで症状に関する質問に回答していくと、AIが関連病名とその疾患に対応可能な近隣医療機関の情報を表示。また、… 2021/09/07 プライマリケア
2021年8月6日号 片頭痛は予防する時代に 「抗体医薬の登場で片頭痛治療は激変する」──。片頭痛診療の専門家たちはこう口をそろえる。2021年、片頭痛の病態に関わるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)をターゲットとした抗体医薬が続々と承認され、片頭痛発作の抑制効果や忍容性の良さに期待が高まっている。… 2021/08/07 精神・神経
インタビュー◎日本頭痛学会代表理事の平田幸一氏に聞く 片頭痛への抗体医薬はプライマリ・ケアでも活用できる カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)をターゲットとした抗体医薬が続々と登場し、片頭痛治療が大きく変わりつつある。日本頭痛学会代表理事を務める平田幸一氏(獨協医科大学副学長・同大学病院臨床医学統括者)に、これからの片頭痛診療において重要になる視点や、プライマリ・ケアの現場を… 2021/08/06 精神・神経
トレンド◎片頭痛予防療法のパラダイムシフト【実践編】 「効果は高いが高価」な片頭痛薬の上手な使い方 片頭痛発作の予防療法に用いる抗体医薬が続々と登場している。早期からの高い発作抑制効果や忍容性の高さなど、既存薬にはない強みを有する抗体医薬は、片頭痛治療のゲームチェンジャーになるとみられる。しかし、その高い薬価から処方をためらう声も聞こえてくる。そこで、抗体医薬の費用対効果… 2021/08/05 精神・神経
医師3165人に聞いた「片頭痛診療の現在地」 片頭痛を診る医師の6割が抗体医薬の使用を希望 片頭痛の病態にアプローチする抗体医薬が続々と承認され、片頭痛診療が大きく変わろうとしている(関連記事:抗体医薬登場で片頭痛は予防する時代に!)。日経メディカル Onlineでは、新たな抗体医薬の登場を医師がどう受け止めているかを明らかにするために、医師会員向けに片頭痛治療に関するア… 2021/08/04 精神・神経
トレンド◎片頭痛予防療法のパラダイムシフト【総論編】 抗体医薬登場で片頭痛は予防する時代に! 「抗体医薬の登場で片頭痛治療は激変する」──。片頭痛診療の専門家たちはこう口をそろえる。2021年、片頭痛の病態に関わるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)をターゲットとした抗体医薬が続々と承認・発売され、その発作抑制効果や忍容性の高さなどに注目が集まっている。片頭痛の予防療… 2021/08/03 精神・神経
リポート◎多焦点レンズの製品ラインアップが充実、費用も一部保険適用に 「白内障治療+視力矯正」を可能に!多焦点眼内レンズに普及の兆し 白内障手術が大きく変わろうとしている。従来の白内障治療に視力矯正という機能が加わったことで、対象患者が増え、かつ若年齢化しそうだ。その変化を支えるのが、新たな眼内レンズ。白内障患者の多様なニーズに応じた製品のラインアップが増えたとともに、多焦点レンズの費用を一部保険診療とし… 2021/07/26 眼科
NEWS◎機構認定・学会認定の各専門医の広告について議論 当面は学会認定専門医も引き続き広告可能の方針 厚生労働省の「第18回医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」が2021年7月8日に開催され、新専門医制度における専門医の広告について議論が行われた。9月以降、日本専門医機構が認定する19基本領域の専門医について広告を可能とするとともに、各学会が認定する専門医についても当面は引き続… 2021/07/12 医師のキャリア
リポート◎開発進む心筋ミオシン活性化薬オメカムチブメカルビル 心筋を直接強くする新規心不全薬の実力は? 心筋のミオシンに作用し、心臓の収縮力を増強するというユニークな機序の心不全治療薬、オメカムチブメカルビルの開発が進んでおり、第3相臨床試験では有意なリスク低下が認められた。今後、実用化されれば、心不全治療薬の中でどのような位置づけとして使われるようになるのだろうか。… 2021/07/07 循環器
NEWS◎新専門医制度における専門医の広告のあり方を議論 19基本領域の専門医資格は広告可能とする方向 厚生労働省の「第17回医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」が2021年6月24日に開催され、新専門医制度における専門医の広告について議論が行われた。2021年秋から日本専門医機構が認定する19の基本領域については、専門医資格の広告を可能とする方向でおおむね合意を得た。一方、サブスペ… 2021/06/25 医師のキャリア
NEWS◎大阪大が開発、ウイルスを電気的に検出する迅速検査「ナノポア法」 AIが唾液検体の新型コロナウイルスを5分で検出 大阪大学のグループは、唾液検体中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を約5分で検出できる新たな検査法「ナノポア法」を開発した。検体中のウイルスが半導体チップのナノポア(貫通孔)を通過する際の電流変化を、人工知能(AI)で解析することで電気的にウイルスを検出する。2021年6月17日にオ… 2021/06/21 感染症
NEWS◎救急現場での頭部CT読影を補助するAIが発売 頭部CT画像の脳出血部位をAIが自動抽出 エルピクセル(東京都千代田区)は2021年5月25日、頭部CT画像から頭蓋内の出血による高吸収域を人工知能(AI)が自動抽出する医用画像解析ソフトウエア「EIRL Brain Segmentation」について、医療機器としての製造販売認証を取得し、販売を開始した。 エルピクセルはAIによる医用画像解析ソフト… 2021/06/18 救急医療・集中治療
NEWS◎クラウドを介して脳波データを動画で共有 Joinを活用したてんかん遠隔脳波診断支援の臨床研究を開始 札幌医科大学と広島大学は、アルム(東京都渋谷区)が提供する医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」(図1)を用い、てんかん患者に対する遠隔脳波診断支援の有用性を検証する臨床研究を開始する。Joinに新たに搭載された脳波ビューワー機能を活用して、脳波データを動画としてクラウド上… 2021/06/07 医療情報
インタビュー◎和歌山県内で独自の進化を遂げた遠隔診療ネットワーク 遠隔診療支援は若手医師のキャリア形成に役立つ 和歌山県立医科大学地域医療支援センター長の上野雅巳氏に聞く 和歌山県では、2014年から公的医療機関などを結ぶテレビ会議ネットワークを構築し、大学病院などの専門医がオンラインでアドバイスを行う「遠隔外来」を運用している。ネットワークの中心となっている和歌山県地域医療支援センターのセンター長を務める上野雅巳氏に、遠隔外来の運用を通して感じ… 2021/06/04 医療提供体制
リポート◎「D to P with D」型オンライン診療が保険適用、課題は施設基準だが… てんかん専門医による遠隔診断が普及の兆し 遠隔地にいる専門医が、患者と対面する主治医と連携しながらオンラインで診断を下す「D to P with D」型のオンライン診療。これを評価する「遠隔連携診療料」が2020年度診療報酬改定で新設された。実際に、てんかん診療でこの仕組みを運用している医師は、「専門医に紹介するハードルが下がるだけ… 2021/06/01 医療情報
リポート◎複合現実(MR)を活用した次世代オンライン診療システム 3Dホログラムで「直に触れるかのように」関節リウマチを診る 複合現実(Mixed Reality; MR)技術を活用し、3次元映像を用いたオンライン診療で関節リウマチの診察を行う実証実験が、2021年3月から長崎県で始まった。患者が3次元カメラの前に手をかざすと、遠隔地の専門医が頭部に装着したデバイスに患者の手のホログラム映像が映し出され、関節の腫れや色を… 2021/05/31 医療情報
遠隔手術は「“遠隔”地のための手術」ではない リビアで米軍無人機による誤爆を受け、瀕死の重傷を負ったすご腕のスナイパー。この機にスナイパーの抹殺を狙う米軍の猛追から逃れながら、彼は米国にいる知人の外科医に連絡を取りつつ、隣国チュニジアにある総合病院を目指す。そこには、最新鋭の医療機器「レオナルド」がある──。 超一流の… 2021/05/17 外科
リポート◎国立国際医療研究センターとアクセンチュアが共同研究を開始 「ブラックボックス」化しない生活習慣病リスク予測AIを目指す 国立国際医療研究センターと大手コンサルティングファームのアクセンチュア(東京都港区)は、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症)のリスクを予測する人工知能(AI)モデルの開発に関する共同研究を2021年2月から開始した。国立国際医療研究センターが蓄積してきた約12万件の健康診断データ… 2021/05/10 医療情報
NEWS◎レムデシビルとの併用で新型コロナウイルス肺炎を治療 JAK阻害薬バリシチニブが第3の新型コロナ治療薬として承認 厚生労働省は2021年4月23日、経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬バリシチニブ(商品名オルミエント)について、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による肺炎に対する治療薬としての適応追加を承認した。同薬は開発元の日本イーライリリーが2020年12月に承認申請していた。国内で承認された新型コロ… 2021/04/26 感染症
NEWS◎COVID-19回復者を対象とした治療用アプリの臨床試験が米国で開始 ゲームアプリで新型コロナ後遺症の認知機能障害を治療する? 米国のAkili Interactive Labs(Akili)社は、同社が開発したゲームベースの治療用アプリ「EndeavorRx」について、新型コロナウイルス感染後の認知機能障害を対象とした臨床試験を開始する。2021年5月から対象患者を募集するとしている。同アプリは小児(8~12歳)の注意欠如・多動症(ADHD)を適… 2021/04/23 感染症
トレンド◎全国で導入進む国産初の手術支援ロボット 国産手術ロボット「hinotori」がついに動き出す 国産の手術支援ロボットとして初めて製造販売承認を取得した「hinotori」。これまでは「da Vinciサージカルシステム」(ダビンチ)の独擅場だった手術支援ロボット市場に、風穴を開けられるのだろうか。そして、国産手術支援ロボットの登場は、これからの外科手術の動向にどのような影響を及ぼす… 2021/04/22 外科
NEWS◎神戸市で「hinotori」を用いた遠隔手術の実証実験を開始 【動画】世界初、商用5Gで手術支援ロボットを遠隔操作 神戸大学、NTTドコモ(東京都千代田区)、メディカロイド(神戸市中央区)の三者は、次世代移動通信システムの5Gを活用し、国産手術支援ロボット「hinotori」を遠隔操作する実証実験を神戸市で開始した(動画)。商用5Gネットワークを介した手術支援ロボットの遠隔操作実験は世界初となる。2021年… 2021/04/21 外科
