「ワンピース世代」の部下に悩んだら 医療業界は離職が深刻だといわれる。数字を見ると常勤看護師の離職率はここ数年、11%くらいで、他の産業とさほど違いはない。しかし地域差が大きく、大都市部の中小規模病院の大半は、看護師不足に頭を悩ませているのが現状だ。「仲間とのつながりが強い」「組織に従って動くことが苦手」「上下… 2016/12/27 組織
抗凝固薬に関する患者と医師の認識ギャップ調査(その2) 中和薬の有無、4割の患者が「処方時に教えて」 抗凝固薬を用いた治療についての不満や不安で大きいと考えられるものについて患者400人に聞いた。最も回答数が多かったのは「定期的に医療機関の受診が必要」(55.5%)で、2位以降は「ずっと薬を飲み続けなければいけない」(53.3%)、「毎日薬を服用しなければならない」(49.8%)と続き、生… 2016/12/07 循環器
抗凝固薬に関する患者と医師の認識ギャップ調査(その1) 患者の7割は「複数の治療選択肢を知りたい」 心房細動患者に対する抗凝固薬を使った治療について、抗凝固薬を服用中の患者400人、抗凝固薬を処方している医師263人に対し、それぞれWEB調査を行ったところ、患者の約7割が「薬を処方されるときには、決定前に複数の治療選択肢について説明を聞きたい」と回答したことなどが明らかになった。… 2016/12/06 循環器
「薬を減らして窓口負担増」に患者は納得するか 高齢患者を中心とした多剤投与や残薬問題を解消しようと、2016年度診療報酬改定では、「減薬」に対する評価として、外来・在宅患者を対象に「薬剤総合評価調整管理料」が新設された。ところが、開業医の反応はいまひとつだ。山一ビル内科クリニック(東京都足立区)は、循環器や呼吸器疾患などが… 2016/07/27 医薬品
「料理」で脳トレ、五感を刺激し認知症予防にも 人はいくつになっても、おいしいものを食べたいと思うもの。有料老人ホームや通所介護(デイサービス)など、高齢者を対象とした介護事業所は年々競争が激しくなっているが、差別化戦略の1つとして今注目されているのが「食べること」だ。食の満足度を高めるためには、できるだけ「おいしい食事」… 2016/02/22 老年医学・介護
医師2561人に聞きました 約2割の医師が「ほぼ毎日」運動している 人気の運動は「ウォーキング」「ストレッチ」「ランニング」 前回の「食生活」に続き、今回は医師の「運動習慣」について聞いた。日経BPメディカル研究所の調査に回答した医師2561人のうち、約6割が「週に1回」以上、運動していた。医師は普段から忙しいイメージがあるが、忙しい中でも時間を見つけて定期的な運動を心がける医師が多いようだ。… 2016/02/09 ライフスタイル
医師2561人に聞きました 医師が健康のために摂取している食品は? 積極的に摂取、第3位が「青魚」、第2位が「コーヒー」、第1位は… 医師は、医療の専門家であるとともに、健康に関しても豊富な知識をもった「健康のプロ」だ。その医師たちは、自らの健康のために、どのようなことに気をつけているのだろうか。今回は、その「食生活」の実態に調査で迫った。… 2016/01/28 ライフスタイル
人が辞めていく病院と不登校が多い学校の共通点 医療・介護業界では、相変わらず人手不足が深刻で、病院や介護施設などの現場では日々、看護師や介護スタッフの採用に追われているのが実情だ。 2015/09/09 医療経営
「日本一わがままを聞く」大人気の老人ホーム もしも、自分が高齢者施設に入ることになったら、どんな所が良いだろうか。快適で安全な居室などのハード面もさることながら、やはりスタッフの対応が最も気になるところだ。では、どんな対応をしてもらえるとうれしいのか。高齢者施設の顧客満足度(CS)を考える上で、1つのヒントになる、あるホ… 2015/03/30 老年医学・介護
手本はユニクロ?人件費率17%の診療所の秘密 通常は30~40%くらいを占める診療所の売上高人件費比率が、わずか17%という驚くべき診療所を紹介しよう。大阪市住吉区の医療法人上野会・上野クリニック(無床)だ。 2014/10/08 医療経営
【特集】最新ガイドラインを読み解く Part1 心房細動治療(薬物)ガイドライン 最大の変更点は「新規経口抗凝固薬の追加」 「心房細動治療(薬物)ガイドライン」は、日本循環器学会、日本心臓病学会、日本心電図学会、日本不整脈学会の4学会からなる合同研究班によって、2013年12月に5年ぶりの改訂が行われた。 2014/06/20 循環器
【ピックアップ】 CHA2DS2-VAScとHAS-BLEDスコア 日本人の心房細動患者にも有用 2010年の欧州心臓病学会(ESC)のガイドラインでは、新たな脳梗塞発症リスクの評価法としてCHA2DS2-VAScスコアが、また出血リスクの評価法としてHAS-BLEDスコアが導入された。 2014/06/20 循環器
【特集】新たな展開を迎えた炎症性腸疾患の治療戦略 Part1 増加し続ける炎症性腸疾患 生物学的製剤で難治例の治療は激変 クローン病に対する初めてのTNFα阻害薬として、インフリキシマブが承認されたのは2002年。その後、クローン病の治療戦略は激変し、患者のQOLも目覚ましく向上した。潰瘍性大腸炎も09年以降、免疫抑制薬のタクロリムスやインフリキシマブなどが承認され、治療の選択肢が広がった。炎症性腸疾患の治… 2014/05/20 消化器
肥満パラドックスで気になる高齢者の栄養状態 最近、循環器関連で注目を集めている話題の1つが「肥満パラドックス」。肥満は糖尿病や心疾患などの重要なリスク要因であるにもかかわらず、肥満者の方が長生きするという現象をいう。心不全や糖尿病、末期腎不全などの患者について報告があるものの、今のところ定まった見解はない。欧米に比べ、… 2014/04/30 代謝・内分泌
侮れない歯周病、アルツハイマー病とも関連? 日本人の歯磨き習慣はずいぶん定着していて、ある調査によれば「1日に2回」歯磨きをする人が46%を占め、「1日3回」が27%、「歯をほとんど磨かない人」はわずか0.4%なのだそうだ。歯磨き剤だけでなく、フロスや歯間ブラシなどを使う人も増えている。… 2013/12/19 精神・神経
「玄米食 vs. 白米食」の比較試験、玄米食群で有意な血糖改善効果 精製された白米はグリセミック・インデックス(GI)値が高く、メタボリック症候群のリスクを高める恐れがあるとの報告も見られる。そこで、総カロリーの約半分を白米から摂取している南インド都市部で、糖尿病ハイリスク者を対象に白米ベースの食事と玄米ベースの食事で無作為比較試験を実施した… 2013/12/11 代謝・内分泌
糖尿病予防に効果的な食物繊維は「野菜・果物」でなく「シリアル」 食物繊維の摂取は2型糖尿病(DM)予防に効果があるとされるが、これまでの疫学研究を見ると結果は必ずしも一致していない。そこで、食物繊維の用量反応関係に関する前向きコホート研究のメタ解析を行ったところ、食物繊維の中でも穀物からなるシリアルの摂取が最も糖尿病のリスクを下げ、1日10gの… 2013/12/09 代謝・内分泌
糖尿病と軽度認知機能障害、女性のみで有意な関連 2型糖尿病(DM)患者は、脳血管性認知症やアルツハイマー病との関連が指摘されている。ドイツのHeinz Nixdorf Recall Study登録者を対象に、2型DMと軽度認知機能障害(MCI)の関連を調べたところ、女性患者についてはMCIの発症と有意な関連が見られたが、男性については関連が見られなかった。12… 2013/12/09 代謝・内分泌
「最初から3剤併用療法」で顕著な血糖効果、低血糖発作が減少、減量効果も大 2型糖尿病の新規患者に対し、最初から3剤併用療法(メトホルミン、ピオグリタゾン、エキセナチド)を行った場合、従来治療と比較して治療効果は勝り、低血糖発作は約13分の1に減少し、体重も有意に減少することなどが示された。12月2日からメルボルンで開催中の世界糖尿病会議2013(IDF-WDC2013… 2013/12/06 代謝・内分泌
身体活動量と食事の改善で10年間推定CVD発症リスクは減少も死亡リスクは変わらず 糖尿病ハイリスク者を対象に、1年間の身体活動量と食事の改善が心血管疾患(CVD)の発症に及ぼす影響を検討したところ、10年間推定CVD発症リスクは減少したが、10年間推定死亡リスクは変わらなかったことが示された。12月2日からメルボルンで開催中の世界糖尿病会議2013(IDF-WDC2013)で、フィン… 2013/12/06 代謝・内分泌
「1日6食の小分け」より「朝昼2食」の方が減量・血糖管理に効果 2型糖尿病患者にとってカロリー制限は不可欠であり、一般的には1日の摂取カロリーを5~6回に分けて、少しずつ食べる方法が推奨されている。しかし、1日6回の小分けと朝昼2回の2種類の方法で、食事制限のクロスオーバー試験を実施したところ、朝昼2食の方が6食よりも減量効果が大きく、空腹時血糖… 2013/12/05 代謝・内分泌
メトホルミン投与3年以上あるいは1000mg/日以上ではVB12欠乏症に注意 メトホルミンの使用で、ビタミンB12欠乏症が起こる恐れがあることが指摘されているが、投与期間が長いほど、1日の投与量が多いほどそのリスクが高まることが示された。メトホルミンの投与期間が3年以上、あるいは投与量が1000mg/日以上の場合には、VB12欠乏症のリスクが有意に高まることを、韓国… 2013/12/04 代謝・内分泌
胃バンディング術、「過体重」患者でも2年後DM寛解率は48% 高度肥満を伴う2型糖尿病(DM)患者に対する肥満外科手術は、内科的治療よりも短期間で高い治療効果が得られることが報告されているが、その推奨基準はBMI35kg/m2以上の患者となっている。しかし、オーストラリアのMonash UniversityのJ.Wentworth氏らが、この推奨基準に達しないBMI25~30kg/m2の… 2013/12/04 代謝・内分泌
ドネペジルにメマンチン追加投与で広範囲に脳血流量が上昇 アルツハイマー病(AD)患者を対象に、ドネペジルにメマンチンを追加投与した場合の有用性を検討した結果、ドネペジル単独投与に比べて、前頭葉、前部帯状回、後頭葉にかけて広範囲に血流量が上昇することなどが確認された。11月8日から10日まで長野県松本市で開催されている第32回日本認知症学会… 2013/11/11 精神・神経
歯周病治療はアルツハイマー病の進行抑制につながる可能性 アルツハイマー病(AD)のモデルマウス(APP-Tg)に、歯周病病原菌を投与して歯周病を発症させ、ADの病理の進行への影響を検討したところ、コントロール群に比べて、認知機能の増悪、Aβの沈着の増加、TNF-αの増加などが確認され、歯周病がADの病態増悪に関与している可能性が示唆された。11月8… 2013/11/11 精神・神経
タウのリン酸化には「加齢」と「糖尿病」が関与の可能性 糖尿病はアルツハイマー病(AD)発症の危険因子として注目されている。しかし、そのメカニズムについては詳細が明らかになっていない。ADになる運命にあるAPP トランスジェニックマウス(APP Tg)、およびAPP Tgと糖尿病マウスを掛け合わせたAPP+ob/ob(いずれも18カ月の高齢マウス)を用いてタ… 2013/11/10 精神・神経
「全脳萎縮の程度」で認知機能低下が予測できる 脳全体の萎縮(全脳萎縮)と認知機能との関連を横断的、縦断的に調べたところ、全脳萎縮とMMSE、およびMMSEの1年後変化率とは有意な相関を示し、全脳萎縮は認知機能低下の早期指標として活用できる可能性が示唆された。11月8日に長野県松本市で開幕した第32回日本認知症学会で、京都大学大学院医… 2013/11/09 精神・神経
うつは乾癬疾患患者の心筋梗塞リスクを75%高める 乾癬(Ps)および乾癬性関節炎(PsA)の患者は、冠動脈疾患や精神疾患を発症するリスクが高いとされる。カナダArthritis Research of CanadaのLindsay C. Burns氏らは、Ps/PsA患者がうつを合併しやすく、うつがある場合は心筋梗塞(MI)の発症リスクが有意に高まることを、10月26日から30日に米国… 2013/11/01 骨・関節・筋
歯周病は関連因子補正後も独立したRAの危険因子 近年、歯周病は関節リウマチ(RA)のリスクファクターであることが示唆されているが、喫煙や糖尿病などの交絡因子の関与が指摘されている。そこで、RA患者を対象に歯周病とRAの関連を調べたところ、歯周病は抗CCP抗体陽性RAの独立した危険因子であることなどが示された。10月26日から30日に米国サ… 2013/11/01 感染症
「初発が親指の付け根以外」は痛風再発作の予測因子 初発の痛風患者に直ちに投薬治療を開始するかどうかは専門家の間でも意見が分かれるところだが、再発の可能性は、「高尿酸値」と「初発がMTP1以外の関節」で有意に高いことが示された。10月26日から30日まで米国サンディエゴで開催されている米国リウマチ学会(ACR2013)で、米国Mayo Clinic Roch… 2013/10/31 代謝・内分泌
高コレステロールは女性においてのみRA発症の危険因子 関節リウマチ(RA)の発症に至る代謝経路は、ホルモン因子などの影響を受けて男女で違いがあることが指摘されている。そこで、血清総コレステロール値(T-Cho)がRAの発症に及ぼす影響をコホート研究で追跡したところ、T-Cho高値は女性においてのみ、RA発症リスクを高めることが示された。10月26… 2013/10/30 代謝・内分泌
発症5年前の運動量が多いとRAがより軽症になる可能性 関節リウマチ(RA)患者を対象に、診断時から遡って5年前の運動状況を確認したところ、運動量が多い患者ほど診断時の疾患活動性が低く、より軽症であることが示された。10月26日から30日まで米国サンディエゴで開催されている米国リウマチ学会(ACR2013)で、スウェーデンInstitute Of Environmen… 2013/10/30 骨・関節・筋