インタビュー◎独自色ある手術支援ロボットを開発中のリバーフィールド 手元に「力覚」を伝える空気圧駆動手術ロボット リバーフィールド取締役会長の川嶋健嗣氏に聞く 東京医科歯科大学・東京工業大学発のベンチャー企業であるリバーフィールド(東京都新宿区)は、世界初となる空気圧駆動の手術支援ロボット「Saroa」の開発を進めており、2022年度の発売を目指している。同社の創業者で取締役会長を務める川嶋健嗣氏に、既存のロボットと比較したSaroaの強みや実… 2021/04/20 外科
リポート◎「軟性内視鏡」型の国産手術支援ロボットが開発中 柔軟に曲がり体深部へ進む軟性内視鏡ロボット 体表部に開けた小さな穴や、肛門、口腔から挿入し、クネクネと曲がりながら体内を進む、軟性内視鏡型の手術支援ロボットの開発が国内で進められている。侵襲を最低限にしながら、既存の手術支援ロボットでは到達が難しい体深部での繊細な手技を可能にすることが期待されている。… 2021/04/19 外科
NEWS◎フィリップスが脳ドック用プログラム「BrainSuite」の提供を開始 「脳ドック+α」で認知症リスクを可視化 AIが海馬体積を測定、生活習慣改善のアドバイスも提示 フィリップス・ジャパン(東京都港区)は、人工知能(AI)による脳MR画像解析、認知機能テストなどの結果を組み合わせることで、脳の健康状態や認知症発症予防へのアドバイスを提示する脳ドック用プログラム「BrainSuite」の販売を開始した。医療機関における脳ドック検査へのオプションとして提… 2021/04/16 精神・神経
リポート◎長崎県五島市が進めるドローン医薬品配送の実証実験 「オンライン診療×ドローン」は地域医療の未来を切り開けるか オンラインで患者の診察と服薬指導を行った後、ドローンで速やかに医薬品を配送する──。長崎県五島市で行われた実証実験では、ドローンが海を越え、離島の患者のもとへ処方薬を届けることに成功した。オンライン診療とドローン医薬品配送を組み合わせた診療パッケージは、離島医療の新たなスタ… 2021/04/09 医療情報
NEWS◎厚労省が5都府県1.5万人への抗体検査確定結果を発表 12月の抗体検査の確定結果、東京で陽性率1.35% 厚生労働省は2021年3月30日、5都府県で計1万5043人を対象として、2020年12月に実施した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗体検査の確定結果を公表した。抗体陽性率は東京都で1.35%、大阪府で0.69%、宮城県で0.14%などであり、地域により最大10倍ほどの開きがあった。… 2021/03/31 感染症
リポート◎青森県で行われた遠隔手術の実証実験 遠隔ロボット手術は「距離を感じない操作感」 2021年2月21日から3月1日にかけて、青森県で遠隔手術の実証実験が行われた。弘前大学医学部附属病院とむつ総合病院(青森県むつ市)を商用の高速通信回線で接続し、国産の手術支援ロボットを遠隔操作。操作性や通信・情報処理による遅延の状況などを検証した。遠隔手術の社会実装に向けた取り組み… 2021/03/18 外科
解説◎日本アレルギー学会がワクチン接種後の過敏症に関する指針を公開 コロナワクチン、アナフィラキシーへの対策は? 日本アレルギー学会は、新型コロナウイルスのワクチン接種による重度の過敏症への管理や対処法に関する指針をまとめ、2021年3月12日に改訂した(「新型コロナウイルスワクチン接種にともなう重度の過敏症(アナフィラキシー等)の管理・診断・治療」)。この指針を基に、アナフィラキシー発生時の… 2021/03/17 感染症
インタビュー◎サリバテック代表取締役の砂村眞琴氏に聞く 唾液での癌リスク検査で「意図した早期発見」へ 山形県鶴岡市のベンチャー企業であるサリバテックが、少量の唾液を分析することで複数の癌のリスクを測定できる「サリバチェッカー」を開発した。健康診断や人間ドックなどと同様に、唾液を検査することで癌罹患のリスクを評価し、必要に応じて精密検査を促すものだ。一部の医療機関で提供を開始… 2021/03/11 癌
リポート◎大分県竹田市で実証実験中のドローン医薬品配送 ドローンが無医地区へ医薬品を届ける 大分県竹田市で、ドローンを用いて医薬品を配送する実証実験が進められている。無医地区での巡回診療で薬が必要になった際に、薬局から同日内にドローンで薬を配送することを想定し、2022年度の実用化を目指している。… 2021/03/08 医療提供体制
解説◎CDCがmRNA COVID-19ワクチンの接種上の注意点を紹介 新型コロナワクチン、接種後の反応と対処法は? 米国疾病予防管理センター(CDC)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するmRNAワクチンの使用について、臨床上の推奨や注意事項などをウェブサイト上で公開しており、随時更新している(Interim Clinical Considerations for Use of mRNA COVID-19 Vaccines Currently Authorized in th… 2021/03/02 感染症
リポート◎伊那市で実証中の新型移動診療車「INAヘルスモビリティ」 「医師が乗らない診療車」で訪問診療を効率化! 中央アルプスと南アルプスの合間に位置する長野県伊那市では、医師が乗車しない移動診療車「INAヘルスモビリティ」の実証実験が進んでいる。医療機器を搭載した車両に看護師が乗り込み、患者宅を訪問。医師は診療所からオンラインで診察を行う。新たなコンセプトの移動診療車の活用により、中山間… 2021/02/25 医療提供体制
リポート◎ICTの活用で離島の診療所を連携させる鳥羽市の取り組み 「バーチャル病院」で離島の医療をもっと近くに 三重県鳥羽市では、本州と4つの離島の診療所を1つの「バーチャル病院」として診療を行う実証調査が進んでいる。オンライン診療やクラウド型電子カルテを活用し、悪天候などで医師が島に赴けない際にも島民の診療を可能にする。離島における人口減少と医師確保の難しさが課題となる中、ICTの利活用… 2021/02/22 医療情報
NEWS◎厚労省が5都府県1.5万人を対象とした抗体検査結果を公表 12月実施の抗体検査、東京で陽性率0.91% 厚生労働省は2021年2月5日、5都府県で計1万5043人を対象として、2020年12月に実施した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗体検査の結果を発表した。抗体陽性率は東京都で0.91%、大阪府で0.58%、宮城県で0.14%など、地域によりばらつきがあった。また、6月に実施した第1回調査時の陽性率(それ… 2021/02/05 感染症
リポート◎COVID-19疑い患者はコールセンターに誘導 「適切な受診行動」を促す海老名市のAI受診相談 神奈川県海老名市では2020年12月から、市民を対象に人工知能(AI)を用いた受診相談システムの提供を開始した。ウェブサイトから症状などに関する20問程度の質問に回答していくと、AIが問診結果と位置情報を用いて、近隣の適切な医療機関を表示して受診を勧奨する。新型コロナウイルス感染症(COV… 2021/02/01 医療機器
1分解説◎相次ぐ医療機関への不審な電話 医師を狙う「新型コロナ助成金詐欺」にご用心! 新型コロナウイルスへの対応が長期化し、令和2年度第三次補正予算では医療機関への交付金の増額が予定されている。そんな中、感染拡大に便乗して、医療機関に対して「助成金の申請を代行する」などと言って手数料を要求したり、口座番号を聞き出そうとする不審な勧誘が相次いでいる。こうした電話… 2021/01/28 感染症
NEWS◎日本財団が新型コロナPCR検査センターを2月から運用開始 自動PCR検査ロボットを活用した検査センターが稼働へ 都内の介護施設職員を対象に週1回の無料PCR検査を実施 日本財団は2021年2月から、東京都内の介護施設などの職員を対象に、新型コロナウイルスのPCR検査を定期的に実施する検査センターの運用を開始する。川崎重工業(東京都港区)が開発した自動PCR検査ロボットを活用し、4月時点で1日当たり1万4000件の唾液PCR検査の実施を目指す。日本財団が1月19日… 2021/01/25 感染症
リポート◎認知行動療法に基づくうつ病治療用アプリが開発中 「カウンセラーを持ち歩く」アプリはうつ病治療をどう変えるか 認知行動療法に基づくうつ病治療を行うスマートフォンアプリが臨床現場で用いられる日が近づきつつある。京都大学と国立精神・神経医療研究センター(NCNP)のグループが開発し、2020年にはライセンス契約を田辺三菱製薬と締結。2025年までの医療機器としての薬事承認を目指している。「あなたの… 2021/01/21 精神・神経
冬、「発熱患者の動線が寒い」問題をどうするか 新型コロナウイルスの流行は日常のあらゆる場面を劇的に変えてしまったが、医療機関における患者トラブルもその例外ではない。以前なら問題にならなかった患者の振る舞いが、今や感染拡大を助長しかねない「困った患者」の行動になってしまったのだ。… 2020/12/21 感染症
リポート◎医療機関への誹謗中傷を「正しく恐れる」には? クラスター発生後の病院はどう誹謗中傷に立ち向かったか 新型コロナウイルスの感染拡大以降、各地の医療機関で院内感染やクラスターが発生。そうした医療機関の中には、ネットでの誹謗(ひぼう)中傷や職員への差別的言動に苦しめられた施設も少なくない。堀川病院(京都市上京区、198床)もその1つ。寄せられる誹謗中傷にどう立ち向かい、どのように職… 2020/12/17 感染症
インタビュー◎日本初の治療用アプリが発売 「薬、手術、アプリ」が治療の3本柱になる CureApp社長の佐竹晃太氏に聞く CureApp(東京都中央区)が開発したニコチン依存症治療用アプリ「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ」(関連記事)が、2020年8月に治療用アプリとして国内で初めて薬事承認され、12月1日に発売された。CureApp社長で呼吸器内科医でもある佐竹晃太氏に、治療用アプリの承認までの道のりや、アプ… 2020/12/02 医療機器
リポート◎ウィズコロナ時代の「困った患者」への対応策 発熱隠し受診、マスク非着用……どう対処する? 発熱を隠して受診する、感染者の隔離区域から勝手に出てしまう、マスクを着用しない──。新型コロナウイルスの感染拡大以降、コロナ禍特有の患者トラブルが各所で発生している。こうした患者の診療を拒否することは応召義務違反に当たらないのか。また、患者トラブルを訴訟に発展させないために… 2020/11/19 医療安全
リポート◎新型コロナ院内感染で訴えられる日 「院内感染させられた」訴訟にどう備える? 「新型コロナウイルスに院内で感染させられた」として医療機関の責任を問われる──。このような医療訴訟が今後提起される可能性がある。訴訟を防ぐために、そして仮に訴訟を起こされた場合に備えて、医療機関にはどのような対策が求められるのだろうか。… 2020/11/17 医療安全
NEWS◎CureAppのニコチン依存症治療用アプリ、中医協が保険適用を了承 国内初の治療用アプリ、2540点で保険収載へ 厚生労働省中央社会保険医療協議会(中医協)は2020年11月11日の総会で、CureApp(東京都中央区)が開発した国内初のニコチン依存症治療用アプリ「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ」について、保険適用を了承した。同アプリを使用して禁煙治療を行う場合、通常のニコチン依存症管理料に加え… 2020/11/12 医療機器
インタビュー◎小児ADHDを治療する「ゲーム」アプリが国内で治験中 ゲームは治療を届ける新たな「カプセル」となる Akili Interactive Labs社CEOのEddie Martucci氏に聞く 米国のAkili Interactive Labs(Akili)社が開発した小児注意欠如・多動症(ADHD)治療用アプリ「EndeavorRx」が2020年6月、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得した。ゲームベースの治療用アプリとしては世界初の薬事承認であり、日本では塩野義製薬が第2相臨床試験を実施している。同社の共同… 2020/11/04 医療機器
NEWS◎CureAppが開発、あらゆる治療用アプリをワンストップで処方 治療用アプリの共通プラットフォームが提供開始 治療用アプリの開発・提供を手掛けるCureApp(東京都中央区)は2020年10月23日、治療用アプリの導入や処方をワンストップで行うためのプラットフォーム「App Prescription Service(APS)」の提供を開始した。現時点で国内で承認されている治療用アプリはCureAppのニコチン依存症治療用アプリのみ… 2020/10/26 医療情報
1分解説◎COVID-19・インフルエンザ同時流行時の検査体制 インフル流行期、新型コロナ検査はどうする? インフルエンザ流行期においては、インフルエンザが強く疑われる場合を除き、できる限り季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の両方の検査を行うべき──。厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策推進本部が2020年10月2日に公開した「新型コロナウイルス感染症(COVID-… 2020/10/15 感染症
NEWS◎新型コロナウイルス感染症の新たな検査指針が公開 鼻腔ぬぐい液でのPCR・抗原検査が可能に、どう使い分ける? 厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策推進本部は2020年10月2日、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第1版)」を公開し、鼻腔ぬぐい液を用いたPCR検査および抗原検査を可能とする方針を示した。鼻腔から2cmほどの位置で採取する鼻腔ぬぐい液は、患者自身が検体を採取… 2020/10/13 感染症
シリーズ◎何でもPros Cons【心房細動のデバイス治療】 心房細動への左心耳閉鎖、積極派・慎重派が半々 心不全非合併例への予後改善目的のアブレーションは「不要」が4割 2019年は、国内初の左心耳閉鎖デバイス「WATCHMAN」が発売され、カテーテルアブレーションの適応に一石を投じたCABANA試験の結果も発表されるなど、心房細動へのデバイス治療に関して大きな動きが続いた。日経メディカル Onlineが医師会員向けに行ったアンケートでは、デバイスによる左心耳閉鎖を… 2020/09/30 循環器
1分解説◎アンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬(ARNI)とは? 新規心不全治療薬「ARNI」のエンレストが発売 2020年8月26日、新規心不全治療薬であるアンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬(ARNI)のサクビトリルバルサルタンナトリウム水和物(商品名エンレスト)が発売された。標準的な治療を受けている慢性心不全患者を適応としている。同薬は既に100カ国以上で承認されており、欧米のガイドラ… 2020/08/28 循環器
【動画】トレンド◎CTガイド下IVR用ロボットの治験が進行中 穿刺ロボット「Zerobot」で術者CT被曝ゼロへ CTなどの画像診断装置を用いながら腫瘍に針を穿刺し治療を行うIVR(インターベンショナル・ラジオロジー[画像下治療])の分野でも、ロボットの導入が始まろうとしている。岡山大学で開発が進む「Zerobot」は、術者が遠隔操作しながら患者の腫瘍に針を刺し、生検やアブレーション治療を行うこと… 2020/08/27 放射線科
【動画】トレンド◎「触覚」を持つロボットが日本上陸 第2の手術支援ロボット「センハンス」の実力 器具は既存の腹腔鏡と兼用、ランニングコスト軽減に期待 埼玉医科大学国際医療センターが日本で初めて導入した「センハンス・デジタル・ラパロスコピー・システム」は、「ダビンチ・サージカル・システム」(ダビンチ)に続く新たな手術支援ロボット。腹腔鏡の延長線上で、手振れなく安定的な手技を可能にするというコンセプトで開発された。患部に触れ… 2020/08/25 外科
トレンド◎ロボット支援手術の保険適用範囲が拡大 ロボットが真価を発揮する膵臓の超高難度手術 2020年4月に新たに保険適用されたロボット支援手術の術式の中でも、インパクトが大きいとされているのが膵臓癌の手術だ。中でも、腹腔鏡手術では非常に難度が高い「膵頭部腫瘍切除術(膵頭十二指腸切除術)」について、保険診療としてロボット支援手術を実施できるようになったことで、ロボット支… 2020/08/21 外科
インタビュー◎ロボットが変える外科手術の未来 ロボットは外科医育成と手術均てん化の鍵になる 手術支援ロボットは外科医療をどう変えるのか──。消化器外科領域のロボット支援手術の第一人者である袴田健一氏(弘前大学大学院医学研究科消化器外科学教授)は、ロボットを活用した外科医育成や、遠隔手術の実現に向けた産官学合同のプロジェクトを推進している。同氏に、ロボットが威力を発… 2020/08/17 外科
NEWS◎メディカロイド開発の手術支援ロボットが発売へ 初の国産手術支援ロボット「hinotori」が承認 国産初の手術支援ロボット「hinotori」が2020年8月7日、製造販売承認を取得した。早ければ8月中にも発売される見通しで、まず泌尿器科領域を対象に市場導入を目指すとしている。hinotoriを開発したメディカロイド(本社:神戸市中央区)と、同社の共同出資会社であるシスメックス(本社:神戸市中… 2020/08/12 外科
AIもお手上げ?「複雑」な心房細動を診る方法 2009年に34歳で夭逝したSF作家、伊藤計劃氏が2008年に刊行した代表作『ハーモニー』の舞台は、人々の健康維持を第一に優先する近未来の高度医療社会。あらゆる人間は体内の恒常性を常時監視するシステム「WatchMe」を身体にインストールしており、病気の徴候が見つかればその症状に応じた「医療分… 2020/08/03 循環器
NEWS◎スマート治療室「SCOT」の映像を外部の専門医とリアルタイム共有 5Gを活用した遠隔手術支援の実証実験を開始 東京女子医科大学とNTTドコモは2020年7月21日、商用の第5世代移動通信方式(5G)を用いた遠隔手術支援の実証実験を10月から開始すると発表した。スマート治療室「SCOT(Smart Cyber Operating Theater)」と専門医のいる外部の「戦略デスク」を商用5G回線を介して接続し、手術映像などの大容量デ… 2020/07/29 外科
インタビュー◎ウィズコロナ時代の学術集会 ウェブ開催で新時代の学会のあり方を提案したい 第120回日本外科学会定期学術集会会頭の北川雄光氏に聞く 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大で多くの学術集会が延期される中、ウェブ上での学会開催を模索する動きもある。当初は4月の開催を予定していた第120回日本外科学会定期学術集会は、2020年8月13~15日にライブ配信を中心とする完全ウェブ開催での実施が決定。同会頭の北川雄光氏(慶應… 2020/07/28 感染症
トレンド◎ランダム化比較試験で消毒薬の感染予防効果を検証 オラネキシジンによる消毒で手術部位感染を半減 慶應義塾大学医学部外科学教室のグループは、消毒薬オラネキシジングルコン酸塩(商品名オラネジン)が手術部位感染のリスクを半減させるとのランダム化比較試験(RCT)結果を発表した。日本では手術時にヨウ素系消毒薬などが使用されることが多いが、手術部位感染の低減が医療費削減にもつながる… 2020/07/20 外科
NEWS◎無症状者への新型コロナウイルス検査が拡大 無症状者の唾液PCR検査・抗原定量検査が可能に 抗原定性検査は引き続き有症状者のみが対象 厚生労働省は2020年7月17日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断に用いるPCR検査および抗原定量検査について、唾液検体を用いた検査の対象を無症状者(空港検疫の対象者、濃厚接触者など)にも拡大する方針を示した。これまで唾液PCR検査と唾液抗原定量検査は、発症9日以内の有症状者が… 2020/07/17 感染症
トレンド◎新型コロナウイルスの新たな検査法が開発中 唾液から25分で感染判定可能なSATIC法って? 唾液検体と試薬を混ぜて25分で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の陽性・陰性を目視で判定できる──。PCR法とは異なる新たな核酸増幅法を用いた迅速検査法である「SATIC法(Signal Amplification by Ternary Initiation Complexes)」の開発が進んでいる。既に実際の検体を用いた検証が行… 2020/07/15 感染症
インタビュー◎動き出した一次脳卒中センターをどう見るか 脳卒中センターを地域でどう組み合わせるかが鍵 東邦大学医療センター大橋病院の岩渕聡氏に聞く 2020年4月から、急性期脳卒中が疑われる患者を24時間365日受け入れる一次脳卒中センター(primary stroke center:PSC)が全国で稼働を開始した。単一の中核医療機関がPSCとして2次医療圏を支える地域もあれば、狭い範囲に多数のPSCを設置して連携して対応する地域もある。以前から13病院による連… 2020/07/14 循環器
NEWS◎ICTを活用し在宅での運動療法を遠隔モニタリング 国内初、遠隔心臓リハビリシステムの治験を開始 大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学のグループは、自宅で運動療法を行う心不全患者に対して、医師が遠隔でモニタリングや指導を行う「遠隔心臓リハビリテーションシステム」の医師主導治験を開始する。7月10日に大阪大学およびオンラインで開催された記者会見で、同教授の坂田泰史氏とリモハ… 2020/07/13 循環器