糖入り炭酸飲料を多く飲む女性はRA発症リスクが高い 糖入り炭酸飲料の多飲が関節リウマチ(RA)の発症にどのような影響を及ぼすか、米国の大規模女性コホート(Nurses' Health Study:NHS)を用いて調べたところ、多変量解析による補正後も、飲む量が多いほどリウマチ因子(RF)陽性RAのリスクが高まることが示された。10月26日から30日まで米国サン… 2013/10/29 骨・関節・筋
喫煙者は痛風になりにくい? 喫煙は痛風の独立した保護因子 過去にも、喫煙者は血清尿酸値が低いといった報告が見られるが、喫煙と痛風の関連について、Framingham heart 研究の54年間のデータを分析したところ、喫煙はBMIなどの関連因子で補正後も、独立した痛風の保護因子であることが示された。10月26 日に米国サンディエゴで開幕した米国リウマチ学会(… 2013/10/28 代謝・内分泌
「高血圧」は変形性膝関節炎の発症を高める 近年、疫学研究などで変形性膝関節炎(KOA)とアテローム性血管疾患との関連が示され、変形性関節炎はメタボリック症候群の一要因である可能性も指摘されている。そこで、冠動脈疾患の重要なリスク因子である高血圧とKOA発症との関連を調べたところ、収縮期血圧や脈圧が高いほど、KOAの発症リスク… 2013/10/28 循環器
【特集】アルツハイマー病 新たな治療戦略 Part1 タウイメージング実用化に成功 炎症を阻止する新治療戦略も アルツハイマー病患者の脳内に蓄積するタウの状態を画像化する技術が登場し、脳内のタウを可視的に把握することが可能になりそうだ。タウの蓄積は、神経細胞死に直結するとされ、創薬分野における新たな展開が期待されている。… 2013/10/18 精神・神経
【特集】アルツハイマー病 新たな治療戦略 Part2 癌とアルツハイマー病は逆相関 糖尿病治療薬でも新たな知見 国際アルツハイマー病学会(AAIC2013)では、大規模な疫学研究の発表も目立った。その中から、癌や糖尿病といった合併症とアルツハイマー病との関連や、退職年齢と認知症発症の関連を調べた研究などを紹介する。… 2013/10/18 精神・神経
肥満の有無に関わらず、「体脂肪量の増加」は2TDMのリスク因子 加齢による除脂肪体重の減少や体脂肪の増加はインスリン抵抗性を増大させ2型糖尿病(2TDM)のリスクを高めるとされる。そこで、体組成の変化とDM発症リスクの関連を縦断的に調べたところ、「体脂肪量の増加」が2TDMの発症リスクを有意に高めることが示された。9月27日までバルセロナで開催されて… 2013/10/02 代謝・内分泌
食事回数が2回と5回で代謝や1日エネルギー消費量に違いなし 食習慣は、2型糖尿病(2TDM)の発症および予後に大きな影響を及ぼし、臨床的には一度に大量に食べるより、少しずつ回数を分けて食べる方が、減量や心血管疾患予防に効果的とされている。しかし、それを実証する研究報告は少ない。そこで、等カロリーの高脂肪食を2回と5回に分けて食べた場合を比較… 2013/10/01 代謝・内分泌
あらゆる交絡因子の補正後でも、喫煙は糖尿病発症のリスク因子 喫煙は2型糖尿病(2TDM)のリスクファクターとされるが、飲酒、コーヒー摂取、運動不足など、様々な非健康的な生活習慣が喫煙と関連しており、それらの影響を十分に考慮した研究報告は少ない。欧州のEPIC-InterAct Studyのコホートを用いて、あらゆる交絡因子で補正を行い、喫煙のDM発症に対する… 2013/09/30 呼吸器
低血糖と高血糖、どちらも脳萎縮の進行と関連 糖尿病(DM)は、アルツハイマー病(AD)のリスクファクターとされ、高血糖やインスリン抵抗性などの関与が指摘されている。そこで、高齢の糖尿病患者の脳の萎縮度を調べ、その関連因子を解析した結果、高血糖だけでなく、内臓肥満や低血糖なども認知症の進行と関連していることなどが示された。9… 2013/09/27 代謝・内分泌
低出生体重児の青年期以降の飽和脂肪酸摂取増に子宮内環境が関与 低出生体重児は、青年期以降に脂肪摂取量が増え、糖尿病や心血管疾患のリスクが高まることが報告されている。しかし、その原因が遺伝的なものか、母親の子宮内環境によるものかは明らかでない。そこで、一卵性、および二卵性の双子の若者を対象に、出生体重と脂肪摂取量の関係を調べたところ、一… 2013/09/26 代謝・内分泌
低血糖発作後の1週間は血栓形成や炎症が促進 ACCORD試験では、2型糖尿病(DM)患者に対する厳格な血糖コントロールは死亡率を上昇させることが確認されたが、これらの結果の背景要因として低血糖との関連が指摘されている。そこで、グルコースクランプ法を用いて実験的な低血糖状態が血栓形成や炎症にどのような影響を与えるかを調べたところ… 2013/09/25 代謝・内分泌
DM患者が間食するならば「午後3時半ごろ」と指導するのがよい 日本人の2型糖尿病(DM)患者を対象に、食後の血糖変動に対するスナック(間食)の影響を調べたところ、昼食直後よりも15時半に間食をした方が食後の血糖変動が小さく、夕食後の血糖値上昇曲線下面積(IAUC 0-5)は昼食直後の間食と比較して30%減少することなどが示された。9月23日からバルセロ… 2013/09/25 代謝・内分泌
小児喘息で性差、女児の方が重症例多い 小児喘息の性差を調べたところ、ペットとの接触や母親の喫煙などの危険因子は男児の方が多かったものの、重症度は女児の方が有意に高いことなどが示された。9月7日から11日にバルセロナで開催された欧州呼吸器学会(ERS2013)で、イタリアNational Research Council of ItalyのStefania La Grutta… 2013/09/13 呼吸器
全身振動運動器でCOPD患者の健康状態が改善 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に、全身振動運動器(WBV)を使ってスクワット運動を実施したところ、運動能力、および健康状態が改善することが示された。9月7日から11日にバルセロナで開催された欧州呼吸器学会(ERS2013)で、茨城東病院(茨城県那珂群東海村)リハビリテーション科の伊東光修氏… 2013/09/12 呼吸器
ビタミンD、Mg欠乏はCOPD患者のQOLと関連 ビタミンD、マグネシウム、カルシウムの欠乏はCOPDの増悪との関連が報告されている。そこでCOPD患者の血清ビタミンD、マグネシウム、カルシウムを測定し、肺機能やQOLとの関連を調べたところ、1秒量(FEV1)との関連はいずれも見られず、ビタミンDとマグネシウムについてはQOLとの関連が見られた… 2013/09/12 呼吸器
身体活動量が少ないほど閉塞性睡眠時無呼吸症は重症に 閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)は日中の眠気、うつ状態、認知機能の障害など様々な症状を呈するが、身体活動量やQOLとの関連についてはあまり報告がない。そこで、OSA患者を対象に睡眠時の呼吸パラメーターと日中の歩行量との関連を調べたところ、歩行量が少ないほどOSAの重症度が有意に高まること… 2013/09/11 呼吸器
COPD合併の高齢喘息患者はコントロール不良 高齢の喘息患者への対応は医療の重要課題となっているが、特に慢性閉塞性肺疾患(COPD)を併発している場合の適切な対応については明確になっていない。イタリアの16施設、320人の高齢喘息患者(ELderly Subjects with Asthma、ELSA研究)を対象に、6カ月の観察研究を行ったところ、COPD合併群で… 2013/09/11 呼吸器
成人アトピー性疾患患者は呼吸器感染症にかかりやすい アトピー性皮膚炎や喘息、鼻炎などのアトピー性疾患を有する成人患者は、上気道および下気道の呼吸器感染症にかかりやすいことが、フィンランドCenter for Environmental and Respiratory Health Research、University of OuluのAino Rantala氏らの研究で明らかになった。9月7日にスペイン・バル… 2013/09/09 呼吸器
定期的なエクササイズで成人の喘息症状が改善する これまでに、喘息患者に対する定期的な運動の影響について検討した研究は少ないが、1週間の運動量が多いほど喘息の症状の発生が軽減することが示された。9月7日からバルセロナで開催されている欧州呼吸器学会(ERS2013)で、フィンランドInstitute of Health Sciences、University of OuluのSirpa… 2013/09/09 呼吸器
【特集】これも糖尿病合併症? Part 2 認知症:過食、昼寝などの周辺症状に注意 糖尿病患者は認知症の合併リスクが高いとされる。両疾患を合併した患者を調べたところ、血糖管理が悪いほど周辺症状が強く、中でも過食、昼寝が有意に多いことが示された。 2013/08/19 代謝・内分泌
【学会トピックス】第73回米国糖尿病学会(ADA2013)より 血糖管理には15分の散歩3回より45分の持久運動が有効 昨今、血糖を適切にコントロールするには、エクササイズの実践以外にも、散歩などの日常身体活動(ADL)が重要だとの指摘がある。そこで、2型糖尿病患者でADLの24時間血糖コントロールへの影響を調べたところ、1日に15分間の散歩を3回行うよりも1回45分間の持久運動を実施する方が、日内血糖変動… 2013/08/19 代謝・内分泌
【特集】これも糖尿病合併症? Part 3 歯周病:治療により血糖コントロールも改善 糖尿病患者は歯周病になりやすいことが知られている。さらに、歯周病は糖尿病を悪化させる要因でもあり、歯周病治療を行うことで、血糖コントロールは改善することが明らかになってきた。 2013/08/19 代謝・内分泌
2型糖尿病による認知機能の低下、主な原因は海馬や灰白質の萎縮の可能性 糖尿病患者においては、脳血管疾患および神経変性の2つの経路から認知症との関連性が示唆されているが、その詳細については明らかになっていない。2型糖尿病患者群(T2DM)と非糖尿病患者群を対象に、認知機能検査とMRI脳画像検査を実施した結果、視空間認知機能の低下、および海馬や大脳灰白質の… 2013/06/29 代謝・内分泌
「HbA1c>7.5%」で総死亡率、CVD死亡率が増加 7.5%以下では5.7%未満でも死亡率は増加せず ACCORD試験の厳格血糖管理の結果を受け、HbA1cと総死亡率との関連については、その後世界的な議論が続いている。今回、米国NHANES IIIの糖尿病患者コホートを用いて、HbA1cと総死亡率、および心血管疾患(CVD)死亡率との関連を前向きに解析した結果、ベースライン時のHbA1cが7.5%を超えると総死… 2013/06/27 代謝・内分泌
「毎食後15分間の散歩」より「1日1回45分の持久運動」が2型糖尿病患者の血糖コントロールに有効 昨今、血糖を正常にコントロールするには、エクササイズの実践以外にも、散歩などの日常身体活動(ADL)が重要だとの指摘がある。そこで2型糖尿病患者20人を対象としたクロスオーバー研究を実施し、ADLの24時間血糖コントロールへの影響を調べたところ、1日に15分間の散歩を3回行うよりも1回45分… 2013/06/26 代謝・内分泌
心肺持久力が高いほど糖尿病前症の死亡リスクは減少 糖尿病前症のコホートを用いて心肺持久力(METS)と死亡率の関連を後ろ向きに解析したところ、心肺持久力が高いほど死亡率が低いことが示された。6月21日からシカゴで開催中の米国糖尿病学会(ADA2013)で、米George Washington University Medical CenterのD.Ni氏らが発表した。… 2013/06/25 代謝・内分泌
OGTTにおける血漿中性脂肪の変化量は非アルコール性脂肪肝の有効な予測因子 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の確定診断には、肝生検が必要だが、侵襲を伴うため日常臨床で行うことは容易ではない。そこで経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)における血漿中性脂肪値(TG)がNAFLDの予測に有効かを調べたところ、OGTT実施時のTG変化量(負荷後2時間値-空腹時値)は、NAFLDの… 2013/06/25 代謝・内分泌
低炭水化物/高脂肪食で妊娠糖尿病患者のインスリン抵抗性が悪化、新生児肥満が増加 妊娠糖尿病患者を対象として、低炭水化物/高脂肪食(LC/CONV)、および高複合炭水化物/低脂肪食(HCC/LF)の影響を調べたところ、LC/CONVはHCC/LFに比べて、インスリン抵抗性を悪化させ、胎児肥満を増加させることが示された。6月21日からシカゴで開催されている米国糖尿病学会(ADA2013)で、Uni… 2013/06/24 代謝・内分泌
骨密度低下はインスリン抵抗性や糖代謝異常と関連 最近、骨代謝とメタボリックシンドロームとの関連が注目され、脂肪やオステオカルシンなどを介して骨が糖代謝において重要な役割をしている可能性が示唆されている。そこで、メキシコの糖尿病発症リスクの高い家族コホートにおいて、骨密度とメタボリック関連因子などを横断的に調べたところ、骨… 2013/06/24 代謝・内分泌
【特集】 全身の血管に広がるカテーテル治療 評価確立する腹部大動脈瘤のステントグラフト内挿術 腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術(endovascular aneurysm repair;EVAR)は、2007年に企業製デバイスが保険収載されて以降、日本においても血管外科を中心に急速に広がりつつある。現時点におけるEVARの中期成績、今後の課題などをまとめた。… 2013/06/19 循環器