NEWS◎2型糖尿病治療に経口セマグルチドが登場 初の経口GLP-1受容体作動薬リベルサスが承認 2020年6月29日、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬セマグルチドの経口薬(商品名リベルサス錠3mg、同錠7mg、同錠14mg)が、2型糖尿病を適応として承認された。従来、ペプチドであるGLP-1受容体作動薬には注射薬しか存在せず、経口製剤化は初めて。同薬は米国、欧州、スイス、カナダで… 2020/06/30 代謝・内分泌
リポート◎国内2000人規模の調査で判明、「糖尿病性腎臓病」の有病率 糖尿病の2人に1人はDKD。どう立ち向かうか 糖尿病が原因となり腎機能が低下する糖尿病性腎臓病(diabetic kidney disease; DKD)。このほど国内の2000人規模のコホート研究で、糖尿病患者の実に2人に1人がDKDであるとの結果が発表された。この中には、正常だった腎機能が急速に低下していく「early decliner」と呼ばれる患者も含まれていた… 2020/06/23 腎・泌尿器
NEWS◎唾液による新型コロナウイルス抗原検査試薬が承認 唾液での抗原検査が可能に、発症9日以内が対象 30分で判定可も、専用装置が必要 厚生労働省は6月19日、唾液を検体として新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原を測定する抗原検査試薬「ルミパルス SARS-CoV-2 Ag」(写真1)を承認した。近く保険収載され、6月22日にも発売される見通し。鼻咽頭ぬぐい液だけでなく、唾液を検体として使用できる抗原検査試薬は国内初となる。唾液… 2020/06/19 感染症
NEWS◎厚労省がガイドライン改定、抗原検査陰性でも追加PCR検査は不要に 抗原検査、発症2~9日は陰性でも確定診断可能に 厚生労働省は6月16日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断に用いる抗原検査について、発症2~9日目の症例では陰性の判定にも使用でき、追加のPCR検査を必須としない方針を決定した。これまでは、抗原検査で陽性の場合は確定診断とできたが、陰性の場合には偽陰性の可能性を排除できない… 2020/06/17 感染症
NEWS◎3都府県で約8000人を対象に実施の抗体検査結果を発表 厚労省実施の抗体検査、東京で陽性率0.10% 厚生労働省は6月16日、3都府県で計7950人を対象に実施した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗体検査の結果を発表した。抗体陽性率は東京都で0.10%、大阪府で0.17%、宮城県で0.03%だった。 厚労省は6月1~7日にかけて、東京都、大阪府、宮城県でそれぞれ一般住民約3000人を無作為抽出して血液… 2020/06/17 感染症
NEWS◎ソフトバンクが社内や医療機関で抗体検査を実施 全国4万人規模の抗体検査、0.43%が陽性 ソフトバンクグループは6月9日、同グループ社員や医療従事者など約4万4000人を対象に実施した、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗体検査の結果を発表した(外部リンク:動画、発表資料)。全体の抗体陽性率は0.43%で、このうち医療従事者約5800人については、抗体陽性率は1.79%だった。… 2020/06/11 感染症
リポート◎ALPとLDの測定法、向こう1年で国際標準に切り替え 測定法が変更、ALPは現行の3分の1の値に 2020年4月から1年かけて、アルカリホスファターゼ(ALP)と乳酸脱水素酵素(LD)の測定法が変更され、国際標準に統一される。ALPについては測定値が従来の約3分の1となり、基準範囲も大きく変わる。臨床検査値の大規模な変更は、2012年にHbA1cで行われた国際標準化以来、8年ぶり。この変更に伴い… 2020/06/08 検査
NEWS◎疫学調査としての抗体検査では「定量検査を行うべき」 抗体定性検査、陽性者の9割が定量検査で陰性に 東京大学先端科学研究センターなどのメンバーからなる新型コロナウイルス抗体検査機利用者協議会の研究グループは5月31日、680人の医療・介護従事者を対象に行った新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗体検査の結果を発表した。680人のうち58人が定性検査の簡易検査キットでは陽性だったが、この… 2020/06/03 感染症
NEWS◎新型コロナウイルスの唾液PCR検査、厚労省が通知発出 唾液PCR検査が可能に、有症状者を対象 厚生労働省は6月2日、新型コロナウイルスの感染を調べるために、唾液を検体としてPCR検査を行うことを可能とする通知を発出。発熱などの症状発症から9日以内の有症状者を対象とした唾液PCR検査を承認・保険適用した。無症状者は唾液PCR検査の対象とならない。また同日、国立感染症研究所は医療従… 2020/06/03 感染症
NEWS◎3学会が各検査法の特徴と使い分けの指針を公開 PCR・抗原・抗体検査をどう使い分ける? 日本臨床微生物学会、日本感染症学会、日本環境感染学会の3学会は5月25日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するPCR検査、抗原検査、抗体検査の特徴と使い分けに関する指針「新型コロナウイルス感染症に対する検査の考え方」を公開した。… 2020/05/28 感染症
1分解説◎発病後致死率ほぼ100%の狂犬病、2019年に新ワクチンが登場 国内で14年ぶりに狂犬病の発症を確認 愛知県豊橋市は5月22日、フィリピンから来日した外国籍の男性が狂犬病を発症したことを確認したと発表した。男性は2019年9月にフィリピンで犬に咬まれたことがあり、その際に感染したとみられる。狂犬病の発症が国内で確認されたのは2006年以来、14年ぶりとなる。… 2020/05/27 感染症
インタビュー◎日本腎臓学会がCOVID-19対応ガイドを公開 透析医療を崩壊させないため患者・医療者に参考にしてほしい 日本腎臓学会COVID-19対策小委員会委員長の南学正臣氏に聞く 日本腎臓学会は5月1日、慢性腎臓病(CKD)患者や透析患者における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応について医療者向けにまとめた「腎臓病診療における新型コロナウイルス感染症対応ガイド」を公開した。同ガイドの作成を主導した日本腎臓学会COVID-19対策小委員会委員長の南学正臣氏… 2020/05/18 感染症
NEWS◎新型コロナウイルスの抗原検査キットがスピード承認 コロナ抗原検査が使用可能に、陽性のみ確定診断 厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)総会は5月13日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の抗原検査キット「エスプライン SARS-CoV-2」を承認し、同時に保険収載した。この抗原検査で陽性と判定された場合はCOVID-19の確定診断とすることができるが、抗原検査は感度が低く偽陰性とな… 2020/05/15 感染症
インタビュー◎日本感染症学会が新型コロナ軽症者の自宅療養などを提言 新型コロナ重症者を救命する医療体制を死守せよ 日本感染症学会理事長の舘田一博氏に聞く 日本感染症学会と日本環境感染学会は4月2日、「新型コロナウイルス感染症に対する臨床対応の考え方―医療現場の混乱を回避し、重症例を救命するために―」との提言を発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症者の治療体制を維持するため、軽症者に対してはPCR検査を推奨せず、自宅安… 2020/04/06 感染症
医師4653人に聞いた「新型コロナの影響による学術集会の中止・延期」 7割の医師が学会中止・延期の影響を受ける 代替案は「ウェブ開催」派が1位、「学会のあるべき姿が問われる」との声も 新型コロナウイルスの感染拡大を理由に、既に多くの学術集会が中止・延期されたり、ライブ配信などウェブ上での開催に切り替えるといった措置が取られている。日経メディカル Onlineでは、医師会員向けに、学会参加に関する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響についてのアンケートを3月9… 2020/03/26 感染症
インタビュー◎日本最大級の学会はいかにして速やかに延期されたか 新型コロナの影響で延期の日循、その舞台裏 第84回日本循環器学会学術集会会長の木村剛氏に聞く 2020年3月13日から京都で開催予定だった第84回日本循環器学会学術集会(JCS2020)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響を受け、7月30日から同日数・同会場での延期開催が決定した(関連記事)。同学会で発表予定だった複数の改訂ガイドラインはウェブ上で公開され、解説動画… 2020/03/19 組織
薬を増やすと効果も副作用も強いわけではない? 哲学者の岸見一郎氏は自身の連載で、患者が「何のために薬を飲むのか」について次のように記している。「生きるために服薬は必要ですが、薬を飲むために生きているわけではありません。端的にいえば、服薬し、少しでもよくなって幸福に生きるためです」(岸見一郎の「患者と共に歩む心構え」第2回… 2020/03/16 医薬品
インタビュー◎2020年度診療報酬改定で心不全緩和ケアの保険適用が拡大 心不全緩和ケア、「学会の研修で算定」の舞台裏 日本心不全学会緩和ケア推進委員会委員長の木原康樹氏に聞く 2020年度診療報酬改定で、末期心不全に対する緩和ケアの保険適用が拡大され、その算定要件として受講が求められる研修に、日本心不全学会が開催する心不全緩和ケアトレーニングコースが加わった。同学会で緩和ケア推進委員会委員長を務める木原康樹氏(広島大学副学長・同大学院医系科学研究科循… 2020/03/11 循環器
インタビュー◎現場で使える心不全急性期対応のフローチャートを作成 かかりつけ医に急性心不全患者が来院したら? 横山内科循環器科医院の横山広行氏に聞く かかりつけ医の元に、急性心不全の患者が来院したらどう対応するべきか──。横山内科循環器科医院[埼玉県東松山市]院長の横山広行氏は、実地診療における心不全急性期対応のフローチャートを作成している。同氏に、フローチャートを作成した背景や、かかりつけ医が心不全患者を診療していく上… 2020/03/10 循環器
リポート◎データで見る「心不全パンデミック」の実情 心不全による死亡はこの20年で2倍に 「あらゆる循環器疾患の終末像」にどう対応するべきか 心不全患者の急増はしばしば「心不全パンデミック」と表現され、その対策として新たな治療法の実用化や医療体制整備の必要性が叫ばれている。データを基に、なぜ感染症でもない心不全が「パンデミック」と呼ばれるのか、そしてなぜ今、心不全対策が喫緊の課題なのかをひもといていきたい。… 2020/03/09 循環器