リウマチ性疾患患者の癌生存率は非リウマチ性疾患患者と有意差なし リウマチ性疾患(RD)が癌生存率にどのような影響を与えるかを調べた韓国のコホート研究で、RDのある癌患者の生存率はRDのない癌患者と有意差が見られず、胃癌においてはRDのある患者の方が生存率は良いなどの結果が示された。6月12日から15日にマドリッドで開催された欧州リウマチ学会(EULAR201… 2013/06/18 骨・関節・筋
RA自体の疾患活動性や炎症の改善で心血管疾患リスクが軽減する可能性 関節リウマチ(RA)患者は、心血管(CV)イベントの発症リスクが高いとされる。そこで、高血圧など従来のリスク因子に加え、RA関連因子がCVイベント発症にどのような影響を与えるかを調べるために10年間の前向き追跡研究を実施したところ、生物学的製剤などで疾患活動性や炎症を改善することでCV… 2013/06/18 骨・関節・筋
すっきりしない糖質制限論争の行方 先日、熊本で行われた日本糖尿病学会のオンライン速報(学会ダイジェスト)で、糖質制限食に関する発表(「糖質制限食指導でHbA1cが顕著な改善、カロリー制限食遵守が困難な患者に有効」)を取り上げたところ、予想以上のアクセスが集まった。北里大学北里研究所病院に通院中で、カロリー制限食が… 2013/06/17 代謝・内分泌
肥満の変形性膝関節症患者はBMI30未満でもTKA施行に至るリスクが1.4倍 スペイン・カタルーニャ地方の変形性膝関節症患者コホート(KOA)を用いて追跡研究を行った結果、肥満度が高いほど人工膝関節全置換術(TKA)へ進展するリスクが高く、軽度肥満(BMI25以上30未満)群でも、BMI正常群に比較してTKA実施リスクが40%高いことなどが示された。6月12日から15日までマ… 2013/06/16 代謝・内分泌
RA患者では外来受診時血圧変動が大きいと心血管イベントや総死亡が増える 関節リウマチ(RA)患者と非RA患者で外来受診ごとの血圧変動性(visit to visit BP variability、VVBV)を比較すると、RA患者では変動性がより大きく、しかもRA患者においては、CV発症率や総死亡率とVVBVとの間に有意な関連が示された。後ろ向きコホート研究の結果で、6月12日から15日までマドリ… 2013/06/16 骨・関節・筋
リウマチ性疾患の早期診断が実現、症状発現から診断まで3~4カ月 リウマチ性疾患の治療では早期診断が重要とされるが、症状が出てから診断されるまでの期間が、近年どのように変化しているのかを調べた報告は少ない。関節リウマチ(RA)、乾癬性関節炎(PSA)、強直性脊椎炎(AS)については、この10年で症状発現から診断までの期間が大幅に短縮していることが分… 2013/06/14 骨・関節・筋
リウマチ性疾患患者の骨折はステロイド治療前でも高率 糖質コルチコイド(以下、ステロイド)の長期投与は骨粗鬆症や骨折のリスクを高めることが指摘されているが、イタリアに複数あるリウマチセンターの治療継続患者コホートを用いて、ステロイド治療前と治療中の骨粗鬆症関連骨折の発生状況を調べたところ、リウマチ性疾患患者では、ステロイド治療… 2013/06/14 骨・関節・筋
「喫煙はRA発症リスクを高め、治療効果を減少」、患者への啓発キャンペーンで効果 喫煙が肺癌や心疾患などのリスク因子であることは広く知られているが、喫煙が関節リウマチ(RA)発症に与える悪影響について、患者にはあまり認知されていない。6月12日にマドリッドで開幕した欧州リウマチ学会(EULAR2013)で、英国NHS Fite、Fite rheumatic disease unitのHelen Harris氏らは、… 2013/06/14 骨・関節・筋
健康食品・サプリメントの摂取は糖尿病患者全体の約3割に 近年、補完代替医療(complementary and alternative medicine;CAM)への関心が高まるなか、多くの健康食品やサプリメントが市販されている。それらの中には血糖を下げる効果を強調したものも少なくないが、糖尿病患者におけるこれらの摂取状況についての報告は少ない。熊本大学医学部附属病院に… 2013/05/21 代謝・内分泌
高感度CRPとうつ病が関連、肥満DM患者群で示唆 昨今、うつ病と糖尿病との関連が指摘され、そのメカニズムとして炎症や脂質代謝異常などの関与が指摘されている。日本人の2型糖尿病患者において、うつ病の有無と高感度CRP(以下hsCRP)との関連を調べたところ、BMI高値群においては両者の関連が示唆され、その中間要因として血糖コントロール(H… 2013/05/21 代謝・内分泌
平均グリコアルブミン値は糖尿病性網膜症の独立した関連因子 グリコアルブミン(GA)は、採血時点の1カ月前からの平均血糖状態を反映する指標で、HbA1cに比べて血糖変動をより強く反映するとされる。2型糖尿病患者の過去1年間のHbA1cとGAの平均値について、糖尿病合併症との関連を調べたところ、平均GAは糖尿病性網膜症の独立した関連因子であることなどが示… 2013/05/20 代謝・内分泌
歯周病進行度は独立した随時血糖値の関連因子 歯科外来受診者に対して、口腔内評価と糖尿病既往の問診を行い、随時血糖値を測定したところ、歯周病進行度は随時血糖値の独立した関連因子であることなどが示された。5月18日まで熊本で開催されていた日本糖尿病学会(JDS2013)で、原瀬歯科医院(愛媛県松山市)の原瀬忠広氏らが発表した。… 2013/05/19 代謝・内分泌
フットケア専門外来ありは6割、全国調査で明らかに 全国624施設を対象に調査を実施したところ、フットケア専門外来を設置している施設は62.2%で、潰瘍がない患者に比べ、潰瘍がある患者に対しての実施率が低い傾向など、フットケアの実態が示された。5月16日から熊本で開催されている日本糖尿病学会(JDS2013)で、札幌医科大学保健医療学部の澄川… 2013/05/17 代謝・内分泌
糖質制限食指導でHbA1cが顕著な改善、カロリー制限食遵守が困難な患者に有効 昨今、糖質制限食に対する関心が高まっているが、実地臨床における有効性を検討した報告は少ない。そこで、北里大学北里研究所病院に通院中の2型糖尿病患者を対象に糖質制限食指導を行ったところ、指導後6カ月後にはHbA1cや体重、中性脂肪、HDL-コレステロールなどが有意な改善を示した。同病院診… 2013/05/17 代謝・内分泌
日経メディカル2013年4月号特別編集版「消化管診療のトピックス&トレンド」転載 瀑状胃と上腹部症状との密接な関連が明らかに 【学会トピックスWIDE】 瀑状胃(cascade stomach:CS)とはレントゲン診断で、胃底部が後ろに屈曲しバリウムの貯留を認めるなどの特徴的な形態を指す。 2013/05/02 消化器
MTX週16mgまでの増量では肝障害に注意 2011年に関節リウマチ(RA)に対するメトトレキサート(MTX)成人用量の増量が承認され、16mg/週までの投与が可能となった。発症2年以内でMTX未投与のRA患者を対象に、最高16mg/週までMTXの増量投与を行ったところ、16mg/週まで増量した症例の忍容性は24週時点で9割と高かったものの、52週時点で… 2013/04/25 骨・関節・筋
MTX治療後のIL-6値は関節破壊のバイオマーカーになり得る TNF-αやIL-6は、炎症性サイトカインと呼ばれ、関節リウマチ(RA)において重要な役割を演じている。MTXがこれらのサイトカインに及ぼす影響について検討したところ、MTX単剤治療有効例において、治療後にIL-6 は低下したが、TNF-αは変化せず、IL-6は関節破壊の進行と関連が見られたことなどが示… 2013/04/24 骨・関節・筋
RA患者の骨代謝マーカーはステロイドの減量で改善する 関節リウマチ(RA)は続発性骨粗鬆症の原因疾患の1つとされる。骨代謝悪化の要因としてはRAの炎症による骨萎縮、痛みによる活動性の低下による廃用症候群、ステロイド使用、年齢的変化などが指摘されている。大阪市立大学整形外科の多田昌弘氏らが、前向きコホート研究(TOMORROW研究)のデータを… 2013/04/23 骨・関節・筋
歯周病がある関節痛患者は関節リウマチと診断される可能性が高い 歯周病と関節リウマチ(RA)や抗CCP抗体との関連が注目されている。未診断・無治療の関節痛患者を対象に、歯周病の合併がその後の治療などに及ぼす影響について調べた前向きコホート研究から、歯周病を有する患者は有さない患者と比べて関節炎の活動性が高く、後にRAと診断され、MTX治療を導入さ… 2013/04/23 骨・関節・筋
RA寛解後の就労がQOLに及ぼす影響が明らかに 関節リウマチ(RA)患者は、たとえ寛解導入に至っても、病気の進行具合や身体活動の相違などから、QOLは患者ごとに異なるとされている。そこで、寛解に至ったRA患者について、就労の有無別にQOL評価を行ったところ、就労群は非就労群よりも身体機能障害評価(HAQ)や上肢機能障害評価(DASH)のス… 2013/04/20 骨・関節・筋
関節リウマチ発症後は妊娠・出産が減少する可能性 関節リウマチ(RA)患者は女性が多く、発症時点で見るとほぼ半数が妊娠可能な年代とされる。そこで、女性RA患者を対象に妊娠や出産の状況を調べたところ、40歳未満でRAを発症した既婚患者の出産経験率は72.7%と、40歳以上で発症した既婚患者の出産経験率の94.9%に比べて有意に低く、RAを発症す… 2013/04/19 骨・関節・筋
RA患者では疾患活動性が高いほど筋肉量が少ない 関節リウマチ(RA)患者では、RAの疾患活動性や病期、機能障害度が高いほど、筋肉量(除脂肪体重)が少ないことが示された。4月18日から京都で開催されている第57回日本リウマチ学会(JCR2013)で、国立病院機構相模原病院リウマチ科(現:東海大学リウマチ内科)の野木真一氏らが発表した。… 2013/04/19 骨・関節・筋
原発性アルドステロン症の約8割はエプレレノンを含む降圧薬治療が有効 原発性アルドステロン症(PA)は、治療抵抗性高血圧の主要な要因の1つとされる。低カリウム血症を前提とする古典的PAのスクリーニングに代わり、2000年以降、アルデステロン濃度/レニン活性比(PAC/PRA比)によるスクリーニングが実施されるようになり、PAの患者が多く発見されるようになった。… 2013/03/21 循環器
ダビガトラン推奨の心房細動患者の中で減量因子を複数有する症例は用量に注意を 心房細動の抗血栓療法において、ダビガトランの基本用量は300mg/日となっているが、添付文書の減量因子に従い、必要に応じて220mg/日に減量する。減量因子が多いため、ダビガトランの既存用量(300mg/日・220mg/日)の使用が困難となり得る症例は、日常診療下で35%であることが示された。3月17日… 2013/03/20 循環器
max IMTとカルシウムスコア、どちらがより優れた冠動脈疾患の予測因子か 冠動脈疾患(CAD)の予測因子として、頸動脈最大内膜中膜肥厚(max IMT)と、冠動脈石灰化を測定する冠動脈カルシウムスコア(CS)の2つの指標が注目されている。これらと有意狭窄の有無との関連を調べたところ、多変量解析においてmax IMTの方がより優れた予測因子であることが示唆された。3月15… 2013/03/18 循環器
「有意狭窄はないがプラークあり」の症例、LDL-Cが102mg/dL以上で心血管イベントが有意に増加 冠動脈CT造影(CTCA)でプラークが見つかったが有意狭窄はなかった症例を追跡し、LDLコレステロール(LDL-C)レベルとの関連を調べたところ、最終観察時のLDL-Cが高値だった群は中~低値群よりも有意に心血管イベントの発症が多かった。多変量解析の結果では、喫煙や冠動脈石灰化などとともに、「… 2013/03/18 循環器
心房細動患者の抗血栓療法のリアルワールドが明らかに、済生会富山病院のデータから 高齢化に伴い心房細動(AF)の患者数は増加しており、循環器内科医だけでは治療をカバーできなくなってきている。実地診療においては、非循環器内科医がこれらの患者の治療に携わる例もあり、抗血栓療法がどの程度行われているかは明らかではない。そこで、富山県済生会富山病院(富山市)の福田… 2013/03/17 循環器
心筋梗塞は大震災直後の1週間、心不全は3週後に発症が増加 岩手県被災地のデータから明らかに 岩手県の5医療圏の総合病院を対象に、2011年3月11日に発生した東日本大震災前後の急性心筋梗塞症、および急性心不全の発症状況を調べたところ、急性心筋梗塞症は震災直後の1週間に、一方、急性心不全は震災の3~4週後に増加しており、それぞれの発症増加時期に違いが見られたことなどが明らかにな… 2013/03/16 循環器
女医にキレイは必要か 最近、“キレイ”に着飾って、もっぱらタレント活動を行う若い女医さんが登場している。しかし、20~30歳代といえば、1人でも多くの患者さんを診て臨床経験を積むべき大切な時期。テレビに出るのもいいが、まずは1人前の医師になることのほうが先決だろうと、老婆心ながら思ってしまう。… 2012/12/28 医師のキャリア
博多駅前かしわぎクリニック理事長の柏木征三郎氏に聞く 「タミフル耐性ウイルス、現時点で懸念すべき流行はない」 インフルエンザ治療は、早期診断・早期治療が基本とされる中で、現在4種類のノイラミニダーゼ阻害薬が使用できるようになり、治療の選択肢が広がっている。こうした中、薬剤耐性ウイルスの流行に対する懸念について、博多駅前かしわぎクリニック理事長の柏木征三郎氏に話を聞いた。… 2012/12/25 感染症
第44回日本小児感染症学会総会 抗インフルエンザ薬治療前の患者で、薬剤耐性ウイルスは検出されず 2011/2012シーズン調査で明らかに 2011/2012シーズンに抗インフルエンザ薬で治療を行った患者の治療前後の鼻汁からウイルス量を測定し、薬剤感受性を調べたところ、高度の薬剤耐性を示すウイルス株は検出されなかったが、H3N2型の患者においては解熱後にも鼻汁中にウイルスが検出されたことなどが示された。11月24日から25日まで北… 2012/12/17 感染症