日経メディクイズ●心電図 50歳男性。労作時動悸、呼吸困難 高校生の時に学校健診で心電図異常を指摘されたものの、特に症状はなく、当時は医療機関を受診しなかった。1年前より、労作時に動悸および呼吸苦を自覚するようになり、来院した。胸部X線撮影では心陰影や肺野に異常所見はなく、心エコーでも特記すべき異常は認められなかった。… 2020/02/23 循環器 医師限定コンテンツ
NEWS◎経心尖アプローチで僧帽弁を置換する「TMVR」の国内初症例を実施 「カテーテルで僧帽弁置換」デバイスの治験開始 僧帽弁閉鎖不全症の患者に対して、人工心肺を用いず経心尖アプローチで僧帽弁置換術を行う「TMVR(transcatheter mitral valve replacement; 経カテーテル僧帽弁置換術)」デバイスの国際共同臨床試験であるAPOLLO試験が、今年1月に開始された。大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科のグループ… 2020/02/13 循環器
トレンド◎新カテゴリーの抗うつ薬ボルチオキセチンが発売 4年ぶりの新規抗うつ薬、その実力は? 2019年11月に発売された抗うつ薬ボルチオキセチン(商品名トリンテリックス)は、約4年ぶりに登場する新規抗うつ薬。既存の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)などとは異なるカテゴリーの新薬とされているが、抗うつ薬処方の動向に… 2020/02/06 精神・神経
NEWS◎「医療機関内で感染症を決して拡大させない」 日医、新型コロナ対応用の院内掲示案内を公開 日本医師会は2020年2月5日、新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染症への対応について記者会見を行い、受診者に対して医療機関の入口および院内で掲示するための案内を公開したことを発表した。 会見で登壇した感染症危機管理対策室長の釜萢敏氏は、「日本医師会は、医療機関内で感染症を拡大させ… 2020/02/06 感染症
NEWS◎CureAppと自治医科大学が開発、2021年の承認申請を目指す 世界初、高血圧治療用アプリの第3相試験を開始 株式会社CureAppが開発を進めている高血圧治療用アプリについて、国内第3相臨床試験を開始したと、2020年1月31日の記者会見で同社社長の佐竹晃太氏が発表した。2019年12月~2020年9月にかけて国内12施設で臨床試験を実施し、2021年の承認申請を目指すとしている。今回の治験について佐竹氏は「薬… 2020/02/04 循環器
NEWS◎SGLT2阻害薬として初、心・腎保護作用に期待高まる フォシーガが心不全の適応追加を申請 SGLT2阻害薬ダパグリフロジン(商品名フォシーガ)について、「慢性心不全」の適応追加が申請された。開発元のアストラゼネカが1月17日に発表した。承認されれば、国内で初めてSGLT2阻害薬が心不全の適応を取得することとなる。また現時点で、ダパグリフロジンが慢性心不全の適応を取得している国… 2020/01/27 循環器
日経メディクイズ●心電図 91歳女性。痙攣発作 19時頃に、突然、痙攣発作を認めたため、目撃した家族が救急要請した。来院時の意識は清明。血圧119/68mmHg、脈拍75回/分、SpO2 94%(室内気)、神経学的異常所見は認めない。既往歴は、発作性心房細動。内服中の薬剤は、ワルファリン、アムロジピン、ジソピラミド、フロセミド、酸化マグネシウ… 2020/01/26 循環器 医師限定コンテンツ
マイナンバーカードを用いたオンライン資格確認の運用開始に先立ち通知発出 外来での身分証提示に関するルールを明確化 厚生労働省は2020年1月10日に、保険医療機関などで患者の本人確認を実施する場合の方法について、都道府県などに対して通知を発出した。窓口での本人確認の必要性が高いと考えられる場合には、外来患者に幅広く写真付き身分証などの本人確認書類の提示を求めることができるようになる。… 2020/01/21 行政・制度
トレンド◎新機序の心不全治療薬イバブラジンが発売 「心拍数だけ下げる」心不全薬の上手な使い方 2019年11月、新規心不全治療薬イバブラジン(商品名コララン)が発売された。心臓の洞結節に作用し、血圧などに影響することなく心拍数だけを低下させる同薬は、標準的な3剤を使用しても心拍数が十分に下がらない患者への効果が期待されており、欧米のガイドラインでは数年前から推奨されている。… 2020/01/09 循環器
NEWS◎経心尖アプローチのデバイス「NeoChord」を用いた国内初症例を実施 国内初、人工心肺を用いずに僧帽弁形成術に成功 早期からの介入で心不全の進行抑制に期待 大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科のグループは、僧帽弁閉鎖不全症の患者2人に対して、経心尖部アプローチで心臓拍動下で僧帽弁形成術を行うデバイス、「NeoChord」を使用した手術を国内で初めて実施し、成功させた。僧帽弁形成術を人工心肺を用いずに心臓拍動下で実施したのも国内初。12月… 2019/12/17 循環器
特集◎「新型」医療訴訟がやって来た《2》高齢者医療を巡るトラブル 高齢者の脆弱性骨折をトラブル化させるその一言 安易な「お年のせい」がかえって不信感を助長することも 高齢化の進展などを背景に、高齢患者に関する医療訴訟やトラブルが目立っている。中でも、骨密度の低下した高齢者が入院中、わずかな外力で気付かないうちに骨折するケース(脆弱性骨折)に対して、「お年のせい」と安易に説明してしまうことで、大きなトラブルに発展することが少なくないようだ… 2019/12/05 医療安全
NEWS◎「細胞スプレー法」による虚血性心筋症治療の医師主導治験を開始 心臓に幹細胞を「スプレー」して心不全を治療 大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科のグループは、冠動脈バイパス手術(CABG)の際に、他家脂肪組織由来の間葉系幹細胞を心臓表面にスプレー状に吹き付ける「細胞スプレー法」を用いた、新たな心不全治療法の医師主導治験を開始する。11月29日に大阪大学において行われた記者会見で、同教授… 2019/12/02 循環器
インタビュー◎心不全患者の予後をDNA損傷の程度から予測する手法を開発 心筋細胞染色で早期に心不全の治療応答性を予測 東京大学大学院医学系研究科循環器内科学教授の小室一成氏に聞く 心不全患者の中には、薬物療法が奏功し長期にわたり安定した病態の患者がいる一方で、治療薬にあまり反応せず予後の悪い患者もおり、両者を早期に鑑別することは非常に困難だった。東京大学大学院医学系研究科循環器内科学の研究グループは、心筋生検時に採取する心筋細胞の染色により、心不全患… 2019/11/26 循環器
特集◎「新型」医療訴訟がやって来た《1》変容する医療訴訟の相手方 増加中の「新顔」弁護士は手強い?それとも… 患者側協力医にも変化、過失を特定できず訴訟が長引くケースも 近年、医療訴訟において医療機関側が相対することになる、患者側弁護士やその協力医の顔ぶれが大きく変化している。手強い「新顔」弁護士や協力医の意見書に苦戦を強いられることもあれば、逆に無理筋ともいえる提訴で患者側が過失を絞り込めず、訴訟がずるずると長期化してしまうケースも。以前… 2019/11/14 医療安全
日経メディクイズ●医事法 薬物犯罪が疑われる患者を通報する義務はあるか 22歳の女性患者が救急外来を受診した。A医師が診察したところ、右腰背部に約3cm長の刺創があり、着衣に多量の血液が付着していた。患者は興奮状態で、「痛くないの、帰らせて」、「彼に振り向いてほしくて刺したのに、結局みんなに無視されている」などと述べていた。… 2019/11/01 行政・制度 医師限定コンテンツ
トレンド◎ネプリライシン阻害薬が国内承認申請 話題の新規心不全治療薬ARNI、日本上陸へ 欧米ガイドラインで推奨も、国内臨床試験ではACE阻害薬との有意差示せず 2019年7月、アンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬(ARNI)のサクビトリル・バルサルタンが、慢性心不全を適応として日本でも承認申請された。欧米のガイドラインで数年前から推奨されているARNIは、その心保護・腎保護効果に対して臨床医からの期待が高まっている。… 2019/10/17 循環器
誰がWATCHMANを“watch”するのか 古代ローマ時代の詩人ユウェナリスは、自身の風刺詩の中で「誰が見張りを見張るのか(Who watches the watchmen?)」との警句を残した(原文はラテン語で“Quis custodiet ipsos custodes?”)。時は巡り21世紀、心臓の左心耳の前に立ち塞がり脳梗塞を防ぐ「WATCHMAN」もまた、十分に“watch”さ… 2019/10/14 循環器
学会トピック◎第23回日本心不全学会学術集会 心不全緩和ケアトレーニングHEPTが学会公認に 日本心不全学会は10月4日までに、心不全緩和ケアトレーニングコースである「HEPT(HEart failure Palliative care Training program for comprehensive care provider)」(外部リンク)を、学会公認の緩和ケア推進委員会オフィシャルコースとして採択した。今後、学会としてHEPTの活動をサポート… 2019/10/07 循環器
学会トピック◎第67回日本心臓病学会学術集会 SGLT2阻害薬はHFpEFの治療薬となり得るか? 左室拡張機能改善効果を多施設前向き研究で検証 左室駆出率(LVEF)が保持された心不全(HFpEF)に対して、SGLT2阻害薬は有効なのか――。2型糖尿病を合併した慢性心不全患者の左室拡張能に対するSGLT2阻害薬の効果を検証した多施設前向き研究の結果を、神戸大学大学院循環器内科学分野の田中秀和氏が第67回日本心臓病学会学術集会(9月13~15日… 2019/09/25 循環器
トレンド◎脳卒中治療ガイドライン追補2019がまもなく公開 tPAや血栓回収が使える脳梗塞が大幅に広がる! 治療選択の鍵はMRI画像の「ミスマッチ」 2年前に追補版が刊行された脳卒中治療ガイドラインが再度改訂され、9月末にも「脳卒中治療ガイドライン2015[追補2019]」として公開される予定だ。最大のポイントは、これまで適応外だった発症時刻不明の急性期脳梗塞に対するtPA(組織プラスミノーゲン・アクティベーター)投与や、最終健常確認… 2019/09/19 循環器
学会トピック◎第67回日本心臓病学会学術集会 CKDステージが進むほど高率で心房細動発症 1万人規模の特定健診の調査から 心房細動の新規発症率は、慢性腎臓病(CKD)のステージが進行した患者ほど高い――。東京都多摩市における特定健康診査(特定健診)受診者の心房細動発症率とCKDの重症度との関連性を検証した結果を、日本医科大学多摩永山病院(東京都多摩市)内科・循環器内科の小谷英太郎氏が第67回日本心臓病… 2019/09/18 循環器
インタビュー◎英国総合診療医が見る日本の医療と薬剤処方の課題 「念のため処方」を断つ英国のフォーミュラリー NTT東日本関東病院総合診療科・英国総合診療医の佐々江龍一郎氏に聞く 英国の診療所で約12年間にわたり総合診療医(General practitioner)として活躍し、現在は日本の病院の総合診療科に所属する佐々江龍一郎氏。薬剤の使用指針を定めた「フォーミュラリー」や種々のガイドラインによって、徹底的な効率化が図られているという英国の医療システムや、そこから浮かび… 2019/08/26 医療提供体制
トレンド◎GLP-1作動薬セマグルチドの経口薬が承認申請 経口GLP-1薬は糖尿病治療に革命を起こすか 普及の鍵は「丁寧な服薬指導」 2019年7月、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬セマグルチドの経口薬が、2型糖尿病を適応に日本でも承認申請された。従来、ペプチドであるGLP-1受容体作動薬には注射薬しか存在せず、経口製剤化は初めて。糖尿病薬物治療にどのような変革をもたらすのだろうか。… 2019/08/22 代謝・内分泌
特集◎患者を癒す言葉、傷つける言葉《6》 過去の「病気の原因」を伝えても患者は救えない 哲学者・『嫌われる勇気』著者の岸見一郎氏に聞く 余命や困難な治療など、厳しい内容を患者に伝えなければならないのに、萎縮してしまいはっきりと言葉を紡げない――。そんな思いを持つ医師はどのように患者に向き合えばよいのだろうか。哲学者で、アドラー心理学を解説したベストセラー『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)の著者である岸見一郎… 2019/08/07 医師・患者関係
日本高血圧学会が後援、自治体主導の地域医療創成 「高血圧ゼロのまち」のモデルタウンを公募開始 日本高血圧学会は、2019年7月29日に都内で記者会見を行い、自治体主導の生活習慣介入などにより、降圧目標未達成者や血圧未測定者ゼロなどを目指す「高血圧ゼロのまち」のモデルタウンを公募すると発表した。… 2019/07/30 循環器
トレンド◎AI問診「Ubie」の実力を探る AI問診は外来の人手不足の救世主となるか? 患者がタブレット端末を用いて症状などに関する質問に回答していくと、人工知能(AI)が問診内容を文章にまとめて医師のパソコン上に出力し、疑い病名もリストアップする――。既に100以上の医療機関で導入されているAI問診「Ubie」は、予備問診の時間や手間を軽減することで、人手不足と働き方改… 2019/07/23 医療機器
特集◎患者を癒す言葉、傷つける言葉《1》 患者の言葉を封じ込める「お変わりないですか」 わたクリニック船堀院長の行田泰明氏に聞く 53歳、在宅医療や緩和ケアに精力的に取り組むさなかに、自身の食道癌が判明――。1年弱の闘病生活を経て、現在は緩和ケア医として復職した行田泰明氏(わたクリニック船堀院長)。自身の癌患者経験や、それ以降患者に対して向き合う中で大事にしている「言葉」について聞いた(文中敬称略)。… 2019/06/25 医師・患者関係
インタビュー◎PCI時「高出血リスク患者」の国際基準を定義した理由 誰が「高出血リスク」か共通言語で語れる時代へ Philip M. Urban氏・上妻謙氏に聞く 各国のインターベンション医などで構成される学術研究コンソーシアム(ARC:Academic Research Consortium)が、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受ける患者が「高出血リスク(HBR:High bleeding risk)」であるかを判定する国際基準を定義し、EuroPCR 2019(5月21~24日、開催地:フラ… 2019/06/12 循環器
学会トピック◎EuroPCR 2019 第2世代生体吸収性ステント、2年間血栓症ゼロ MeRes100ステントの国際共同臨床試験結果から 第2世代の生体吸収性ステントの1つである「MeRes100」の留置後2年間、ステント血栓症は1例も発生しなかった――。国際共同臨床試験の成績とその後2年間の追跡結果を、ブラジル・Instituto Dante Pazzanese de CardiologiaのAlexandre Abizaidら氏がEuroPCR 2019(5月21~24日、開催地:フランス・… 2019/06/10 循環器
詳説◎改訂高血圧治療ガイドライン(JSH2019)《後編》 新高血圧GL、合併症を有する患者への対応は? 高齢者も合併症次第では130/80mmHg未満を目指す 5年ぶりの改訂となった「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」。前編では、降圧目標の引き下げや、130/80mmHg台を「高値血圧」と改称した狙いなどを紹介した。後編では、過降圧による有害事象が懸念される高齢者や、併存疾患を抱える患者の降圧治療における注意点などについて、前ガイドライ… 2019/06/05 循環器
詳説◎改訂高血圧治療ガイドライン(JSH2019)《前編》 厳格降圧時代の新・高血圧ガイドラインの勘所 もはや130/80mmHg台は「正常な血圧ではない」 令和時代の高血圧治療の基本となる「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」が、4月25日に刊行された。5年ぶりの改訂となった新ガイドラインの最大の特徴は、高血圧基準値を140/90mmHgに維持しつつも、大部分の患者に対して降圧目標を130/80mmHg未満へと強化したことだ。5月11~12日に福岡県久… 2019/06/04 循環器
「月額定額制オンライン診療」は医療を変えるか 最近では、音楽CDを購入したり個別にダウンロードすることなく、「月額定額制」の音楽配信サービスを利用しているという人は少なくないだろう。他にも、映画やドラマなど様々なコンテンツが見放題になる動画配信サービスや、車検や税金に煩わされずに定額で新車に乗れるカーリースも普及が進んで… 2019/06/03 循環器
学会トピック◎EuroPCR 2019 腎デナベーションで心房細動と心血管死亡を抑制 経カテーテル的に超音波で腎動脈外壁にある腎交感神経を焼灼する高血圧治療法である腎デナベーションによって、高血圧性心疾患患者の心房細動と心血管死亡を有意に抑制できた――。偽手術群を対照としたランダム化比較試験の結果を、南アフリカ・ステレンボッシュ大学のMarshall Heradien氏らがEu… 2019/05/31 循環器
学会トピック◎EuroPCR 2019 PCI時の「高出血リスク患者」の国際基準が発表 高出血リスク判定アプリも提供開始 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受ける患者が「高出血リスク(HBR:High bleeding risk)」であるかを判定する国際的な評価基準が、各国のインターベンション医などで構成される学術研究コンソーシアム(ARC:Academic Research Consortium)によって定義された。5月22日にEuroPCR 2019… 2019/05/28 循環器
インタビュー◎膵島移植とバイオ人工膵島の最前線 進化する膵島移植、来年度の保険適用を目指す 国立国際医療研究センター膵島移植プロジェクト長の霜田雅之氏に聞く 生涯にわたりインスリン注入が必要となる1型糖尿病。その根本治療に向けた取り組みには大きく2つの道筋がある。1つは、インスリンポンプを自動制御し、血糖コントロールを行う体外式の「人工膵臓」(関連記事:インスリンポンプは“自動運転”の時代へ)。そしてもう1つは、インスリンを分泌する… 2019/05/07 代謝・内分泌
医師4367人に聞いた「日本医学会総会、注目のテーマは?」 医学会総会、「AIとICT」が一番人気 医師の10人に1人が参加予定と回答 4年に1度の日本医学会総会。2019年はその開催年であり、学術集会は4月27日から29日にかけて愛知県名古屋市にて開催される(外部リンク:第30回日本医学会総会2019中部)。この学術集会に10人に1人の医師が参加予定であることが、日経メディカル Onlineが実施した「第30回日本医学会総会学術集会に… 2019/04/25 医師のキャリア
降圧目標を下げ早期からの生活習慣改善を強調 5年ぶり改訂、高血圧治療ガイドラインが発表 5年ぶりの改訂となる高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)が4月25日に発売されることを受け、4月19日に日本高血圧学会が都内で記者発表会を行い、JSH2019の改訂ポイントを紹介した。 既報の通り、JSH2019では高血圧基準値を140/90mmHgに維持しつつ、合併症のない75歳未満の成人の降圧目標は130… 2019/04/20 循環器
学会トピック◎第59回日本呼吸器学会学術講演会 CPAPに遠隔モニタリング導入で脱落率低下 睡眠時無呼吸症候群に対する持続陽圧呼吸療法(CPAP)の開始1週間後に、遠隔モニタリングによるフォローアップを行ったところ、6カ月後のCPAP脱落率を有意に低減できた――。日常診療における遠隔モニタリング導入後の追跡結果を、KKR高松病院(香川県高松市)睡眠・呼吸センターの荒川裕佳子氏ら… 2019/04/18 呼吸器
学会トピック◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019) トランスサイレチン型心アミロイドーシスに世界に先駆け治療薬登場 日本循環器学会が適正使用のための施設・医師要件を設定 2019年3月26日、ビンダケル(一般名タファミジスメグルミン)の適応が拡大され、従来有効な治療法が存在しなかった、野生型トランスサイレチン型心アミロイドーシスによる心筋症に対する世界初の治療薬として使用可能となった。これに伴い、日本循環器学会は「適性投与のための施設要件、医師要件… 2019/04/11 学会速報
学会トピック◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019) NOAC減量投与の有用性は標準用量と同等か? 多施設前向き研究でアピキサバン減量投与の脳卒中予防効果を検証 非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC、直接経口抗凝固薬=DOACとも)の1つであるアピキサバンを減量投与した場合の脳卒中・全身性塞栓症の予防効果は、標準用量で投与した場合と同等に認められる――。非弁膜性心房細動患者約3000人を対象とした多施設前向きコホート研究の解析結果を、済生会熊本… 2019/04/09 循環器
学会トピック◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019) 初のPCI・CABG併記の血行再建GLが発表 クラスIIb/IIIの症例ではハートチームアプローチを推奨 第83回日本循環器学会学術集会(3月29~31日、開催地:横浜市)の開催に合わせて、「安定冠動脈疾患の血行再建ガイドライン(2018年改訂版)」が発表され、同日、ガイドライン合同研究班員の門田一繁氏(倉敷中央病院循環器内科)と荒井裕国氏(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科心臓血管外… 2019/04/05 循環器