第44回日本小児感染症学会総会 イナビルの異常行動に関連する副作用、「男性」「10歳代」「投与2日以内」に集中 2010/2011年、2011/2012年の2シーズンにおけるイナビルの有害事象を分析したところ、事故につながったり他人に危害を与えたりする可能性のある異常行動は、男性に多く、10歳代にピークがあり、投与日とその翌日に集中して発現していることなどが示された。11月24日から25日まで開催された第44回日… 2012/12/13 感染症
公立南丹病院小児科の勝見良樹氏に聞く イナビルとリレンザ、小児患者での比較で効果や安全性は同等であることを示唆 わが国で使用できるノイラミニダーゼ阻害薬は現在4薬で、その中でも吸入薬であるのがイナビルとリレンザだ。小児患者に使用した場合、効果や安全性に両者の違いはあるのか。公立南丹病院(京都府南丹市)の小児インフルエンザ患者を対象に、この2薬のランダム化比較試験を行い、その結果をPEDIARE… 2012/11/20 感染症
変形性膝関節症へのグルコサミン内服、初のRCTでは予防効果得られず 近年、グルコサミンは変形性膝関節症の症状に有効とする報告があるが、ハイリスクとされる肥満の中年女性を対象とした無作為化比較試験を行った結果、2.5年間の追跡で変形性膝関節症の発症に対してグルコサミン摂取の有意な影響は見られず、発症予防の効果は証明されなかった。11月10日から14日ま… 2012/11/19 骨・関節・筋
炎症性関節炎に対する歯周病の影響は歯がなくなってもまだ続く 慢性的な炎症性疾患である歯周病は、関節リウマチ(RA)患者の関節炎症を悪化させるとの報告がある。そこで、初期の炎症性関節炎の患者を対象に、歯周病のサロゲートマーカーとされる残存歯数と疾患活動性の関連を調べたところ、残存歯数が少ないほど疾患活動性が高く、歯が全くなくなった後も歯… 2012/11/16 骨・関節・筋
寛解を維持するほどRA患者のCVDリスクは減少する 関節リウマチ(RA)患者において慢性的な炎症は心血管疾患(CVD)の独立した危険因子とされる。初期のRA患者を対象に、寛解維持レベルとCVDリスクについて検討したところ、寛解が維持され、その期間が長いほどCVDリスクが低下することが示された。11月10日から14日までワシントンDCで開催された米… 2012/11/16 骨・関節・筋
寛解が続くとRA患者の身体機能スコアが改善する 生活機能の指標であるHAQは、関節リウマチ(RA)の主要なアウトカムの1つで、QOLの改善指標としても重要とされる。しかし、寛解の継続期間とHAQとの関連については明確になっていない。このほど6カ月にわたって寛解を継続したRA患者のHAQを検討したところ、寛解が継続するとHAQは改善し続け、疾… 2012/11/16 骨・関節・筋
関節リウマチ患者の血液癌発症率が増加傾向にある RA患者と非RA患者の癌発症率を比較したところ、RA患者の血液癌の発症率は非RA患者よりも高く、特に最近の患者コホートにおいて顕著であるとの結果が示された。11月10日から14日まで米国ワシントンで開催されている米国リウマチ学会(ACR2012)で、米国Mayo ClinicのKerry Wright氏らが発表した。… 2012/11/14 骨・関節・筋
RA患者のCVD/総死亡リスクは発症1~2年のCRP、HAQなどと関連 RA患者は心血管疾患(CVD)や総死亡のリスクが高いとされるが、これらのリスクを早期に予測する方法はまだ確立されていない。スウェーデンのRA患者コホートを用いた観察研究の結果、CVDイベント発症は2.1/100人・年、総死亡は1.7/100人・年であること、発症から2年の早期のHAQやCRPなどと関連があ… 2012/11/14 骨・関節・筋
関節破壊が急速に進行する日本人RRP患者の特徴が明らかに 日本人の関節リウマチ(RA)患者を対象として関節破壊の進行を追跡した縦断的研究は少ない。長崎大学と東北大学の関連施設における前向き観察研究「Apple Survey」の結果、関節破壊が急速に進行するRRP(rapid radiographic progression)のRA患者では、ベースラインのDAS28-ESRやCRP、自己抗体陽… 2012/11/13 骨・関節・筋
魚油摂取でRA患者の寛解率が向上 ACR基準で多発性関節炎と診断された関節リウマチ(RA)患者を対象に魚油摂取の二重盲検試験を行ったところ、摂取群ではメトトレキサート(MTX)+サラゾスルファピリジン+ヒドロキシクロロキンの3剤療法からレフルノミド投与への移行率が減少し、寛解率も高まることなどが示された。11月9日から… 2012/11/13 骨・関節・筋
2型糖尿病患者の約半数近くに骨減少症――デンマークの調査 デンマークの2型糖尿病患者の骨密度を調べたところ、半数近くの患者で骨塩量が減少していることなどが明らかになった。10月5日までベルリンで開催されていた欧州糖尿病学会(EASD2012)で、デンマークSeno Diabetes CenterのT.W.Boesgaad氏らが発表した。… 2012/10/10 骨・関節・筋
2型DM患者における運動効果、メンタル面では不明確 2型糖尿病患者において、適切な身体活動量を維持することは重要で、運動不足は合併症の主要なリスクとなる。しかし、これまで糖尿病患者の運動効果に関する研究は、血糖値や体重、血圧など生理学的な側面に関する報告が多かった。そこで、2型糖尿病患者を対象としたメンタル面への運動効果を調べ… 2012/10/10 代謝・内分泌
GIは早朝空腹時とそれ以外の時間での測定で有意差なし グリセミック・インデックス(GI)の測定方法は、2010年に国際的なスタンダードとしてISO26642が示されている。この方法では、少なくとも10人の被験者で行い、血糖値の測定は夜間絶食後の空腹時に実験室で測定するとしている。しかし、CGMSを用いて空腹時以外のどの時間帯に測定しても、食後4時間… 2012/10/08 代謝・内分泌
重症低血糖で緊急搬送の2型DM患者、約3割は非インスリン治療例 重症低血糖で救急搬送された糖尿病患者858人のデータを分析した結果、重症低血糖は1型および2型の糖尿病患者の両方に頻発しており、インスリン治療を受けていない患者でも、特にスルホニル尿素薬を服用している場合に多く発生していることが示された。10月1日から5日までベルリンで開催された欧州… 2012/10/07 代謝・内分泌
ポリフェノール、n-3脂肪酸を多く含む食事で中性脂肪が改善 心血管疾患のリスクを軽減する栄養成分として、食物中のポリフェノールとn-3系脂肪酸の2つが注目されている。しかし、これらの成分が食後の脂質代謝に及ぼす影響については明らかではない。そこで、心血管疾患のリスクの高い人を対象に、ポリフェノール、n-3系脂肪酸を多く含む食事を用いてランダ… 2012/10/05 代謝・内分泌
2型糖尿病と診断後1年以内の体重増で心血管疾患死亡リスクが増加 体重を適切に管理することは2型糖尿病患者の重要な課題の1つだが、体重変動が心血管死に及ぼす影響がどの程度なのかについては明らかではない。そこで、スウェーデンの2型糖尿病患者コホートを用いて後ろ向きに追跡調査した結果、新たに2型糖尿病と診断されて1年以内に体重が増加したグループは、… 2012/10/05 循環器
糖尿病性神経障害の患者で灰白質の萎縮が進行 糖尿病は、脳の萎縮を加速させ、認知症のリスクを高める可能性が指摘されている。しかし、脳が萎縮する詳細なメカニズムはまだ明らかではない。そこで、MRIを用いて糖尿病性神経障害(DN)の患者の脳萎縮を調べたところ、DN患者はDNでない患者や健常人に比べて、灰白質のボリュームが小さく辺縁部… 2012/10/04 代謝・内分泌
日経メディカル2012年9月号特別編集版「神経・精神疾患のトピックス」転載 認知機能の低下は食い止められるか? 最新治験動向、運動効果のエビデンスも 【特集】ここまで分かったアルツハイマー病(Part 2) こうして脳内変化の進行過程が明らかになる中、病態に直接働きかけて発症を予防、あるいは進行を阻止する根本治療薬の開発が進められている。現在、Aβやタウなどを標的とした臨床試験が進行中だ。 2012/10/02 精神・神経
日経メディカル2012年9月号特別編集版「神経・精神疾患のトピックス」転載 アルツハイマー病の脳病理の変化は発症の約25年前から 【特集】ここまで分かったアルツハイマー病(Part 1) 国際アルツハイマー病会議(AAIC2012)の初日、米国Washington UniversityのRandall Bateman氏のプレナリーセッションの発表にひときわ注目が集まった。同氏は、発症年齢が推定できる家族性アルツハイマー病(AD)患者のデータを分析して、発症に至るまでの脳病理の変化を時系列で示して見せたの… 2012/10/01 精神・神経
乳がん患者向けガイドライン作成小委員会委員長 大野真司氏に聞く 「患者さん自らの意思決定にガイドラインを役立ててほしい」 『患者さんのための乳がん診療ガイドライン2012年版』(日本乳癌学会編、金原出版)が3年ぶりに改訂され、6月末に発行された。同ガイドラインの作成小委員会委員長の大野真司氏(国立病院機構九州がんセンター乳腺科)に、今回の改訂のねらいやその内容について話を聞いた。… 2012/08/21 がんナビ
日経メディカル2012年6月号特別編集版「循環器診療のトピックス&トレンド」転載 体内時計の変調と疾患の関連、時間治療に注目 1997年に時計遺伝子が哺乳類でクローニングされて以来、体内時計の研究は大きく進み、虚血性心疾患などの発症と体内時計の変調との関連が明らかになりつつある。一方、概日リズムを考慮して投薬を行う「時間治療」も実施され、服用時刻の重要性が注目されている。… 2012/06/29 生活習慣
簡単なライフスタイル要因チェックで炎症性多発性関節炎の発症リスク評価が可能 喫煙、アルコール、出産歴や授乳期間など、簡単なライフスタイル要因のチェックを行うことで、炎症性多発性関節炎(IP)のリスク評価が可能であることが、EPIC-Norfolk(Europian Prospective Investigation of Cancer in Norfolk)コホートを用いた研究で示された。6月9日までベルリンで開催され… 2012/06/15 骨・関節・筋
アディポネクチン濃度でRA患者の早期の治療効果の予測が可能 これまでに、アディポネクチンやレプチンの濃度が高いほど、RA患者の疾患活動性が高いことが報告されている。そこで、これらの指標が、治療後の効果の予測にも有用かどうかを調べたところ、アディポネクチン濃度が高いほど、治療6カ月後の改善効果が高いことなどが分かった。6月9日までベルリンで… 2012/06/15 骨・関節・筋
関節リウマチ患者の約半数は運動習慣なし――ノルウェーの調査 関節リウマチ患者のうち、まったく運動習慣のない人が45.7%と半数近くを占め、これらの患者は運動習慣がある人に比べて健康状態が悪く、自己効力感や教育レベルが低いことなどがノルウェーの患者調査で示された。6月9日までベルリンで開催されていた欧州リウマチ学会(EULAR2012)で、Diakonhjem… 2012/06/14 骨・関節・筋
早期閉経のリウマチ患者は重症になりにくい 閉経が45歳以下の早期閉経の女性は、関節リウマチの発症リスクが高いと言われているが、正常閉経の人に比べて重症化しにくく、多くは軽症であることなどが明らかになった。6月6日から9日までベルリンで開催されていた欧州リウマチ学会(EULAR2012)で、スウェーデンのRheumatology Clinical Scien… 2012/06/14 骨・関節・筋
歯肉炎による歯の損失が多いほど、関節腫脹のリスクが大 歯周炎は歯を失う主要な原因とされるが、関節リウマチ(RA)の発症リスクが高いRA患者の1親等血縁者(FDRs)を前向きに追跡したところ、歯の本数が少ない人ほど、関節腫脹を発症するリスクが高いことなどが示された。6月9日までベルリンで開催されていた欧州リウマチ学会(EULAR2012)で、イタリ… 2012/06/13 骨・関節・筋
低HDL-C、高HbA1cは将来的な炎症性多発性関節炎の発症と有意な関連 脂質異常や糖代謝異常などが炎症性多発性関節炎(IP)の発症に及ぼす影響について、EPIC-Norfolk(Europian Prospective Investigation of Cancer in Norfolk)コホートを用いて検討したところ、低HDL-C、および高HbA1cが、IPの発症を予測する有意な因子であることが示された。6月6日から9日まで… 2012/06/10 骨・関節・筋
関節リウマチの発症リスク、発症前の喫煙歴で2倍に デンマークの双子コホートを用いて関節リウマチ(RA)の発症率を検討したところ、単生児のデータと発症率は変わらず、またRA発症前に喫煙歴があると発症率は約2倍になることなどが示された。6月6日からベルリンで開催中の欧州リウマチ学会(EULAR2012)で、デンマークのDenmark Twin Registry,Uni… 2012/06/08 骨・関節・筋
日経メディカル2012年5月号特別編集版「消化管診療のトピックス&トレンド」転載 胃食道逆流症診断の新しい問診票「GerdQ」 Fスケールと比較して特異度が高い傾向 胃食道逆流症(GERD)は、胃内容物の食道内逆流によって起こる不快な症状、あるいは合併症があるために生活に支障を来す疾患で、その診断には他覚的な検査所見より症状の把握が重要とされる。 2012/06/04 消化器
健康への害に対する理解進むも、変わらぬ家庭での喫煙実態 7割以上の人が受動喫煙防止条例の制定に賛成 不特定多数の人が利用する公共施設などでの喫煙を罰則付きで規制する受動喫煙防止条例の制定が進んでおり、神奈川県に続いて兵庫県でも今年3月に同条例が可決された。こうした中、これら2県以外においても、7割以上の人が同条例の制定に賛成していることが明らかになった。喫煙者に限っても、半数… 2012/05/30 がんナビ