トレンド◎「人工膵臓」の実現へ開発加速 インスリンポンプは“自動運転”の時代へ 1型糖尿病の治療に使用されるインスリンポンプは、近年では低血糖を予測してインスリン注入を止める機能を備えた製品が登場し、血糖コントロールが飛躍的に改善する患者が増えつつある。さらに、血糖値を基に自動でインスリン注入量を増減する「人工膵臓」が使用できる時代が近々到来しそうだ。… 2019/04/02 代謝・内分泌
学会トピック◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019) NOACとワルファリンで脳出血後転帰に差はない 抗凝固療法中の脳梗塞患者の多施設前向き登録研究から ワルファリン服用群と非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC、直接経口抗凝固薬=DOACとも)服用群とで、脳出血後の重症度や転帰に有意差はない――。経口抗凝固薬内服中に発症した脳卒中患者を対象とした前向き登録研究の解析結果を、日本医科大学脳神経内科の須田智氏らが、第44回日本脳卒中学会学… 2019/03/29 循環器
学会トピック◎第53回糖尿病学の進歩 糖尿病合併認知症の血糖変動パターンに要注意 糖尿病合併の認知症の中でも、その発症と進行に糖代謝異常が関与している病態では、2つの特徴的な血糖変動パターンが存在する――。第53回糖尿病学の進歩(3月1~2日、開催地:青森県青森市)で東京医科大学病院高齢総合医学分野主任教授の羽生春夫氏らが、適切な血糖コントロールによって認知機… 2019/03/11 代謝・内分泌
リポート◎中等度腎機能障害にも使える新規MR拮抗薬 注目の第3世代MR拮抗薬、実力は?注意点は? 降圧効果に加えて臓器保護効果も、高カリウム血症には要注意 2019年1月、新規の降圧薬エサキセレノン(商品名ミネブロ)の製造販売が世界で初めて承認され、5月にも発売される見通しだ。同薬はミネラルコルチコイド受容体(MR)をブロックし、アルドステロンの作用を阻害するMR拮抗薬(アルドステロン拮抗薬とも呼ばれる)の第3世代。新薬の登場によって、高… 2019/03/07 循環器
特集◎新専門医制度時代の学会と専門医《6》 現場から見る新専門医制度1年目の問題点 2018年4月の新専門医制度開始から1年。症例数の確保や院内外の連携体制確立など新制度の研修への対応に追われ、思うように専攻医を確保できなかった医療機関も少なくない。そんな中、13領域で38人の専攻医を確保した倉敷中央病院(岡山県倉敷市、1166床)は、新専門医制度でも順調な滑り出しを見… 2019/02/26 医師のキャリア
マイナンバーカードが保険証の代用に 日医が「マイナンバーと医療情報の紐づけは誤解」と強調 健康保険法改正案の閣議決定を受け見解示す 日本医師会は、2019年2月20日の記者会見で、マイナンバーカードに保険証の機能を搭載するとした政府の方針について、「マイナンバーと医療情報とが紐づけされるということはない」と強調し、そうした誤解が生じることへの懸念を示した。 今回の日医の見解は、政府が2019年2月15日、マイナンバー… 2019/02/21 行政・制度
特集◎これってコンプライアンス違反?《12》院内相談窓口の実態 パワハラの張本人がハラスメント委員長!? 2人に1人はトラブル相談窓口が「ない・分からない」 日経メディカル Onlineが実施した「院内トラブルへの対応体制に関する調査」から、患者とのトラブルや院内でのハラスメントが発生した際に、相談できる窓口や担当者が「決まっていない」または「分からない」という医師が5~6割に上ることが分かった。また、窓口はあっても、その相談先がパワハラ… 2019/02/19 医師・患者関係
特集◎新専門医制度時代の学会と専門医《1》 群馬県が“外科専攻医が1人”から脱却できたワケ 2018年4月の新専門医制度開始から約1年。従来各学会が独自に行っていた専門医の認定や研修施設の指定を、第三者機関である日本専門医機構が行うことになった。中立的な評価によって質の高い専門医を養成するための制度だが、当初より都市部が有利になるのではないかとの懸念が示されていた。実際… 2019/02/05 外科
インタビュー◎てんかん患者の約4割が高齢者 高齢者のてんかんを見逃す2つの落とし穴 国際医療福祉大学神経内科教授の赤松直樹氏に聞く 小児の疾患というイメージもあるてんかんだが、約1800万人のレセプトデータの解析から、日本のてんかん患者の44%であることが分かった。この研究を主導した赤松直樹氏(国際医療福祉大学神経内科教授)に、認知症と混同されやすいという高齢者のてんかんの特徴や、見落とさないための注意点につ… 2019/01/28 精神・神経
特集◎これってコンプライアンス違反?《8》家族への情報開示 意思を確認できない患者の情報はどこまで開示可能? 医師が陥りやすいコンプライアンス面の落とし穴とその対策を紹介する本シリーズ。一連の取材では、複数の弁護士が、医師から最も頻繁に受ける相談として、個人情報の取り扱いを挙げている。通常、患者情報の開示は本人の同意取得が前提になるが、現場で特に判断に迷うのは、意識不明や認知症など… 2019/01/22 医師・患者関係
口腔内細菌は万病の元!? 近年、腸内細菌叢(腸内フローラ)の研究が進展し(関連記事)、メディアなどでも頻繁に取り上げられているが、最近では「口腔内細菌叢(口腔内フローラ)」にも注目が集まり始めている。歯周病菌や虫歯菌などの口腔内細菌が、実は全身の多様な疾患に悪影響を及ぼしているというのだ。… 2019/01/14 感染症
年末スペシャル◎あのニュース、どうなった?2018 ヘルニアを融かす注射薬、“ゆっくり普及”の理由 椎間板髄核に直接注入することで腰椎椎間板ヘルニアを融解させる注射薬コンドリアーゼ(商品名ヘルニコア椎間板注用1.25単位)が、2018年8月に発売された。保存療法が効かない一部の腰椎椎間板ヘルニア患者にとっては、手術に代わる待望の治療選択肢となるが、意外にもその広まり方は緩やか。その… 2018/12/26 医薬品
特集◎これってコンプライアンス違反?《4》応招義務 患者の迷惑行為で診療をどこまで断れる? 一般に「医師は患者からの診療要求を断れない」と理解されている応招義務。しかし現実には、暴言などの迷惑行為や治療費の不払いを繰り返す患者に直面するケースも少なくない。医師は、どこまで我慢すれば診療拒否を認められるのだろうか。… 2018/12/20 医師・患者関係
循環器病の予防と治療体制整備を推進する新法 脳卒中・循環器病対策基本法が成立 12月10日の衆議院本会議で、議員立法の「脳卒中・循環器病対策基本法」が全会一致で可決、成立した。同法では、脳卒中や心筋梗塞などの循環器病の予防推進と、迅速かつ適切な治療体制の整備を進めることで、国民の健康寿命の延伸と医療・介護費の軽減を目指す。… 2018/12/14 循環器
特集◎これってコンプライアンス違反?《3》困ったときの「駆け込み寺」 増える「院内弁護士」、医師らの頼もしい味方に 法的にOKか迷うケースで直接アドバイス、患者トラブル対応も クレーマー患者、院内でのハラスメント、個人情報管理の問題――。医師などの現場スタッフは日々の診療の傍ら、様々なトラブルへの対応を迫られる。そうした問題が発生した際に相談を受け、解決に導くプロとして、病院内に常勤の弁護士を配置するケースが増えている。現場スタッフの心強い味方と… 2018/12/06 医療安全
医師4348人に聞いた「血圧、どこまで下げますか?」 従来通り「140/90mmHg未満」派が過半数 来年の改訂に向けて編集作業が佳境を迎えている「高血圧治療ガイドライン2019」(JSH2019)での方針とは異なり、一般成人の降圧目標を「140/90mmHg未満に据え置くべき」と考える医師が過半数を占めることが、本誌調査により明らかになった。また、75歳以上の高齢患者に対しては、JSH2019案では一… 2018/11/22 循環器
日本老年学的評価研究、高齢者1万4000人の3年間追跡調査で示唆 高齢者は「毎日の入浴」で要介護を防げる 入浴の頻度が週7回以上の高齢者は、週2回以下しか入浴しない高齢者に比べて要介護認定リスクが約3割有意に低いことが明らかになった。全国18市町村に居住する要介護認定を受けていない高齢者1万3786人を3年間追跡した調査による。11月12日に開かれた日本老年学的評価研究(JAGES; Japan Gerontolo… 2018/11/16 生活習慣
リポート◎血圧の季節変動は独立した危険因子 冬に10mmHg上がる人は心血管リスクが2倍に 季節に応じた降圧薬調整で変動抑制を 夏から冬にかけて収縮期血圧(SBP)が10mmHg以上、拡張期血圧(DBP)が5mmHg以上上昇する患者は、心血管イベントリスクが2倍になる──。夏に血圧が上がるような逆の変動を示す患者も、血圧の絶対値とは独立に高リスクであることが、国内の大規模介入試験のサブ解析から示された。患者ごとに血圧… 2018/11/13 循環器
学会トピック◎第37回日本認知症学会学術集会 てんかんによる「治療可能な認知症」に要注意 顕著なてんかん発作を伴わずに、持続的な認知機能低下と精神症状を呈する症例に注意が必要――。第37回日本認知症学会学術集会(10月12~14日、開催地:北海道札幌市)で北海道大学神経病態学講座精神医学教室の堀之内徹氏らが、外見からは認知症との区別が困難だが薬物治療可能な認知機能障害と… 2018/10/19 学会速報
リポート◎適応時間内に血栓回収療法を行う2つのストラテジー ドリップ・シップ・リトリーブで脳梗塞を救え 迅速な直接搬送を可能にする病型判別アプリも 脳梗塞急性期の治療法として近年普及しつつある血栓回収療法。早期の血管再開通で劇的な予後改善が期待できるが、適応時間や施行できる施設は限られている。この課題を解決するため、ドリップ・シップ・リトリーブと呼ばれる連携やアプリの開発が進み、血栓回収療法の恩恵を受けられる患者が増え… 2018/10/18 救急医療・集中治療
厚労省主導で全世代型の社会保障制度改革を推進 根本匠氏が新厚生労働大臣に就任 第4次安倍政権発足後で初となる内閣改造が10月2日に行われ、福島2区選出(当選8回)の根本匠氏が厚生労働大臣に就任した。働き方改革担当も兼務する。根本氏は就任会見で、「持続的な社会保障と働き方改革が大きな政策になる」と話した。… 2018/10/03 行政・制度
リポート◎「高血圧治療ガイドライン2019」の骨子明らかに 高血圧の基準値は下げず早期からの積極介入強調 来春の発表に向け、我が国の「高血圧治療ガイドライン2019」(JSH2019)の編集作業が佳境を迎えている。この9月に開催された日本高血圧学会では、基準値を140/90mmHgに据え置きつつも、早期からの生活習慣改善など積極介入を強調した草案が提示された。… 2018/09/27 循環器
宇宙医学は究極のへき地医療 JAXA航空宇宙医師(フライトサージャン)の冨士原亨氏に聞く 宇宙飛行士が微小重力下の国際宇宙ステーションで安全に滞在するためには、地上から宇宙飛行士の健康状態を管理する航空宇宙医師(フライトサージャン)の存在が欠かせない。宇宙航空研究開発機構(JAXA)でフライトサージャンを務める冨士原亨氏に、JAXAでのキャリアを選んだきっかけや仕事内容… 2018/09/21 医師のキャリア
学会トピック◎第41回日本高血圧学会総会 糖尿病患者の2人に1人がDKD 全国の大学病院など8施設を受診した糖尿病患者約1万人のデータを解析したコホート研究の結果から、糖尿病患者の52%が糖尿病性腎臓病(DKD)であることが明らかになった。東京大学腎臓内科学・内分泌病態学の吉田唯氏らが第41回日本高血圧学会総会(9月14~16日、開催地:北海道旭川市)で報告し… 2018/09/20 腎・泌尿器
学会トピック◎第41回日本高血圧学会総会 新高血圧GL、日本は基準値140/90維持の方針 来年に改訂が予定されている「高血圧治療ガイドライン2019」(JSH2019)では、高血圧基準値を140/90mmHgに維持する方針が示された。一方、合併症のない75歳未満成人の降圧目標は130/80mmHg未満へと強化する。今後、パブリックコメントや関連学会の意見聴取を通して内容の最終調整を行う。JSH2019… 2018/09/18 循環器
学会トピック◎第66回日本心臓病学会学術集会 CKDで糖尿病合併例はさらに予後不良 冠動脈形成術を行った患者約4600名の予後を約5年間追跡調査した結果から、糖尿病性腎臓病(DKD)を合併していると、慢性腎臓病(CKD)を罹患していない患者や糖尿病非合併のCKD患者よりも、心血管複合イベントのリスクが有意に高いことが示唆された。順天堂大学循環器内科学の遠藤裕久氏らが第66… 2018/09/13 腎・泌尿器
リポート◎認知症診断時の甲状腺機能検査実施率はわずか33% その高齢者の物忘れ、甲状腺機能低下症では? 甲状腺機能低下症が認知機能障害を引き起こすことがある。そのため、認知症の診断時には甲状腺機能検査の実施が推奨されているが、実際に検査を受けている認知症患者は3人に1人にすぎないとの全国調査の結果が今年7月に発表された。高齢者では、疲労や倦怠感の原因が甲状腺機能異常というケースもあ… 2018/09/06 代謝・内分泌
三師会・四病協が新提言を発表 消費税問題、診療報酬補填の過不足は申告で対応 日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会と四病院団体協議会(四病協)は8月29日、医療機関の「控除対象外消費税」問題の解決に向けて、診療報酬による補填の過不足を是正する新たな仕組みの導入を求める提言を行った。 … 2018/08/30 行政・制度
宇宙では肩凝りから解放され快適に過ごせました JAXA宇宙飛行士・医師の金井宣茂氏に聞く 昨年12月から国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在し、6月3日に無事帰還した金井宣茂宇宙飛行士は、もともとは自衛隊で潜水医官として勤務していた経歴を持つ。医師から転身した日本人宇宙飛行士は、向井千秋氏、古川聡氏に次ぐ3人目だ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)でのキャリアを選んだきっ… 2018/08/24 医師のキャリア
リポート◎慢性腎臓病(CKD)診療ガイドラインが大幅改訂 CKDでは厳格降圧のメリットは小さい 専門医への紹介基準が簡略化、降圧治療の目標や薬の選択も変更 国内に1300万人以上の患者がいるとされる慢性腎臓病(CKD)。高齢化の進展に伴い、CKD治療の考え方は大きく変わってきた。かかりつけ医と専門医の緊密な連携によって、年齢や状態に応じた治療を行うことで、透析導入を食い止める――。そうした治療の上での日常的な疑問に答える形で、かかりつけ… 2018/08/07 腎・泌尿器
欧vs米 高血圧基準値狂騒曲の舞台裏 スペイン・バルセロナで6月8日~11日に開催された第28回欧州高血圧学会(ESH 2018)のメインイベントとなったのは、5年ぶりの改訂となった欧州の高血圧治療ガイドラインの発表だ(関連記事)。他のセッションの中には空席が目立つ会場もあったが、6月9日に行われた新ガイドライン発表のプレナリー… 2018/07/23 循環器
特集◎2018年度診療・介護報酬改定のインパクト《4》 「月1回訪問+オンライン」で在宅医療を効率化 2018年度診療・介護報酬同時改定では、外来のオンライン診療に関する点数の新設が注目されたが、実は在宅医療の分野でもオンラインによる管理を評価した点数が設定されている。今回は、訪問診療とオンライン診療を組み合わせることで、効率的な在宅医療を目指す取り組みを紹介する。… 2018/07/17 行政・制度
10月末まで、被災した旨を申し出た患者が対象 西日本豪雨被災者は一部負担金の徴収不要に 平成30年7月豪雨(いわゆる西日本豪雨)の被災者については、窓口で医療費一部負担金を受け取る必要はないとの方針を、厚生労働省が示した。保険証の提示がなくても保険診療が可能であり、医療機関や薬局は全額を保険請求できる旨も併せて示した。7月13日に日本医師会館(東京都文京区)で開かれ… 2018/07/13 事件・話題
緊急インタビュー◎西日本豪雨被災者への医療対応(熱中症編) 健康状態モニタリングで避難所の熱中症を防げ 西日本豪雨によりお亡くなりになられた方にお悔やみを申し上げます。被災地でも連日30℃を上回る日が続き、避難所での生活を強いられている方々の健康状態が心配されます。被災地での熱中症対策や健康管理の方法について、帝京大学附属病院高度救命救急センター長の三宅康史氏に聞きました。… 2018/07/12 事件・話題
学会トピック◎第28回欧州高血圧学会(ESH 2018) 未治療高血圧にも腎デナベーションで降圧効果 経カテーテル的に超音波で腎動脈外壁にある腎交感神経を焼灼する高血圧治療法である腎デナベーションを、降圧薬を服用していない比較的軽症の高血圧患者に対して行った偽手術群対照試験において、有意な降圧効果が認められたと、フランス・パリ公立病院連合Georges-Pompidou欧州病院のMichel Aziz… 2018/06/28 腎・泌尿器
詳報◎欧州高血圧治療ガイドライン改訂 基準値は140/90に据え置き、降圧目標を強化 日本のガイドライン改訂への影響必至 スペイン・バルセロナで6月8日から11日まで開催された第28回欧州高血圧学会(ESH 2018)で、欧州心臓病学会(ESC)とESHによる新しい高血圧治療ガイドライン(以下、ESC/ESH2018と表記)が発表された。高血圧の基準値は従来通りの140/90mmHgに据え置かれたが、降圧目標は忍容性があれば、ほぼ全て… 2018/06/26 循環器
学会トピック◎第28回欧州高血圧学会(ESH 2018) 冠動脈疾患ではSBPよりDBP重視の降圧が有効 高血圧と診断されたことはないものの安定狭心症のために1剤以上の降圧薬を服用している、血圧140/90mmHg未満の安定冠動脈疾患患者約6000例の追跡調査から、拡張期血圧(DBP)が80~89mmHgでは心血管リスクが上昇する一方、収縮期血圧(SBP)が130~139mmHgの水準では心血管リスクは高まらず、降圧… 2018/06/25 学会速報
学会トピック◎第28回欧州高血圧学会(ESH 2018) 尿酸はABPとは独立した総死亡・心血管リスク 日本を含む世界4カ国から登録された約5000例の24時間血圧測定(ABPM)データの解析から、血清尿酸高値はABPMによる各測定値と独立した心血管イベントおよび総死亡のリスク因子になっており、血圧の変動パターンによらないリスク予測因子として有用であると、イタリア・パドヴァ大学のPaolo Palati… 2018/06/20 循環器
インタビュー◎局所麻酔下の心臓手術は広がるか 覚醒下手術もオーダーメイド治療の一選択肢 ニューハート・ワタナベ国際病院総長の渡邊剛氏に聞く 通常は全身麻酔下で行うのが当たり前の心臓外科手術。それを局所麻酔下で行う覚醒下心臓手術は、新たな治療選択肢となり得るのだろうか。覚醒下での冠動脈バイパス手術を日本で初めて行った、ニューハート・ワタナベ国際病院総長の渡邊剛氏に聞いた。… 2018/06/12 外科
学会トピック◎第28回欧州高血圧学会(ESH 2018) 欧州の改訂高血圧ガイドライン、基準値は下げず 米欧で基準値にねじれも、降圧目標は実質的引き下げ 6月8日から11日までスペイン・バルセロナで開催されている第28回欧州高血圧学会(ESH 2018)で9日、欧州の新しい高血圧治療ガイドラインが発表された。高血圧の基準値は従来通りの140/90mmHgに据え置かれたが、降圧目標は忍容性があれば、ほぼすべての患者で130/80mmHg未満に下げられた。2017年に… 2018/06/11 循環器
リポート◎日本初、局所麻酔下での心臓弁手術が成功 覚醒下心臓手術は新たな選択肢となり得るか? 「心臓手術は全身麻酔下」の常識に一石投じる 2018年2月、旭川医科大学にて局所麻酔下での心臓弁手術が日本で初めて行われ、成功に終わった。全身麻酔が当たり前の心臓外科手術において、全身麻酔が困難な患者に対して行ったものだ。今後、こうした覚醒下での心臓手術は増えていくのだろうか。… 2018/06/11 循環器
学会トピック◎第7回臨床高血圧フォーラム 降圧目標の素案が示され活発な議論 血圧測定法などに検討の余地との指摘も 2019年に改訂される高血圧治療ガイドライン(JSH2019)では、降圧目標を引き下げるべきなのか、それとも据え置くべきなのか――。5月19~20日に京都市で開催された第7回臨床高血圧フォーラムにおいて、高血圧治療における降圧目標の素案をめぐる活発な議論が交わされた。… 2018/05/24 循環器
リポート◎腰椎椎間板ヘルニア治療に第三の選択肢 注射でヘルニアを融解させる新薬の実力を探る 安全な普及への鍵は適用対象の見極め 2018年3月、椎間板髄核への直接注入で椎間板内圧を下げる治療薬「ヘルニコア椎間板注用1.25単位(一般名コンドリアーゼ)」の製造販売が世界で初めて承認された。保存療法が効かない一部の腰椎椎間板ヘルニア患者にとっては待望の、手術に代わる新たな選択肢が登場する。… 2018/05/10 骨・関節・筋
次期高血圧治療ガイドライン(JSH2019)を占う 高血圧基準値「日本だけ孤立する必要もない」 2019年春に改訂される我が国の「高血圧治療ガイドライン」(JSH2019)で、高血圧の基準値は現状の140/90mmHgが維持されるのか、2017年11月に発表された米国の新しいガイドラインに合わせて130/80mmHgに切り下げられるのか。4月27日に開催された日本高血圧学会のプレスセミナーでJSH2019作成委員長… 2018/05/01 循環器
2000例規模の追跡調査で有効性を示唆 血栓回収療法で脳梗塞後の生活自立率が向上 急性期の脳梗塞患者に対して血栓回収療法を行った場合、同療法を行わなかった場合と比べて3カ月後の生活自立率が44%高かったことが、全国46施設における2420例の追跡調査から明らかになった。多施設の実臨床で2000人規模の患者に対して血栓回収療法の有効性を示したのは世界で初めて。兵庫医科大… 2018/04/27 循環器