低用量アスピリンの2型糖尿病患者に対する心血管イベント1次予防効果は、初期の患者で有効 低用量アスピリン療法は、心血管イベントの2次予防に対して有効との報告があるが、糖尿病患者の1次予防効果については十分なエビデンスが得られていない。そこで、2型糖尿病患者に対する低用量アスピリンの心血管イベント1次予防効果を調べるために無作為比較対照試験(JPAD研究)を実施した結果… 2012/05/22 代謝・内分泌
マグネシウム摂取量の増加で2型糖尿病発症率が有意に低下 マグネシウム摂取量と糖尿病発症に関する疫学研究は、欧米人を対象とした海外での報告が多く、日本人を対象とした研究は少ない。そこで、福岡県久山町の健診データを用いて追跡研究を行ったところ、2型糖尿病発症率は、マグネシウム摂取量の上昇に伴い低下し、特にインスリン抵抗性、慢性炎症、飲… 2012/05/21 代謝・内分泌
2型糖尿病患者の20年間縦断的観察、HbA1cは改善も合併症や動脈硬化疾患は顕著に増加 勤医協中央病院(北海道札幌市)に20年以上継続通院が可能だった2型糖尿病患者150人を縦断的に検討したところ、HbA1cは改善したが、糖尿病性合併症や動脈硬化性疾患は顕著に増加していることが分かった。5月17日から横浜で開催中の第55回日本糖尿病学会(JDS2012)で同病院内科の伊古田明美氏らが… 2012/05/21 代謝・内分泌
1型糖尿病患者、夕食に焼肉で翌朝血糖が上昇、寿司では上昇せず 1型糖尿病患者のインスリン治療においては食事の糖質量に応じて必要なインスリンを打つ応用カーボカウントが確立している。しかし、食後数時間後の血糖上昇に関与するとされる蛋白質や脂質の摂取については、その調整方法は確立されていない。1型糖尿病患者を対象に、CGM(持続血糖モニタリング)… 2012/05/20 代謝・内分泌
夕食ボリューム型の食事で空腹時血糖、中性脂肪が高値に 糖尿病患者の食事療法では、適正なエネルギー摂取に留意するのが基本だが、1日の総摂取エネルギーの多くを夕食でとっているケースは少なくない。夕食の摂取エネルギーが、朝食や昼食よりも多い夕食ボリューム型の食事をしている2型糖尿病患者は、非夕食ボリューム型の患者に比べて、朝食前血糖値… 2012/05/18 代謝・内分泌
食物繊維摂取の好影響、日本人2型糖尿病患者対象の大規模研究でも明らかに 食物繊維摂取の糖尿病患者に対する影響についてはこれまで海外では報告されているが、日本人を対象にした大規模な研究は数少ない。そこで日本人の2型糖尿病患者4402人を対象に、自記式アンケート調査を実施し、食物繊維摂取量で4分位に分けて比較検討したところ、食物繊維摂取量が多いほど肥満や… 2012/05/18 代謝・内分泌
MBDAはRAの新たな客観的指標として有用 関節リウマチ(RA)の病勢評価にはDAS28、CDAI、SDAIなどの総合的活動性指標が用いられるが、主観的要素が多く含まれるため、糖尿病におけるHbA1cなどのような客観的な評価方法が求められている。そこで、米国で既に保険収載され使用されているMBDA(multi-biomarker disease activity)スコアの… 2012/05/09 骨・関節・筋
RA頸椎手術患者の予後は重症脊髄症例、RA重症例で不良 関節リウマチ(RA)患者は、頸椎病変により脊髄症を発症すると、四肢関節障害と相まってADLが著しく悪化する。RA頸椎病変に対しては、近年広く手術が行われているが、その至適タイミングや術後の成績については一定の見解が得られていない。そこで、RA頸椎手術の至適タイミングを検討するために術… 2012/05/09 骨・関節・筋
ACR/EULAR寛解基準はDAS28寛解より厳しく、達成には患者全般評価と腫脹関節数の改善が重要 2010年、ACR/EULARは関節リウマチ(RA)患者の新しい寛解基準を提唱したが、これらは臨床研究のデータに基づき作成されたもので、日常診療における有用性はまだ十分に検討されてない。そこで、日常診療におけるRA患者コホートを用いてACR/EULAR寛解とDAS28寛解の違いについて検討したところ、ACR/… 2012/05/07 骨・関節・筋
関節リウマチの患者の受診行動の遅れが明らかに 関節リウマチでは、発症早期から関節破壊が進むため、発症してから6週間以内に専門医へ紹介することが推奨されている。しかし、地域中核病院の患者の受診状況を調べたところ、発症から専門医受診までの期間は6カ月超と長いなど、診断の遅れの実態が明らかになった。4月26日に東京で開幕した第56回… 2012/04/27 骨・関節・筋
RAの手指・手関節のパワードプラシグナルの予測に腫脹関節数が有力 関節超音波検査(US)のパワードプラシグナル(PD)は、関節リウマチにおける局所の炎症を直接反映し、疾患活動性や骨関節予後判定に有用な所見として注目されている。しかし、日常診療では、すべての症例で関節USを施行することは難しいため、日常診療で得られる臨床情報の中で、PDスコアの予測… 2012/04/27 骨・関節・筋
東日本大震災後に非H.Pylori・非NSAIDsの出血性潰瘍が増加 大規模災害は、ストレスと消化性潰瘍の関連を検証する貴重な機会と考え、東日本大震災被災地域について調査を行ったところ、震災後は前年と比べて出血性潰瘍患者が有意に増加し、中でもH.Pylori陰性でNSAIDsも内服していない出血性潰瘍患者の割合が増加していることが、東北大学消化器病態学の菅… 2012/04/23 消化器
気圧が高い日は救急外来を受診する上部消化管出血の患者が多い 救急外来を受診し上部消化管出血と診断された患者を調べたところ、患者数は気圧が高いほど多く、気圧と有意な関連を示すことが聖路加国際病院消化器内科の松田道隆氏らの研究で明らかになった。4月19日から21日まで東京で開催された第98回日本消化器病学会(JSGE2012)で発表された。… 2012/04/23 消化器
消化性潰瘍診療ガイドライン刊行後に胃十二指腸潰瘍合併率が有意に減少 高齢化に伴いNSAIDsや低用量アスピリン(LDA)の服用患者が増えているが、一方で副作用による消化管出血や消化管潰瘍リスクの上昇が指摘されている。2009年に「消化性潰瘍診療ガイドライン」が刊行され、NSAIDs/LDAによる消化管障害の予防に関するステートメントが発表された。その結果、津山中… 2012/04/20 消化器
長期低用量アスピリン服用者の出血関連症状は癌などの多様な病変発見の契機 長期低用量アスピリン(LDA)服用患者に見られる消化管出血は、小腸や大腸を含む全消化管がその出血源となりうる。心臓カテーテル検査(CAG)を行い長期LDA服用を必要とした虚血性心疾患患者を対象に、出血関連症状を有して上部・下部内視鏡検査を行った患者のデータを分析したところ、出血性潰瘍… 2012/04/20 消化器
BNP値は心房細動患者の心血管イベント発症リスクも予測 心房細動患者のBNP値を調べたところ、BNP高値群は低値群よりも心血管疾患(冠動脈疾患を除く)の発症率が有意に高く、特に発作性心房細動患者においてはCHADS2スコアが0または1でも、BNP値が高い場合には脳梗塞の発症率が高いことなどが示され、心房細動患者のリスクの層別化にBNP値が有用である可… 2012/03/19 循環器
心房細動治療ガイドライン改訂によりワルファリン内服率が増加、ハイリスク群の脳梗塞発症率が減少 心房細動治療ガイドラインが2008年に改訂されたが、改訂の前後で患者の臨床転帰を比較したところ、改訂後、ワルファリン内服率がリスクカテゴリーに関わらず増加し、ハイリスク群においては脳梗塞発症率が減少したことが示された。3月16日から18日まで福岡で開催されていた第76回日本循環器学会(… 2012/03/19 循環器
糖尿病で高齢の高血圧患者の至適降圧目標は130/85mmHg未満 日本人ハイリスク高血圧患者を対象としたCASE-J試験の参加患者をコホートとしてサブ解析を行った結果、糖尿病を合併した高齢の高血圧患者の至適血圧は130/85mmHg未満で、拡張期血圧を75mmHg未満に下げると心疾患イベントのリスクが増大する可能性があることなどが示唆された。3月16日から福岡で開… 2012/03/17 循環器
家庭血圧の連続2回測定で1回目が高い傾向にある場合、大血管硬化や早朝高血圧と関連 家庭血圧の測定で、1機会に2回測定すると異なる値になることが多いが、1回目の方が2回目よりも高頻度で高い傾向を示す場合、大血管の硬化の亢進や早朝高血圧と関連することが示唆された。3月16日から福岡で開催されている第76回日本循環器学会(JCS2012)で筑波大附属病院水戸地域医療教育センタ… 2012/03/17 循環器
乳がん患者に必要な“外見ケア” Vol.1 メークで元気アップ!抗がん剤による顔の悩みはメークで解消して毎日を生き生きと過ごしましょう 乳がんの治療中には、抗がん剤などの副作用により頭髪や眉の脱毛、肌の変化など様々な外見の変化が起こる。美しさを損なうことで気持ちが落ち込み、外出もままならなくなってしまう場合も少なくない。そこで注目されているのがウイッグやメークなどによる外見ケアの効果だ。ちょっとした工夫で見… 2012/02/28 がんナビ
テロメアの短縮は1型より2型糖尿病患者で顕著 染色体末端部のテロメアの短縮は細胞老化に関わるとされるが、糖代謝異常との関連も指摘されている。そこで、1型と2型糖尿病患者および非糖尿病患者について、テロメア長やテロメラーゼ活性を調べたところ、2型糖尿病患者におけるテロメアの短縮が顕著であることが示唆された。12月4日から8日まで… 2011/12/13 代謝・内分泌
RBP4/アディポネクチン比は有用なメタボリックシンドロームの検出マーカー RBP4/アディポネクチン比がメタボリックシンドローム(MetS)の検出マーカーとして有用であることが示された。12月4日から8日までドバイで開催されていた世界糖尿病会議(WDC2011)で、クウェートのKuwait大学のO.A.Mojiminiyi氏らが発表した。… 2011/12/13 代謝・内分泌
地中海式食事法は介入終了後も長期にわたってアドヒアランスが持続 豆類や果物、野菜や魚などの摂取を増やす地中海式食事法に基づいた食事療法は、糖尿病患者の血糖管理にも有効とされる。そこで心臓リハビリ患者59人を対象として、リハビリ期間中に地中海式食事法の導入およびトランス脂肪酸摂取の軽減などの介入を実施したところ、総エネルギー量の軽減などの効… 2011/12/12 代謝・内分泌
フルクトースによる摂取カロリー増で体重増加 糖の過剰摂取は肥満の大きな原因とされるが、中でもフルクトースが脂肪生成に関与しているのではないかと注目され、議論が高まっている。そこで、フルクトースの影響を調べた食事負荷試験のデータを集約し、システマチックレビューおよびメタ解析を行ったところ、フルクトース摂取による総エネル… 2011/12/12 代謝・内分泌
ピスタチオ食は精製パン食に比べ食後血糖ピーク値を減少 不飽和脂肪酸や食物繊維が豊富なナッツの血糖コントロールへの効果が注目されているが、ピスタチオ食と精製パン食について食後血糖および消化管ホルモンなどへの影響を調べたところ、ピスタチオ食は精製パン食よりも食後血糖ピーク値を低下させることなどが示された。12月4日から8日までドバイで… 2011/12/09 代謝・内分泌
血糖コントロールには有酸素運動、減量には有酸素運動+無酸素運動が効果的 糖尿病の家族歴のある肥満者を対象に2種類の運動療法を行ったところ、インスリン抵抗性の改善には有酸素運動が、体重減には有酸素運動+無酸素運動が効果的であるとの研究結果が示された。12月4日からドバイで開催中の世界糖尿病学会(WDC2011)でイタリアPavia大学のPameia Maffioli氏らが発表し… 2011/12/08 代謝・内分泌
1型糖尿病患者と健常コントロール群で認知力に有意差 糖尿病と認知機能との関連が指摘されるなか、Stroop-testとWCSTの2つの神経心理学テストを用いて1型糖尿病患者群の認知力を調べたところ、健常者コントロール群と比較して認知力が有意に低いというデータが示された。12月4日からドバイで開催中の世界糖尿病会議(WDC2011)で、ハンガリーSemmelwe… 2011/12/07 代謝・内分泌
正常体重の2型糖尿病患者、約7割がメタボリックシンドローム 肥満ではない2型糖尿病患者におけるメタボリックシンドロームの罹患率を調べたところ、約7割がIDF(国際糖尿病連合)のガイドラインでメタボリックシンドロームと診断され、肥満患者と同様に冠動脈疾患のリスクが高いことが示された。インドGovernment Medical College(Nagpur)のV. Patil氏らの… 2011/12/06 代謝・内分泌
膝骨関節炎の発症リスクが高いスポーツはサッカー、長距離走、ウエイトリフティング、レスリング 様々なスポーツの中で、膝骨関節炎の発症リスクを高めるスポーツは、サッカーやレスリングなど、膝に強い負荷のかかる一部のスポーツに限られることが示された。11月5日から9日までシカゴで開催された米国リウマチ学会(ACR2011)で、米タフツ大学医療センターのJeffrey B.Driban氏らが発表した。… 2011/11/11 骨・関節・筋
米国での膝骨関節炎の発症年齢は約13年早まっている 「米国では、膝骨関節炎(KOA)の発症年齢が90年代よりも約13年早まっており、35歳から84歳までの約500万人が今後10年間にKOAと診断される」との予測結果が示された。米Brigham and Women's病院のElena Losina氏らが、11月5日から9日までシカゴで開催された米国リウマチ学会(ACR2011)で発表した… 2011/11/10 骨・関節・筋
関節リウマチ患者においてもスタチン服用で冠動脈疾患リスクが軽減 関節リウマチ患者において、スタチン服用と冠動脈疾患(CAD)の発生について調べたところ、スタチン服用によりCADの発生リスクを月に4%減少させることが分かった。11月5日にシカゴで開幕した米国リウマチ学会(ACR2011)で、米Geisinger Medical CenterのChad P.Walker氏らが発表した。… 2011/11/09 骨・関節・筋
18カ月の運動+食事制限で膝骨関節炎の痛みが50%減少、機能や可動性も改善 膝の骨関節炎患者に対し、食事制限だけでなく運動療法を加えると、食事制限のみや運動療法のみの場合よりも痛みの軽減効果が大きいことが分かった。米Wake Forest大学のStephen P.Messier氏らが、11月5日にシカゴで開幕した米国リウマチ学会(ACR2011)で発表した。… 2011/11/08 骨・関節・筋
GMP、G600強化スキムミルクに痛風再発の予防効果 痛風の治療では食生活の改善も重要とされるが、痛風発作の再発予防のために、グリコマクロペプチド(GMP)とG600乳脂肪抽出物の2つの牛乳由来の成分を強化したスキムミルクを摂取したところ、痛風発作の頻度が減少することが示された。11月5日からシカゴで開催中の米国リウマチ学会(ACR2011)で… 2011/11/08 骨・関節・筋
血圧日間変動の増大は認知機能低下と関連 高血圧は認知機能低下の危険因子とされるが、多くの研究では随時血圧が用いられている。そこで、随時血圧よりも再現性に優れ白衣効果がないとされる家庭血圧を用いて血圧と認知機能の関連を調べたところ、血圧日間変動の増大が認知機能の低下と有意な関連を示すことが分かった。10月22日まで宇都… 2011/10/25 循環器
降圧目標達成率は60%台と全体的にはまだ不十分――山梨県医師調査 高血圧治療の実態について山梨県の医師にアンケートを実施したところ、61%の患者が家庭血圧を測定しており、また降圧目標達成率は診察室血圧の場合で62%、家庭血圧の場合は68%と、全体のコントロール状況はまだ不十分と言えることなどが明らかになった。10月22日まで宇都宮で開催された日本高… 2011/10/24 循環器
5カ月間の食事・運動指導で食塩摂取量、家庭血圧が改善 高血圧未治療の中高年男性に運動と食事の指導を5カ月実施したところ、野菜や果物の摂取が増え、食塩摂取量が0.5g/日減り、家庭血圧(収縮期)が5.7mmHg低下するなどの効果が得られた。10月20日から22日まで宇都宮で開催された日本高血圧学会(JSH2011)で、京都府立大学大学院健康科学研究室の北… 2011/10/23 循環器
実地医家による6種類のARB製剤の使い分けと効果実感を発表 現在、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)は、効果は緩徐だが確実な降圧効果が得られ、副作用が少なく臓器保護作用があるなどの利点から日本でも多く処方されている。しかし、種類が多く、その使い分けについてはさまざまなエビデンスが見られる。こうしたなか古井医院(愛知県豊田市)院長の… 2011/10/22 循環器
高血圧高齢者の認知機能に地域差、海岸部の方が山間部より良好 海岸部と山間部の住民(高血圧を有する高齢者)の間で、血清EPAおよびDHA値、認知機能について調べたところ、海岸部の方が山間部よりも血清EPAおよびDHAの値が高く、認知機能も有意に高いことなどが分かった。10月20日に宇都宮で開幕した日本高血圧学会(JSH2011)で、宮崎大学の池ノ上実氏らが発… 2011/10/21 循環器
血圧による循環器疾患死亡の予測は降圧治療の有無を考慮すべき 循環器疾患による死亡を予測する因子として、血圧の重要性はすでに多くの研究で示されている。しかし、近年増加した降圧薬服用者における血圧と循環器疾患死亡の関連を検討した研究は少ない。そこで、日本人を対象とした大規模コホート統合研究JALS(Japan Arteriosclerosis Longitudinal Study)… 2011/10/21 循環器
日経メディカル特別編集版連動●アルツハイマー病最前線 Vol.2 発症後の治療戦略、症候改善薬をどう使いこなすか 海外の標準治療薬がようやく日本でも 日本ではドネペジルしか処方できない状態が続いていたが、今年に入り、ようやくガランタミン、メマンチン、リバスチグミンの3薬が承認された。これらの特徴、および処方のコツなどを筑波大学精神医学教授の朝田隆氏に聞いた。… 2011/10/07 精神・神経
日経メディカル特別編集版連動●アルツハイマー病最前線 Vol.1 発症前診断・早期治療に向け、大規模国際研究が加速 病気の進行を食い止める「根本治療薬」の誕生が待たれる中、バイオマーカーを使った大規模観察研究が世界的に進められており、発症前の脳病態の進行過程が徐々に明らかになってきている。 2011/10/06 精神・神経
ティーンエイジャーの過剰な糖摂取、成人後の空腹時血糖値やインスリン抵抗性に影響 一般的に幼少から青年期には、成人期よりも砂糖を多く摂取する傾向が見られるが、この時期の糖の過剰摂取が成人後にどのような影響を及ぼすかについては明らかになっていない。そこで、10代初期の糖摂取が成人後の糖代謝にどのような影響を及ぼすかを前向き縦断観察研究によって調べたところ、10… 2011/09/20 小児科
運動トレーニングでミトコンドリアの酸素消費能を改善、インスリン抵抗性の改善は見られず インスリン抵抗性は、運動不足、加齢、肥満などで生じるミトコンドリアの機能不全と関連するとの報告がある。しかし、インスリン抵抗性がミトコンドリアの機能不全を引き起こすのか、その逆なのか、あるいは運動不足がインスリン抵抗性とミトコンドリアの機能不全の両方を引き起こすのかなど、詳… 2011/09/19 代謝・内分泌
1型糖尿病患者のアルツハイマー病リスク評価、CFS中P-tauがやや増加傾向 糖尿病患者は、アルツハイマー病(AD)のリスクが約2倍高いとされる。そこで1型糖尿病患者を対象に、アルツハイマー病のバイオマーカーとされる脳脊髄液(CSF)を用いてADのリスクについて検討したところ、健常人と比べて1型糖尿病患者はCSF中のP-tauがやや増加傾向を示すなどの結果が得られた。9… 2011/09/18 代謝・内分泌
高齢の2型糖尿病患者の認知機能障害は「HbA1c値>7%」と関連 2型糖尿病患者は認知機能障害や認知症のリスクが高いとされるが、HbA1cと認知機能障害との関連などについてはまだ明らかではない。そこで、65歳以上の2型糖尿病患者を対象として、認知機能障害に対する関連因子を調べたところ、HbA1c7%超と認知機能障害との関連が認められるなどの結果が示された… 2011/09/17 代謝・内分泌
糖尿病発症後の目標を達成できないという落胆はうつ症状と関連する うつは2型糖尿病患者の重要な合併症であり、特に糖尿病診断後の最初の1年にリスクが高まるとされる。英・Brimingham大学のA.Nouwen氏らは、新規糖尿病患者のうつ症状について検討。糖尿病の治療に伴って生じる、「行動的な生活に制約がある」「人生の重大な目標を達成できない」といった患者の認… 2011/09/16 代謝・内分泌
新規2型糖尿病患者の摂食障害はうつと強い関連 新規2型糖尿病患者80人を対象に横断研究を行い、摂食障害(神経性過食症やむちゃ食い障害)、うつや不安などについて調べたところ、糖尿病患者の摂食障害はうつとの関連が強いことが示された。9月16日までリスボンで開催されている欧州糖尿病学会(EASD2011)で、ルーマニアのNational institute … 2011/09/15 代謝・内分泌
脂質異常症治療薬投与の糖尿病患者、ApoB改善のためにはより厳格なLDLコレステロール管理が必要 脂質異常症治療薬を投与している場合はLDLコレステロール(LDL-C)の管理目標を従来よりさらに厳しくすることが、アポリポ蛋白B(ApoB)を適正に保つ上では必要であることが示され、特に糖尿病患者でその傾向が強いことも分かった。近年に報告された27のランダム化二重盲検試験のデータを用いてプ… 2011/09/14 代謝・内分泌
糖入り甘味飲料の常用で冠疾患リスク因子に悪影響 糖入り甘味飲料(sugar sweetened beverages、SSB)は、大量に摂取すると肥満者の糖代謝や脂質代謝に悪影響を及ぼすとされるが、肥満でない人が低~中等度量を摂取した場合の影響についてはあまり明らかではない。そこで健常人を対象に、比較的少量~中等度量のSSB摂取の影響を調べたところ、3週… 2011/09/14 代謝・内分泌
心臓リハビリ実施後の「身体活動レベル」は冠疾患リスクに影響大 心臓リハビリテーションが冠動脈疾患リスクの軽減に有効であることについては多くの報告がある。しかし、リハビリを終了した後の状況についての研究は少ない。そこでフランスReunion大学のC.Freyssin氏らは、心臓リハビリを行った後の患者の身体活動量の違いが、冠疾患リスクにどのような影響を及… 2011/09/02 循環器
抗Xa薬Darexabanの第II相RUBY-1試験が発表、ACS後の2剤併用抗血小板療法への併用で出血が増加 ワルファリンに代わる新しい経口抗凝固薬として開発中のDarexaban(YM150)の第II相臨床試験(RUBY-1試験)の結果が、8月27日から31日までパリで開催された欧州心臓病学会(ESC2011)で報告された。フランスBichat病院のGabriel Steg氏らが発表した。… 2011/09/01 循環器
PCI後の2剤併用抗血小板療法、24カ月持続で6カ月持続より冠動脈イベント発生率は有意に低下せず 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行後の患者にアスピリンにクロピドグレルを追加する2剤併用抗血小板療法(DAPT)を24カ月持続しても、6カ月持続した場合に比べて冠動脈イベントの発生率は有意に低下しないことが、8月27日からパリで開催されている欧州心臓病学会(ESC2011)で示された。… 2011/09/01 循環器
ICD植込み後の遠隔モニタリング、EVATEL試験で非劣性は証明されず 「ICD植込み手術後の遠隔モニタリングは、従来の病院での定期チェックに代わる安全な管理システムだが、従来の定期チェックと比較し主要イベントの発生率に違いはなく、統計的な非劣性は証明されなかった」。フランスのRennes大学病院のPhilippe Mabo氏は、8月27日からパリで開催されている欧州心… 2011/08/30 循環器
ICD植込み後の毎日遠隔モニタリングの安全性と効果、ECOST試験で非劣性を証明 ICD植込み手術後の患者に対する毎日の遠隔モニタリングの評価を行った多施設共同ランダム化試験(ECOST)の結果が、8月27日からフランス・パリで開催された欧州心臓病学会(ESC2011)で発表された。フランスRegional大学病院のSalem Kacet氏らの研究成果で、同氏は「全死亡などの致命的な主要有害… 2011/08/30 循環器
冠動脈疾患の二次予防治療で世界的なギャップが明らかに 冠動脈疾患の二次予防のために有効とされる抗血小板薬やスタチンなどの投薬率は世界全体で低く、その傾向は特に中~低所得国で顕著であることが、8月27日から31日までパリで開催される欧州心臓病学会(ESC2011)で示された。PURE(Prospective Urban Rural Epidemiological)試験の成果で、カナダ… 2011/08/29 循環器
「高たんぱく食」対「高炭水化物食」、2年後の体重、腹囲で有意差なし 高たんぱく食は満腹感があり、除脂肪体重を維持できるため、高炭水化物食よりも減量効果が高いのではないかとの指摘もあるが、低脂肪であれば高たんぱく食と高炭水化物食のどちらを続けていても介入2年後の体重や腹囲に有意差はないことが明らかになった。6月24日から28日まで米サンディエゴで開… 2011/06/30 代謝・内分泌
日本人の2型糖尿病患者の食物摂取は欧州で推奨される制限食に相当 日本人の2型糖尿病患者は、脂肪の摂取割合が日本人の平均的な摂取量と変わらず、欧州で推奨されてきた低脂肪・低摂取エネルギーの制限食に匹敵することが、Japan Diabetes Complication Study(JDCS)で明らかになった。6月24日から28日まで米サンディエゴで開催された米国糖尿病学会(ADA2011)… 2011/06/29 代謝・内分泌
2型糖尿病患者のうつは総死亡率を増加させる予測因子――ACCORD血圧試験のサブ解析 うつは、2型糖尿病患者において総死亡率増加の独立した予測因子であり、大血管系のイベントの発症を増加させる可能性もあることが、ACCORD血圧試験のサブ解析で明らかになった。6月24日から米サンディエゴで開催されている米国糖尿病学会(ADA2011)で、Health Partners(米国ミネソタ州ミネアポ… 2011/06/28 代謝・内分泌
2型糖尿病患者の血圧厳格管理に健康関連のQOLやうつの改善効果なし――ACCORD血圧試験 ACCORD血圧試験では、2型糖尿病患者において血圧の厳格管理(収縮期血圧<120mmHg)を行っても、標準管理(同130~139mmHg)に比べ、CVDイベントの発生を有意に減少させないことがすでに明らかになっている。HealthPartners(米国ミネソタ州ミネアポリス)のO' Connor Patrick J氏(写真)らが、… 2011/06/27 代謝・内分泌
前糖尿病患者の早期スクリーニングに7つの質問からなる簡易テストが有効 簡単な質問で構成されるスクリーニングテストが前糖尿病患者、および未診断糖尿病患者の早期発見に有効であることを、6月24日から米サンディエゴで開催されている米国糖尿病学会(ADA2011)で、米ジョージア州アトランタにある米疾病予防管理センター(CDC)のKai Mckeever Bullard氏(写真)が発… 2011/06/26 代謝・内分泌
メタボリック症候群はRA患者より乾癬性関節炎患者に多い メタボリック症候群(MetS)は、慢性的な炎症と関連しているとの報告があるが、皮膚と関節の両方に炎症が起きる乾癬性関節炎(PsA)患者の罹患率が、関節リウマチ(RA)患者よりも多いことが示された。ロンドンで開催された欧州リウマチ学会(EULAR2011)で、米Albert Einstein医科大学のA.Bahce-… 2011/06/02 代謝・内分泌
乾癬性関節炎患者は動脈硬化の進行に注意が必要 TNF阻害薬による治療で、乾癬性関節炎患者の症状は著しく改善したものの、動脈硬化は進行していたことが分かった。2年間の追跡調査で明らかになったもので、イタリアPADOVA大学のA.Lo.Nigro氏らが、ロンドンで開催された欧州リウマチ学会(EULAR2011)で発表した。… 2011/06/01 骨・関節・筋
JAK阻害薬tofacitinibの第3相試験の結果が発表、プラセボとの比較で著効 新規の抗リウマチ薬として開発が進められているJAK阻害薬tofacitinib(CP-690,550)の対プラセボの第3相試験ORAL Syncの結果が公表された。米Albany Medical CollegeのJ.Kremer氏(写真)が、ロンドンで開催された欧州リウマチ学会(EULAR2011)のLate breaking abstract sessionで発表した。同氏… 2011/05/31 骨・関節・筋
心血管系リスクが少ない若い痛風患者も定期的な循環器疾患チェックが必要 痛風は、急性心筋梗塞(AMI)発症の独立したリスクファクターで、心血管系のリスクが少ない若年の痛風患者においてより強いリスク因子となることが報告された。台湾のChang Gung Memorial 病院のC-F.Kuo氏(写真)らの研究で明らかになった。成果は、ロンドンで開催された欧州リウマチ学会(EULAR… 2011/05/30 骨・関節・筋
直接的、間接的なコストは最初の6カ月がピークでその後は軽減 治療法の進歩により、炎症性関節炎患者の症状やQOLは著しく向上したが、一方で新薬のコストなどの負担は増加している。炎症性関節炎患者における直接的コスト(治療に関わる費用など)と間接的コスト(病欠などによる労働生産性の損失)を調べたところ、2年間の総コストは強直性脊椎炎(AS)、関… 2011/05/29 骨・関節・筋
TKA後の積極的な歩行技能強化トレーニングで歩行距離や活動性が向上 人工膝関節全置換術(TKA)後の患者に対する理学療法は、近年広く実施されているにも関わらず、術後1年たっても歩行に問題を抱える患者が少なくないことが指摘されている。そこで、通常の理学療法に代わり、積極的な歩行技能強化のためのグループトレーニングをTKA実施後の患者に試みたところ、歩… 2011/05/27 骨・関節・筋
強直性脊椎炎患者の痛みや疲労感がノルディック・ウオーキングで軽減 強直性脊椎炎(AS)の患者に対し、ストレッチングなどの通常のリハビリテーションに加え、有酸素運動を行わせると、呼吸・循環器系の体力が向上するだけでなく、疲労や痛みなどの軽減も期待できる可能性が示された。5月25日からロンドンで開催されている欧州リウマチ学会(EULAR2011)で、スイス… 2011/05/27 骨・関節・筋
関節リウマチ患者のコスト負担は糖尿病やうつ病よりも大きい 米国では、従業員1人当たりの医療費や就業不能による所得補償などの負担が、糖尿病やうつ病において大きいことは広く知られているが、関節リウマチのコスト負担の方がこれらよりも大きいことが示された。米The JeSTARx GroupのRichard A Brook氏(写真)らが、5月25日からロンドンで開催されてい… 2011/05/27 骨・関節・筋
第84回日本整形外科学会学術総会会長インタビュー 日整会、学術総会を「WEB形式」で開催へ 戸山芳昭氏(慶應義塾大学整形外科教授) この春に開催予定だった数多くの学会が、東日本大震災の影響により延期、または中止された。そうした中、5月12日からパシフィコ横浜(横浜市)で開催が予定されていた第84回日本整形外科学会学術総会は、従来の参加型の学会を変更し、WEB形式で開催されることになった。会長を務める慶應大整形外… 2011/04/20 組織
特集●アンチエイジング「顔のたるみ治療」最前線 Vol.2 多様化するたるみ治療への患者ニーズ カウンセリングに時間をかけ、複数の治療機器を使い分ける 顔のたるみを改善させる方法としては、従来の外科手術に代わり、高周波(ラジオ波RF)を利用したサーマクールが標準治療的な治療法となっている。サーマクール以外にも、低出力の高周波に光治療や赤外線を組み合わせたり、超音波を利用した治療機器などが登場し、より低侵襲の治療法に注目が集ま… 2011/04/13 皮膚科
特集●アンチエイジング「顔のたるみ治療」最前線 Vol.1 サーマクールの登場で需要高まる低侵襲たるみ治療 女性の社会進出も背景に 社会的に活躍し続ける40~50歳代の女性を中心に、顔のたるみを気にして美容皮膚科を来院する患者が増えている。これまで日本では、リフティング手術をしてまでたるみを改善したいと思う女性は少なかった。しかし数年前から、サーマクールなどのより低侵襲の施術が増えたことが、患者の増加につな… 2011/04/12 皮膚科
本誌連動◇ここまで分かった!アルツハイマー病 Vol.4 ポリフェノールのAD発症予防効果に注目 金沢大神経内科教授 山田 正仁氏 高血圧や糖尿病などの血管性の動脈硬化のリスクは、アルツハイマー病(AD)発症にも関連があることが疫学的研究などで数多く報告されています。ただし、それらの生活習慣病、例えば糖尿病を治療すれば、ADの発症リスクを実際に下げることができるのかは介入試験で証明しなければなりません。そう… 2011/02/17 精神・神経
本誌連動◇ここまで分かった!アルツハイマー病 Vol.3 ガランタミン、メマンチンがついに承認 プライマリケアでは軽症患者の拾い上げと生活習慣病の管理が重要 ドネペジル以外の世界的標準治療薬2剤が、1月に日本でも承認された。糖尿病や高血圧などの生活習慣病も、アルツハイマー病(AD)発症の危険因子として注目されている。 2011/02/16 精神・神経
本誌連動◇ここまで分かった!アルツハイマー病 Vol.2 ADは発症前治療の時代へ 東大大学院神経病理学教授 岩坪 威氏 アルツハイマー病(AD)の病理変化は、軽度認知障害(MCI)の段階で既にかなり進んでいます。ADNI研究で診ているMCIの被験者はMCIの後期で、かなりADに近い患者なのです。この方々はADよりも効果が期待できますが、米国のADNI 2では、より早期のMCIのリクルートが始まっています。症状のない「precl… 2011/02/15 精神・神経
本誌連動◇ここまで分かった!アルツハイマー病 Vol.1 バイオマーカーが導く新たなAD攻略法 ADNI研究で明らかになった発症過程 バイオマーカーによる脳病理の客観的評価法を確立し、アルツハイマー病(AD)の根本治療薬の臨床開発に役立てようとするADNI研究が世界的に進められている。その研究最前線を紹介する。 2011/02/14 精神・神経
日経メディカル2011年1月号「今月のキーワード」(転載) EPA/AA比 心血管イベントの新たなリスク指標に EPA/AA比は、血中のエイコサペンタエン酸(EPA)とアラキドン酸(AA)の比率を表す値。「長い間、脂肪酸と動脈硬化性疾患との関連についてはあまり注目されてこなかったが、EPA/AA比は心血管イベントを予測する新しいリスク指標として期待されている」と岡山大循環器内科教授の伊藤浩氏は話す。… 2011/02/04 循環器
日経メディカル2011年1月号「トレンドビュー」(転載) 下肢静脈瘤にレーザー治療 ストリッピングに代わる根治術、保険適用に これまで自費診療で行われていた下肢静脈瘤の「血管内レーザー焼灼術」が2011年1月1日から保険適用となった。従来のストリッピング手術に比べて低侵襲であるため、軽症患者にも治療が広がりそうだ。 2011/01/28 循環器
日経メディカル臨時増刊 unmet medical needs特集転載 Vol.10 【多発性硬化症】再発予防の経口薬が米国で初承認 長期フィンゴリモドの長期安全性の確立が課題 多発性硬化症は、大脳、脊髄、視神経などの神経線維の髄鞘(ミエリン)に炎症性脱髄が起こる自己免疫疾患だ。詳しい発症原因はまだ分かっておらず、根治療法はない。 2011/01/06 精神・神経
日経メディカル臨時増刊 unmet medical needs特集転載 Vol.7 【アルツハイマー病】10年ぶりの新薬登場間近 根本治療に向けた国際的追跡研究も進行中 認知症治療薬では欧米に大きく遅れていた日本だが、ようやく3つの抗認知症薬が2010年2月に承認申請された。アルツハイマー病に対して、ドネペジル以外の治療薬を選択できる意義は大きい。今後は根本治療薬の開発にも期待が寄せられている。… 2010/12/29 精神・神経
日経メディカル2010年12月号「トレンドビュー」(転載) 期待の抗凝固薬、登場間近 心房細動患者の脳卒中予防が大きく変わる 11月13日から17日まで、米国心臓協会の学術集会(AHA2010)がシカゴで開催された。欧州心臓学会に次いで今学会でも、ワルファリンに代わる新しい抗凝固薬の臨床試験の結果に注目が集まった。 2010/12/13 循環器
米国心臓協会(AHA)2010 ROCKET AF試験、ワルファリンに対する非劣性を証明 新規抗凝固薬の開発競争に拍車 ワルファリンに代わる新しい抗凝固薬の開発競争が熾烈さを増してきた。第83回米国心臓協会・学術集会(AHA2010、11月13~17日、開催地:シカゴ)のLate Breaking Clinical Trialsで米国デューク大学のKenneth Mahaffey氏は、「リバロキサバンのワルファリンに対する非劣性が証明された」と、ROCKET … 2010/12/02 循環器
日経メディカル2010年11月号「トレンドビュー」(転載) 医療機関で結核集団感染 各地で医療従事者の感染事例相次ぐ 医療従事者の結核感染事例が散発している。結核はいまだに静かな流行を続けており、油断は許されない状況だ。今年8月、集団感染が発生した龍ケ崎済生会病院(茨城県)の院長にその経緯を取材した。 2010/11/05 呼吸器
特集●大きく変わる! 心房細動患者の抗凝固療法 Vol.3 欧州が独自の新「心房細動ガイドライン」 「血管系疾患」「65~74歳」「女性」のいずれかでも抗凝固療法を考慮 8月25日から開催された欧州心臓学会(ESC2010)で新しい心房細動ガイドラインが発表された。これまでのESCの心房細動ガイドラインは、米国心臓協会(AHA)や米国心臓学会(ACC)と共同で作成されていたが、今回から初めて、ESC単独のガイドラインとなった。新ガイドラインで特に注目されるのは、A… 2010/10/13 循環器
特集●大きく変わる! 心房細動患者の抗凝固療法 Vol.2 抗トロンビン薬に続き抗Xa薬も続々と 抗Xa薬 vs. ワルファリン、初の比較結果が11月に発表 開発中の経口抗凝固薬には、抗トロンビン薬のdabigatranのほかに、抗Xa薬もある。現在、心房細動患者の脳卒中発症抑制の適応で複数の抗Xa薬が臨床試験を行っており、その中で第3相の段階にあるのはapixaban、rivaroxaban、edoxabanの3つだ。… 2010/10/12 循環器
日経メディカル2010年10月号「行政ウォッチ」(転載) 新型特養の居室面積を緩和 「一部ユニット型」も条件付きで容認へ 特別養護老人ホームの居室面積基準が初めて引き下げられた。個室ユニット型の整備促進が狙いだ。また、厚生労働省は、多床室とユニット型の併設について、条件付きで容認することも決めた。 2010/10/11 行政・制度
特集●大きく変わる! 心房細動患者の抗凝固療法 Vol.1 ワルファリンに代わる経口抗凝固薬、いよいよ登場間近 抗トロンビン薬「dabigatran」をFDA諮問委が承認勧告 AF患者の脳卒中を予防するには、ワルファリンによる抗凝固療法が有効だ。しかし、プロトロンビン時間のINR値などで凝固能の定期的な検査が必要で、食物や薬物との相互作用にも注意しなければならないなど、管理が煩雑なため、その実施率は5割前後と低い。臨床現場では、より簡便で安全な新しい経… 2010/10/08 循環器
欧州心臓学会2010 overview 心房細動患者の脳卒中予防、新たな時代へ 開発中の経口抗凝固薬や改訂ガイドラインに注目集まる 欧州心臓学会(ESC2010)が8月28日~9月1日、スウェーデンのストックホルムで開催された。今学会では、いくつかの新しいガイドラインが発表されたが、中でも新しい心房細動ガイドラインは、これまでのように米国との合同ではなくESCが単独でまとめた初のガイドラインとして注目を集めた。… 2010/10/01 循環器
日経メディカル2010年9月号「トレンドビュー」(転載) non-HDL-Cが第2の指標に 女性やメタボ患者などのリスク評価に有用 動脈硬化ガイドラインの次期改訂では、「non-HDL-C」がLDL-Cと並ぶ管理指標に位置付けられそうだ。メタボで中性脂肪が高い場合など、LDL-Cだけでは評価しにくい患者の管理に有用だ。 2010/09/10 循環器
日経メディカル2010年8月号「トレンドビュー」(転載) 産科医療補償が本格稼働 無過失補償を他科に広げる足がかりとなるか 昨年1月にスタートした「産科医療補償制度」が軌道に乗り始めた。補償件数は7月末で52件に達し、事例の原因分析報告書の公表も始まった。一方で、補償額をはじめ見直すべき点も明らかになってきた。 2010/08/30 医療安全
日本動脈硬化学会2010 動脈硬化性疾患予防のガイドラインに統合化の動き 欧米では関連学会が協力し、生活習慣関連リスクの包括的管理を提唱 「動脈硬化性疾患予防のためには、脂質異常症だけでなく喫煙、高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣関連リスクを包括的に管理することが必要だ。既に欧米では複数の学会が協力し、統合的ガイドラインを作る動きが見られている」――。… 2010/08/05 循環器
日経メディカル2010年7月号「今月のキーワード」(転載) 骨折リスク評価ツール「FRAX」 基準値が決定、新ガイドラインに導入 FRAX(フラックス)とは、2008年にWHOが公表した、骨折リスクを評価する指標のこと。大規模な前向きコホートの結果に基づいて決定した臨床的危険因子によって、今後10年間に骨粗鬆症骨折が生じる確率(%)を算出する。年齢、身長や体重、骨折歴の有無などの情報をウェブ上で入力すれば、主要骨折… 2010/08/03 骨・関節・筋
日本動脈硬化学会2010 nonHDLコレステロールを第2の管理指標に 次期ガイドラインにおける同値の位置付けをめぐり議論 第42回日本動脈硬化学会総会・学術集会のシンポジウム「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」で、改訂ガイドラインにおける「nonHDLコレステロール」の扱いについて議論が行われた。演者となった国際医療福祉大大学院の佐々木淳氏は、欧米におけるエビデンスを紹介しながら、「nonHDL-Cは、低比重リ… 2010/08/02 循環器
日本動脈硬化学会から LDL-CはF式から求めることを改めて呼びかけ ガイドライン改訂に向けたシンポジウムで寺本氏が強調 第42回日本動脈硬化学会総会・学術集会(7月15~16日、開催地:岐阜市)で同学会副理事長の寺本民生氏(帝京大教授)は、脂質異常症の診断の指標となる低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)値は、直接測定法ではなくフリードワルドの式から求めるべきとの見解を改めて強調した。… 2010/07/27 循環器
本誌連動◇手に負えない高血圧 Vol.2 治療抵抗性高血圧に「アルドステロン拮抗薬」 レニン・アンジオテンシン(RA)系抑制薬やCa拮抗薬を使用してもコントロールできない例では、降圧利尿薬の少量追加が先決だ。それでも治療抵抗性を示す場合、4剤目としてアルドステロン拮抗薬が海外では推奨されている。… 2010/07/19 循環器
本誌連動◇手に負えない高血圧 Vol.1 高血圧患者の5割超は降圧目標未達成 降圧薬の選択肢が増え、日常診療では積極的な高血圧管理が行われるようになってきた。しかし、一方で肥満や糖代謝異常、慢性腎臓病(CKD)などの合併症を有する患者が増え、イベント発症リスクが高いにもかかわらず、降圧目標が達成できないケースも少なくない。… 2010/07/16 循環器
特集●エビデンスに基づく薄毛・脱毛治療 Vol.3 女性の薄毛は原因疾患の有無の確認を 閉経後の男性型脱毛症、過度のダイエットなど原因は多様 薄毛に悩むのは男性だけではない。30歳代~50歳代の女性1000人に行った意識調査(2005年3月、大正製薬が実施)では、「髪のボリュームが少なくなった」、「分け目の地肌が気になる」など、何らかの薄毛を気にしている人を合計すると、全体の57.3%と半数以上に上った。… 2010/06/04 皮膚科
特集●エビデンスに基づく薄毛・脱毛治療 Vol.2 ここまで分かった!「男性型脱毛症発症」のメカニズム 治療の第1選択薬はミノキシジルとフィナステリド 「日本人男性の男性型脱毛症の発症頻度は約30%で、成人男性800万~1000万人が薄毛を気にしている」。こう話すのは、大阪大学皮膚・毛髪再生医学教授の板見智氏だ。前頭部および頭頂部の毛髪が細く短くなる男性型脱毛症は、男性の薄毛や脱毛の主な原因とされる。かのジュリアス・シーザーもしかり… 2010/06/03 皮膚科
特集●エビデンスに基づく薄毛・脱毛治療 「男性型脱毛症」で初のガイドライン 日本皮膚科学会が無効な治療法の蔓延を懸念 日本皮膚科学会は、4月に行われた同学会総会で、「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版)」を発表した。日本における脱毛症のガイドライン策定はこれが初めてだ。 2010/06/02 皮膚科
日経メディカル2010年5月号「トレンドビュー」(転載) 乾癬治療に生物学的製剤 使用施設は限定、重症患者のQOL向上に期待 乾癬治療の選択肢として、新たに生物学的製剤が加わった。重篤な副作用の懸念もあることから、当面は日本皮膚科学会が認定した施設のみでの使用となったが、優れた改善効果に期待が高まっている。 2010/05/21 皮膚科
日経メディカル2010年5月号「今月のキーワード」(転載) 米国医療保険制度改革 3月23日、米国で医療保険制度改革法が成立し、オバマ政権発足以来、民主・共和両党で1年以上続いていた議論にピリオドが打たれた。これまで約100年にわたり、数多くの大統領が取り組もうとしては達成できずにいた国民皆保険制度。オバマ大統領は、その実現に向けて、歴史的第一歩を踏み出した。… 2010/05/10 海外
循環器プレミアム速報 「LDL-Cは直接測定法ではなくF式から求めること」 日本動脈硬化学会が記者会見を開き直接測定法の限界を指摘 日本動脈硬化学会は4月26日に記者会見を開き、LDL-Cは、直接測定法を用いずにフリードワルドの式からの算出を基本とするとの見解を発表した。 2010/04/28 循環器
日経メディカル2010年4月号「トレンドビュー」(転載) 急性心筋梗塞発症のカギ握る「ドロドロ血液」 血液流動性検査で新知見 心血管イベントとの関連を示唆するデータが発表されるなど、血液流動性検査の臨床への応用が再び注目されている。さらにデータが集積すれば、急性心筋梗塞の原因究明の一助となる可能性もある。 2010/04/13 循環器
日経メディカル2010年4月号「ニュース追跡」(転載) B肝訴訟で相次ぐ和解勧告 国の患者救済策提示が必至に 北海道で係争中のB型肝炎訴訟で、札幌地裁は3月12日、全国で初めて和解を勧告した。26日にはこれに続き、九州訴訟でも和解勧告が出された。和解協議にいつ入るのか、国の対応が注目される。 2010/04/05 医療安全
カデット特集●私のこだわりアイテム Vol.4 カチューシャで診察時のきちんと感を 中学以来のコレクションは約30種 長い前髪を瞬時に整えることができるカチューシャ(C字型のヘアバンド)は、気持ちをプライベートから診察モードに切り替えるための必需品です。患者さんにきちんとした印象を与えることができるだけでなく、さりげなく、女性らしさやおしゃれ心を演出できる優れものなのです。… 2010/03/29 その他
日経メディカル2010年3月号「ヒーローの肖像」(転載) CDCの国際標準化プログラムに参加し、日本の脂質測定の精度向上に貢献 中村 雅一 大阪府立健康科学センター 脂質基準分析室長 大阪府立健康科学センター(旧・大阪府立成人病センター)は米疾病対策センター(CDC)の国際標準化に参加し、34年間にわたり、世界に通用する脂質測定精度を維持してきた。日本で唯一の脂質基準分析室もここにあり、数々の疫学研究を陰で支える。… 2010/03/15 循環器
日経メディカル2010年3月号「トレンドビュー」(転載) αリポ酸摂取で低血糖発作 改めて注目されるインスリン自己免疫症候群 人気のサプリメント、aリポ酸が誘因と考えられるインスリン自己免疫症候群の症例が増加している。インスリン注射歴のない低血糖発作例では、サプリメント摂取についても、詳しく聞き取ることが大切だ。… 2010/03/12 サプリ・食品
特集●ざ瘡(にきび)治療最前線 Vol.3 にきび再発予防のための患者指導 スキンケアやメイクの指導も重要 「にきびは慢性疾患で再発を繰り返しやすく、長い間付き合っていかなければならない病気であることを、にきびの患者さんにはきちんと理解してもらうことが大切」。こう話すのは、東京女子医大准教授の林伸和氏だ。… 2010/02/12 皮膚科
特集●ざ瘡(にきび)治療最前線 Vol.2 「にきびを早くきれいに治したい」 患者の美容ニーズに応える美容医療 「皮疹の炎症が治まれば臨床的には治ったと見なすが、炎症後の色素沈着や紅斑、にきび跡の凹なども患者にとっては深刻な問題だ。『早く、きれいな肌にしたい』という患者のニーズに応えるのには、保険診療では限界がある」と話すのは、新宿南口皮膚科(東京都新宿区)院長で東京医大皮膚科教授(… 2010/02/11 皮膚科
特集●ざ瘡(にきび)治療最前線 新薬アダパレンを上手に使いこなす ようやく効果的なにきび治療が可能に 日本におけるにきび治療はこれまで、欧米に比べ著しく遅れていたのが実情だ。2008年にようやく日本初のレチノイド外用薬アダパレン(商品名:ディフェリンゲル0.1%)が認可され、「世界中で使用され、エビデンスも多いアダパレンが日本でも使えるようになり、やっと効果的な治療が可能になった。… 2010/02/10 皮膚科
本誌連動◇女医は医療を救えるか? Vol.3 私たちが外科医を続けられた理由 医師不足が特に深刻なのが外科系の職場だ。そこで働く女性医師たちは、日々、過酷な勤務を強いられている。本誌では、外科医として第一線で活躍し続ける40歳代の女性医師3人に集まっていただき、女性ならではの苦労や働き続けるための秘訣などについて聞いた。(司会は『日経メディカル』編集長・… 2010/02/02 医師のキャリア
日本成人病(生活習慣病)学会2010より 過剰飲酒は心房細動のリスクを高める 18件の観察研究をメタ解析した結果 日常の過剰なアルコール摂取と心房細動の発症リスクの間に有意な相関が見られることが、メタ解析で明らかになった。筑波大内分泌代謝・糖尿病内科の児玉暁氏らが第44回日本成人病学会学術集会(1月9日~10日、東京)で発表した。… 2010/01/15 循環器
日経メディカル2009年12月号「トレンドビュー」(転載) LDL-C直接測定に黄信号 日米共同の評価で精度の問題が明らかに 2007年の動脈硬化性疾患予防ガイドラインの改定以降、普及に拍車がかかったLDL-Cの直接測定。しかし、脂質異常症の患者では精度に問題のあることが明らかになり、その対応が急がれている。 2009/12/21 循環器
新しい糖尿病診断基準、HbA1cはどう扱われるか 当面は従来のJDS値と国際的なNGSP値を併記、将来的には後者に統一か 11月1日のシンポジウムで公表された新しい糖尿病診断基準案の全体像は、既に日経メディカル オンラインで紹介した。本稿では循環器プレミアムの読者に、同じシンポジウムの第1部で議論された「HbA1c国際標準化の現状と今後」の内容について紹介する。… 2009/11/06 代謝・内分泌
本誌連動◇糖尿病の診療が変わる Vol.2 11月1日、新しい糖尿病診断基準案の詳細が明らかに 血糖値の基準を堅持しつつ、HbA1cでの判断もより上位へ HbA1cをより上位基準に取り入れた新しい糖尿病診断基準案を、「糖尿病診断基準に関する調査検討委員会」委員長の清野裕氏(関西電力病院長)が発表した。これは11月1日に行われた、「糖尿病の診断基準とHbA1cの国際標準化に関するシンポジウム」において提示されたもの。… 2009/11/04 代謝・内分泌
本誌連動◇糖尿病の診療が変わる 10年ぶりに糖尿病の診断基準改定へ HbA1cの扱い、表記が焦点に 日本の糖尿病診断基準の改定作業が山場を迎えた。HbA1c を現行基準にどう組み込むかが議論の焦点となっている。一方、HbA1c の表記法についても、米国を中心とした国際的な表記法の併記で、国際比較ができるようにする見込みだ。… 2009/10/29 代謝・内分泌
日本心臓病学会2009 心房細動におけるワルファリン治療の理想と現実 脳出血1例経験でワルファリンの使用がその後1年間3~4割減少 日本心臓病学会で心臓血管研究所の山下武志氏は、日常臨床でのワルファリン治療の理想と現実のギャップを考察した。 2009/10/08 循環器
日経メディカル2009年10月号「トレンドビュー」(転載) 民主党医療政策の行方 新厚労大臣「マニフェストの実行」を強調 長妻昭厚生労働大臣は、9月17日に厚労省で行った就任会見で、後期高齢者医療制度の廃止を明言した。社会保険病院と厚生年金病院も存続させる方針で、「脱自民」「脱官僚」の政策がいよいよ動き出す。 2009/10/02 行政・制度
特集●肝斑治療の最前線 Vol.3 “禁忌”のレーザーに取り組む施設が登場 肝斑の診療では、トラネキサム酸とビタミンCの内服や、レチノイン酸、ハイドロキノンの外用などが標準的治療法として広く行われているが、美容を専門とする皮膚科クリニックの中には、独自の治療方法を取り入れているところもある。… 2009/09/16 皮膚科
特集●肝斑治療の最前線 Vol.2 肝斑の標準治療、レチノイン酸外用を使いこなす シミ治療の選択肢には、トラネキサム酸とビタミンCの内服、ハイドロキノン、レチノイン酸の外用、レーザー治療、光治療、ケミカルピーリング、ビタミンC誘導体イオン導入などがある。肝斑の場合は、レーザーや光治療を行うと、皮膚に炎症を起こしやすい。炎症後色素沈着によって色が濃くなってし… 2009/09/15 皮膚科
特集●肝斑治療の最前線 OTC登場で認知度高まる「肝斑」、その鑑別法とは いわゆるシミと呼ばれる色素疾患には様々なものがあり、長年の紫外線曝露による老人性色素斑(日光黒子)のほか、そばかすと呼ばれる雀卵斑、傷や摩擦などによってできる炎症後色素沈着、ホルモンの影響などによる肝斑(かんぱん)などがある。中でも肝斑は、2007年に日本で初めてのOTC内服薬が発… 2009/09/14 皮膚科
日経メディカル2009年8月号「トレンドビュー」(転載) 心房細動治療に新指針 一般医は心拍数調節までを行い病診連携を 心房細動に対する抗不整脈薬の使い方が、ガイドライン改訂で明確になった。「発作性」には安全性の高いNaチャネル遮断薬が推奨されたが、一般医にとっては、依然としてハードルが高いとの声も多い。 2009/08/17 循環器
日経メディカル2009年8月号「行政ウォッチ」(転載) 民主党がマニフェスト公表 社会保障費の削減は撤廃、医学部定員1.5倍に 民主党は7月27日、次期衆院選に向けたマニフェスト(政権公約)を発表した。医療政策については別に詳細版が作成され、医療費増大、医師数増員などが盛り込まれたが、財源確保策には懸念もある。 2009/07/31 事件・話題